平成１６年度機構・定員等の審査結果について









平成１５年１２月



総務省行政管理局





平成１６年度 機構・定員等審査結果（ポイント）


1　各府省の機構（主なもの）

○ 　機構の設置は肥大化しないよう、スクラップ・アンド・ビルドにより対応
 
警察庁
    組織犯罪対策部、外事情報部の設置
（暴力団対策部、国際部の廃止）
金融庁
    総括審議官、審議官（不良債権問題担当）の設置
（審議官（総務担当）、参事官（不良債権問題担当）等廃止）
外務省
  ・ 本省
領事局
国際情報統括官（局長級）
儀典長（政令職）
軍縮不拡散・科学部
官房参事官（危機管理担当） 		儀典長（法律職）
国際情報局
領事移住部
軍備管理・科学審議官
　を廃止

    ・ 在外公館
在アンゴラ大使館、在重慶総領事館、在カルガリー総領事館の設置
（在中央アフリカ大使館、在カンザスシティ総領事館、在エドモントン総領事館の廃止）
文部科学省
    文教施設部の文教基盤企画部への改組
       
厚生労働省
    国立病院部の廃止
       
国土交通省
    観光審議官の設置、自動車交通局次長の設置
（総合政策局観光部、官房審議官等廃止）
       
その他
    内閣府等７省庁　政策評価審議官の設置（課長級、室長級各１廃止）


２　各府省の定員

○ 政府全体として純減を達成する中で、治安など真に必要な分野は適切に措置

増員
  (要求)４５３４人→(査定)３７８７人

　 −治安の回復、知的財産戦略の推進には、過去に例のない大規模な増員。
      ◇　 治安の回復　１３３９人〔15年度730人の２倍近くの増、ほぼ要求(1349)どおり〕
・ 刑務所等における被収容者の増加への対応   ４５１人    
・ 空港等におけるチェック体制強化（入管、税関等）   ３９９人    
・ 検察体制の強化   ２０３人    
・ 海上における保安体制強化   １１４人    
・ 警察体制の強化（国家公務員）   ６７人   等

  ◇ 知的財産戦略の推進　１２６人〔15年度35人の3.6倍、ほぼ要求(131)どおり〕
（特許審査体制強化）　　＊うち９８人は任期付審査官に係る定員

　 − その他、国民の安全・安心の確保、経済構造改革の推進等緊要な施策に対して重点的に増員。　

              ・ 武力攻撃事態への対処   ２３人    
  ・ 在外公館における警備・領事体制等強化   ４０人    
  ・ 競争政策の強化（公正取引委の体制強化）   ３５人    
  ・ 金融システムの安定化   ７０人    
  ・ 公認会計士監査体制の整備   ４０人   等


削減
   
   
    （要求）       （査定）
計画的削減 ： ▲マイナス３５００人   →   ▲マイナス３５７４人
合理化減 ： ▲マイナス１５９人   →   ▲マイナス６５８人

　 − 計画的削減に加え、合理化を強力に推進し、定員を削減。

  ＜合理化減の主なもの＞
                     ・ 社会保険庁の業務運営の効率化・事務の合理化   ▲マイナス１１０
    ・ 国税業務のＩＴ化等   ▲マイナス１０２
    ・ 登記業務のＩＴ化等   ▲マイナス３４
    ・ 公共職業安定所等の統廃合   ▲マイナス２５
    ・ 北海道開発業務における民間委託の推進等   ▲マイナス２４


純減
  （要求）８７５人[純増]　→（査定）▲マイナス４４５人[純減]

    [参考] ・15年度純減▲マイナス３２１人(法人移行する国立学校、国立病院分を除く)
    ・このほか現業(国有林野)で▲マイナス１０８人純減


総定員法の最高限度の引下げ
  ○ 　国立学校の非公務員法人化、国立病院等の独立行政法人化により、▲マイナス17.7万人が移行。
   
⇒ 　次期通常国会に、行政機関の定員の法定最高限度を２０万人程度引き下げる総定員法改正法案を提出予定。


３　独立行政法人・特殊法人

○ 次期通常国会への法案提出時まで以下の要求について引き続き審査

法務省
      
    司法ネット法人（仮称）の設立（追加要求予定）
被疑者段階からの公的弁護、民事法律扶助、過疎地における法律サービスの提供を行う。財団法人法律扶助協会の廃止。

厚生労働省
 
  独立行政法人医薬基盤研究所（仮称）の設立
厚生関係試験研究機関の再編統合の一環として設立する医薬基盤研究所に、独立行政法人医薬品医療機器総合機構の研究開発振興業務を統合。
年金資金運用基金の廃止（新法人の設立）

