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電気通信審議会接続の円滑化に関する特別部会第6回議事要旨(平成8年8月22日公表)
1 日時 平成8年7月26日(金)午後3時30分〜5時45分 2 場所 郵政省第三特別会議室(郵政省12階) 3 出席者(敬称略) (1)特別部会 ア 委員・臨時委員 増澤高雄(部会長)、舟田正之(部会長代理)、後藤守正、篠原滋子、 林敏彦、百崎英、齊藤忠夫 イ 専門委員 相田仁、浅野正一郎、伊東晋、井上伸雄、大野幸夫、酒井善則、佐藤治 正、関口博正、手塚仙夫、東海幹夫、三谷政昭 (2)事務局 渡辺信一審議会室長 (3)郵政省 谷公士電気通信局長 他 4 議題 (1)海外調査報告 (2)各小委員会の論点についての考え方 5 模様 (1)海外調査報告 米国及び欧州の接続のルール化の取り組みに関して、調査してきた内容 についての報告があり、討議が行われた。 主な意見等は次のとおり。 ア 米国のコロケーションの方法は、具体的にどういうことなのか。 イ 接続をしている中央局の施設の中に、接続を求める事業者が入れるエリ アを特別に囲いをしてとってある。部外者が入ってくるわけだから、会社 内の秘密や技術上のノウハウがあるので、それ以外のところに入らないよ うに、監視要員を置いている。接続を求める事業者の技術者が枠の中に入 ってきて、自分で作業をしてまた出ていく。保守管理は、接続を要望する 事業者が行う。ケージなのでお互いに見ることはできる。 ウ 米国では、事業者が不服申立てを行った場合、その意見を聞く部屋があ るという話だが、もう少し具体的に説明して欲しい。 エ イリノイ州公益事業委員会に、大きな教室ぐらいの部屋があり、関係者 が意見を述べる場となっている。そこには、コミッショナー5人が座る上 席と反対側に速記者席と聴衆が見ることができる場所があり、また、当事 者が相対する席が作ってある。 オ 米国では、長期増分費用の考え方について、8月8日にはどんな形のも のが出るのか。 カ 全ての過去の投資をコストに反映させるようなやり方はよろしくないと 考えられている。純粋な長期増分費用方式だけだと一切含めないのだが、 それに加えて、合理的な利益のマークアップ(付加)の部分を加えてよろ しい、そこは各州の公益事業委員会に判断を委ねるということになってい る。これについて、8月8日の規則及び各州の決定を待って、どのくらい のマークアップが許容されるのかを見きわめる必要がある。 キ 米国の州際の場合の接続料金と、州内のものとは別なのか。 ク アクセスチャージと接続料金は、はっきり分けて考えている。 ケ ヨーロッパの場合、25%以上のシェアを持つものを支配的事業者と呼 ぶとすると、携帯電話事業者も25%以上あれば接続の義務が課されるこ とになるのか。 コ(事務局) 固定電話事業者以外に携帯電話事業者なども含まれており、 一般的には25%以上のシェアがある場合には該当するが、相互接続指令 案の中で、アンバンドルの義務については、そこまで携帯電話事業者に求 めることは差し控えようと言う案が提案されている。 サ 相互接続に関する期間の問題について、米国の場合は、基本的には同一 技術の設備を選択しているため、2か月ぐらいと言うことだが英国の場合 はどうなっているのか。 シ 日本では接続に随分時間がかかるとか、お金がかかるが英国ではどうか という質問をすると、何か前提条件が違って、質疑がかみ合わない感じが あった。おそらく、英国では日本で思っているより、費用とか時間がそれ ほど問題にならないような状況があるような感触だった。 (2)各小委員会の論点についての考え方 各小委員会の論点について、各小委員会の主査(又は主査代理)から報 告され、討議が行われた。 主な意見等は次のとおり。 ア 英国では接続事業者が特定事業者に番号ポータビリティを提供するとい う考え方があるようだが、米国でもイリノイ州やニューヨーク州では同様 だった。 イ 費用負担の考え方について、双方がネットワークの改造費用を負担する という考え方について、イリノイ州では番号ポータビリティを受けるため に利用者が月3ドル払うということをやったら失敗だったので、回線数に 応じてキャリアが負担するという考え方になりつつあるという話があった。 ウ 接続の義務化の対象を特定事業者とし、番号ポータビリティについては 全事業者を対象とするということになると、ここで番号ポータビリティに ついて検討するのは、特定事業者との接続の円滑化が阻害されている問題 を解決するということからは少し違和感がある。 エ 接続の円滑化は競争条件の整備のためであり、英国や米国では、市内競 争条件の整備として、接続の円滑化と番号ポータビリティが同じくらいの 重みで考えられている。 (文責:電気通信審議会事務局。速報につき、事後修正の可能性あり。)
