公表資料



香川大学附属図書館の休日開館に係る行政相談のあっせん


平成15年3月10
四国行政評価支局


   四国行政評価支局(本間勝己局長)は、平成15年3月10日、香川大学に対して、附属図書館における土曜日の開館時間を延長すること及び日曜日も開館することについてあっせんした。(別添参照
   これは、利用者から、「香川大学附属図書館は、大学外の一般の者であっても利用することができるが、その開館時間は、主として平日の9時から20時までと、土曜日の9時から1230分までとなっている。このため、サラリーマンなど一般の者が休日に利用できるよう、土曜日の開館時間の延長と、日曜日の開館をしてほしい。」との申出を受けて、大学側に休日開館の検討を依頼したところ、休日開館の必要性は認めてはいるものの、人件費や光熱水費など所要経費の増加及び防犯上の懸念などから、早急な実施は困難としていた。
   しかし、四国地域行政苦情救済推進会議(座長:土田哲也高松大学経営学部教授)に諮り、検討した結果、社会における週休2日制の定着等により、生涯学習ニーズが高まる中で、大学の地域社会への協力や、生涯学習における大学の教育研究機能の活用が求められていることなどから、省エネ対策など経費負担の増加を抑制するための工夫を行いつつ、附属図書館の土曜日の開館時間延長及び日曜日の開館について検討することが必要であるとの意見を得たことによる。



[本件照会先]
      四国行政評価支局
首席行政相談官
電話: 087(831)9204





(参考資料)

   香川大学附属図書館(中央館)の概要―13年度実績―
蔵書数 67万4,667冊(平成14年4月現在)
開館時間 平日が9時から20時(4月及び学生の休業日等は17時まで)
土曜日が9時から1230分(4月及び学生の休業日等は休館)
休館日 日、祝日、大学記念日、4月及び学生の休業日等の土曜日、年末年始
年間開館日数 259日、うち土曜日が28
入館者数 19万3,910人
曜日別内訳: 平日18万5,630人(全体の95.7%)
土曜日2,062人(同1.1%)
開館時間外の利用6,218人(同3.2%)
利用者別内訳: 学内者18万2,944人(全体の94.3%)
学外者1万966人(同5.7%)
貸出冊数 2万3,767冊(1万2,736人)
利用者別内訳: 学内者2万2,567冊(全体の95.0%)
学外者1200冊(同5.0%)
学外登録者数 311人


   他大学における休日開館の状況
   1)    四国内における7国立大学附属図書館の休日開館の状況は次表のとおりで、土曜日は7大学すべてが開館、日曜日は5大学が開館している。
大学名 図書館名 土曜開館(時間) 日曜開館(時間)
香川大学 中央館 △(9時〜12時30分) ×
香川医科大学 本館 ○(10時〜17時) ○(10時〜17時)
徳島大学 本館 ○(10時〜16時) ○(10時〜16時)
鳴門教育大学 本館 ○(10時30分〜17時) ○(10時30分〜17時)
愛媛大学 本館 ○(9時30分〜17時) ○(9時30分〜17時)
高知大学 中央館 ○(9時〜20時) ○(9時〜18時)
高知医科大学 本館 ○(9時〜16時30分) ×
   (注) 「○」4時間以上の開館、「△」4時間未満の開館、「×」休館。

2)    文部科学省が毎年実施している「大学図書館実態調査(平成13年度)」によると、全国の国立大学図書館298館のうち、土曜日に開館しているものが179館(全体の60.1%)、日曜日に開館しているものが93館(同31.2%)。



 
(別添資料)

四国相 第26号
平成15年3月10


     香川大学学長 殿


四国行政評価支局長




大学附属図書館の土・日曜日開館の促進(あっせん)



   当局では、総務省設置法(平成11年法律第91号)第4条第21号の規定に基づき、行政機関等の業務に関する苦情の申出につき必要なあっせんを行っています。
   この度、当局に対し、香川大学附属図書館利用者から、「香川大学附属図書館は、大学外の一般の者であっても利用することができるが、その開館時間は、主として平日の9時から20時までと、土曜日の9時から1230分までとなっている。このため、サラリーマンなど一般の者が休日に利用できるよう、土曜日の開館時間の延長と、日曜日の開館をしてほしい。」との申出がありました。
   この申出について、四国行政評価支局長が開催する四国地域行政苦情救済推進会議において意見を聴取するなどにより検討した結果、下記のとおり、貴大学附属図書館について、土曜日の開館時間を延長すること及び日曜日も開館することが必要であると考えられますので御検討ください。
   なお、これに対する貴大学の採られた措置等について、平成15年3月20日までにお知らせください。
                      

   国立大学図書館の一般の者への公開については、昭和61年9月、国立大学図書館協議会が「国立大学図書館における公開サービスに関する当面の方策について」を示し、この中で「公開は大学等の関係者に限定せず、広く学術にかかわる学習または研究・調査を目的とする一般市民等に対して行う。」としている。
   また、社会における週休2日制の定着等により、生涯学習ニーズが高まる中で、大学の地域社会への協力や、生涯学習における大学の教育研究機能の活用が求められており、大学図書館についても、公共図書館では提供し得ない高度な学術情報を地域社会や市民に積極的に公開し、生涯学習活動を支援することが望まれている。
   香川大学附属図書館においては、主として、平日の9時から20時と土曜日の9時から1230分を開館し、教官、職員、学生及び一般の者の利用に供すると共に、手続きを踏めば、図書等の貸出にも応じている。
   しかしながら、勤労者に対するサービス向上を図る観点からは、土・日曜日も開館することが望ましい。
   したがって、香川大学は、経費負担の増を抑制するための工夫を講じつつ、附属図書館の土曜日の開館時間の延長及び日曜日の開館について検討する必要がある。