わたしたちは今、インターネットやブロードバンド、モバイル通信など、情報通信ネットワークと切りはなせない社会で生きています。情報社会とはどんな社会なのか、わたしたちの生活は以前とどのように変わり、これからどのような未来に向かっているのか、考えてみましょう。
わたしたちが暮(く)らす社会は、「農業社会」から「工業社会」へ、そして「情報社会」へと変わってきています。
「農業社会」から「工業社会」への移行(いこう)には、蒸気(じょうき)機関などが大きな役割(やくわり)を果たしました。「情報社会」への移行(いこう)には、コンピュータとネットワークが大きな役割を果たしています。
たとえば、農業はむかしも今もありますが、最初は人手やかちくにたよっていたものが(農業社会)、トラクターなどの機械にたよるようになり(工業社会)、そして、今ではバイオテクノロジーや気象情報などを利用(情報社会)するようになってきました。
モノを作ったり日々の生活を送るという点ではむかしも今も同じですが、「情報」を積極的に活用することにより、人々の働き方、暮らしは大きく変わってきたのです。
コンピュータは大量の情報をとても速いスピードで処理(しょり)することができ、ネットワークは大量の情報をいろいろな場所に速く送ることができます。このようにしてやり取りされる大量の情報をもとに、わたしたちはさまざまなことを考え判断(はんだん)し、ものを作ったり、日々の生活を送ったりしているのです。
社会のあちこちにあるコンピュータやネットワークを合わせて「情報通信インフラ」と呼(よ)びますが、ここ30年来の発達には目をみはるものがあります。
インターネットの進展(しんてん)とともに世界中のコンピュータがネットワークでむすばれ、地球の反対側にいる人とも、あっというまに情報をやり取りしたりやコミュニケーションできるようになりました。
スマートフォンや携帯(けいたい)電話などのモバイル端末が広まったことにより、どこにいても、移(い)動中でも、電話をかけたり、ネットワークに接(せつ)続したりできるようになりました。
また、「ブロードバンド」の広がりによって、それまであまりできなかった動画や音楽なども高速で送りあえるようになりました。
このように日々発達する情報通信インフラを活用しながら、わたしたちは毎日暮らしています。