プラットフォームって何?

デジタル・プラットフォーマーって?

プラットフォーマーは、人と人、人とき業、き業とき業を結びつける場を提供しています。この場のことをプラットフォームと言いますが、それによって人々の生活を豊(ゆた)かなものにするのに大きく貢(こう)けんしているのです。また、個人(こじん)が自分の能力(のうりょく)を世界に広く発信し、活躍するチャンスをつかむきっかけをくれる存在(そんざい)にもなっています。
インターネットを通じてこうした場(プラットフォーム)を提供(ていきょう)するき業のことを「デジタル・プラットフォーマー」と呼(よ)びます。このデジタル・プラットフォーマーが提供するサービスによって、時間・場所・規模(きぼ)に制限されない活動ができるようになっています。

デジタル・プラットフォーマーは、たとえばこのようなサービスを提供しています。
・検(けん)さくサービス
SNSなどのコミュニケーションサービス
・動画や音楽が視(し)ちょうできるサービス
・インターネット通はんサービス
・旅行・宿はく・食事のオンライン予約サービス
・インターネット上で空間・移動(いどう)・モノ・スキル・お金のシェアを行う「シェアリングエコノミー」や、単発または短期で仕事を受ける「ギグエコノミー」などの場を提供
など

プラットフォーマーの提供するサービス
図1:プラットフォーマーの提供するサービス

デジタル・プラットフォーマーのサービスはなぜ無料なの?

デジタル・プラットフォーマーのサービスには、無料で利用できるものがたくさんあります。たとえば、検索や動画視ちょうサービスがあります。このようなサービスが無料で使えるのは、情報(じょうほう)をコピーしたりユーザーに提供したりする費用がICTの技術(ぎじゅつ)によって安くおさえられていることが理由ですが、それだけではありません。
たとえば検索サービスは、利用者は無料で検索できますが、そこで表示される広告にき業は広告料を支はらっています。デジタル・プラットフォーマーはこの広告料収入(しゅうにゅう)をき業からもらうことで、利用者が検索サービスを無料で利用できるようにしているのです。
き業の広告を無料にするのではなく、利用者の方を無料にする理由は、検索サービスの料金を安くして利用者が増える度合いが、広告料を安くして広告主が増(ふ)える度合いよりも大きいためと考えられています。デジタル・プラットフォーマーは、サービスの利用者の方をなるべく安くすることで、利益(りえき)がでるようにしているとされています。

きょ大化するデジタル・プラットフォーマー

「家族や友だちが使っているSNSを自分も使う」など、ネットワークへの参加者が多ければ多いほどネットワークの価値(かち)が高まり、さらに参加者が増(ふ)えるという現象(げんしょう)を「ネットワーク効果(こうか)」といいます。この結果、利用者が多いサービスはさらに利用者が増えていきます。デジタル・プラットフォーマーの提供するサービスは、このネットワーク効果が働くため、利用者が増え続(つづ)けるけい向にあります。
たとえば検索サービスの利用者が増えると、増えた利用者の分だけ、広告を見てもらうチャンスが増えるため、その検索サービスに広告をのせたいと思う広告主も増えていきます。このように、利用者が増加(ぞうか)することで、利用者だけでなく、広告主など別の存在も増やしていくことになるわけです。これを「間接(かんせつ)ネットワーク効果」といいます。これに対して、利用者が増えることでさらに利用者が増える効果は、「直接ネットワーク効果」とも呼ばれます。このように間接的にも直接(ちょくせつ)的にも利用者が増えていくことが、デジタル・プラットフォーマーがきょ大化する理由の一つです。

ネットワーク効果
図2:ネットワーク効果