審議会のトップへ トップページへ戻る

インデックスへ・ 調査研究会

インターネット上の情報流通の適正確保に関する研究会自主規制支援WG第2回会合議事要旨






1 日時
  平成12年(2000年)7月5日(水)18:00〜20:00

2 場所
  郵政省電気通信技術審議会会議室(郵政省10F)

3 出席者
  委員(敬称略):
   堀部グループ長、松本グループ長代理、長見委員、金子(明)委員、
   金子(忠)委員、佐伯委員、長崎委員、牧野委員、丸橋委員

4 議事
 (1) 検討の対象範囲
 (2) 違法・有害情報をめぐる対応と課題

5 議事の概要
 (1) 各ワーキンググループにおける検討の対象範囲、違法有害情報をめぐる対応
   と課題について、事務局から説明が行われた。
 (2) ネットセキュリティ(株)及びニフティ(株)の違法有害情報への対応の現
   状及び問題点等について、長崎委員及び丸橋委員からそれぞれ報告が行われ
   た。
 ○ ネットセキュリティ(株)
  ・ プロバイダ、ショッピングモールを行う者などに対して、トラブル分析、
   解決策立案等のサービスを提供している。
  ・ 法的措置については、アドバイザリー・ボードの構成員となっている弁護
   士、システムエンジニア等のメンバーの意見をきいている。
  ・ 内容的には、わいせつ、著作権侵害、誹謗中傷、名誉毀損などがあり、わ
   いせつなものの数が多い。
  ・ わいせつ、禁制品の売買など違法なもの、悪質なものは直ちに削除するよ
   う助言しているが、わいせつなものなどでは、その違法性の判断が難しいも
   のも多い。
  ・ 著作権侵害の場合などでは、警告すれば、直ぐに削除に応じる場合が多い。
  ・ 家族の写真、プロフィールなど個人情報をアップロードしている例も見受
   けられるが、ユーザに自己責任が大原則であることを認識してもらう必要が
   ある。
  ・ ごく一握りのトラブル・メーカがプロバイダ等を渡り歩いており、今後は、
   プロバイダ等の密接な連携が必要である。
  ・ 判断基準の甘いプロバイダ等に不適切なコンテントが集中するおそれがあ
   るため、プロバイダ等における運用ルールの統一ということも少なからず重
   要な問題である。
 ○ ニフティ(株)
  ・ プロバイダは、被害者と情報発信者との間に立つこととなるが、違法性判
   断の困難さ、通信の秘密、検閲の禁止との関係、表現の自由、個人情報の保
   護との関係など、難しい問題に直面している。
  ・ 著作権侵害、名誉毀損などで、被害者が通報してきた場合には、基本的に
   は、当事者間の解決を促し、場合によって、加害者とされる人に通知・警告
   し、加害者が自主的に削除しない場合には、違法コンテントの送信停止・削
   除、利用資格の停止等の措置を行う。
  ・ わいせつ情報など、特定の被害者が存在せず、第三者から通報があった場
   合には、発信者に警告をするが、自主的に削除する場合が多い。
  ・ いずれの場合も表現の自由との関係で非常に気を使い、また、違法性の判
   断が難しい場合も多い。
  ・ 契約約款に、削除した場合のプロバイダの責任の免除を規定したとしても、
   違法性の判断を誤って削除してしまった場合などに、約款の条項の契約法理
   上有効性であるか、という問題がある。
  ・ このため、プロバイダの違法性の判断の支援をする第三者機関が必要では
   ないか。その場合には、プロバイダ等中間介在者の責任を明確化する法制に
   ついても、併せて検討するべきではないか。
  ・ 匿名による情報発信の場合に、発信者情報の開示が求められることがある
   が、表現の自由、通信の秘密との関係から、刑事事件で強制捜査になった場
   合(裁判所による捜査令状のある場合)に限り、開示している。
  ・ このため、被害者が、加害者を特定できずに泣き寝入りすることになって
   しまう場合も生じている。
  ・ 第三者の苦情処理機関で、発信者情報開示の妥当性を判断し、当事者間の
   紛争解決の促進をすることが考えられないか。

 (3) 主な議論
  ・ メーリングリストなどの形態もあり、公然性を有する通信という概念が、
   どこまでの範囲を持つのか、必ずしもその限界は明らかでない。

  ・ プロバイダ等がどのような責任を負うのかは、コンテンツに対して管理、
   干渉できる権限又はその可能性を、どの程度持つかによるのではないか。
  ・ チャットでは、電子会議室と比べて情報が存在している時間が短いので、
   プロバイダ等が責任を負うことは困難ではないかと思われる。
  ・ 「知っているとき」の責任だけでなく、「知るべき理由があったとき」の
   責任についても問題とするのは、現在の判決例の動向から言って、広すぎる
   のではないか。
  ・ EU指令では、「知っているとき」より若干広く、「違法であることが明
   白である状況を知っているとき」も含まれている。

  ・ プロバイダ等の多くは、第二種事業者であり、ユニバーサルサービスの義
   務はないが、その結果、通常求められるよりも、より厳しい基準や、独自の
   基準を持つプロバイダ等も出てくるが問題はないのか。
  ・ ここで問題とするべきなのは、違法・有害な情報への対応であり、個別の
   プロバイダ等による独自の基準の部分は、利用者が、それに同意して契約す
   るのであれば、ここで取り上げるべき問題とはならないのではないか。
  ・ 大きなプロバイダ等と小さなプロバイダ等では、その社会的に果たしてい
   る役割に相違が生じているのではないか。

  ・ 発信者情報開示について、現在、刑事関係では、令状を取った場合に限り、
   開示が許されるというのが、確立したルールになっている。
  ・ 当事者である被害者本人による請求の場合と、それ以外の場合とで、手続
   を分けて考えることもできるのではないか。
  ・ 刑事上、捜査もできない程度の不十分な証拠しかそろっていないときでも、
   被害者に開示を認めるのは問題ではないか。
  ・ 刑事の違法か民事の違法かが必ずしもはっきりしない場合もあり、また、
   刑事上違法な場合には、刑事的な手続でしか発信者情報の開示を請求できな
   いとすると被害がより深刻な場合の方がかえって時間がかかることとなる場
   合も考えられるため、両者を併せて検討する必要があるのではないか。

 (4) 次回会合
  ・ 第3回会合は、7月14日に開催することとされた



トップへ