凡例 第1章 特集 ITがひらく21世紀 第2章 情報通信の現況 第3章 情報通信政策の動向 情報通信年表・注記・調査概要

第1章 第6節

5 インターネット料金

インターネット利用における通信料金の定額制導入が本格化

 インターネット利用者は爆発的に増加しているが、近年、通信料金の定額制の導入及び料金の低廉化へのニーズが高まっている。
 インターネット先進国である米国と、インターネットを常時接続で利用した場合の料金を比較すると、現状では依然大きな差がある(図表)。
 しかしながら、東西NTTは11年11月から一部の地域において試験役務として開始している常時接続サービス(IP接続サービス)を、12年5月からはサービス提供地域を拡大し、料金も大幅に引き下げることを公表、加えて、同社は試験サービス終了後に本サービスへ移行し、サービス提供地域を段階的に拡大し、料金水準についても引き続き検討を行うこととしている。
 この他にも、既に定額制サービスの提供を行っているケーブルテレビ事業者や、ADSL技術やアクセス回線に無線技術を用いてサービスの提供を行う事業者が登場してきており、インターネットの通信料金は今後も一層の低廉化が期待される。
 一方で、現状、これらのサービスは限られた地域のみにおいて提供されているため、今後は利用料金の低廉化とともに、全国においてサービスを利用できるよう、インターネット利用環境の地域間格差の是正が求められる。

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※1 東京(ADSL)
基本料金はNTT東日本の電話(住宅用)(1,750円)及びNTT東日本のIPルーティング網接続サービス(800円)、通信料金、インターネット・アクセス料金及びモデム等料金は東京めたりっくのDSLインターネット接続サービス(ADSL標準接続)の料金(5,500円)。
※2 ニューヨーク
基本料金(定額料金のうち基本料金相当額+加入者アクセスチャージ)及び通信料金(ニューヨークのGroup9における定額料金のうち通信料金相当額)はBell Atlanticの電話サービス、インターネット・アクセス料金はAT&TのWorld Netを利用(常時接続)。
※3 東京<参考1>、<参考2>及び<参考3>
基本料金はNTT東日本のINSネット64(住宅用)(2,830円)、インターネット・アクセス料金はKDDの常時接続対応型ダイヤルアップ接続サービス(2,500円)の料金を適用。通信料金は、NTT東日本のIP接続サービスの料金2,900円、4,500円及び8,000円をそれぞれ適用。<参考1>は利用者とプロバイダが同一の収容局に収容されている場合、<参考2>はそれ以外の場合。
 上記はすべて1か月(30日)、24時間/1日、市内アクセスポイントに接続したケースを想定。為替レートは、1999年のIMF年間平均為替レートにより換算。
郵政省資料、NTT東日本、KDD資料等により作成