3 エッジコンピューティング/エッジインフラ 世界のエッジコンピューティングの市場規模(収益)は、2020年時点で16.3兆円であり、2025年には36.0兆円まで拡大すると予測されている(図表4-8-3-1)。 日本のエッジインフラ(ハードウェア 7 )市場規模(支出額)は、2021年に4,295億円であり、2026年には7,293億円まで拡大すると予測されている(図表4-8-3-2)。 企業のユースケースとしては、AR/VRやAIを活用した瞬時の意思決定を必要とする用途などが考えられ、例えば、製造業務における機械制御やモニタリング、映像配信、ドローン制御、自動運転、遠隔手術などが想定されるほか、データセンターまで物理的な距離がある地域においては大量のデータを一次処理する用途でも活用が期待されている。 また、近年、エッジコンピューティングでAI処理を行い、クラウドとの通信を極力減らす「エッジAI」と呼ばれる仕組が注目されている。これまでのAI処理は、オンプレミス環境又はクラウドにデータを送ってクラウド側で処理することが主流だったが、@通信コストの削減、A低遅延処理の実現、Bプライバシーリスクの低減などのメリットがある。2021年度の国内エッジAI分野の製品・サービス市場(売上高)は前年比70.8%増の76億6,000万円、2022年度は前年比52.7%増の117億円に達する見込みであり、2026年度まで年率41.3%増で推移し、2026年度には431億円規模に達すると予測されている。 図表4-8-3-1 世界のエッジインフラ市場規模(収益)の推移及び予測 (出典)Statista(IDC) 8 図表4-8-3-2 国内エッジインフラ市場規模(支出額)の推移及び予測 (出典)IDC「国内エッジインフラ市場予測を発表」(2023年1月18日) 9 【関連データ】国内のエッジAIソリューションの市場規模(売上高)の推移及び予測 出典:デロイト トーマツ ミック経済研究所「エッジAIコンピューティング市場の実態と将来展望」(2022年10月24日) URL:https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r05/html/datashu.html#f00255(データ集) 7 サーバー、ストレージ、ゲートウェイ、ネットワーク機器が該当。 8 https://www.statista.com/statistics/1175706/worldwide-edge-computing-market-revenue/ 9 https://www.idc.com/getdoc.jsp?containerId=prJPJ50045223