報道資料

平成16年9月30日
総務省



携帯電話用周波数の確保に向けた取組


  総務省は、200310月に公表した「周波数の再編方針」において、中期的(5年以内)には1.7GHzギガヘルツ帯及び2.5GHzギガヘルツ帯を中心に、約330340MHzメガヘルツ幅の周波数を移動通信システム用として確保するよう再編を検討することとしています。
  総務省におけるこれまでの取組状況及び今後の対応は次のとおりです。


1 現状
 (1)   800MHzメガヘルツ
  800MHzメガヘルツ帯において、携帯電話事業者に既に免許している周波数に加えて、現在、新たに携帯電話用に使用できる周波数はない。
  2012年までに、800MHzメガヘルツ帯の周波数移行を進めることによって、700900MHzメガヘルツ帯の周波数を新たな携帯電話用の周波数として確保する。
  800MHzメガヘルツ帯周波数の移行方針を検討する(800MHzメガヘルツ帯周波数の移行方針案については、パブリックコメントを実施したところである。)。
 (2)   1.7GHzギガヘルツ
  WRC−2000において携帯電話用周波数に追加分配された1.7GHzギガヘルツ帯の周波数については、周波数移行を推進する。順調に行けば、2006年度から全国で15MHzメガヘルツ×2程度の周波数幅を携帯電話用とすることが可能となる。
 (3)   2GHzギガヘルツ
  情報通信審議会において、20102025MHzメガヘルツの周波数におけるTDD方式の導入に向けて、技術的条件の検討を既に開始している。
 (4)   2.5GHzギガヘルツ
  WRC−2000において携帯電話用周波数に追加分配された2.5GHzギガヘルツ帯の周波数については、ITUにおいて周波数利用方法を検討中である。ただし、現在の日本の周波数事情ではFDD方式に必要な対の周波数を確保できない。

2 新規参入の周波数候補
    当面の新規参入の周波数候補は、次のとおりと考えられる。
  FDD方式で一定の周波数幅を確保できる1.7GHzギガヘルツ
  TDD方式で一定の周波数幅を確保できる20102025MHzメガヘルツ

3 新規事業者の参入に向けた検討
    今後、次の項目について、関係者等によるオープンな意見交換を行う場を設置する。
  1.7GHzギガヘルツ帯(FDD方式)及び2GHzギガヘルツ帯(TDD方式)における新規事業者の参入に向けた免許方針案の検討に資する。
  2012年以降における700900MHzメガヘルツ帯周波数の利用方針案の検討に資する。
  その他、800MHzメガヘルツ帯など他の周波数帯における円滑な周波数移行等に関する意見交換を併せて行うこととする。



注1:   WRC (World Radiocommunication Conference)
  世界無線通信会議。周波数の国際的な分配、静止衛星軌道の利用方法、無線局の運用等に関する検討が行われる。

注2:   TDD方式 (Time Division Duplex)
  送受信同じ周波数を使用する方式。

注3:   ITU (International Telecommunication Union)
  国際電気通信連合。電気通信分野における国際連合の専門機関。

注4:   FDD方式 (Frequency Division Duplex)
  送受信異なる周波数を使用する方式(対の周波数が必要)。

関係報道資料:
  ○ 「周波数の再編方針の公表」(平成151010日)
http://www.soumu.go.jp/s-news/2003/031010_4.html




(連絡先)
 総合通信基盤局電波部移動通信課
 (担当:松井課長補佐、田邉係長)
 電話: (直通)03−5253−5896
(代表)03−5253−5111 内線 5896
 FAX:03−5253−5946
 E-mail:imt-2000_atmark_ml.soumu.go.jp
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