メニューを飛ばしてコンテンツへ
電気通信紛争処理委員会 Englishサイトマップ支援ツールについて
文字サイズ変更アクセシビリティ閲覧支援ツール 総務省

トップへこれまでの開催 > 電気通信事業紛争処理委員会(第73回)議事録

電気通信事業紛争処理委員会(第73回)議事録

議事概要 議事録 会議資料


【香城委員長】  それでは、ただいまから、電気通信事業紛争処理委員会の第73回会議を開催いたします。本日は委員5名全員が出席しておりますので、定足数を満たしております。また、特別委員1名にもご出席いただいております。
 本日の会議は5つございます。そのうち議題1「電気通信事業における紛争処理等の将来像等について」から4「その他」までは公開で開催いたします。
 議題5「相談窓口に来られた相談等について」は、本委員会の本務でありますあっせん・仲裁等の手続の予備段階に位置するわけですが、その性質上、あっせん等と同様に相談者の利益等を害するおそれのある情報を取り扱うことになりますので、電気通信事業紛争処理委員会運営規程第16条第1項の規定に基づき、この部分につきましては非公開で開催することといたします。
 したがいまして傍聴者の皆様方には、非公開とする5の審議が始まる前にご退室いただくことになりますので、よろしくご協力のほど、お願いいたします。
 議事に入ります前に、事務局の人事異動についてご紹介いたします。事務局からお願いいたします。
【小林上席調査専門官】  8月1日付で、従前の椿調査官、高地上席調査専門官にかわりまして、副島調査官、佐藤上席調査専門官が着任いたしております。また、9月15日付で、従前の阪本事務局長にかわりまして、村木事務局長が着任いたしております。この機会にごあいさつさせていただきます。
【村木事務局長】  おはようございます。本日は早朝からお集まりいただきまして、ありがとうございます。9月15日付で当委員会の事務局長を拝命いたしました村木と申します。
 電気通信事業の分野というのは、大変変化の著しい分野だと認識しております。本日は当委員会におきまして、こういった電気通信分野の最近の動向を踏まえて、委員会の今後の活動のあり方についてご討議していただくことになっております。そういったご討議を経まして、当委員会の活動について一定の活動方針をお示しいただければ、私ども事務局として精いっぱいしっかりとお支えをして、当委員会の活動が電気通信事業の発展にさらに貢献いたしますよう微力を尽くしてまいりたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
【副島紛争処理調査官】  調査官の副島でございます。よろしくお願いいたします。
【小林上席調査専門官】  なお、佐藤上席調査専門官につきましては、本日欠席させていただいております。以上でございます。
【香城委員長】  ありがとうございました。どうぞよろしくお願いいたします。
 それでは議事に入ります。
 まず、最初の議題であります「新競争促進プログラム2010」につきまして、総合通信基盤局からご説明をお願いしたいと存じますが、その前に、7月の異動で総合通信基盤局長に就任された森局長、電気通信事業部長に就任された桜井部長にお越しいただいておりますので、ごあいさつをいただき、その後、料金サービス課二宮企画官から、ただいまの「2010」につきましてご説明をお願いしたいと思っております。
 森局長は初代の当委員会の事務局長であられた方で、発足当時から当委員会の運営が軌道に乗るまでの間、大変ご苦労いただいて、ご尽力いただいた方でございます。
 それでは、よろしくお願いいたします。
【森総合通信基盤局長】  おはようございます。7月21日付をもちまして、総合通信基盤局長を拝命いたしました森でございます。今、香城委員長から過分のお言葉をいただきましたが、2001年にこの紛争処理委員会が立ち上がる際には、ほんとうに委員の先生方にいろいろご心配をおかけしまして、ありがとうございました。
 2001年というのは、ちょうど我が国政府がe-Japan政策を採用した年でございます。その際の目標は、2005年までに日本を世界有数のトップのIT国家にするという目標でございましたが、見事に世界で一番安くて、世界で一番速いインターネット環境をつくるIT国家になったわけでございますが、その際、私としては、決して単に物理的に料金がどうのこうのという前に、仕組みとして、やはりこの紛争処理委員会がADRとして果たした役割が非常に大きかったのではないか、紛争の直接の解決のみならず事前に予見可能性を非常に高めたという意味で、また、弱小のベンチャー的な企業が大企業に対抗して、このビジネスの分野を、道を切り開いたということが、大きくあずかっているのではないかと思って見ております。
 2005年までの目標が達成されたわけでございますけれども、ことし新たに、2006年1月にIT新改革戦略ということで、2010年までに、今度はさらに世界のリーディング国家になるということを目標にいたしまして、新たなユビキタス、u-Japan政策を採用するに至っております。この一郭をなす重要な戦略につきまして、後ほど私どもの担当のほうからご説明させていただきますけれども、紛争処理機能のあり方についても触れられている部分もございますので、また、この高度化を図るためにいろいろお知恵をおかりしなければいけない場面が出てくるのではないかと思っておりますが、いずれにいたしましても今後の紛争処理委員会のご発展と、それから我が国のu-Japan、ユビキタス政策が健全に発展いたしますことを私としても望みながら努力させていただきたいと思っておりますので、よろしくご指導のほどお願い申し上げます。以上でございます。
 【香城委員長】  どうぞ、ご退席ください。
【桜井電気通信事業部長】  同じく7月の異動で電気通信事業部長を拝命いたしました桜井でございます。電気通信事業部は7年ぶりに戻ってまいったわけで、この間大変、今、局長からお話し申し上げましたように大きな変化がいろいろあるということでございます。電気通信事業部は直接的に紛争処理委員の先生方のご指導をいただく立場でございます。引き続きよろしくお願い申し上げます。
【香城委員長】  よろしくお願いします。
 それでは、二宮企画官にご説明をお願いいたします。どうぞよろしく。
【二宮企画官】  それでは「新競争促進プログラム2010」につきまして、ご説明させていただきたいと思います。
 お手元の資料でございますけれども、資料1並びに資料2が競争促進プログラムに関します資料でございます。本日は資料1、概要に基づきまして、ご説明をさせていただきたいと思っております。
 先週の火曜日、9月19日でございますけれども、総務省で発表いたしました「新競争促進プログラム2010」でございますが、これは電気通信市場の一層の競争促進を図り、利用者利益の確保を図るため、2010年代初頭までに公正競争ルールの整備等の観点から総務省としてどういうことをやるべきか、やっていくのかということについて、まとめたものでございます。
 1ページおめくりいただければと思います。これまでの経緯ということで、本年6月以降の具体的な動きにつきまして記述をさせていただいております。本年6月20日、「通信・放送のあり方に関する政府与党合意」がございました。こちらでは、NHK放送並びに融合について合意もされておりますけれども、通信につきましては、そちらにあるとおりでございまして、高度で低廉な情報通信サービスを実現する観点から、ネットワークのオープン化など必要な公正競争ルールの整備等を図るとともに、NTTの組織問題については、ブロードバンドの普及状況やNTTの中期経営戦略の動向などを見きわめた上で2010年の時点で検討を行い、その後速やかに結論を得るという内容でございます。
