電波監理審議会(第840回)議事要旨(平成12年11月2日公表)
1 日 時
平成12年10月20日(金)15:30〜16:55
2 場 所
郵政省審議会会議室(郵政省12階)
3 出席者(敬称略)
(1) 電波監理審議会委員
塩野 宏(会長)、秋山 喜久(会長代理)、岩男 寿美子、常盤 文克
(2) 電波監理審議会審理官
石田 義博
(3) 幹事
濃添 隆(官房秘書課総括専門官)
(4) 郵政省
天野電気通信局長、金澤放送行政局長ほか
4 議 事 模 様(審議順)
(1) 電波法施行規則の一部を改正する省令案について
(12.7.14諮問第32号)
電磁誘導加熱を利用した文書複写印刷機械を型式指定の対象に加えることに
係る標記省令案について、意見の聴取の手続を主宰した審理官から提出された
調書及び意見書(参照:電波監理審議会意見の聴取(第351回)意見書(平
成12年9月12日開催))に基づき審議した結果、適当である旨、答申した。
(2) 放送用周波数使用計画の一部変更案について (諮問第49号)
放送用周波数使用計画の一部変更案について、次のとおり郵政省の説明があ
り、審議の結果、適当である旨、答申した。
○ 郵政省の説明
本件は、電波法の一部を改正する法律(平成12年法律第109号)による改正
後の電波法の規定により、新たに制定・公表されることとなった周波数割当
計画の制定に合わせ、中波放送及び超短波放送(地上系)の割当周波数範囲
及び割当周波数間隔(中波放送:531kHzから1602kHzまでの9kHz間隔の周波
数、超短波放送:76.1MHzから89.9MHzまでの0.1MHz間隔の周波数)を放送用
周波数使用計画に盛り込むために規定を整備するものである。
(3) 日本放送協会の放送衛星BSAT−1bの中継器を賃貸する業務の認可につ
いて (諮問第50号)
本件については、諮問第51号と一括して説明を受け、審議した。
(4) 日本放送協会の放送設備賃貸の認可について (諮問第51号)
日本放送協会の放送設備賃貸の認可について、諮問第50号と一括して、次
のとおり郵政省の説明があり、審議の結果、諮問第50号及び諮問第51号と
もに、適当である旨、答申した。
○ 郵政省の説明
BSデジタル放送に使用する予定の放送衛星BSAT−2aの打上げが延
期されているが、本件は、BSデジタル放送を予定どおり本年12月から実
施するため、放送衛星BSAT−1b(現在のBSアナログ放送に使用され
ているBSAT−1aの予備衛星)を活用しようとするものであり、同衛星
を所有する日本放送協会(NHK)から、同衛星の中継器をBSデジタル放
送に係る受託放送事業者である株式会社放送衛星システムへ賃貸する業務及
び当該放送設備の賃貸について、放送法第9条第8項及び第47条第1項の
規定により、認可申請があったものである。
審査の結果、NHKの業務に支障を与えるものではなく、かつ、その内容
も適当と認められたことから、申請どおり認可しようとするものである。
(5) 衛星デジタル音楽放送株式会社所属放送衛星局の再免許について
(諮問第52号)
衛星デジタル音楽放送株式会社(セント・ギガ)から申請のあった放送衛星
局の再免許について、次のとおり郵政省の説明及び質疑応答があり、審議の結
果、適当である旨、答申した。
ア 郵政省の説明
セント・ギガの再免許については、昨年の再免許の際に、その財政的基礎
の状況から1年間の期限を付して免許したところであるが、今月末をもって
その期限が到来することから、再免許の申請があったものである。
電波法令及び審査基準に基づき審査した結果、次の放送局の一斉再免許の
時期(平成15年)までの3年間にわたり業務を維持するに足りる財政的基
礎はないと判断されるものの、当面の事業運営に支障はないと認められるた
め、電波法第104条の2第1項の規定により、1年間の期限を付して免許
しようとするものである。
イ 主な質疑応答
1年間の期限付き免許はこれで3回目であるが、昨年の申請の際の収支見
込みと今回の申請の際の収支見込みとでは改善の傾向にあるのかとの質問が
あり、郵政省から、改善の傾向にある旨の回答があった。
(6) 電波法施行規則、無線局免許手続規則及び無線従事者規則の各一部を改正す
る省令案について (12.7.14諮問第31号)
電波法の一部を改正する法律(平成12年法律第109号)の施行に伴う規定の整
備に関する標記省令案について、意見の聴取の手続を主宰した審理官から提出
された調書及び意見書(参照:電波監理審議会意見の聴取(第350回)意見
書(平成12年9月12日開催))に基づき審議した結果、適当である旨、答
申した。
(7) 周波数割当計画の制定について (諮問第48号)
周波数割当計画の新規制定について、次のとおり郵政省の説明及び質疑応答
があり、審議した結果、適当である旨、答申した。
ア 郵政省の説明
本件は、電波法の一部を改正する法律(平成12年法律第109号)による改正
後の電波法の規定により制定・公表することとされた周波数割当計画を制定
するものである。
周波数割当計画は、総則、周波数割当表及び特定基地局の開設計画の認定
において指定した周波数の三部で構成しており、周波数割当表においては、
現行の国内分配を基本とした無線通信の業務別の国内分配(固定業務、移
動業務等の別)、
周波数割当ての現状及び今後の利用動向を踏まえた原則
8つの区分による周波数帯ごとの無線局の目的(電気通信業務用、公共業務
用、一般業務用等)、
周波数の使用に関する条件(周波数の使用期限等)を
規定している。
周波数割当計画は、官報で公示し、本省及び地方電気通信監理局で一般の
閲覧に供するとともに、省のホームページにおいても公開することを予定し
ている。
イ 主な質疑応答
現行の「周波数の割当原則」との相違点について質問があり、郵政省から、
現行の周波数の割当原則において定めているのは国内分配についてであり、
本件周波数割当計画はこれに加え、従来一部の無線局及び周波数帯について、
無線局の目的別の周波数及びその使用条件を審査基準に規定していた内容、
並びにその他の無線局と周波数帯については割当ての現状と動向を踏まえ、
全ての周波数帯にわたり、無線局の目的及び周波数の使用条件等を整理し、
透明性向上の観点から分かりやすく規定して公表しようとするものである旨
の回答があった。
(文責:電波監理審議会事務局)