第5節 国内外におけるICT機器・端末関連の動向 1 国内外のICT機器市場の動向 (1) 市場規模 世界のネットワーク機器の出荷額は、2017年以降増加傾向にあるが、2024年は1,077億ドル(前年比10.1%減)となった(図表U-1-5-1)。内訳をみると、携帯基地局と企業向けスイッチが中心となっている。 日本のネットワーク機器の生産額は、2000年代前半から減少傾向で推移していたが、2018年以降は緩やかに増加した。その後、2021年に再び減少に転じたが、2024年は増加して6,616億円となった(図表U-1-5-2)。内訳をみると、固定電話から携帯電話・IP電話への移行に伴って電話応用装置 1 、交換機などが減少しており、現在は無線応用装置 2 、搬送装置 3 及びその他の無線通信機器 4 の規模が大きい。また、基地局通信装置は増減の波が大きく、4G向けの投資が一巡した2016年以降は低迷が続いていたが、2020年から増加に転じた後に2022年以降は減少が続いている。IP通信に使用されるネットワーク接続機器 5 は2019年から増加に転じたが、2021年から2022年は減少した。その後、2023年でいったん増加したが2024年は減少した。 図表U-1-5-1 世界のネットワーク機器出荷額の推移 (出典)Omdia 図表U-1-5-2 日本のネットワーク機器生産額の推移 (出典)経済産業省「生産動態統計調査機械統計編」 6 1 ボタン電話装置、インターホン。 2 船舶用・航空用レーダー、無線位置測定装置、テレメータ・テレコントロールなど。 3 デジタル伝送装置、電力線搬送装置、CATV搬送装置、光伝送装置など。 4 衛星系・地上系固定通信装置、船舶用・航空機用通信装置、トランシーバなど。 5 ルーター、ハブ、ゲートウェイなど。 6 https://www.meti.go.jp/statistics/tyo/seidou/index.html