<貸出決定から開局までの経過>
● | 平成12年4月13日(木曜日) 伊達市との打合せで親局及び戸別受信機500台の貸出しが決定。 さらに、工場(松下通信工業)に対し在庫の戸別受信機を出来る限り貸出しするよう要請した。 その後、北海道電気通信監理局との打合せにより、今後のスケジュールと周波数の検討を行った。 周波数については、工場のクリスタル在庫リストと北海道電気通信監理局からの市町村別リストを照合し検討した。 又、混信の可能性のある市町村については現地の協力業者と連絡をとり、実験の際に現地調査を依頼した。
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● | 平成12年4月14日(金曜日)から15日(土曜日) 地図を元に机上回線設計を実施。 過去に伊達市の机上設計は実施していたが、今回は臨時仮設でありダイポール等が設置できない状況のため、再検討を行った。 又、中継局が必要であることが判明したため設置場所案を検討した。
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● | 平成12年4月18日(火曜日) 伊達市にて実地試験を行った。 受信感度の確認には戸別受信機型測定器を利用した。 又、中継ポイントの状況を確認し、仮設中継局を有珠地区の海洋センターに絞った。 中継局のポールは将来屋外子局として利用できるよう防災用マストを選定することとした。 混信については、協力業者に現地にて調査いただき問題無しとの結果を得た。 その後、伊達市より戸別受信機設置先についてリストの提示があったが、有珠及び長和地区で約2,000戸(公共機関含む)あることが判明。 工場と連絡をとり2,200台の貸出しを決定した。 又、仮設中継局の場所について海洋センターで了解頂いた。
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● | 平成12年4月19日(水曜日) 北海道電気通信監理局にて同報波と中継波の周波数を決定頂き、工場に連絡する。(工場サイドで親局及び中継局機器の調整開始) 北海道電気通信監理局からは、今回は緊急事態であるため郵政省免許とする旨話あり。 かつ、迅速な対応の要請あり。
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● | 平成12年4月20日(火曜日)から平成12年4月21日(金曜日) 取付方法の検討と材料(アンテナ類)の手配を行う。 伊達市と戸別受信機2,200台の一時納入場所について検討。
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● | 平成12年4月24日(月曜日) 戸別受信機の区分け、開梱作業を有珠地区コミュニティセンターで行うことで決定し工場に戸別受信機の送り先を連絡。伊達市に対し人的応援を要請した。
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● | 平成12年4月25日(火曜日) 中継局の非常電源を納入・設置(札幌の在庫より)。 又、市役所側の親局アンテナ工事実施。
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● | 平成12年4月26日(水曜日) 戸別受信機600台がコミュニティセンターに入荷。 伊達市からも支援をうけて、周波数の設定と電池のつめ込み及び地区毎の区分けを開始。 又、午前中、中継局のポールが到着し建柱工事を実施。 午後、可搬型親局と中継局用無線機が到着し設置・調整。 試験電波により戸別受信機型測定器にて各地区の受信感度を確認。
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● | 平成12年4月27日(木曜日) 戸別受信機1,600台がコミュニティセンターに入荷。 終日、区分け作業。 伊達市においてリスト作成等の配付準備が始まった。
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● | 平成12年4月28日(金曜日) 伊達市により戸別受信機の配布開始。
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● | 平成12年4月29日(土曜日) 伊達市に対し運用説明会を実施。 無線にて通報できる情報の内容や基本放送文等の資料をお渡しし、徹底を図った。
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● | 平成H12年5月2日(火曜日) 伊達市により、有珠地区への配布ほぼ完了。 PM12時30分から 伊達市長より開局試験放送。 |
<特に苦労した点>
● | 決定から開局まで約3週間という短期間であったため、機器・材料等の手配と工程管理に最も苦労した。 ただ、親局及び中継局の無線機については、北海道電気通信監理局の周波数の決定や対応が非常に早かったため、比較的スムーズに設置することができた。 また、当社は防災無線について数多くの工事に携わっており、経験豊富なスタッフが多かったことも幸いであった。
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● | 今回は臨時仮設ということで、各家庭にダイポールや三素子アンテナを設置することができないため、回線設計や実地試験もそれを意識しながら行った。 受信感度については、戸別受信機型の測定器を数台用意して現地で入念にチェックした。 (しかし、後日数件の感度不良や雑音クレームがありヒモアンテナ等で対応した。原因は建物の構造上の問題と思われる。)
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● | 中継局の設置について、当初海洋センターの建物上部の壁に設置する予定であったが強度的な問題(塩害等による)があり、建物脇の敷地にポールを建てることとなった。 このため工程変更とコストアップを余儀なくされたが、材料メーカー等の協力により大幅な遅れだけは回避できた。 以上
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