第2章 総務省におけるICT政策の取組状況 第1節 総合的なICT政策の推進 1 現状と課題 (1) 少子高齢化、日本経済の低迷 我が国の出生数は2016年から減少が続くなど、我が国の少子高齢化の問題は深刻さを増しており、今後も人口減少が続くことが見込まれている。特に生産年齢人口(15歳〜64歳人口)の減少により人手不足が年々深刻化しており、特に地方の疲弊や衰退、将来の経済や市場規模の縮小による経済成長率の低下などに影響することが懸念されている。また、日本経済は、長期的な停滞が続き、労働生産性も低迷している。デジタル技術は、このような課題の解決に大きな役割を担っており、例えば、AIやロボットをはじめとするデジタル技術がさらなる進展をとげ、社会に浸透・活用されることで、労働力不足の解消、生産性向上や競争力強化による経済活性化につながることが期待されている。また、テレワーク・サテライトオフィスなどの活用により場所の制約を受けずに就業する選択肢を広げることなどが期待されている。