〔開催年月日:平成18年11月30日〕


九州国立博物館は、来館しようとする者に対する事前の案内をもっと詳しくしてほしい
行政苦情救済推進会議の検討結果を踏まえ九州国立博物館
(独立行政法人国立博物館九州国立博物館)に参考連絡

 行政苦情救済推進会議(座長:川上宏二郎 西南学院大学名誉教授)に諮り、その検討結果を踏まえ、平成19年2月21日、九州国立博物館に対し、参考連絡を行い、検討を依頼しました。

 行政相談の申出要旨
 私は、九州国立博物館に開館一周年記念イベント(名称:「太宰府 古都の光」)の内容を問い合わせようと思い、ホームページやパンフレットに記載されている代表電話番号(092‐918‐2807)に電話したところ、案内テープが流れ、一般的な問い合わせは1番を、それ以外の事務や研究関係の連絡は2番を押す旨アナウンスが流れたので、1番を押したら、26秒当たり10円かかる旨の案内テープに続き呼出音が流れた後、ハローダイヤル(0570‐008886)のオペレーターにつながった。
 そこで、オペレーターに対し、イベントの内容を問い合わせたところ、これについては教えてもらったが、さらに、イベント観客に配られる提灯がどこで配られているかたずねたが、分からないとして教えてもらえず、オペレーターから博物館の担当課及びイベントの主催者の電話番号を案内してもらった。
 結局、担当課及び主催者にかけなおすこととなり、電話代を自己負担しているのに十分な案内をしてもらえなかった。
 九州国立博物館は、来館者に対し事前の案内をもっと詳しくしてほしい。

 当局の参考連絡の内容(委員意見要旨も併せて連絡)
  1.  業務の効率化、コスト削減等との調和を図りつつ、来館しようとする者などからの要請に応ずるため、現在のハローダイヤルでの案内システムについて、休館日における対応も含め、より一層、親切、丁寧で、便利なものとなるよう検討を依頼
    《委員意見のポイント》
    (1)  今回の申出のように、ハローダイヤルのオペレーターが案内、応答できず、結局、担当課に回されて不満が生じるようなことをできる限り少なくするためには、利用者がどのような情報を得たがっているかを更に的確に把握し、より一層、登録情報の見直しの徹底を図ることが効果的
    (2)  ハローダイヤルのオペレーターが問い合わせに対応できない場合、九州国立博物館に転送することとしているが、毎週月曜の休館日(原則)については、実際には職員は出勤していることから対応できるにもかかわらず、オペレーターは、「今日は休館日ですので、明日、おかけ直しいただけますでしょうか。」と案内する仕組みとなっており、見直しの余地など検討を依頼
    (3)  あっせんに当たっては、九州国立博物館におけるコスト面等過大な負担とならないよう配意

  2.  ホームページ、パンフレット等を通じたハローダイヤルの利用促進や利用者から効率的に活用してもらえるよう更に周知するため、次の1)、2)及び3)の措置を講じることについて検討を依頼
    (1)  パンフレット等にも、ホームページ同様、ハローダイヤルに対する「ご質問等にオペレーターが対応致します」など必要に応じた注意喚起の記載
     《委員意見のポイント》
        利用者にとっては、ハローダイヤルに問い合わせれば、すべて必要な事項について十分な回答が得られるという誤解(思い込み)が生じる懸念がみられるが、ホームページには、ハローダイヤルに対する「ご質問等にオペレーターが対応致します」と記載しているものの、パンフレット等にはこの旨の記載などがないので、必要に応じた注意喚起を記載するよう検討を依頼
    (2)  ホームページにおいて、現在、掲示している概要項目に加えて、可能な範囲で、利用者からの問い合わせが多い事項、バリアフリーなど関心のある事項(例:介助犬・盲導犬・聴導犬と一緒に観覧できますか。)、利用者にとって気がつかないような事項(例:展示品を汚損する可能性のあるボールペン、毛筆、万年筆などの使用はご遠慮願います。)など質問できる主要な事項、また、これに加えて、必要に応じ、当該回答内容の掲示
     《委員意見のポイント》
        ホームページの閲覧者が、改めてハローダイヤルにかけずに済むよう、現在掲示している問い合わせ内容に係る概要項目に加えて、可能な範囲で、(a)利用者からの問い合わせが多い事項、(b)バリアフリーなど関心のある事項、(c)利用者にとって気がつかないような事項などについて、質問できる事項、また、これに加え、必要に応じ、当該回答内容も掲げるよう検討を依頼
    (3)  パンフレット等にも、ホームページ同様、「ハローダイヤルのご利用には通話料が必要となる(利用者が通話料を負担)」旨を記載する余地
     《委員意見のポイント》
        パンフレット等にも、ホームページと同様、「ハローダイヤルのご利用には通話料が必要となる(利用者が通話料を負担)」ことを記載する余地について検討を依頼

  3.  ホームページについて、東京、京都及び奈良の国立博物館などのホームページを参考にしたり、必要に応じ利用者の意見を徴するなどして、可能なものから順次、より一層充実させることについて検討を依頼
    《委員意見のポイント》
    (1)  九州国立博物館のホームページと東京、京都及び奈良国立博物館のホームページを比較したところ、東京国立博物館は、入館者に遠慮していただく(禁止)事項を一覧にして掲示しているが、九州国立博物館には一覧にしたものが見当たらないなど、九州国立博物館が開設しているホームページは、事項によって、他の3国立博物館の方が詳しく、使い勝手がよいので、その充実について検討を依頼
    (2)  あっせんに当たっては、利用者からのニーズが高いものなどから優先的に実施していく等、段階を経て、計画的に進めていただくよう配意