 簡単に申し上げれば、NTTのあり方については2010年時点で検討と、それまでの間については公正競争ルールの整備を進めるという内容でございます。
 この合意の工程管理という意味におきましては、総務大臣が与党の了解を得た上で管理をしていくということになってございます。
 その後1カ月ほどあきまして、いわゆる骨太方針が閣議決定されております。その内容といたしましては、今、申し上げた「通信・放送のあり方に関する政府与党合意」に基づき改革を推進するというものでございます。これを受けまして総務省としまして、具体的なタイムスケジュールを明示するという意味で、本年9月1日、通信・放送分野の改革に関する工程プログラムというものを発表しております。このうち通信関連部分は、下に書いてございますけれども、後ほど若干言及させていただきます「IP化の進展に対応した競争ルールのあり方に関する懇談会」の報告書を踏まえまして以下の点について検討し、結論が得られたものから順次実施するということにされております。
 具体的には、固定電話の接続料、NTT東西のNGNの接続ルール、指定電気通信設備制度等の見直しというものでございます。
 また、NTTの組織問題については、与党合意を踏まえた形で、2010年の時点で検討を行い、その後速やかに結論を得るということになっております。
 次のページをお開きいただければと思います。こうした競争政策の見直しを私どもが行ってきたわけですけれども、その背景となります競争環境の変化というものにつきまして3つほど挙げさせていただいております。具体的にはブロードバンド化の進展、水平的市場統合の進展、垂直的市場統合の進展の3つでございます。
 1番目につきましては、申し上げるまでもないと思いますけれども、ブロードバンドの競争の進展の結果、ブロードバンドの料金が最も世界で安い、またスピードが最も速いといったような環境が整ってきているという変化が起こってきているわけであります。
 2点目の水平的市場統合の進展でございますけれども、従来は音声・データ・映像といったそれぞれのサービスごとのネットワークというものが構築されておりまして、これがIP化の進展に伴いまして、Everything over IPの時代ということで、すべてパケットに乗っかって通信がされてくるという状況になってきております。このことによりまして、従来ありましたサービス間の垣根でございますとか、地域・長距離・国際といった距離の垣根等々がなくなってくることによりまして、サービスごとの狭いイントラモダル、言うならば市場内の競争から、より広い統合されたインターモダルな市場間の競争に変化が起こっているというのが2点目の変化でございます。
 3点目の垂直的市場統合でございますけれども、IPの時代におきましては、従来の電話の時代に1社がレイヤーの上から下まで統合してサービスを提供していたという時代から、むしろこのレイヤーごとにモジュール化をいたしまして、それを組み合わせる形で付加価値の高いサービスを提供するといった動きが出てきているという意味で、この3つの変化が大きく競争政策の見直しに影響をしてきていると認識しております。
 その次のページをお開きいただければと思いますが、そういった変化を踏まえまして、私どもとしまして懇談会を昨年10月以来開催してございます。この懇談会と申しますのは林敏彦放送大学教授を座長といたしまして、過去9回ほど開催をした上で報告書をまとめまして、意見招請をして、9月13日にまとめております。
 この過程におきましては、紛争処理委員会の事務局長の方から、第7回目、6月6日に電気通信分野における紛争処理の現状と課題ということでプレゼンテーションを行っていただいておりまして、そのプレゼンテーションの内容を踏まえた形で報告書を書かせていただいているというような状況でございます。
 1ページをおめくりいただければと思います。「新競争促進プログラム2010」の目的でございますけれども、まず、位置づけですが、2010年代初頭までに実施するブロードバンド市場全体の包括的な競争ルール見直しのためのロードマップであると。ロードマップという意味は、いつまでに何をどういうふうに展開していくのかということを明確化するというものでございます。
 なぜ2010年かということでございますけれども、大きく3つほどございまして、2010年と申しますのは、さまざまな国の戦略が最終目標年次として掲げている年限でございます。また、各通信事業者のIPベースのネットワーク構築を見てみましても、2010年をターゲットにした展開が見られるというものが2点目でございます。3点目は、2010年代初頭には通信・放送の融合がさらに進んでいるというような見込みが立つという意味で、この3つを背景として2010年をマイルストーンにしているという次第でございます。
 本プログラムの目的でございますけども、競争政策を透明で柔軟で迅速なものにしたいということでありまして、予見可能性を確保し、急速な市場変化に対応し得る競争ルールをつくり、必要な競争ルールの見直しを遅滞なく実施するということを考えておるところでございます。
 このプログラムの運営の方法でございますけれども、毎年、情報通信審議会にプログラムの進捗状況(プログレスレポート)を報告いたしまして、必要に応じて計画自体も見直しをするというものでございます。変化の激しい電気通信市場の中で、市場と対話をしながら、あるべき競争政策というものを常に見直していこうというアプローチでございます。このプログラムの進捗状況を踏まえまして、2010年の段階で通信法制全般について総合的な検証を実施するというものでございます。
 その次のページ以降が、「新競争促進プログラム2010」の具体的な内容でございます。2ページほどにわたっておりますけれども、かなり広範囲に幅広く競争政策を議論しておりまして、今後の見直しを進めていきたいということになっております。設備競争から、サービス競争、さらにはドミナント規制から、消費者利益の保護、また、接続料金、ユニバ等々、かなり幅広いものになっていると思っております。
 まず1点目の設備競争の促進でございますけれども、線路敷設基盤の開放促進ということで、各電気通信事業者がみずからネットワークを構築しやすいようにということで、具体的に「電柱・管路使用に関するガイドライン」というのがございますけれども、これを見直ししていくとか、フォローアップ体制の構築、運用状況の検証・公表を年に1回やっていくといったような具体的な実施計画を定めております。
 そのほか、地公体の光ファイバ網の開放促進。これはネットワークを既に持っている地公体の光ファイバをどうオープン化していくのかということでございます。
 このほか、アクセス網の多様化の推進ということで、無線やCATV、ブロードバンド等についても施策を講じていきたいと考えております。
 ドミナント規制の見直しでありますけれども、これは1点目の競争セーフガード制度の整備でございますが、これはドミナント規制の運用を今の市場の実態に合わせるということで、現状の指定電気通信設備の範囲でございますとか、NTTグループの公正競争要件の有効性を検証するといったことを、毎年進めてまいりたいと考えております。
 その下でございますけども、NTT東西とその子会社との共同的・一体的な市場支配力の濫用防止のための競争ルールの整備というものでございます。
 そのほか、以下、NTT東西、ドコモの連携、次世代ネットワークの接続ルールの整備、会計制度の見直し等々、ドミナント規制の見直しということで扱うことにしております。
 3番目、NTT東西の接続料の算定方法の見直しでございます。こちらは従来のPSTN、固定電話の接続料の算定方法の見直しに加えまして、光ファイバに関します接続料の算定方法、また、NGN、次世代ネットワークに係る接続料の算定方法についても、施策として講じる予定でございます。
