独立行政法人平和祈念事業特別基金中期目標


平成19年3月29日変更


  戦後58年以上を経過し、戦後生まれの世代が全人口の3分の2を超え、戦争体験の労苦の記憶が薄れていく中で、恩給欠格者(旧軍人軍属であって年金たる恩給又は旧軍人軍属としての在職に関連する年金たる給付を受ける権利を有しない者)、戦後強制抑留者(昭和20年8月9日以来の戦争の結果、同年9月2日以後ソヴィエト社会主義共和国連邦又はモンゴル人民共和国の地域において強制抑留された者で本邦に帰還した者)、引揚者(今次の大戦の終戦に伴い本邦以外の地域から引き揚げた者)等(以下「関係者」という。)の労苦に対する国民の理解を深め、今次の大戦における尊い戦争犠牲を銘記し、かつ、永遠の平和を祈念することの重要性は一層高まっている。
  独立行政法人平和祈念事業特別基金(以下「基金」という。)は、関係者の戦争犠牲による労苦について、国民の理解を深めること等により、関係者に対し慰藉の念を示す事業を行うことを目的としているが、今般、独立行政法人平和祈念事業特別基金等に関する法律の廃止等に関する法律(平成18年法律第119号。以下「廃止法」という。)が成立したことに伴い、独立行政法人通則法(平成11年法律第103号)第29条の規定に基づき、基金が達成すべき業務運営に関する目標(以下「中期目標」という。)を以下のとおり定める。


第1   中期目標の期間
  平成15年10月から平成20年3月までの4年6月間とする。


第2   業務運営の効率化に関する事項
  業務経費の削減
  業務の効率化を進め、経費総額(事業費(特別記念事業に充てる経費を除く。)、管理費及び人件費の合計)について、基金の前身である認可法人平和祈念事業特別基金の平成14事業年度に対する中期目標の期間における最終事業年度の割合を85%以下とする。
  また、特に経費総額の更なる削減を図るため事務室を移転することとする。
  なお、「行政改革の重要方針」(平成17年12月24日閣議決定)を踏まえ、平成18事業年度以降の5年間において、国家公務員に準じた人件費削減を行うこととし、中期目標の期間の平成18事業年度及び平成19事業年度の2年間においても、着実な取組を行う。また、給与構造改革を踏まえた給与体系の見直しを進める。

  組織運営の効率化
  現行の運営体制を検証し、より機能的な組織体制の構築、人員配置の見直し等を行うことにより、組織運営の合理化・効率化を推進する。


第3   国民に対して提供するサービスその他の業務の質の向上に関する事項
  資料の収集、保管及び展示
(1)   資料の収集
  関係者の労苦に関する資料(以下「関係資料」という。)の幅広い収集を行う。


  (2)  資料の保管 
  1)   保有している関係資料について、体系的な整理を行い、適切な保管を行う。

 2)   保有している関係資料のうち、特に貴重なものについては、次代に確実に引継ぐことができるよう、適切な保存措置を講じる。

 3)   保有している関係資料の電子データ化を積極的に進める。

  (3)  資料の展示
  1)   関係者の労苦をより多くの国民に理解してもらうため、平和祈念展示資料館における展示内容を充実させ、運営体制の見直し、適切な広報活動等を行う。
  平和祈念展示資料館への中期目標の期間中における入館者数が20万人以上となるよう努める。
  なお、事務室の移転に伴い、平和祈念展示資料館を、より集客効果の見込めるフロアに移すこととする。

2)   平和祈念展示資料館における展示以外にも、全国各地において、展示会等を積極的に開催する。

3)   平和祈念展示資料館の入館者等に対するアンケートを実施し、意見・要望の把握を行う。

4)   ホームページを利用した提供を行う。

5)   展示の幅を広げるために、関係資料の貸出しを行う。

  調査研究
(1)  関係者の労苦についての調査研究を計画的に進め、その実態の把握を進める。

(2)  外国に所在する関係資料の調査を行う。

  記録の作成・頒布、講演会等の実施等
(1)  記録の作成・頒布
  1)   調査研究の成果等を有効に活用するため、これらの整理・電子データ化を進め、総合的な管理システムを構築する。

 2)   ホームページ等を利用した提供を行う。

 3)   調査研究の成果の出版、証言集の作成等を行う。

 
(2)   講演会等の実施
  関係者の労苦をより多くの国民に理解してもらうため、全国各地において、講演会等を積極的に実施する。

(3)   語り部の育成
  関係者が体験した労苦を伝えることができるよう、いわゆる「語り部」を育成する。

(4)   催し等への助成
  関係団体が実施する慰霊事業等に対する助成を行う。

 
  書状等の贈呈事業
(1)   書状等の贈呈事業の実施
  関係者に対する書状等の贈呈事業を着実に実施する。
  なお、本事業の申請の受付は平成19年3月31日をもって終了する。

(2)   標準期間の設定
  関係者による請求から書状等の贈呈までに要する標準的な期間を設定し、当該期間を出来るだけ短縮する。

(3)   未請求者への周知
  未だ請求を行っていない関係者に対して、本贈呈事業の意義・内容の周知を図る。

  特別記念事業等
(1)   特別記念事業の実施
  関係者本人に対して慰労品を贈呈する特別記念事業を実施する。

(2)   特別記念事業の請求期間
  関係者からの慰労品の請求の受付は平成19年4月1日から平成21年3月31日までの2年間とする。

(3)   特別記念事業に要する経費
  上記請求期間内に受け付ける特別記念事業に要する費用については、廃止法第2条の規定に基づき、基金の資本金を取り崩して充てることとし、その総額は200億円を目途とする。

(4)   特別記念事業実施の周知
  特別記念事業の実施に当たっては、なるべく多くの関係者に慰労の品を贈呈できるよう特別記念事業の意義及び内容について積極的にその周知・広報を図る。

(5)   戦後強制抑留、引揚に係る慰霊碑の建立
  基金の廃止までの間に、戦後強制抑留、引揚に係る慰霊碑を各々建立することとし、関係機関と調整の上、適宜その検討に着手する。なお、これに要する経費については、廃止法第2条の規定に基づき基金の資本金を取り崩して充てる。


  その他の重点事項
(1)   関係者の労苦に対する国民の理解の促進、関係者への事業内容の周知等に必要な広報を効果的に実施する。

(2)   ホームページの内容の充実を行い、各事業年度においてアクセス数が30万件以上となるよう努める。

(3)   地方公共団体との連携強化を推進する。

(4)   全国の関係資料館とのネットワーク化を推進する。

(5)   外国の関係機関との関係の強化を目指す。


第4   財務内容の改善に関する事項
  運用資金を適切に運用して自己収入の確保に努め、「第2 業務運営の効率化に関する事項」で定める事項に配慮した中期計画の予算を作成し、当該予算による運営を行う。


第5   その他業務運営に関する重要事項
  環境保全の観点から、環境に与える影響に配慮した業務運営を行う。
  
  常設の展示資料館における危機対応マニュアルを作成する等危機管理体制の整備を行う。

  メンタルヘルス、人権等への適切な対応、女性に配慮した職場環境の形成を行う。





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