特集
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実際にあった相談から使い方を考える
動画配信に関する3つの処方せん

コロナ禍で、利用時間や活用範囲が飛躍的に増えたものの代表が、動画です。カメラの性能や通信環境が向上したことも手伝って、これまでの写真・動画撮影以外に、ビデオ通話、学習・会議・食事会等のオンラインでのやりとり、遠隔医療ほか 、 「実用」 「コミュニケーション」 「自己表現」 の道具として多くの人が利用するようになり、大人も子供も、正しい知識を持つことが安全の鍵となります。

相談1:投げ銭や音楽等の購入で高額の請求が…
クレジットカードに心当たりのない高額請求があり、問い合わせたら、ライブ配信アプリの課金だった ── こんな相談が寄せられています。ライブを見ながらおひねり(チップ)を渡す 「投げ銭」 機能が使える配信サービスもあり、金額は100円程度~数万円までさまざまです。そのため、気づけば驚くほど高額になっている可能性もありますが、そもそもクレジットカードは名義人以外の勝手な利用は許されていませんカード決済もキャリア決済も、保護者がしっかりと管理しましょう
相談2:視聴者から顔を見せてほしいと言われる
SNSで動画配信関連のつぶやきを投稿していたら、フォロワーから「ライブやって♡」 と言われて配信にチャレンジ。マスク姿で配信していたら、視聴者から 「絶対カワイイ!顔を見せてよ」 といったお願いが寄せられるようになり、迷った挙句、応じてしまうケースもあります。
承認欲求は誰にでもあり、自分を認めて応援してくれる人を失いたくない気持ちはわかりますが、要求はエスカレートする可能性も顔見せNGと決めて始めたなら、安全のためにも初心を貫いて
相談3:18歳未満ですが動画配信やライブ配信をしたい、収入を得たい
小学生の場合、多くの配信サービスでアカウントが作れません(13歳以上が対象)。保護者のアカウントでも、保護者同伴が配信条件というところもあります。動画配信で世界一稼ぐアメリカの男の子も、アカウント管理、撮影、配信、収益管理などは、全て保護者が行っているそうです。
中学・高校生は青少年保護の観点から、配信年齢、配信時間、収益(年齢制限や上限)など配信サービスごとに決まりがあるので、きちんと調べてしっかり守ること。収入には契約が伴い、「年齢を偽る=契約違反」です。規約で18歳未満NGとなっているなら、18歳まで待ちましょう
いろいろ楽しみたいのなら、いつでも危機管理を意識したい!

上記は、ほんの一部です。他にも、「通学路でふと見つけたものを撮影してアップしたら、見知らぬ人からコメントが…その人が自分のことを知りたくて仕掛けたものだった」というストーカー被害や、「無断撮影不可なものが写っていると、削除要請がきた」「お気に入りのファスト動画をみんなに広めたら、配信者が逮捕された」などの権利侵害関係 etc... さまざまなトラブルが起きています。

誰もが気軽に動画を撮影・編集・公開・視聴できる時代、配信する人も見るだけの人も、ノリや勢いで行動せず、常に気をつけながら楽しみましょう。もちろん、利用規約を守ることを忘れずに!

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