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保安対策の充実 |
(1) |
事故防止のための保安対策の推進
埋設管の腐食が原因のガス事故は、調査対象都市ガス14事業者において6件
(平成8〜12年) |
○ |
経年埋設管(埋設されてから相当の年数が経過した亜鉛メッキ鋼管等のガス管)対策を必ずしも進めていないものあり
・ 都市ガス事業者 |
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経年埋設管の交換計画を未作成(ポリエチレン管敷設1事業者を除く調査対象都市ガス13事業者中、簡易ガス6事業者)、交換の実施が遅れているもの(同中一般ガス3事業者) |
・ 液石事業者 |
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経年埋設管の腐食測定未実施(4事業者中1事業者)、腐食測定で不合格となった供給施設の改善に未着手(3事業者中2事業者)
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○ |
都市ガス事業者の中には、経済産業局に届け出た保安規程に定めた対策を適正に実施していないものあり
・ |
保安規程に記載されている技術者名と現状が異なっているもの等(都市ガス14事業者中簡易ガス3事業者) |
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<<改善所見要旨>>
1) |
都市ガス事業者に対し事業者資産である経年埋設管の交換等を、液石事業者に対し経年埋設管の腐食測定及び腐食測定結果を踏まえた交換等を、計画的に進めるよう引き続き勧奨 |
2) |
都市ガス事業者に対し、保安規程に基づく対策の適正な実施を図るよう指導 |
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(2) |
ガス需要家に関する保安対策の推進
需要家によるガス利用の安全のため、ガス事業者は消費機器等調査、ガス漏えい検査等を実施 |
○ |
都市ガス事業者の消費機器調査及び液石事業者の消費設備調査(以下、「消費機器等調査」という。)が定められた期間内に励行されていないものあり
・ |
消費機器等調査が法令に基づく期間内に実施されていない例があるもの(都市ガス14事業者中簡易ガス2事業者及び液石4事業者中1事業者)
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○ |
都市ガス事業者の消費機器調査の実施の効果が十分に反映されていない状況
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消費機器調査の結果、不適合であるとされた需要家のうち、再調査においてもなお改善されていない例(再調査対象の一般ガス需要家の83.4パーセント(1,412需要家)) |
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○ |
ガス漏えい検査が定められた期間内に励行されていないものあり
・ |
ガス漏えい検査が法令に基づく期間内に実施されていない例があるもの(都市ガス14事業者中一般ガス1事業者) |
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<<改善所見要旨>>
1) |
消費機器等調査について、ガス事業者に対し、省令で定められた期間内に適正に実施するよう指導を徹底
都市ガス事業者の消費機器調査の実効を確保し、保安意識の向上を図るため、消費機器の改善措置を講じない需要家に対する周知、広報の強化等の方策を検討 |
2) |
ガスの漏えい検査について、都市ガス事業者に対し、省令で定められた期間内に適正に実施するよう指導を徹底 |
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2 |
取引の透明化及び適正化の推進等
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○ |
都市ガス事業者の中には、供給約款を営業所等公衆の見やすい箇所に掲示していないものあり(14事業者中、一般ガス2事業者及び簡易ガス3事業者)。
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○ |
液石事業者の中には、需要家に対し契約時に交付する書面(液石法第14条に定める書面)に必要な事項の記載を行っていないものあり
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法令により記載すべき「価格の算定方法」の記載を行わずに書面を交付(4事業者中3事業者) |
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<<改善所見要旨>>
1) |
都市ガス事業者に対し、供給約款を公衆の見やすい箇所に掲示するよう指導 |
2) |
液石事業者に対し、14条書面について料金算定の記載の徹底を図るよう指導 |
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