生字幕放送の概要 リスピーク方式、キーボード入力方式について、図を用いて説明している。 以下、それぞれの方式の説明。 1)リスピーク方式 大相撲 生字幕 放送 アナブースと生字幕室で制作をおこなう。 アナブースに必要な人員は、字幕キャスター、修正担当者、サイドリポーターである。 生字幕室に必要な人員は、編責、字幕プロデューサー、字幕ディレクター、辞書管理者、制作技術者、送出技術者である。 ○リスピーク方式による字幕制作の流れ アナブース スタジオからの映像・音声がアナブースに入ってくる。 字幕キャスターは、スタジオからの番組音声を聞きながら、要約していく。 生字幕室へ 字幕キャスターの声は、生字幕室へ送られ、音声認知機装置で文字化される。 この音声認知機装置は、字幕キャスター専用の音響モデル、相撲専用の辞書を使用している。 (音響モデル、辞書についての詳細は後述する。) 再びアナブースへ 文字化された音声は、再びアナブースへ戻され、修正担当者によって、チェックが行われる。 最後に生字幕室へ チェックされた字幕は、生字幕室の送出端末によって、放送されていく。 ○音響モデル、辞書の詳細について 音響モデル 字幕キャスターごとに最低2時間以上の音声データを作成し、個人の音響モデルを使用。 辞書作成 音声認識用の一般辞書に、専用の単語や文節を加えた専用の辞書を作成。放送ごとに辞書に追加を行い変換率向上を図る。 補足: ・リスピーク方式では、他に「プロ野球」などを実施 ・リスピーク方式の他に「音声ダイレクト認識方式」で「 2)キーボード入力方式 放送 キーボード入力室と生字幕室で制作をおこなう。 キーボード入力室に必要な人員は、キーボード室担当プロデュサー、字幕入力オペレーター(3名)、オペレーター管理者 生字幕室に必要な人員は、編責、字幕プロデューサー、字幕ディレクター、制作技術者、送出技術者である。 ○キーボード入力方式による字幕制作の流れ キーボード入力室 入力用パソコンを使って、字幕入力オペレーターが、短いセンテンスで交代しながら、音声を入力していく。 オペレータをサポートするための補助要員も配備されている。 生字幕室へ 生字幕室で、修正端末を使って、字幕がチェックされる。 チェックされた字幕は送出端末によって、放送されていく。 ○キーボード入力方式の特徴について 通常のパソコン3台を使い、短いセンテンスで交代しながら字幕データを制作している。この方式は辞書作成の必要はないが、要約はできない。また、初見での入力が難しく、リハーサルを行う番組しか対応できない。また長時間の入力は困難。 補足: ・キーボード入力方式では、他に「 ・テキストデータによる字幕送出も実施。(完全テキスト送出、テキスト・キーボード併用での送出) |