![]() ![]() |
電波監理審議会(第792回)議事要旨(平成9年2月10日公表)
1 日時 平成9年1月17日(金)15:30〜16:43 2 場所 郵政省審議会会議室(郵政省12階) 3 出席者(敬称略) (1)電波監理審議会委員 河野 俊二(会長)、岩男 寿美子、辻井 重男、奥田 正司 (2)電波監理審議会審理官 井上 陽二郎 (3)幹事 渡辺 信一(審議会室長) (4)郵政省 楠田放送行政局長ほか 4 議題 (1)諮問事項 ア 日本放送協会の株式会社放送衛星システムに対する出資の認可について イ 日本放送協会の株式会社次世代情報放送システム研究所(仮称)に対す る出資の認可について ウ 株式会社スペースシャワー等6社の委託放送業務の認定の更新について エ 株式会社ナガセの有料放送の契約約款の認可について オ 株式会社ミュージックバードの委託放送業務の認定について (2)報告事項 ア 無線局免許申請等処理状況(平成8年度第3四半期) イ 平成9年度郵政省予算(案)の概要について ウ BS−4後発機検討会における意見聴取結果概要等について 5 議事模様 (1)日本放送協会の株式会社放送衛星システムに対する出資の認可について 日本放送協会(NHK)からの株式会社放送衛星システムに対する出資 の認可申請(概要以下のとおり。)及び審査結果について、郵政省から説 明があった。 ・ 同社は、放送衛星3号機の後継機となる放送衛星の調達等を目的に平成 5年4月に設立されたものであり、現在、放送衛星の調達及び管制施設の 建設等の事業を進めているが、これらの事業の進捗に対応する資金が必要 となり、増資を行うもの。 ・ NHKとしても衛星放送を継続していく目的から、今般、同社に対する 出資割合に応じ、平成8年度分として19億円の出資(増資)を行うもの である。 主な質疑応答は以下のとおり。 ・ 平成9年度の増資額が32億円との内容があるが、これは予定を意味す るものかとの質問があり、郵政省から(株)放送衛星システムの計画を参 考として記載している旨、説明があった。 ・ 出資の対象について質問があり、郵政省から次期放送衛星の後発機との 関連はない旨、説明があった。 審議した結果、適当である旨の答申を行った。 (2)日本放送協会の株式会社次世代情報放送システム研究所(仮称)に対す る出資の認可について 日本放送協会(NHK)からの株式会社次世代情報放送システム研究所 (仮称)に対する出資の認可申請(概要以下のとおり。)及び審査結果に ついて、郵政省から説明があった。 ・ 同社は、情報化社会の進展に伴って、高度化、多様化する多数の利用者 の要求に応えるため、多種多様な情報をリアルタイムで、効率的に提供す ることが可能となる放送と通信が融合した情報放送システムの基礎技術の 研究を行うことを目的に、基盤技術研究促進センターの出資制度を活用し、 平成9年2月に設立予定のものである。 ・ NHKとしては、この会社に研究者を派遣する等密接な関係の下で共同 して研究を行い、NHKの調査、研究開発業務の円滑かつ効率的な実施に 資するため、本件出資(850万円)の認可申請がなされたものである。 主な質疑応答は以下のとおり。 ・ NHKの出資の対象、条件等に関する質問があり、郵政省から出資は政 令で定められた事業に限定され、かつ、国会で承認された予算の範囲内で 対応している旨、説明があった。 ・ 研究開発の内容に関する質問があり、郵政省から放送ネットワークを利 用して大量の情報を広域に提供し、利用者は受信機に付加したコンピュー タによる処理機能、蓄積機能等を用い、通信ネットワークを通じて多様な 情報が得られるようにするシステムについて研究していくものである旨、 説明があった。 審議した結果、適当である旨の答申を行った。 (3)株式会社スペースシャワー等6社の委託放送業務の認定の更新について 株式会社スベースシャワー等6社からの委託放送業務の認定の更新申請 (概要以下のとおり。)及び審査結果について、郵政省から説明があった。 ・ (株)スベースシャワー等6社は、平成4年2月4日に通信衛星(CS) を利用して委託放送業務を行うことの認定を受けたが、近く5年の認定期 間が満了することに伴い、認定の更新を申請してきたものである。 