ポケットベルって知ってる?

けい帯電話がふきゅうする前の平成初期の1980年代後半から1990年代前半にかけて、ポケットベル(ポケベル)がふきゅうしました。当時は家や職場(しょくば)にある固定電話からでなければ電話ができなかった時代でしたが、ポケットベルによって、外出していて電話ができない人とも連らくが取れるようになったのです。
ただし、けい帯電話はメッセージの受信も送信もできますが、ポケットベルは受信するだけで、送信することはできませんでした。信号やメッセージを送信するためには、家や職場の固定電話や公(こう)衆電話を使う必要がありました。

1968年、日本電信電話公社が、ポケットベルの元になる無線呼(よ)び出(だ)しサービスを開始しました。当初は呼び出し信号の送信により着信音を鳴らすことができるだけで、文字などのメッセージは送れませんでしたが、営業職(えいぎょうしょく)などビジネス目的での利用が広がりました。
1987年になるとたん末に数字を表示(ひょうじ)できる機能(きのう)が追加されたことから、ビジネス目的以外の人たちにも一気にふきゅうしました。表示できるのは数字だけでしたが、「49(至(し)急)」、「4649(よろしく)」、「999(サンキュー)」、「114106(あいしてる)」など数字を用いた語ろ合わせによるメッセージ送信が、女子高生などの間で広まり、メッセージを送るために公衆電話に並ぶ光景があちこちで見られました。
家や職場ではなく、個人(こじん)と直接コミュニケーションが取れるようになったことで、ライフスタイルにもえいきょうがありました。

かな表示できるポケベル
図:かな表示できるポケベル

PHSって何?

1995年にサービスを開始したPHS(ピーエッチエス)(Personal Handy Phone System:パーソナル・ハンディ・フォン・システム)は、コードレス電話機を発展(はってん)させた日本発の規格(きかく)です。
けい帯電話は、高出力の電波で半径数㎞~数十㎞の広いエリアをカバーします。それに対してPHSは、一つの基地局がカバーする通信の範囲は半径500m程度(ていど)のせまい区域に限定されていました。ただし、けい帯電話の基地(きち)局より小さい場所に安く設置(せっち)でき、けい帯電話の電波が弱かった地下鉄、大規模(だいきぼ)なビルなどの場所での通信が得意でした。
また、けい帯電話に比(くら)べて音声品質(ひんしつ)が良く、データ通信速度が速いという特ちょうもありました。
こうした特ちょうがあったため、PHSはサービス開始当初、けい帯電話よりもふきゅうすると期待されていました。1995年には、けい約数がピークとなったポケットベルに代わり、若(わか)い人たちの間での利用も広まりました。ところが、PHS用の基地局の整備(せいび)が進まず都市部でもけん外となるエリアが多かったことや、けい帯電話の料金が安くなり、モバイルインターネット対応などけい帯電話で様々なことができるようになるにつれて、PHSのけい約数は少なくなっていきました。
ポケットベルも、けい帯電話への移行が進み、サービスを提供する会社も少なくなっていきました。

普及開始時期における携帯電話・PHSの進化
図:普及開始時期における携帯電話・PHSの進化