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インターネットやSNS利用者の、ICTリテラシー関する認識や偽・誤情報の拡散傾向等の実態把握等を目的に「ICTリテラシー実態調査」を実施しました。

※調査対象:2,820サンプル/全国47都道府県×15歳以上(10・20・30・40・50・60代以上)×男女

※調査・集計方法:全国インターネット定量調査/総務省統計局「令和2年国勢調査」の人口構成比を基にウェイトバックを行い調整

※調査期間:2025年3月31日~2025年4月2日

Summary

  • 過去に流通した偽・誤情報を見聞きした人に対して、その内容の真偽をどのように考えるか尋ねたところ、「正しい情報だと思う」、「おそらく正しい情報だと思う」と回答した人の割合は47.7%

  • 偽・誤情報に接触した人のうち、25.5%の人が何らかの手段を用いて拡散した。

  • 87.8%がICTリテラシーを重要だと思っている一方、75.3%は、ICTリテラシー向上に向けた具体的な取組を行っていないと回答した。

POINT

  1. 01

    偽・誤情報の認識・拡散状況

    過去に流通した偽・誤情報を見聞きした人に対して、その内容の真偽をどのように考えるか尋ねたところ、「正しい情報だと思う」、「おそらく正しい情報だと思う」と回答した人の割合は47.7%

    偽・誤情報に接触した人のうち、25.5%の人が何らかの形で拡散。若い年代において拡散した割合が多かった。

  2. 02

    偽・誤情報の拡散理由と手段

    拡散した理由として最も多いのは、「情報が驚きの内容だったため」(27.1%)

    拡散した手段として多いのは、身近な人に拡散する回答
    (「家族や友人など周囲の人へ対面の会話」「家族や友人など周囲の人へメールやメッセージアプリ」など)

    不特定多数にインターネットを用いて拡散する者も存在した(44.4%)。

  3. 03

    SNS・ネット情報に対する
    正誤判断の基準など

    SNS・ネット情報を「正しい」と判断する基準として最も多いのは、「公的機関が発信元・情報源」(41.1%)

    偽・誤情報と気づいた経緯は、「テレビ・新聞(ネット版含む)」(39.6%)、「テレビ・新聞以外のマスメディア(ネット版含む)」(30.4%)、「ネットニュース」(28.8%)。

    ネット版を含めたテレビ・新聞、ラジオ・雑誌などから偽・誤情報の可能性があると気づいた人が多かった。

  4. 04

    ICTリテラシーに関する認識

    「自身のICTリテラシーが高いと思う」という回答は35.2%に留まった一方、「ICTリテラシーが重要だと思う」、「どちらかといえば重要だと思う」との回答が87.8%と高い割合

    その一方、75.3%は「ICTリテラシー向上に向けた具体的な取組をほとんど行ってない」、「全く行ってない」と回答。

ICTリテラシー:「情報通信サービス等を適切に活用するための能力」として調査

調査の対象・方法等

偽・誤情報の認識・拡散状況

偽・誤情報の認識・拡散状況

過去に流通した偽・誤情報を見聞きした人に対して、その内容の真偽をどのように考えるか尋ねたところ、「正しい情報だと思う」、「おそらく正しい情報だと思う」と回答した人の割合は47.7%

偽・誤情報に接触した人のうち、25.5%の人が何らかの手段を用いて拡散していた。

偽・誤情報の真偽判断 偽・誤情報の接触数に応じた加重平均で算出
(各情報ごとに、見聞きした人の中で『正しい情報だと思う』と『おそらく正しい情報だと思う』/『どちらともいえない』/『誤った情報だと思う』『おそらく誤った情報だと思う』と回答した人数をそれぞれ合計したものに対して、各情報について「見聞きした人数」の合計値で割る形式)
偽・誤情報の真偽判断
偽・誤情報を何らかの形で拡散した⼈の割合 偽・誤情報15件のうち、1件以上見聞きした人の中で、1件以上家族や友人などの周囲に伝えたり、
不特定多数の第三者に対して発信したと回答した人の割合
偽・誤情報を何らかの形で拡散した⼈の割合

※本調査で用いた偽・誤情報は、国内において実際に流通・拡散したことがあるものを用いている

※「令和2年国勢調査」の人口構成比を基にウェイトバックを行い調整をしている。

偽・誤情報の拡散理由と⼿段

偽・誤情報を拡散した理由

偽・誤情報を拡散した理由は、「情報が驚きの内容だったため」(27.1%)という回答が最も多かった。

「興味深いと思った」(20.9%)、「重要だと感じた」(20.4%)、「他の人にとって有益だと思った」(20.2%)など、情報に価値があると感じて拡散したと思われる回答が多かった