 その次のページでございます。移動通信市場における競争促進ということで、MNVO事業化ガイドラインの見直しが書かれてございます。こちらは新規参入の促進等を通じまして、携帯市場の活性化を図るというものでございまして、ガイドラインの改正を2006年中を目途として実施するということを考えております。
 そのほか、料金、ユニバ、ネットワークの中立性等々、幅広く競争促進プログラムの中に含まれてございますけども、8番目、紛争処理機能の強化ということで、先般の紛争処理委員会のプレゼンテーションを踏まえまして、私どもといたしまして、この3つについて、今後紛争処理機能の強化ということで進めていくということを考えております。
 まず1点目、意見申出制度の改善でございます。これは現状、電気通信事業法上、意見申出という制度がございますけれども、この意見申出を行う際に匿名で意見申出が可能となるような仕組みを構築するためのガイドラインというものを策定する予定でございます。
 あと、以下の2つは特に紛争処理委員会に関連するものと思いますけれども、1点目、紛争当事者の範囲の柔軟な見直しということに当たろうかと思いますが、電気通信事業者と上位レイヤーの事業者等との間の紛争処理制度の検討というものでございます。
 2点目は、紛争処理事案の柔軟な見直しということに当たろうかと思いますけれども、土地等の使用に係る紛争処理機能の充実というものでございます。
 いずれにつきましても、可能な限り速やかに所要の制度整備を実施するということといたしております。
 1ページおめくりいただければと思いますけれども、紛争処理機能の強化につきまして、具体的に「新競争促進プログラム2010」の記述を抜粋いたしております。(8)紛争処理機能の強化ということで、先ほど申し上げた内容が記載されているというものでございます。
 その次のページをおめくりいただければと思います。私どもは競争政策を推進しておりますけれども、この競争政策の全体の位置づけでございます。
 IP化の進展がございまして、先ほど申し上げた変化を踏まえまして、ブロードバンド政策を今後展開していく中で、さまざまな側面があろうかと思っております。
 例えば均衡あるインフラ基盤の整備ということで、既に発表しておりますけれども、「次世代ブロードバンド戦略2010」という、2010年までにブロードバンドゼロ地域を解消するといった内容のインフラ整備の柱でございますとか、利用者保護の推進という柱でございますとか、新産業の創出、国際貢献の充実といったようなさまざまな柱が相まちまして、総合的に我が国のu-Japan政策に貢献していくといった内容になると思います。その一つの重要なパーツが、今回の「新競争促進プログラム2010」であると考えている次第でございます。
 資料2につきましては、「新競争促進プログラム2010」本体でございますので、適宜ご参照いただければと思います。説明は以上でございます。
【香城委員長】  ただいまのご説明に関して何か、ご質問、ご意見がございましたらどうぞ。
【富沢委員】  教えてもらってもいいですか。
【香城委員長】  どうぞ。
【富沢委員】  こういう機会なので、紛争処理と具体的にかかわらないのですが教えて下さい。総合的・一体的なブロードバンド政策の展開の中に新産業の創出がありますよね。このイメージを教えていただきたい。そちらがイメージしている新産業というのは、コンテンツの振興とかも書いてはあるんですけど、通信事業者とか放送事業者のイメージなんでしょうか。何が言いたいかというと、例えばこれから欲しいのは、北海道なんかですと広域の観光サービスであったり、広域の健康産業みたいな、ブロードバンドのITを使って生活とか地域をよりよくしていこうというニーズが非常に高いんです。ところが、そういうふうにトータルな産業振興となりますと、ある部分は厚生労働省だったり、ある部分が農水省だったりというふうに部分部分の施策はあるんですけど、全体の産業振興をほんとうはしてほしいし、したいんだけれども、予算のつけ方とかが非常に細切れなんです。この新産業がどういうものをイメージされているのかを、ちょっと教えていただけますか。
【二宮企画官】  今、先生がおっしゃった問題意識というのは、私どもの政策推進の中でも非常に重要なポイントだと思っておりまして、まさにu-Japan政策が当初始まったころというのは、インフラ整備、競争政策等々の、いわば下のレイヤーの話を中心にやっておりました。それがある一定の成果を見た後、今、どういう取り組みをしているかと申しますと、まさにインフラを使って利活用をどう進めるのかという点について、政府全体で議論をしているという位置づけだろうと思います。
 ここに書いてございます新産業の創出といいますのは、まさに先生がおっしゃいましたITを使って、アプリケーションとして、どういうサービスを提供していくのかということを考えていくべきということだと思います。総務省として、ITを先導する省庁といたしまして、ぜひ、そういった面も含めて貢献できるようにしていきたいと考えております。
【富沢委員】  確かに、2010年までにこういうことをやるよというのは、u-Japan政策とかいろいろなものに書いてはあるのですが、具体的な政策、例えば広域とか全体的なプログラムをまとめて支援する制度とか、融資だとかいうようなものは予定されているのでしょうか。内閣府がいろいろな省庁の縦割り的な施策を統合した新しい施策を今後具体化していくのでしょうか。それともやっぱり細切れというか、それぞれの省庁がそれぞれのことだけをやる、それを内閣府が形だけとりまとめてトータルなコンテンツができましたと見せる程度なんでしょうか。総務省が主体的に政策をリードしていくわけではない? アプリケーションが重要だという方向を打ち出した程度のことなのかしら。
【二宮企画官】  私どもとしては、今の枠組みが内閣府を中心に、各省が分野分野で貢献していくという形になっておりますので、そういう中でやれることということを幅広く検討していきたいということだと思います。
 具体的には、情報通信政策局等において、ここに書いてございますような取り組みも今後行われるのではないかと思いますので、そのあたり、また情報があれば、別途事務局等を通じまして、お伝え申し上げたいと思います。
【富沢委員】  わかりました。行政の枠を超えた話をしてごめんなさい。どうもありがとうございました。
【香城委員長】  よろしいでしょうか。ほかにございましたら。
【吉田参事官】  すいません、事務局からよろしいですか。
【香城委員長】  どうぞ。
【吉田参事官】  ちょっと事務局から、1点だけ教えていただきたいんですが、「新競争促進プログラム2010」の概要の2ページで、こういう形で表でまとめていただいておるんですけれども、この実施計画の中で、具体的な目標年次が定められているものと、可及的速やかにといったような形、これは当委員会に関係する事項もそうなっておりますけれども、そういう形で現時点では具体的な目標年次が定められていないもの等があるようなんですけれども、この具体的な目標年次が定められていないものにつきましては、ちょっとどういう見通しにあるのか。どこかの段階でやはり具体的な目標年次というものを、その制度を担当セクションとしてお示しになられるんじゃないかと思うんですけれども、何かそういう見通しというものが今の時点でおありであれば、教えていただきたいんです。
【二宮企画官】  明確に年次を書いているもの、書いていないもの、確かに2つ大きく分けてあろうかと思います。明確に年限を書いていないというものにつきましては、基本的に法改正が必要であるとか、年限を今の段階で明確にするのは難しいものについては、可能な限り速やかにといった形で書かせていただいておりますが、これは先ほど来申し上げているとおり毎年リボルビングをしていくということで、見直しをしていくということを考えておりますので、そういった過程の中で明確にできる段階で明確にしていきたいと思っております。