国土交通省
 
  道路関係四公団の廃止、民営化
12月22日の政府・与党協議会で民営化の基本的枠組みを申し合わせ。
  ・ 道路の建設・管理等を行う特殊会社（道路公団は３分割）を設立。
  ・ 資産・債務を保有し会社からの貸付料収入で債務を返済する独立行政法人を設立。
関連法案を次期通常国会に提出し、平成17年度中に民営化。

奄美群島振興開発基金の廃止（新法人の設立）





平成１６年度定員審査結果について
行政機関名 平成１６年度定員審査結果 主な増員事項
（増員） （削減） （純増減）
計画削減 合理化減
非現業 内閣の機関 ２４ ▲マイナス　　１ ▲マイナス　　３ ２０ 武力事態への対処14
内閣府 ３５４ ▲マイナス３７１ ▲マイナス　４９ ▲マイナス　６６  
　内閣府本府 ２９ ▲マイナス　２０ ▲マイナス　　６ ３ 京都迎賓館(仮称)６、原子力安全規制３、少子化社会対策３
　宮内庁 ３ ▲マイナス　　７   ▲マイナス　　４ 愛子内親王殿下養育事務体制１
　公正取引委員会 ３５ ▲マイナス　　３ ▲マイナス　　３ ２９ 審査部門14、下請法違反事件処理体制10、景品表示法違反事件処理体制４
　国家公安委員会 ６７ ▲マイナス　７５ ▲マイナス　　４ ▲マイナス　１２ 組織犯罪対策34、国際テロ対策等15、街頭犯罪抑止対策等13、警察改革推進体制5
　防衛庁 １１０ ▲マイナス２６２ ▲マイナス　３１ ▲マイナス１８３ 弾道ミサイル防衛施策推進11、緊急事態（ゲリラ・特殊部隊・不審船事案等）対処８
　金融庁 １１０ ▲マイナス　　４ ▲マイナス　　５ １０１ 公認会計士・監査審査会40、証券取引等監視体制23、金融検査体制22
総務省 ４６ ▲マイナス　６０ ▲マイナス　１１ ▲マイナス　２５  
　総務省（公調委除く） ４６ ▲マイナス　５９ ▲マイナス　１１ ▲マイナス　２４ 国民保護法制９、政策評価推進９、電波利用状況調査等５
　公害等調整委員会 ０ ▲マイナス　　１   ▲マイナス　　１  
法務省 ９０４ ▲マイナス４８２ ▲マイナス　６１ ３６１ 治安関係867(刑務所等451、出入国管理168、検察203、保護観察24、公安調査21)
外務省 １１２ ▲マイナス　６１ ▲マイナス　２７ ２４ 在外公館の警備体制強化19・領事体制強化12､イラク大使館12(警備(3)､領事(1)を含む｡)
財務省 ８３８ ▲マイナス６５８ ▲マイナス１４８ ３２ 財務局45、税関185、国税599
文部科学省 ７２ ▲マイナス　　９ ▲マイナス　５６ ７ 教育・文化立国の実現60、科学技術創造立国の実現12
厚生労働省 ６９３ ▲マイナス５９５ ▲マイナス２１１ ▲マイナス１１３ 社会保険庁292、地方労働245
農林水産省 ６９ ▲マイナス５２１ ▲マイナス　　３ ▲マイナス４５５ 食の安全・安心体制の充実31（植物防疫14、動物検疫17）、漁業取締体制の強化３
経済産業省 １８５ ▲マイナス　９２ ▲マイナス　２３ ７０ 特許審査体制等126(うち98は時限)、安全保障貿易管理体制14、原子力安全行政関連15
国土交通省 ４３０ ▲マイナス７１７ ▲マイナス　６３ ▲マイナス３５０ 地方整備局134、地方運輸局27、航空関係46､気象庁31、海上保安庁139
環境省 ６０ ▲マイナス　　７ ▲マイナス　　３ ５０ 地方環境対策18、廃棄物・リサイクル対策４、生物多様性保全等の総合的推進24
計 ３，７８７ ▲マイナス3,574 ▲マイナス６５８ ▲マイナス４４５  
現業 国有林野事業 ０ ▲マイナス１０８   ▲マイナス１０８  
合計 ３，７８７ ▲マイナス3,682 ▲マイナス６５８ ▲マイナス５５３  
　　（注） １ ． 増員には振替増を含み、合理化減には振替減を含む。
２ ． 上記のほか、国立大学法人等及び独立行政法人への移行に伴う減として▲マイナス１７６，６０４人がある。