第5節 国内外におけるICT機器・端末関連の動向 1 国内外のICT機器市場の動向 (1) 市場規模 世界のネットワーク機器の出荷額は、2017年以降増加傾向にあり、2022年は15兆3,287億円(前年比27.6%増)となった(図表4-5-1-1)。内訳をみると、携帯基地局と企業向けスイッチが中心となっている。 日本のネットワーク機器の生産額は、2000年代前半から減少傾向で推移していたが、2018年以降は緩やかに増加し、2021年に再び減少に転じ、2022年は6,607億円(前年比14.7%減)となった(図表4-5-1-2)。内訳をみると、固定電話から携帯電話・IP電話への移行に伴って電話応用装置 1 、交換機などが減少しており、現在は無線応用装置 2 とその他の無線通信機器 3 の規模が大きい。また、基地局通信装置は増減の波が大きく、4G向けの投資が一巡した2016年以降は低迷が続いていたが、2020年から増加に転じた後に2022年で再び減少した。IP通信に使用されるネットワーク接続機器 4 は2019年から増加に転じたが、2021年からは減少した。搬送装置 5 は2019年から主にデジタル伝送装置が寄与して増加したが、2021年から減少に転じた。 図表4-5-1-1 世界のネットワーク機器出荷額の推移 (出典)Omdia 図表4-5-1-2 日本のネットワーク機器生産額の推移 (出典)経済産業省「生産動態統計調査機械統計編」 6 1 ボタン電話装置、インターホン。 2 船舶用・航空用レーダー、無線位置測定装置、テレメータ・テレコントロールなど。 3 衛星系・地上系固定通信装置、船舶用・航空機用通信装置、トランシーバなど。 4 ルーター、ハブ、ゲートウェイなど。 5 デジタル伝送装置、電力線搬送装置、CATV搬送装置、光伝送装置など。 6 https://www.meti.go.jp/statistics/tyo/seidou/index.html