【吉田参事官】  ありがとうございました。
【森永委員長代理】  よろしいでしょうか。
【香城委員長】  どうぞ。
【森永委員長代理】  ちょっとそれに関連しまして、スケジュールのことなんですが、このプログラムをおつくりになるときの問題意識が3つ挙げられていて、ブロードバンドが促進されているとか、水平的統合、それから垂直的統合ですね。私の感じとしては、紛争を持ち込まれる当委員会としては、多分垂直的市場統合ということから発する紛争が随分大きな問題になるという感じでおります。
 ただ、当委員会としては、今のところは電気通信事業者間の紛争しか取り扱えないわけです。この場合、2010年に向けて、だんだんとそういう枠組みを、これは多分程度の問題だと思うんですが、外していかれる部分もあるし、やはり今までどおりという部分もあると思います。それについて、法制度の改定といいますか、これも伴わなくてはいけない。特に法制度の改定については、2010年に至るまでに毎年のようにというのか、あるいは暫時法制度を変えていくべきところは変えていくという姿勢なのか、ずっと2010年までこのプログラムの進捗状況を見て、2010年から後を変えていかれるのか。これはどういうふうに思っておけばよろしいでしょうか。
【二宮企画官】  私どもとしては、必要な法改正があるのであれば、2010年を待つことなく、行ってまいりたいと考えております。ただ、それを今の段階で、何年にやりますということがなかなか申し上げることが難しい面がございますので、書き方としては奥歯に物が挟まったような書き方になっておりますけども、私どもの考えとしては、できるだけ早く、2010年を待つことなく、公正競争に必要な制度改正については法改正を含めましてやっていきたいと考えております。
【森永委員長代理】  かなり柔軟な姿勢で臨まれるわけですか。
【二宮企画官】  そういう意味では柔軟なのかもしれません。
【森永委員長代理】  同じように、接続料の算定方法なんかも、既に今、紛争として上がってきているんです。そういう時代に入っているんですね。勿論、今のところ、はっきりしたルールはありませんから、それで紛争が起こるんだけれども、そういうルールづくりも早くしていただければ、解決するという側からすると、非常にありがたいわけです。ずっとほうっておかれると、紛争の解決には非常に努力をしないといけないとか、困難性を伴いますので、できるだけ早く対処していただきたいという感じでおります。
【二宮企画官】  ご指摘の点につきましては、先ほど説明の際には申し上げなかったんですけど、ドミナント規制の見直しの中で、その他接続ルールに関する事項という部分がございまして、こちらは電気通信事業者の方々からのご要望を踏まえましてルールをつくっていくということを考えてございます。したがいまして、そういったルールをつくることで、今おっしゃったような紛争が未然に防げる、もしくは柔軟な対応ができるようになる、または迅速に解決ができるようになるということに資するのではないかと思っております。
【森永委員長代理】  ありがとうございました。
【香城委員長】  ほかにございますか。よろしゅうございますか。それでは二宮企画官、どうもありがとうございました。ご退席ください。
 ここで事務局の席を移動する時間をちょっととりたいと思いますので、暫時お待ちください。
 よろしいですか。議題2の「電気通信事業における紛争処理等の将来像等について」に移りたいと思います。まず事務局からご説明を願いましょうか。
【小原上席調査専門官】  それでは、ご説明させていただきたいと思います。
 先般来、当委員会におきましてもいろいろご議論いただきました、事務局作成の「電気通信事業における紛争処理等の将来像」というレポートでございますが、こちらにつきましては、去る7月18日から8月17日にかけまして意見募集をさせていただきました。その結果につきましては、本日お配りしました資料4というところにまとめさせていただいたところでございまして、本日はその資料を中心に説明をさせていただきたいと思います。
 あわせまして、レポートにつきましては、意見募集の結果等を踏まえつつ、若干の表現の適正化、あるいはデータの更新等をさせていただきましたので、資料3でございますけども、こちらのほうについても適宜参照しながら説明させていただきたいと存じます。
 それでは、資料4のほうをごらんいただきたいと思います。まず1ページ目、2ページ目、意見提出者一覧というところでございますが、今回の意見募集に当たりましては、連名で提出していただいているところもございますが、6件の意見を提出していただいたところでございます。
 具体的な意見、それに対する事務局の考え方をまとめたものが、3ページ以降ということになりますので、そちらのほうをごらんいただきたいと思います。こちらでは各意見提出者の方の意見につきまして、事務局の責任で若干分類等をさせていただいたものでございます。
 順を追って説明させていただきたいと思います。
 まず、1.想定される市場環境の変化。これはレポートで申しますと第2章に関するところでございます。意見1でございますが、IP化の進展に伴い、レイヤー間の紛争処理機能が必要となるという認識に賛同というご意見でございました。
 2でございますけども、環境変化に伴い発生が想定される紛争とその対応の方向性。こちらはレポートでいいますと3章の関係でございます。具体的な意見でございますが、まず、競争状況の多様化に関するご意見ということで、意見2でございますが、競争環境に悪影響を及ぼすアライアンスが問題であり、特に、ボトルネック性が高い下位レイヤーから上位レイヤーへの市場支配力の行使に重点を置いて対処すべきというご意見をいただいたところでございます。
 意見3でございますが、適正なプラットフォーム利用料を交渉する場として紛争処理委員会の機能が必要ということでございまして、このプラットフォームと申しますのは、いただいたMCF、モバイル・コンテンツ・フォーラムさんが具体的にどのようなものを指していらっしゃるかというのは定かではないんですけども、一般には課金とか、認証とか、サービス制御といったような機能のことを申しておるところでございますが、こういった利用料につきまして、通信事業者とコンテンツ・アプリケーション事業者代表の交渉する場として、紛争処理委員会の機能が必要ということでございます。
 こちらのご意見につきましては、考え方3というところをごらんいただきたいんですけども、現在の委員会のあっせん及び仲裁につきましては、個々の当事者の方同士で申請、そして話し合い等をしていただくという形をとっているところでございますが、このご意見によりますと、事業者代表と通信事業者との交渉の場、おそらくこれを事前に交渉するところに紛争処理委員会が関与していただきたいというご意見だと思われます。これにつきましては、あっせん及び仲裁の制度運用及び対象範囲の今後の検討に当たって参考にさせていただきたいということとしたところでございます。
 次の、次世代ネットワークへの移行というところでございますが、意見4でございます。NGNにおける紛争解決につきましては、次世代ネットワークの接続ルールのあり方について検討する場での議論を踏まえ、策定されるNGNに関する競争ルールにより対応すべきということでございます。この点については、ご意見のとおり競争ルールを検討する場が設けられる見込みでございますが、一方で、考え方4のところの第2段落目以降でございますが、接続ルールが策定されても、明確な事前ルールがないような場合も想定されますので、そういったような場合には、電気通信事業法の趣旨を踏まえつつ、当該取引に関連する諸規範を考慮して、総合的に対処することが適切ではないかと事務局では考えております。
