能登半島
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能登半島地震支援
活動レポート①
地域おこし協力隊全国ネットワーク企画担当の藤井裕也です。
1日1日に発生した能登半島地震を受け、地域おこし協力隊全国ネットワークでは石川県地域おこし協力隊ネットワークと現地で活動する隊員さんやOBOGと連携して被災地を支援したいとの思いから、3月4日、5日の2日間、まず被災地の現状と支援活動の可能性を探るため石川県を訪れました。現地からのレポートを全3回にわたってお送りします。今回は、災害で大きな被害を受けた珠洲市、能登町、輪島市、七尾市を周りました。
地域おこし協力隊全国ネットワークからは協力者の稲垣さん、藤井、いしかわ地域おこし協力隊ネットワークからは緒方さん(小松市OB)、任田さん(七尾市OB)、NPO法人リエラの河井さん(大分県日田市OB)、石川県庁の中村さん、総務省から椋田企画官が参加しました。
被災地では道路に復旧が進んでいる状況がみられたものの、発災後から復旧が進まず発災時から何も変わっていない状況がみられました。集落には人がおらず、ライフラインである水が来ていない場所もあり、静まり返っている集落もありました。
被災地では、多くの地域おこし協力隊OB・OGと現役隊員が被災によるダメージに直面しながらも、地域の復興と日常生活の再建に向けて奮闘していました。自身が被災された方も多く、自身が運営していた宿泊所や拠点を失い復旧が進んでいない方もいらっしゃいました。
そのような中でも、今回訪問した地域おこし協力隊OB・OGや現役隊員の皆さんは、地域の被災者に寄り添う活動をされており、復旧活動、宿泊施設を活用したボランティアの受け入れ、話し合いの場作り、地域の銭湯の維持、支援物資やボランティアの受け入れ等幅広い分野での取り組みをされていました。
まず3月4日に山本亮さん(輪島市協力隊OB)を訪問しました。山本さんの運営していた「里山まるごとホテル」の従業員は被災しており、再開は困難な状況とのことです。
https://www.satoyamamarugoto.com/about/index.html
自身も被災をされていますが、管理する拠点施設は大きな損壊は免れました。現在は拠点を活用しボランティアの受け入れをされています。山本さんはこの地域の風景を守りたいと思っており、そのために林業や教育を軸に今後のまちづくりをしたいと考えているとのことでした。
今は、右腕になる人材が必要だと話されていました。復旧復興に向けて現地で活動できる人的リソースが足りていない状況がみられました。
続いて、能登町営まちなか鳳雛塾(公営塾)の木村聡さん(能登町協力隊OB)を訪問しました。
地震による影響で発災後しばらくの間塾の再開ができず、木村さんの自宅も災害により住めない状態であり、現在は友人の家に住んでいらっしゃるとのことでした。現在は、塾を再開することで子どもたちの学習支援を行い、高校生の登校支援にも継続して取り組んでいます。能登町はまだまだ復旧が進んでおらず、災害車両やボランティアの受け入れができていないので町はとても静かでした。行政職員も被災していることからまだ前向きに話をしていこうという雰囲気はない中で、住民で話し合う場がなかったことから、発災後に一度能登町内の事業者をあつめて話し合いの場がもたれたとのことです。
会では、発災後、事業者の中には二ヶ月売り上げがない方もおり経済をどうまわしていくのか、これから町はどうなっていくのか、それぞれの町民が今後どうしたいと思っているのか不安があるとの話があったとのことです。東日本大震災の復興事例などを見てみたいというお話があり、稲垣さんから女川町がいいのではないかとアドバイスがありました。また、定住促進に取り組む現役隊員の富田さん、能登町協力隊OGの川端さんにもご参加いただきました。お二人からは今後の活動の見通しがつかないというお話がありました。
今後の復旧、暮らしの再建を考える際に、過去に被災されている地域と交流しながら見通しのヒントを得る機会があればいいなと思いました。隊員さんの活動が停滞している状況も見てとれ、災害をうけての活動再開のヒントになる機会提供も必要と感じました。
次回レポートでは、珠洲市の協力隊OBOGの新谷さんの状況をレポートします。