第3章 FTTH実現に向けた課題と推進方策

 光ファイバ網の全国整備は、公正有効競争の下に、基本的には民間主導で進められるべきものである。したがって、一義的には、ネットワーク構築の低コスト化、光ファイバ網を活用した高度な電気通信サービスの開発等についても、民間事業者が創意工夫を発揮し実現していくことが期待される。

 国は、上記の認識に立ち、光ファイバ網の整備、FTTH化が進捗し、一般ユーザが、高速・広帯域の通信サービスを低廉な料金で一日も早く利用することができるよう、民間の投資負担の軽減、ネットワークの円滑な構築のための環境整備、公共アプリケーションの開発・導入、基礎的・先端的研究開発の推進等を、総合的、計画的に推進することが必要である。

1 民間の投資負担軽減

 光ファイバ網の整備は、民間主導で進められるべきものであるが、投資負担が大きく、特に需要が顕在化していない先行整備期間にあっては、投資に見合う収入を確保することは期待できないことから、民間の投資負担を軽減することが必要である。このような観点から、民間における光ファイバ網の整備を促進するため、現在、特別融資制度、ふるさと融資制度、税制支援等を講じているところであるが、今後とも民間事業者の投資動向等を注視しつつ、融資額の増額・対象設備の追加等の拡充を検討していくことが必要である。