第2章 平成9年情報通信の現況
第4節 通信料金の動向
- 国際電気通信料金
(1) 国際電気通信料金の低廉化
国際電気通信の価格の推移について、「物価指数月報」(日本銀行)における企業向けサービス価格指数により概観すると、価格指数の総平均に比べ国際電気通信の価格は、過去数年間にわたり継続的な低廉化が図られていることが分かる。
2年の価格指数の総平均を100とすると、9年10〜12月平均においては、総平均は103.4であり、3.4ポイント上昇しているのに対して、国際電気通信の指数は81.2であり、18.8ポイント低下している。特に、国際電話(9年10〜12月平均の指数78.9)の指数が大きく低下している(第2−4−6図参照)。
これを、日本と米国間の電話料金について、昭和60年4月の電気通信自由化時の料金と比較すると、大幅な低廉化が見られる(第2−4−7図参照)。
9年度においては、国際フレームリレーサービスの加入ポート料の値下げやインターネットゲートウェイサービスの通信料等の値下げが実施されている(第2−4−8表参照)。




(2) 国際電気通信料金の多様化
企業活動のグローバル化、個人レベルでの国際交流の深化等、社会の様々な分野における国際化の進展に伴い、国際電気通信サービスのアプリケーションの多様化及びその料金の多様化に対する利用者のニーズの高まりを背景として、近年、国際電気通信料金の多様化が拡大している。
9年度においても、企業等の高額利用者を対象とした国際ISDNサービスにおいて、毎月の基本料金を支払うことにより、通信時間に応じて割引を行うという選択的割引サービス等が設定された(第2−4−9表参照)。