偽・誤情報の拡散理由(複数回答)
偽・誤情報の拡散理由(複数回答)

偽・誤情報の拡散手段、拡散した偽・誤情報のジャンル

偽・誤情報を拡散した手段として、「家族や友人など周囲の人へ対面の会話」(58.7%)、「家族や友人など周囲の人へメールやメッセージアプリ」(44.3%)という回答があり、身近な人に拡散することが多かった。また、不特定多数にインターネットを用いて拡散する者も存在した(44.4%)。

拡散された偽・誤情報のジャンルは「医療・健康」(62.6%)、「経済」(48.8%)、「災害」(39.3%)の順で多かった。

偽・誤情報の拡散⼿段(複数回答)
偽・誤情報の拡散⼿段(複数回答)
拡散された偽・誤情報のジャンル(複数回答)
拡散された偽・誤情報のジャンル(複数回答)

偽・誤情報15件のうち1件以上⾒聞きし、かつ1件以上拡散した⼈

SNS・ネット情報に対する
正誤判断の基準など

SNS・ネット情報を「正しい」と判断する基準

SNS・ネット情報を「正しい」と判断する基準は、「公的機関が発信元・情報源である」(41.1%)という回答が最も多かった。※偽・誤情報の接触有無を問わず全員に質問

10代では「公的機関」、「専門家」などの回答が多く、60代以上では、「⾃分で論理的・客観的に考えた結果」、「⾃分の意⾒や信念と⼀致している」などの回答が多かった。

ネット情報を「正しい」と
判断する基準(複数回答)全体
ネット情報を「正しい」と判断する基準(複数回答)
ネット情報を「正しい」と
判断する基準(複数回答)年代別(回答率上位など⼀部抜粋)
ネット情報を「正しい」と判断する基準(複数回答)

拡散した情報が偽・誤情報だと気づいた経緯

「テレビ・新聞(ネット版含む)」(39.6%)、「テレビ・新聞以外のマスメディア(ネット版含む)」(30.4%)、「ネットニュース」(28.8%)と、ネット版を含めたテレビ・新聞、ラジオ・雑誌などから偽・誤情報の可能性があると気づいた⼈が多かった。※「マスメディア」を「テレビ・新聞(ネット版含む)」と「テレビ・新聞以外のマスメディア(ネット版含む)」(雑誌、ラジオなど)として調査

「動画共有サービスのコメント欄」(28.4%)、「動画共有サービスの動画」(20.4%)と、動画共有サービスが偽・誤情報の可能性があると気づくきっかけとして活⽤されていた。

拡散した情報が偽・誤情報の
可能性があると気づいた経緯(複数回答)
拡散した情報が偽・誤情報の可能性があると気づいた経緯(複数回答)

ICTリテラシーに関する認識

⾃⾝のICTリテラシー向上に対する意識

「⾃⾝のICTリテラシーが⾼いと思う」という回答が35.2%に留まった⼀⽅、「ICTリテラシーが重要だと思う」、「どちらかといえば重要だと思う」との回答は87.8%と⾼い割合を⽰した。

⾃⾝のICTリテラシーが⾼いと思う
⾃⾝のICTリテラシーが⾼いと思う
ICTリテラシーの重要性に関する意識
ICTリテラシーの重要性に関する意識

⾃⾝のICTリテラシー向上に対する意識(都道府県別)

地域による有意な差は見られなかったが、「ICTリテラシーが重要だと思う」(51.6%)、「どちらかといえば重要だと思う」(36.2%)という回答は87.8%であり、約9割がICTリテラシーが重要だと回答した。

ICTリテラシー向上に
対する意識(都道府県別)
ICTリテラシー向上に対する意識(都道府県別)

⾃⾝のICTリテラシーに関する取組の認識と理由

87.8%がICTリテラシーが重要だと回答した⼀⽅、「ICTリテラシー向上に向けた具体的な取組をほとんど⾏ってない」、「全く⾏ってない」という回答が75.3%であった。

取組を⾏っていない理由は、「取組み⽅が分からないから」(50.9%)という回答が最も多かった。

ICTリテラシー向上の取組の実態
ICTリテラシー向上の取組の実態
ICTリテラシー向上に向けた取組を
⾏っていない理由(複数回答)
ICTリテラシー向上に向けた取組を⾏っていない理由(複数回答)

自身のICTリテラシー向上の取組の認識(都道府県別)

地域による有意な差は⾒られなかったが、87.8%がICTリテラシーが重要だと回答した⼀⽅、「ICTリテラシー向上に向けた具体的な取組を常に⾏っている」、「たまに⾏っている」という回答が24.7%と、重要性の認識と⽐較すると取組が少なかった

ICTリテラシー向上の取組の認識
ICTリテラシー向上の取組の認識