管理理容師・管理美容師資格認定講習会の受講機会の拡大(概要)
《行政苦情救済推進会議の検討結果を踏まえたあっせん》

あっせん日:平成10年6月30日
あっせん先:厚生省

 総務庁行政監察局は、下記の行政相談を受け、行政苦情救済推進会議(座長:茂串 俊)に諮り、その意見を踏まえて、平成10年6月30日、厚生省に対し、改善を図るようあっせん。
 行政相談の申出要旨は、「私は、美容室を経営しているが、美容師が2人以上いる場合に必要とされる管理美容師の資格を取得したいと考え、県に問い合わせたところ、管理美容師資格認定講習会は、受講者が少ないため2年に1回しか開催されていないとのことであった(管理理容師資格認定講習会も同様)。しかし、これでは、必要なときに資格を得られないので、少なくとも年に1回は講習会を開催してほしい。」というもの。
 当庁のあっせん内容は、管理美容(理容)師の資格取得を希望する者のために、近隣の複数の都道府県による共同開催、他の都道府県からの受講希望者の積極的な受入れの推進等の措置を講ずることにより、毎年度、資格認定講習会の受講機会が与えられるよう求めるもの。

〔参  考〕

  1.  管理美容師等数(平成8年度末現在の累計、施設数は、同年度末現在)
     管理美容師:約33万人(美容所:約20万所)、管理理容師:約25万人(理容所:約14万所)
  2.  管理美容師(理容師)の職務
     i)従業者の健康管理、衛生教育、ii)施設・設備・器具等の衛生管理等
  3.  平成7年度から9年度の講習会開催状況
     毎年度開催しているものは、管理美容師21県、管理理容師12県で半数以下。

資  料

 管理美容師・管理理容師の設置・資格要件
 美容師法(昭和32年法律第 163号)により、美容師である従業者の数が、常時2人以上である美容所の開設者は、当該美容所を衛生的に管理させるため、美容所ごとに、管理美容師を置かなければならないこととされている。また、管理美容師は、美容師の免許を受けた後、3年以上美容の業務に従事し、かつ、厚生大臣の定める基準に従い都道府県知事が指定した講習会((財)理容師美容師試験研修センター等が実施する講習会)の課程を終了した者でなければならないとされている。
 これらについては、管理理容師についても同様である。
 講習会の実施方法
 講習会は、厚生省の通達に基づく「講習会実施要領」により、公衆衛生学、施設の衛生管理等の科目について、合計48時間以上行うものとされており、一般的には、3ケ月をかけて8回程度に分けて実施されている。
 講習会の開催状況
(単位:回、人)
区   分 平成7年度 平成8年度 平成9年度
管理美容師 開催回数
受講(修了)者数
[資格者累計]
45 
6,535(5,886)
[ 318,175 ]
50 
6,708(5,970)
[ 324,145 ]
47 
6,340(5,715)
[ 329,860 ]
管理理容師 開催回数
受講(修了)者数
[資格者累計]
34 
3,812(3,551)
[ 247,944 ]
34 
3,424(3,148)
[ 251,092 ]
31 
3,293(3,055)
[ 254,147 ]
(注)  平成9年度2回以上実施都道府県
管理美容師:東京都(4回)等8都道県、管理理容師:愛知県(3回)等5県
 首都圏の一部都県では、受講希望者から要望があった場合、支障のない範囲で他県からの受講者を受入れている。
 講習会の実施年度別都道府県数(平成7〜9年度の3年間)
区 分 毎年度実施しているもの この3年間実施していないもの
隔年度等実施 3年間未実施
管理美容師 21(県)  26   25    1 
管理理容師 12(県)  35   32    3 

(注) 3年間未実施の県も平成6年度は実施。