サテライトオフィスの活用とワーケーション

時間・空間をこえて働く試みが始まっている

サテライトオフィスとは、会社のオフィスとは別の場所に作られた、小さなオフィスのことです。都市部に作られたり、都市部から少し離(はな)れたところに作られたり、遠く離れた地方に作られたりとさまざまなタイプがあります。
サテライトオフィスで働く人たちは、インターネットを介して、遠く離れた会社のオフィスとも問題なく仕事を進めています。また地方のサテライトオフィスの場合、都市部と比べて通勤(つうきん)時間やストレスが減(へ)り、趣味(しゅみ)や家族との時間、地元での活動を楽しむことができるため、これらが仕事にも良い影響(えいきょう)を与(あた)えてくれます。

ICTで可能になるサテライトオフィス
図1:ICTで可能になるサテライトオフィス

ワーケーションとは

ワーケーションとは、仕事(ワーク)と休暇(きゅうか)(バケーション)を組み合わせた造語です。ICT(アイシーティー)(Information and Communication Technology:インフォメーション・アンド・コミュニケーション・テクノロジー)を活用してテレワークなどをすることによって、リゾート地など普段(ふだん)の職場ではない場所で仕事をしつつ、別の日や時間帯には休暇を取って、その地域ならではの活動を行ったりすることができます。
たとえば、子どもの夏休みに家族でリゾート地に行ったとします。平日の昼間、親はテレワークを活用することで、リゾート地にいながらにして遠く離れた会社とやりとりをして仕事をすることができます。そして、夜や休暇の日には子どもとリゾートや地域ならではの活動を楽しむのです。

ワーケーションで増える家族との時間
図2:ワーケーションで増える家族との時間

ワーケーションのメリット

ワーケーションは、企業(きぎょう)、個人、地域それぞれにメリットがあります。企業にとっては社会的貢献(こうけん)、従業員がリフレッシュすることでの業務のアウトプットが向上する可能性、そして地域との交流によって生まれる新たなつながりや地域資源を活用した「ローカル・イノベーション」を作り出す可能性があります。個人にとってはワークライフバランスの改善となり、地域(ちいき)(行政含む)にとっては都市部の技術や人脈が地域に還元(かんげん)されることが期待できます。