(7) 情報通信エンジニアリング業界の持続可能性確保 現代の社会経済活動の維持には、情報通信インフラ(物理的な回線・通信設備、論理的なネットワーク等)の継続的な更新が不可欠である。しかしながら、情報通信インフラの設計、工事、維持管理等を担う情報通信エンジニアリング業界においては、情報発信主体の不在、スキルやキャリアの不明確さ、複雑な業界構造、人材の高齢化等の課題により、人材確保やスキルの継承・習得等が困難な状況にある。例えば、情報通信関連建設業の雇用者数は、2000年の12.3万人から2023年には2.7万人へ減少している(ICTの経済分析に関する調査、総務省:2024年度)。 このような背景を踏まえ、総務省では、令和7年度補正予算において「情報通信エンジニアリング業界の持続可能性の確保」に関する事業を開始した。本事業では、業界の実態を把握し、業界構造や必要なスキルの見える化を図るとともに、同業界の重要性や人材難の課題等に関する社会的認知度や訴求力の向上に努めている。また、必要とされるスキルの違いに応じて、回線の配線や電源・土木工事など物理的に通信設備の設置工事を行う「物理層」と、インターネットへの接続やサービス展開の基盤となる論理的な通信環境を構築・設定する「ネットワーク層」に分けて取組を進めている。これらの取組を通じて、情報通信エンジニアリング業界に人材を呼び込み、育成し、定着させるエコシステムの構築を目指し、将来にわたって安定した情報通信サービスの提供を可能とする環境を整備することを目指している。 さらに、総務省では、2025年10月に新たに電気通信設備エンジニア室を設置し、これらの取組を推進する体制を整えている。