(4) 戦略的国際標準化の推進 情報通信分野の国際標準化は、規格の共通化を図ることで世界的な市場の創出につながる重要な政策課題であり、国際標準の策定において我が国が戦略的にイニシアティブを確保することが、国際競争力強化の観点において極めて重要であることから、総務省では国際標準化活動を戦略的に推進している。 具体的には、情報通信分野のデジュール標準 9 に加え、近年その存在感が増してきているフォーラム標準 10 に関する動向調査、国際標準化人材の育成、標準化活動の役割やその効果について理解を深める取組などを実施している。 2024年度は、内閣府の標準活用加速化支援事業を活用し、国際標準化活動の持続的な推進を支える人材基盤の強化に向けた取組を実施している。情報通信・デジタル分野の標準化(ルール形成)人材に求められる役割・知識・スキル等を体系化したスキルセットによる講習カリキュラム等の開発や、教育プログラムに係る事業モデルを設計・構築し、民間事業者等による教育プログラムの実活用・普及に向けた取組を行っている。加えて、同年から、国際標準化の議論を主導できる将来の役職者の育成や標準化人材の裾野拡大が重要であることから、そういった将来活躍が期待される人材を対象に、国際標準化活動の支援に関する取組を開始している。 9 国際電気通信連合(ITU:International Telecommunication Union)などの公的な国際標準化機関によって策定された標準 10 複数の企業や大学などが集まり、これらの関係者間の合意により策定された標準