 次でございますが、PSTNのトラヒック減少ということに関するご意見で、意見5でございます。接続料をめぐる事業者間の紛争については、接続料決定の実態に即して検討することが適当というご意見をいただきました。
 それから、MVNOとMNOの間の接続等というところに関するご意見でございますが、意見6ということで、MVNOに係る紛争事案については、大臣部局のほうで検討しておりますガイドラインの改正を踏まえて対応する方針に賛同するというご意見でございました。
 それから、新規・既存事業者間のローミングに関するご意見でございます。意見7でございますが、ローミングに係る紛争解決に当たっては、利用者利便の確保の観点だけではなく、事業者間競争環境への影響や費用負担の適正性等、さまざまな観点からの検討が必要というご意見をいただいたところでございます。
 これにつきましては考え方7、右のほうでございますけども、当委員会による紛争処理につきましては、電気通信事業法に基づくものでございまして、それに当たっては、例えば事業法の目的を規定しております同法第1条に掲げられているような観点――具体的に申し上げますとそこに書かれているようなことでございますけども、利用者利便の確保のほか、公正な競争促進等の観点も踏まえて行う必要があるが、その点につきましては、原案において必ずしも明確ではなかったということでございますので、記述を一部修正させていただくという対応をさせていただきました。
 具体的にどのような修正をさせていただいたかといいますと、資料3のほうをごらんいただきたいところでございますが、ページで申し上げますと18ページになります。18ページの(2)対応の方向性のところに、一応その原案においても、紛争処理に当たって事業法の趣旨を踏まえて対処するといったような趣旨の記述はございました。具体的に言いますと(2)の冒頭の4行ぐらいのところになります。しかしながら、ここの記述につきましては、17ページから来ているところでございますけども、競争の多様化に絡んで発生する紛争への対応の方向性の記述として書かれた形になっておりましたので、それを踏まえまして、こういった趣旨のことにつきましては、あらゆる紛争に共通して言えることであるという観点から、赤字で書かせていただいておりますところでございますが、括弧書きで「このような考え方は、本章で取り上げるものも含め、電気通信事業紛争処理委員会が取り扱うすべての紛争への対応に当たって共通するものである」という記述を追加させていただいたところでございます。
 さらに、(2)の頭から3行目のところになりますが、電気通信事業法の趣旨という文言があったところでございますが、そこに注30というのを加えまして、注の中で電気通信事業法第1条を引っ張りまして、先ほど申し上げましたような観点が当然含まれるんだということを明らかにしたところでございます。
 それに合わせて形式的に修正した形になろうかと思いますが、先ほど申し上げました括弧書きの下でございますけども、括弧書きより上の部分について共通的な事項であると位置づけたことを踏まえまして、「また」以降につきましては第1項の競争の多様化に係る事項であるということを明確にするために、「また、競争状況の多様化に伴い発生が想定される紛争の解決に当たっては」といったような書き方に修正させていただいたところでございます。
 意見7に係る修正については、以上のとおりでございます。
 意見8でございますが、電柱・管路等の公平な利用に関するご意見でございます。こういったものに関する紛争解決に当たっては、公正競争の確保の観点が不可欠。また、事業者から得た情報については、紛争処理に活用するとともに、必要に応じてガイドライン等にも反映すべきというご意見でございます。
 それから、ネットワーク高度化に伴うメタル線の撤去でございますが、意見9でございます。メタル線の撤去に係る紛争に当たっては、公正競争の確保という視点が最も重要であるということでございます。
 それから、網改造等による費用負担に関するご意見でございます。まず、意見10でございますが、網改造料の費用負担の問題については、相当の期間と労力がかかることがあり、このような場合に委員会がどのようにかかわるか、今後の課題というご意見をいただいたところでございます。
 これに対する考え方でございますが、網改造料の案分方法については、まずは事業者間の協議による解決に努めていただきまして、そういった協議によって解決が困難なものについては、当委員会をご利用いただくというのが望ましいのではないかと考えております。「なお」ということでございますけども、電気通信事業法の規定に基づくあっせん等の申請についてはいつでも自由に行うことができますので、かつ、私どものほうにおいては相談窓口といったようなものも開設しておりますので、こういったものを随時積極的にご利用いただきたいということを書かせていただいております。
 意見11でございます。こちらも網改造料の話でございますが、こちらは原案に対する賛同のご意見をいただいたところでございます。
 それから、競争評価結果の注視ということに関するご意見でございますが、意見12でございます。委員会が総務省の推進する各種施策の活用等を図ることは基本的に有意義であるが、競争評価の取り扱いについては、まだ精緻化されていない部分もあるということで、手法の全般的な見直しを踏まえて慎重に判断すべきということでございまして、そういったようなご指摘を踏まえながら、競争評価結果を注視していきたいということを書かせていただいているところでございます。
 意見13でございますが、事業者間の紛争が迅速に解決されており、公正な競争環境整備を行う上で重要な役割を果たしているというご意見をいただいているところでございます。
 意見14、引き続き柔軟で適切な解決策を提示、必要に応じて、ルール整備へのフィードバックを迅速に行うといった方針に賛同。
 意見15でございますが、透明性の確保に関しまして、今後も情報公開等透明性の確保を基本に置き、活動していただきたいというご意見でございます。
 意見16でございますが、これはまた透明性の確保に関するご意見ということでございます。このご意見の中では、透明性・客観性・中立性を従来以上に確保することが重要ということをお断りになった上で、紛争処理の判断基準となる規範等の客観性・透明性・中立性が確保されていない段階での紛争は、紛争処理ではなく研究会等でさらなる検討を行い慎重に判断すべきというご意見でございました。
 このご意見に関しまして当事務局といたしましては、明確な事前ルールが存在しないような紛争の処理が、まさに当委員会の役割ではないか。その過程で示したあっせん案等が先例となることや、得られた知識を勧告等によりフィードバックすることの意義は大きいのではないかと考えると。ただし、それに当たって、透明性の確保というのは原案にあったわけでございますが、ご指摘の客観性・中立性の確保という観点についても重要であるということから、記述を一部修正するという対応をさせていただきました。
 具体的には資料3の本文中の35ページになりますが、上のほうの(2)透明性の確保というところの第3段落目のところに、中立性・客観性といったような記述を追加させていただいたところでございます。
 続きまして、資料4のほうにまた戻らせていただきますが、専門性の向上に関しましては賛同。ただし、定常的な調査研究活動の実施に当たっては、既に行政において実施している調査研究活動との重複が生じないように留意すべきというご意見をいただきました。
 それから、委員会利用の利便性の向上等に関するご意見を幾つかいただいております。意見18でございますが、委員会利用の利便性の向上等を図るための取り組みについては賛同するというものでございます。
 19でございますが、「相談窓口」制度を広く周知するための啓蒙活動を行うべきというものでございます。