ア (株)スペースシャワー 代表取締役社長 篠木 廣幸 資本金(主要株主) 35億円(伊藤忠商事(株)65.7%、国土産業(株)10.2%) イ (株)ジャパンスポーツチャンネル 代表取締役社長 山岸 亨 資本金(主要株主) 40億円(オリックス(株)20.64%、伊藤忠商事(株)20.64%) ウ (株)衛星劇場 代表取締役社長 杉浦 駒吉 資本金(主要株主) 25億円(松竹(株)43.0%、三井物産(株)12.0%) エ (株)日本ケーブルテレビジョン 代表取締役社長 小林 樹 資本金(主要株主) 2億4,750万円 (全国朝日放送(株)9.1%、(株)東急エージェンシー9.1%) オ (株)スター・チャンネル 代表取締役社長 植村 伴次郎 資本金(主要株主) 5億円 (植村伴次郎 30.1%、UNITED INTERNATIONAL PICTURES B.V.19.9%) カ ミュージックチャンネル(株) 代表取締役社長 柄沢 哲夫 資本金(主要株主) 33億4,000万円 (パイオニア(株)29.94%、ティディケイ(株)17.97%) 主な質疑応答は以下のとおり。 ・ 6社の加入状況に関する質問があり、郵政省から平成8年12月末現在 でスペースシャワーが約3.3万、ジャパンスポーツチャンネルが約4. 2万、衛星劇場が約3.8万、日本ケーブルテレビジョンが約5.7万、 スター・チャンネルが約5.5万、ミュージックチャンネルが約5.5万 となっており、いずれも当初予定数に至っていない旨、説明があった。 ・ 事業者の収支状況のチェック及び赤字になった際の郵政省の対応に関す る質問があり、郵政省から収支状況については認定の際に審査しているこ と、また、経営状況については事業者からの報告を受け、状況把握はして いるが、事業者の競争の結果として赤字になったからといって特に行政が 対応したことはないこと、支援措置を講ずることが必要となれば何らかの 方策を検討したいことについて説明があった。 ・ 多チャンネル化になり放送内容も様々なものが出てくるだろうが、放送 内容については申請時しか把握していないのかとの質問があり、郵政省か ら放送内容については定期的に報告書が出てきていること及び放送法第3 条の2に抵触すれば何らかの措置検討する必要がある旨、説明があった。 ・ 放送の多チャンネル化とソフト供給に関する質問があり、郵政省から著 作権のために良いソフトが多く供給できないという問題があり、郵政省と しても研究中である旨、説明があった。 審議した結果、適当である旨の答申を行った。 (4)株式会社ナガセの有料放送の契約約款の認可について 株式会社ナガセの有料放送の契約約款の認可申請(概要以下のとおり。) 及び審査結果について、郵政省から説明があった。 ア 加入料 2,800円 イ 基本料 290円/月 ウ 視聴料 基本コース(教科の中から任意の3講座を選択するもの)及び 特別指導コース(基本コースにホームルーム講座を加えたもの) で料金を設定(主な料金は以下のとおり。)
契約期間 第一番組(高校コース) 第二番組(中学コース) 基本コース 特別指導コース 基本コース 特別指導コース 6か月 66,000円 99.000円 54,000円 87,000円 12か月 120,000円 177,000円 96,000円 159,000円 主な質疑応答は以下のとおり。 ・ 視聴料の支払方法に関する質問があり、郵政省から支払いは月々ではな く、契約期間に応じて一括支払いの方法である旨、説明があった。 審議した結果、適当である旨の答申を行った。 (5)株式会社ミュージックバードの委託放送業務の認定について 株式会社ミュージックバードの委託放送業務の認定申請(概要以下のと おり。)及び審査結果について、郵政省から説明があった。 ・ 株式会社ミュージックバードは、現在、通信衛星(CS)を利用して超 短波放送にて14番組を放送しているが、今般、以下の3番組を追加して 17番組とすることの認定申請である。 [1] 歌謡曲、演歌、ポップス [2] ジャズ、フュージョン等 [3] オールディズ、カントリー音楽等 審議した結果、適当である旨の答申を行った。 (6)報告事項 ア 無線局免許申請等処理状況(平成8年度第3四半期)について 平成8年度第3四半期における放送関係の無線局免許申請等の状況及び その処理状況について、郵政省から説明があった。 イ 平成9年度郵政省予算(案)のの概要について 平成9年度における情報通信関係予算を中心とした予算案の概要につい て、郵政省から説明があった。 ウ BS−4後発機検討会における意見聴取結果概要等について BS−4後発機の利用方法等に関する関係者からの意見の聴取の結果概 要及び衛星放送の視聴に関する一般からのアンケート調査結果の概要につ いて、郵政省から説明があった。 (文責:電波監理審議会事務局。速報につき、事後修正の可能性あり。)
