参考2


マルチメディアネットワークのコスト(試算)


1 前提

 ? ユーザ数
    2005年時点で2000万加入。1加入当たり20Mbps(注)を保証
          注:夜間のピーク時において、6Mbpsの映像通信及び
            1.5Mbpsのデータ通信を、家庭全体で2〜3ch
            程度利用するものと想定。

 ? ネットワークの基本形態 ・・ 別紙参照
  ・ アクセス回線 ・・・ 光ファイバケーブル
  ・ バックボーン ・・・ ATMネットワーク
   (上位バックボーンと下位バックボーンの二階層)

 ? 最繁時トラフィック
   6%のユーザが20Mbpsを同時使用。下位バックボーンの40%が、上位
  バックボーンを経由

 ? 設備単価
   2000年における設備単価を、通信事業者、メーカー、システムインテグレー
  タ等からのヒアリングに基づき次のとおり推計。


・ ケーブル         (万円/?)
種類 光ケーブル 同軸
芯線数 12 24
単価 299 310 330 372 267

(注)材料費の他、敷設工事費を含む。

  ・ ATMノード ・・ 200万円/2.4Gbpsポート、50万円/156Mbpsポート


 ? 年経費の算定
   電気通信事業者の実績値を参考として、上記ネットワーク設備に係る費用、その
  他関連設備、人件費等の費用を算定。





2 コスト構造(トラフィックセンシティブコスト(TSコスト)の動向)

  上記モデルのコストを前提とし、トラフィック(通信時間)を変数として設備コス
 トの推移を検討した。



【トラフィック増(通信時間の増)に伴うコスト変化】
    ・・・ モデル値を1とした場合の比較 ・・・

最繁時トラフィック 上記モデル値(注) モデルの2倍 モデルの4倍
コスト 1.07 1.19
注:概ね1日100分程度の通信時間


注1 TSコストとN-TSコスト
種類 費用の内訳
TSコスト 中継回線、中継ノード及びアクセスノー
ド(中継回線側のポートに限る。)
N-TSコスト アクセス回線、アクセスノード(アクセス回
線側のポートに限る。)、その他設備費
用(伝送設備、局舎設備等)、その他費
用(人件費、経費等)


【参考】予めトラフィック増を想定してネットワークを建設した場合

最繁時トラフィック 上記モデル値 モデルの2倍 モデルの4倍
コスト 1.02 1.05





3 コスト水準

  ? ネットワーク設備(ノード、ケーブル)費用
    アクセス回線のコストが約7割を占める一方、上位バックボーンのコストの割
   合が極めて小さくなると見込まれる。

              (千円/月・加入)
総費用
総費用アクセス回線 下位バックボーン 上位バックボーン
平均コスト(月額) 4.2 3.2 0.9 0.1



  ? ネットワーク総コスト
    上記の設備コストに基づき、伝送装置、局舎等のその他関連設備費、人件費、
   経費等を含めた総コストの試算。
    ただし、人件費、経費等の費用は通信事業者の経営努力等に大きく依存し、ま
   た、ネットワークの構築に際し既存設備(例えば電話網)と設備を共用する場合
   には、単位当たりコストがさらに低下するため、本数値はあくまで参考値である。

   ・ ネットワーク総コスト ・・・・ 15.8千円/月・加入




別紙