携帯(けいたい)電話ってどうつながっているの?

たとえば、携帯電話で2人が通話する場合、携帯電話はコードにつながれていないので、全てが無線通信でやりとりされていると思っていませんか。実は、ほとんどのケースでは無線通信は全体の通信のほんの一部にしか使われていません。2人の間にある基地(きち)局と基地局との間の通信のほとんどは、無線通信ではなく固定通信のネットワークを利用しているのです。

1993年以降(いこう)の2G(ジー)や、2001年以降の3Gのころのモバイルネットワークでは、主に電話をする時に使われる回線交換(こうかん)方式による音声通信用ネットワークと、メールやウェブサイトを見る時などに使われるパケット交換方式によるデータ通信ネットワークの2つのネットワークがありました。
2010年以降のLTE(エルティーイー)(Long Term Evolution :ロング・ターム・エヴォリューション)より後のモバイルネットワークでは、音声通信もパケット交換方式になり、モバイルネットワーク全体がIP(アイピー)(Internet Protocol:インターネット・プロトコル)化されました。これをオールIP化と言います。
それにより、携帯電話で通話した時間に応(おう)じて支払(しはら)う必要があった音声通話料金が定額制(ていがくせい)になったりしました。

現在(げんざい)のネットワーク構成
図:現在(げんざい)のネットワーク構成