 意見20でございますが、相談窓口の開設や手続面での電気通信事業者に対する負担軽減は歓迎するが、事務局員が直接現地に出向いて状況を確認する体制整備も必要ではないかというご意見をいただきました。これにつきましては、考え方20のほうで若干述べさせていただいておりますが、従前より、こういったようなご意見のように、直接現地に出向いて状況を確認するといったようなことは必要に応じて行っているということでございますけども、ご指摘の点に留意いたしまして、今後も引き続き適切に対応させていただきたいと書かせていただきました。
 引き続きまして、意見21に移らせていただきます。競争ルールへの積極的なフィードバックを行うことに賛同というご意見をいただきました。
 それから、あっせん及び仲裁の対象範囲の見直しに関しまして、幾つかご意見をいただいているところでございます。まず、意見22でございます。電気通信分野との関係が希薄な分野まで過度に拡大しない等に留意して、対象範囲の拡大について検討するという方針に賛同というご意見でございます。
 23でございますが、対象範囲は独占禁止法第2条の不公正な取引行為及びNTT法まで拡大すべきというご意見をいただいたところでございます。これにつきましては、当委員会は電気通信事業法に基づきます電気通信の健全な発展等に資するための機関であるということを念頭に置きまして、電気通信との関係が希薄なものにまで拡大することのないように留意すべきと考えておるところでございますが、ご指摘の点については、今後の検討に当たっての参考にさせていただきたいということを書かせていただいたところでございます。
 意見24でございます。対象範囲の見直しに当たって、具体的なガイドライン等により対象範囲を明示すべきというものでございます。これにつきましては、考え方24でございますが、当委員会のあっせん及び仲裁の対象範囲については、現在、電気通信事業法等関係法令に規定されているところでございまして、対象範囲が見直された場合にも同様に法令においてきちんと明示されることになるということで記述させていただいたところでございます。
 意見25でございます。こちらのご意見につきましては、コンテンツを販売する事業者と電気通信事業者間の紛争を扱えるように委員会の制度を変更することが必要であるというご意見を述べられた上で、コンテンツを販売する事業者と電気通信事業者間の紛争を扱う場合、匿名性を許諾した申請等の制度を検討すべきというご意見でございました。基本的には原案に対する賛成のご意見と承ったところでございますが、匿名性を許諾した申請等の制度に関するご指摘につきましては、あっせん及び仲裁につきましては当事者による合意を導く手続でございますので、その性格上なじまないのではないかと書かせていただいたところでございます。
 なお、こちらのご意見をいただいたところのご懸念に対応した形になるかどうかわかりませんが、あっせん及び仲裁の手続については、現在においても、原則、非公開になっておるということを書かせていただいたところでございます。
 最後でございますが、意見26でございます。市場監視機能の付加を希望ということでございます。市場監視機能と申しますのが具体的に何かというのも、これはまた必ずしも明確ではございませんが、意見を拝見させていただいている限りは、事業者からの申請等を待たず、能動的に委員会が情報をいろいろ収集して、みずからの判断でいろいろ関与していくということではないかと理解させていただいているところでございます。これに対する考え方でございますが、当委員会につきましては事後的な紛争処理機関として設立されたという経緯がございます。したがいまして、今後も、この設立の趣旨を踏まえまして、定常的な調査研究活動の実施等により、迅速かつ円滑な紛争処理に努めるとともに、競争ルールへの積極的なフィードバック等を行ってまいりたいが、ご指摘の点については、こうした取り組みの有効性をまず評価した上で、今後の参考とさせていただきたいと書かせていただいたところでございます。
 以上、ちょっと長くなってしまいましたが、意見募集の結果等につきまして、ご説明差し上げました。この意見募集の結果及び修正させていただきましたレポートにつきましては、本日のご議論等を踏まえまして、事務局のレポートとして公表させていただきたいと考えているところでございますので、よろしくお願いいたします。
【香城委員長】  以下、ただいまの説明に関して、ご質問、ご意見等がございますか。どうぞ、遠慮なく。
【富沢委員】  いいですか。
【香城委員長】  どうぞ。
【富沢委員】  意見というか感想なんですけど、今まで私たちの紛争処理委員会は、非常に大きな事業者を相手に、小さなベンチャーが起した紛争を扱うなかで、大臣に答申をして、例えば料金の研究会ができ、結果として法制度が変わったり、あるいは事業者間の話し合いが進んで、業界全体が変わっていくといったことがあったと思います。
 当委員会はそういう役割を果たしてきたんですけども、今のご意見を伺っていて、コンテンツ事業者は、今までの紛争処理の歴史を知らないわけですよね。このため、弱い者だからまとまってやりたいとか、匿名性でやらないと大きなところにいじめられて商売がうまくいかなくなるのではないかとか、すごく心配されているんだろうと思いました。
 もしコンテンツ事業者と電気通信事業者の紛争をここが扱うようになれば、たとえ小さな企業でも、紛争を起こせば、それが議論されて新しいルールがつくられたり、よりよい環境を構築するための研究会ができるようになるはずです。私たちには、こうした段取りが見えていますし、電気通信事業者にも見えていると思うんですが、MCF、コンテンツ事業者の代表として発言しておられる方々には、その段取りが見えない。
 コンテンツ事業者との紛争も扱うよというルールができて、一つでも二つでも事例がでてくれば多分ご理解が進むと思うのですが、ご意見を伺っているとそこをご理解いただいてないので、何か解決してほしい問題を抱えているんだけれども、それをどこへ持っていったらいいかわからないという鬱屈感を強く感じます。だから、総合通信基盤局などが先取りでコンテンツ事業者が抱えている問題についての研究会をやるのか、あるいは先に法制度を作って、コンテンツ対プラットフォーム間の紛争処理を一度でもやって理解してもらうのか、その段取りを示してあげるといいのかなという気がしました。
 意見というか、感想です。
【吉田参事官】  委員長、よろしいですか。
【香城委員長】  どうぞ。
【吉田参事官】  今の富沢委員のご指摘の件ですけども、いずれにいたしましても、特にコンテンツ事業者さん等の関連につきましては、基本的な制度整備というものが必要になってくるところだと思います。それで、実際に制度が整備された上で、どのような形で、仮にそういうものも当委員会にゆだねられるとなった場合に、それは現実にどういう形で実務的にやっていくのかということにつきましては、これまでの経験等を踏まえたやり方があって、その中で、今、委員ご指摘のような形で、これまで同様な形で一定の成果が上げられるというものもあろうかと思います。
 いずれにいたしましても、先ほど料金サービス課のほうから説明がありましたように、制度整備ということについては制度担当部局においても検討していくという方針が打ち出されてございますので、私どもといたしましても制度のつくり込みの中で、ご指摘のあったような部分をどこまで制度として組み込んでいくのか、あるいはどこからは実務的な運用の中に任せるのかということは、それを制度担当部局と意見交換をしながら対応していく必要があるのかなということが1点。
 それと、私ども、現在は、コンテンツ事業者さんの案件というのは受けられないわけでございますけれども、そういう形で、制度変更というものを制度担当部局で検討しているという方針が示された現在の状況においては、我々としてもコンテンツ事業者さんとのプレの意見交換とか、あるいは情報収集活動といったようなものはやっていく必要があるのかなということは、事務局としても問題意識として持っておりまして、その辺につきましても、次の議題の中で少し触れさせていただきたいと思っております。
