第1章 デジタルネットワーク社会の幕開け 〜変わりゆくライフスタイル〜 |
第2章 平成9年情報通信の現況 | 第3章 情報通信政策の動向 |
(2) 経営動向
ア 第一種電気通信事業者
大蔵省の「法人企業統計年報」によると、8年度の営業収益(売上高)は、全産業については対前年度比2.4%減、製造業については同0.2%増、非製造業については同3.4%減である中で、郵政省の調査によれば、8年度の第一種電気通信事業者全体の電気通信事業営業収益は10兆2,811億円(対前年度比16.7%増)であった。その内訳を見ると、国内第一種電気通信事業者は9兆8,140億円(同16.0%増)、国際第一種電気通信事業者は4,670億円(同35.4%増)であった。昭和62年度以降の対前年度比の推移を見ると、第一種電気通信事業者の電気通信事業営業収益は、前年度に引き続き他産業に比べて大幅な伸びであった(第2−2−2図参照)。
また、8年度の第一種電気通信事業者の経常利益は3,603億円(対前年度比2.0%減)であり、国内第一種電気通信事業者は3,327億円(同2.2%増)、国際第一種電気通信事業者は276億円(同34.6%減)であった。
第一種電気通信事業者は、特に国際では大幅な増収減益となっているが、これは事業者間競争のため、通信料金を引き下げたこと及び設備投資の大幅な拡大が原因と考えられる。
なお、移動系第一種電気通信事業者については、営業収益が昨年度に引き続き大幅に伸び、4兆円を突破した(第2−2−3表参照)。