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====================================================================== □□□□ 総務省発情報メルマガ 号外 2005年7月8日発行 ☆☆☆☆ 総務省ホームページ http://www.soumu.go.jp/ ====================================================================== ◆◆◆ 総務大臣コラム 「麻生太郎の'あっ、そうだろう!」 ◆◆◆ 地方分権も教育も こんにちは。総務大臣の麻生太郎です。 いつも総務省メールマガジンをご愛読いただきありがとうございます。 現在中央教育審議会では、義務教育費国庫但金に関し、「地方分権が大事か、 教育が大事か」との激しい議論が交わされています。この地方分権と教育、2 つとも大事であり、概念上も、実際上も対立するものではないと考えています。 今回は、この地方分権と教育について、私の考えを話したいと思います。 以前、この「あっ、そうだろう!」のエッセイでも取り上げましたが(20 05年1月25日付エッセイ)、全国で市町村合併の取組が着実に進展し、市 町村数は、私が総務大臣就任時の3,181市町村から、平成18年3月31 日には1,822市町村となり、4割強の減となる予定です。この内訳をみる と、市の数は678市から777市へと99市の増、逆に町村の数は2,50 3町村から1,045町村へと1,458町村の減となっています。これまで は、人口3万以上の市町村は市町村総数の約2割しかありませんでしたが、こ れが今回の市町村合併により約5割に増加しました。また、合併に伴い、市町 村の三役の数は約3,600人、市町村議会議員の数は約17,600人が減 少するものと推計されます。 市町村合併をここまでやり遂げたということは、今後の地方分権の流れに大 きな影響を与えます。合併により自治体としての行財政能力が高まるというこ とは、それだけ権限や財源を任せても大丈夫だということになるからです。た だし、権限や財源が増えるということは、責任も大きくなります。首長は、地 域を経営するという能力が問われることになります。議会の方も、首長の行う 行政をチェックする能力が、これまで以上に必要となってきます。 明治4年の廃藩置県以来、日本は中央集権国家として、富国強兵・殖産興業 に邁進してきました。戦後も行政主導・業界協調で経済的に大成功しました。 しかし、日本が豊かになった今日、これまでのシステムでは機能しなくなって きています。今後は、住民のニーズに対応できる地方が中心となり、地域主権 ・地方分権を推進すべきです。 昨年末には、国から地方へ概ね3兆円規模の税源移譲を目指すことと、これ に伴う約8割の2兆4千億円程度の補助金削減案が政府・与党の合意として決 定されました。我が国の戦後の行政において、約3兆円の税源の「移譲」など ということは、まさに「異常」なことで、かつてなかった画期的なことです。 このような三位一体改革が昨年実現できたのは、(1)地方に約3兆円の税源 移譲をすることをまず閣議決定し、(2)補助金削減案は、補助金をもらって いる地方の方で考える、という、従来の手法とは180度転換した考え方を取 ったのが大きな理由です。 今年は、残された約6千億円の中身や、暫定的に8,500億円の税源移譲 とされている義務教育費国庫負担金の取扱いについて、結論を出す必要があり ます。特に現在、焦点となり、関係者の間で議論が進められているのは、生活 保護等に関する負担金と、義務教育費国庫負担金の取扱いの問題です。 生活保護等に関する改革については、現在閣僚級の協議会で議論していると ころです。給付の増加をいかに抑えるかという点では、国・地方が協力して制 度を検討する必要があります。ただし、生活保護は、国が全国画一的に金銭給 付を行っているものであり、単なる国庫補助負担率の引下げは、あってはなら ないと考えています。 義務教育費国庫負担金については、現在中央教育審議会で議論が白熱してい ます。昨年11月26日の政府・与党の合意には、次の通り表現されています。 「(1)義務教育については、その根幹を維持し、国の責任を引き続き堅持す る。その方針の下、費用負担についての地方案を活かす方策を検討し、また教 育水準の維持向上を含む義務教育の在り方について幅広く検討する。こうした 問題については、平成17年秋までに中央教育審議会において結論を得る。 (2)中央教育審議会の結論が出るまでの平成17年度予算については、暫定 措置を講ずる。」 これは、義務教育費の国庫負担を堅持すべきだという人達と、私を含め地方 に一般財源として税源移譲すべきだという人達が何日も深夜に及ぶ議論をして ようやくまとまったものです。現在も、その双方が折り合ったとは言えず、 「地方交付税が今後先細りすることを考えれば、義務教育の費用を地方に任せ ては十分な教育費用が回らないのではないか」「いや、これまでも義務教育費 の大半は地方が負担しており、県立高校など国庫負担金のないものも地方で切 磋琢磨して運営している」等々、中央教育審議会において、それぞれの方々が それぞれのご主張を裏付ける様々な資料を出しながら、喧々諤々(けんけんが くがく)の議論をたたかわせておられます。 「地方分権は大事だ。しかし、教育の方がもっと大事だ」昨年、国と地方の 協議の中で、そのようなご発言が席上ありました。私は、これを聞いて、「あ あ、地方分権もここまで来たか」と、正直感慨深いものがありました。それま で、地方分権が「良いもの」とされたのは、日本の社会経済各分野と深刻にぶ つかることがない、お題目に過ぎなかったからです。財源と権限がセットにな って地方のものとなり、地域主権が初めて現実のものとなるかもしれない、そ のときに我が国の社会経済がどのように変貌するのか、誰もが確信を持てない のでしょう。 地方分権も大事、教育も大事です。そして、この2つは、概念上も、実際上 も、対立するものではないはずです。これからの地域主権の世の中で、どのよ うに義務教育を責任をもって実施していくか、という視点から、前向きに将来 のシステムを検討していくべきだと考えます。この際、現在の小中学校9年間 とされる義務教育を、例えば幼稚園・小学校の9年間とするなど、そもそも論 を含めて議論することが重要です。 今、中央教育審議会では、鳥居会長の議事進行の下、各界を代表する委員の 方々が合宿までされてこの問題について真剣にご議論いただいており、頭が下 がる思いです。是非委員の皆様全員が粘り強く、諦めることなく、英知を結集 されて、合意点を見出していただきたいと思います。また、そのことが、今後 の義務教育、また、地方分権の在り方にとって、大きな前進になることは間違 いありません。私としても、双方の主張が満足する形で議論がまとまるよう、 できる限り応援してまいりたいと思います。 ====================================================================== <<総務省メール配信サービス 解除、変更はこちらから>> http://www.soumu.go.jp/menu_00/melmaga/index.html <<このメールマガジンへのご意見・ご要望はこちらから>> http://www.soumu.go.jp/menu_00/melmaga/mail-iken.html ====================================================================== 《発行元》総務省大臣官房政策評価広報課広報室 電話:03-5253-5172 FAX:03-5253-5174