【富沢委員】  すいません、ついでにいいですか。
 そうなると独禁法のような観点になりますよね。たとえば、電気通信事業者間の接続の問題であれば指定設備がどうのとかいう判断の根拠が電気通信事業法のどこかにありますよね。ところがコンテンツとプラットフォームになると、市場競争とか独占とかの話になる。どういう判断で紛争を処理するのかといったこちらの判断の根拠が広がってきて、難しくなるなという気もします。
【吉田参事官】  全くご指摘のとおりだと思います。今、ご紹介させていただきました事務局のレポートの中でも若干触れておるかと思いますけれども、そういう明確な事業法に基づくルールが必ずしもきちっと明確にリジッドに決まっていないような分野の紛争というのは今後、それはコンテンツといったことに限らず一般に出てくることは想定されまして、やはりその中で、そうしますと基本は事業法にあるわけですけれども、より一般条理といいますか、一般法的なものに判断の準拠を求めていくという局面というのは多々出てこようかと思います。
 ですから、そういうときに、例えば競争法ですと、競争法を主管しておるような競争政策当局がどのような考え方をしておるとか、あるいは、より広く一般的なアカデミズムの世界ではどういうふうな考え方がされておるのかといったようなことを、ちゃんと情報を収集しつつ、最終的には、ただ、電気通信事業の分野でございますので、そういう事業法の価値観といったものに基づいて、どういう形で判断をしていくのかということは求められてくるようになるのかなと。その中で、さらには、もし、そういう明確な論理性が必要になってくるのであれば、制度担当部局、規制担当部局にフィードバックをして、勧告等を活用していくということも考えられようかと思います。
【香城委員長】  今回、各事業者等からお出しいただいた意見というのは、すべてとても貴重なもので、今後の参考にさせていただきたいと思いますが、ただ、これまでの委員会の活動全体を通じて考えていかなければいけない問題について、1点だけちょっと触れさせていただきたいと思います。
 それは6と8と16の問題です。今、ちょっと議論の一端が出てきたのですが、つまり電気通信事業法というのは、法的に何をしなければいけないか、何をしてはいけないかということを具体的に書いている部分がございます。それは勧告とか、法的な裁定を伴うような場合について引用しているわけですが、あっせん・仲裁の場合は、各人が処分権を持っている、つまり自由意思で処分できる自分の利益をお互いの話し合いで譲り合っていくという制度ですから、必ずしもそういう法的な縛りがない場合でも、それは当事者がそれでやりたいというのであれば委員会としてもその方向を当面は維持しておくということになるとは思うのです。
 ただ、その領域が、6と8と16を見ますと、どういう場合にどういうふうに法的な具体的な基準というのが必要なのか、一般法的なものがそういう場合にも適用されるのかというかなり難しい問題が、これは委員会の発足当初から何回も議論していることですが、出てくると思うのです。ですから競争法の、公正な競争の維持・確保のためにといったって、それ自身が自己目的ではないわけで、それをどこかで、他の利益との調整で、ここまでが適正な競争の維持のために必要だという割り切りが必要なことで、公正な競争確保を独自の法的利益として承認してしまうと、その方向にすべてが流れることにもなるので、今後委員会としては、そういうあっせん・仲裁の場合ももちろんですし、その他の領域が拡大された職権を行使する上において、そういう見えない基準も含めた法的な基準と裁量的基準との調整、それはかねてから問題になっている公正取引委員会と当委員会の権限問題にも響いてくると思うのですが、その問題についても今後ますます注意をしていく必要があるのではないかという感想を持ちました。
 それから、事務局のレポートの取り扱いですが、指摘された委員は、8、16を含めて大変抽象的、一般的なもので、ほぼ妥当な意見じゃないかと思われますので、特に大きなご異論でもなければ、この形で事務局の意見のほうも公表して、参考にしていただくという方向にしたいと思いますが、よろしゅうございますでしょうか。それでは、そういうふうに取り扱ってください。
 議題3に移ります。「委員会の当面の活動について」です。この点についても、事務局からまず・・・・・・。
【吉田参事官】  それでは資料5に基づきまして、ご説明させていただきます。
 これは「電気通信事業紛争処理委員会の当面の活動について」という資料でございますけれども、ご提案させていただきましたのは、今の富沢委員からのご指摘などもそういう精神をちょっと含めておるんですけれども、先ほどご議論いただきました、電気通信事業における紛争処理等の将来像という形で、事務局としての考え方を、一般の方のご意見も取り入れるような形で整理をさせていただきました。
 また一方で、制度担当部局におきましても、先ほどご紹介がありましたようにこの1年ぐらいの一連のさまざまな通信・放送の制度整備に関する検討を踏まえまして、一つの形として「2010」という方針を総務省として打ち出したという状況下にございます。
 委員会としても、現在の状況下で、どういう活動をしていくのかということを世の中に対して一定程度明示していくということは有益ではないかということが1点。
 それから、少しこれは私ども事務局のほうの都合もございますけれども、先ほどのレポートはあくまでも事務局が自主的にまとめたという形でございますので、この中で少し、当面すぐに活動に移していけるようなものについて委員会としての方針を示していただけますと、事務局としてもちょっと活動がしやすいという面がございます。
 そういう両面を含めまして、ここで「当面」といたしておりますのは、今まで議論していたものを含めまして、すぐに取りかかれるものと、制度部局、担当部局などの動きも踏まえまして、現在対応をしていくべきではないかということは現時点において考えられるものという意味で、「当面」ということを付させていただいております。したがいまして、これからご説明いたします、4項目ございますけども、これに何か委員会の活動が縛られる、あるいは限定されるといったような性格のものでは別にございませんで、委員会としてやっていくべきことは随時、当然追加をしていくといったような性格のもので、あくまでもテンタティブなものという位置づけで、今、ご提案をさせていただいております。
 それをちょっと読ませていただきますけれども、「電気通信事業紛争処理委員会は、IP化の進展等に伴い変化しつつある競争環境下において、引き続き効果的な紛争処理活動を行うことを目指し、電気通信事業法において委員会にゆだねられた諸機能等を十分活用し、個々の紛争事案及び相談事案について適確に対応するとともに、委員会の機能を一層強化するため、当面、下記の活動に重点を置いて取り組んでいくこととする」。
 ここでは、あっせんあるいは仲裁等の委員会で本来行うべき本務については、これは適確に対応していくということは当然でございますので、特に取り上げておりませんで、それに付加して、そういうものを下支えしていくための活動として、当面下記のものに重点を置いて取り組んでいくということで、4項目挙げさせていただいております。
