2 AI利用の現状 (1) 個人におけるAI利用の現状 個人におけるAIの利用状況を把握するため、一般向けにアンケートによる調査を実施した(以下「2024年度調査」という。)。 日本において、何らかの生成AIサービスを「使っている(過去使ったことがある)」と回答した割合は、2024年度調査では26.7%であった。2023年度に実施した調査(以下「2023年度調査」という。)において、「生成AIを使っている(過去使ったことがある)」と回答した割合は9.1%であったことを踏まえると、利用経験は拡大してきている(図表T-1-2-7)。また、年代別でみると、20代において、2024年度調査では44.7%が利用したことがあると回答した(図表T-1-2-8)。 なお、米国、ドイツ、中国でも調査を実施したところ、これら3か国でもそれぞれ利用は拡大している(生成AI利用経験がある割合(全体)は、米国が2023年度調査の46.3%から2024年度調査の68.8%に、ドイツが34.6%から59.2%に、中国が56.3%から81.2%に上昇)。 日本において、テキスト生成AIサービスを「使っていない(過去使ったことがない)」と回答した人を対象に、利用しない理由について質問したところ、「自分の生活や業務に必要ない」との回答に次いで「使い方がわからない」が高い回答率であり、まだ利用のハードルが高いことがうかがわれる。また、「魅力的なサービスがない」と回答した者も多い(図表T-1-2-9)。 また、AI(生成AIを含む。)の利用意向について尋ねたところ、調べものやコンテンツの要約・翻訳における利用意向が相対的に高く、2023年度調査と同様の傾向が見られた(図表T-1-2-10)。 図表T-1-2-7 生成AIサービス利用経験(国別) (出典)総務省(2025)「国内外における最新の情報通信技術の研究開発及びデジタル活用の動向に関する調査研究」 図表T-1-2-8 生成AIサービス利用経験(年代別、日本) (出典)総務省(2025)「国内外における最新の情報通信技術の研究開発及びデジタル活用の動向に関する調査研究」 【関連データ】各生成AIサービスの利用経験(国内、年代別) URL:https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r07/html/datashu.html#f00037(データ集) 図表T-1-2-9 テキスト生成AIサービスを利用しない理由 (出典)総務省(2025)「国内外における最新の情報通信技術の研究開発及びデジタル活用の動向に関する調査研究」 図表T-1-2-10 生成AI・AIの利用意向 (出典)総務省(2025)「国内外における最新の情報通信技術の研究開発及びデジタル活用の動向に関する調査研究」 AI利用リスクに対する意識を調査したところ、「非常にリスクだと感じる」との回答が相対的に多かったのは、悪意のある者による犯罪利用、精巧なフェイクにだまされること、質問に対するAIの回答が事実でない可能性があることであった(図表T-1-2-11)。 図表T-1-2-11 AI利用リスクに関する考え方 (出典)総務省(2025)「国内外における最新の情報通信技術の研究開発及びデジタル活用の動向に関する調査研究」 【関連データ】生成AI・AIの利用意向(国別) URL:https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r07/html/datashu.html#f00041(データ集) 【関連データ】AI利用リスクに関する考え方(国別) URL:https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r07/html/datashu.html#f00042(データ集)