農畜産業振興事業団の財務調査結果の概要
通知日 : 平成12年7月3日 | |
通知先 : 農林水産省 |
財務の構造
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1 | 事業の概要 | |
事業団は、主要な畜産物、生糸及び砂糖の価格安定と農畜産業等の振興を図ることを目的として、畜産振興事業団と蚕糸砂糖類価格安定事業団を統合し、平成8年に設立 | ||
1. | 畜産関係(食肉・酪農等)事業:畜産物の価格安定、畜産助成、生産者補給金の交付等 | |
2. | 砂糖類関係事業:輸入糖の買入れ・売戻し(糖価安定資金は平成12年10月廃止予定)、国内産糖の買入れ・売戻し等 | |
3. | 蚕糸関係事業:国産生糸の売買(平成10年4月廃止)、 輸入生糸の売買、蚕糸業振興等 | |
2 | 財務の概要 | |
○ | 資産総額は、畜産関係事業 4,106億円、砂糖類関係事業 2,019億円、蚕糸関係事業 211億円 |
事業内容とその課題
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○ | 畜産関係(食肉)事業 |
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1. | 牛肉の輸入自由化に伴い、平成3年度から 牛肉等関税財源交付金が交付(H8: 1,012億円) | |||||
⇒ | 調整資金として管理(食肉関係事業に限定使用) | |||||
(注) | 調整資金には、牛肉等関税財源交付金のほか、制度発足時に繰り入れた平成2年度 までの輸入牛肉売買差益の一部(465億円)を含む | |||||
⇒ | 事業は調整資金の範囲で実施。一般財源の負担なし | |||||
→ | 指定助成対象事業に対する助成事業(H8:366億円)、肉用子牛生産者補給交付金等交付事業(H8:183億円)、価格安定事業等(H8:7億円) |
2. | 指定助成対象事業に対する助成事業は、調整資金の支出額が近年大幅に増加(H8: 366億円 → H10: 892億円) |
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⇒事前に見込まれた達成目標や事業効果の実現 状況については検証されず |
3. | 肉用子牛生産者補給交付金等交付事業 ⇒ | 子牛価格の動向に応じ変動(61億円(H3) 〜 387億円(H6)) | |||
4. | 調整資金残高は平成9年度をピークに減少(H9末 1,848億円 → H10末 1,786億円) | ||||
一方、牛肉等関税財源交付金収入は、平成13年度以降の関税率が未定等のため、今後とも安定的な財源として維持されるか予測し難い状況 | |||||
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