 まず第1でございますが、紛争処理に関係する情報収集等の強化ということでございます。先ほど来いろいろ、料金サービス課からのプレゼンテーションにもございましたように、電気通信事業分野においては、さまざまな変化というものが進んでおりまして、そうしますと、迅速な紛争処理というものに資するためには、そういう環境変化に伴います、例えば電気通信市場分野の実態でございますとか、あるいは技術の動向、それと先ほどちょっとご指摘がありました競争政策の動向といったようなものを、不断に情報の収集等をしていく必要があるだろうと。これは当然ふだんからやっておかなければいけないようなものでございますけれども、現下の状況を踏まえまして、そういう情報収集活動等を一層強化していくのがいいのではないか。そのためには、例えば情報通信技術や競争政策に係る専門家や関係機関との意見や情報の交換、あるいは場合によりましては電気通信事業者さんからちょっとご意見をヒアリングといったような形でお伺いする。それから、さまざまな既存の知見がございますけれども、関係資料調査なども行っていくというふうな具体的な取り組みを行ってはどうかということでございます。
 それから、なお書きさせていただいておりますけれども、先ほどのご意見の中にもあったんですけれども、いわゆる屋上屋を架するようなことがありますと非常に活動で非効率になりますし、政府全体の行政コスト的な面もございますので、既存のさまざまな情報や知見というものを最大限活用いたしまして、効率的な活動を行うように留意するという点を、特に付加させていただいております。
 それから、2番目でございますが、委員会の利用の利便性の向上。これにつきましては、委員会の場でもたびたび、事務局レポートとの関連の中でも触れさせていただいておりますけれども、委員会は一定の成果を上げてきてはおりますけれども、基本的な利用が、どちらかといいますと関東在住の事業者さん、あるいは比較的大手の事業者さんのご利用がちょっと多いという傾向もございます。地方に所在する事業者や事業規模の必ずしも大きくない事業者を含めまして、すべての事業者が、委員会が設置されている趣旨に沿いまして、必要なときに簡便に委員会を利用できるような環境整備に努めていくということは必要ではないかということで、特にここでは周知活動の強化ですとか、あるいは場合によりましたら、ちょっと現場に出向いてほしいという声もかなりございますので、地方における紛争処理の例えば相談会を開催したり、あるいは地方在住の方が東京にわざわざ来なくても、例えば電子的な手段、一つはテレビ会議といったようなもので対応を行う等、事業者の負担軽減に配慮いたしまして、委員会利用の利便性の向上に資するということをやっていったらどうかということでございます。
 それから、めくっていただきまして3番目でございますけれども、委員会の知見の情報発信(競争ルールへのフィードバック)でございますが、これは先ほどの基盤局の説明にございましたように、紛争処理の制度整備の変更だけではなくして、競争ルールの見直し全般において取り組んでいこうという方針が示されております。その中で、委員会といたしましては、当然紛争処理の過程で得られた知見を競争ルールにフィードバックするという役割が期待されておりまして、電気通信事業法では、法律では勧告という権能では明定されておりますが、その勧告の権能を引き続き適切に活用していくほか、いわゆる勧告に至らないようなものにつきましても、個別の事案の紛争処理過程や、例えば電気通信事業者からの事前の相談、それからあるいは上記1のさまざまな情報収集活動といった取り組み等を通じまして、そういう知見を委員会の考えとして、さまざまな機会を利用して制度担当部局のほうへフィードバックしていくといったような形で、情報発信に努めていくといったらどうかということでございます。
 最後の4番目でございますけども、それは直接的には先ほどの「新競争プログラム2010」の紛争処理機能の強化のところに関係するものでございますけれども、先ほど来、特にあっせん対象の事案となる範囲の拡大等の制度整備を行っていくという方針が、これは明確に制度担当部局において示されているわけでございますけれども、制度変更は制度担当部局の法的な権能でございますが、一たん制度変更されますと、それを受けるのは委員会でございますので、これは必要に応じて委員会としても検討を行いまして、制度変更の過程の中できっちりとした委員会の考え方を伝えていくという活動は必要かなということで、制度整備の対応ということをお示しさせていただいております。
 以上4項目を、これは先ほど申し上げましたようにあくまでも当面の活動ということで、対外的に明らかにしていくということで、いかがということでご提案申し上げるものでございます。以上でございます。
【香城委員長】  これまでも委員会は、当面必要とするような調査や情報収集を常に行ってきているわけですが、相当委員会の活動も煮詰まってきて、各種機関からも注目を浴びていますので、いろいろな必要な活動の中でも、当面早目にやっておいたほうがいいんじゃないかというのを、気づいたものを事務局のほうで挙げてくださったので、それ以外に、こういうのも少し先にやったほうがいいんじゃないかとか、いろいろなご意見はあろうかと思いますが、委員会のこれまでの議論を伺っていますと、こういう活動を少し積極的に今後もやっておくほうがいいのではないかという点では意見の一致があるように思うのです。
 何かこの事務局案について、お気づきの点等がありましたらお述べいただきたいと思います。当面こんなところで、事務局の活動の中心というか、焦点を当ててしばらくやってみるということでよろしいでしょうか。いつでも結構でございますが、委員会の場でなくても、その他の場で、事務局のほうに、こういう点を少し委員会で取り上げて調査してみたらどうかというようなことを、お気づきの点があれば随時お申し出いただいて、今までもそうだったんですが、事務局のほうで検討していただくということにしましょうか。
 ありがとうございました。では、そういうことで、特に第2のようなときに、例えば事務局が各地に出向いてやっていただくということは、局長のもとで自由にお伺いいただいて結構ですが、例えばその場に委員などが参画して何かの役割を果たす必要があるということであれば、また、そのような問題になれば、委員会にでもちょっと諮っていただいて、あとは大筋は、事務局の活動は事務局のほうでやっていただくし、それから委員会の活動としてやるべきものについての準備活動も従前どおり、ご苦労ですが、事務局のほうでひとつご努力いただければありがたいと思います。
【森永委員長代理】  総務省関係でもいろいろキャンペーンをお張りになっているのもありますけども、委員会の正確上、積極的にキャンペーンを張るというようなものでもないような気も致しますので、ただ、情報通信月間なんかに、電気通信紛争処理のテーマぐらいをぼちぼち挙げていかれるというか、あまり回数が多いというのもおかしなものだと思うのですが、その辺ぐらいから考えていくというのもいかがなものかと思います。
【香城委員長】  そういったご示唆は、随時またひとつお出しいただいて、委員会を進めたいと思います。
【吉田参事官】  今、森永先生からご指摘いただいたようなものを含めまして、また検討し、これに基づきます活動状況につきましては、随時また委員会の場ででもフィードバックいたしまして、ご指示をいただきながら進めさせていただきたいと思います。
【香城委員長】  それでは、議題4「その他」、公開ということですが、これは冒頭でご説明したことでよろしゅうございますか。
 それでは、傍聴人の皆様、冒頭にご説明したような事由で、これ以降の議論は非公開で行いたいと思いますので、ご退席いただきたいと思います。

本委員会にて配布された資料をご覧になりたい方は、電気通信紛争処理委員会事務局(電話 03−5253−5686)までお問い合わせ下さい。

事務局へのお問い合わせ・ご意見 リンク・著作権等について 電話事業者相談窓口の概要・連絡先はこちら
Copyright © 2011 Telecommunications Dispute Settlement Commission. All Rights Reserved.