《情報:電気通信審議会電気通信事業部会第１７２回会議議事要旨（平成11年５月６日公表）》

電気通信審議会電気通信事業部会第１７２回会議議事要旨（平成11年５月６日公表）

１　日時
　　平成１１年４月１６日（金）　午後２時０８分～午後３時１７分

２　場所
　　郵政省審議会会議室（郵政省１２階）

３　出席者（敬称略）
 (1)　委員
　　　齊藤忠夫（部会長）、百﨑英（部会長代理）、醍醐聰、林敏彦、
　　　藤井義弘、舟田正之、吉岡初子
 (2)　事務局
　　　小野寺敦子審議会室長
 (3)　郵政省
　　　天野定功電気通信局長　ほか

４　議題（諮問事項）
 (1)　ケーヴィエイチ・テレコム（有）に係る第一種電気通信事業の許可について
　　（音声伝送、データ伝送及び専用役務の提供）
 (2)　電気通信事業法施行規則の一部改正について〔3.19諮問継続〕(優先接続機能
　　に係る規定の追加)
 (3)　日本電信電話（株）の指定電気通信設備に係る接続約款の変更の認可につい
　　て〔3.19諮問継続〕（ソフトウェア開発費の協議方法の約款化及び多数事業者
　　間接続インタフェースの導入）

５　議事模様（諮問事項）
 (1)　ケーヴィエイチ・テレコム（有）に係る第一種電気通信事業の許可について
　　　ケーヴィエイチ・テレコム（有）からの第一種電気通信事業の許可の申請
　　（概要は以下のとおり。）及び審査結果について、郵政省から説明が行われた。
　　・申請者　　ケーヴィエイチ・テレコム有限会社（取締役　松本　洋）
　　・資本金　　６０００万円
　　・電気通信役務の種類　　音声伝送役務、データ伝送役務及び専用役務
　　・電気通信役務の態様　　国内電気通信役務（固定）
　　・業務区域　　東京都千代田区、中央区、港区、品川区及び新宿区の一部
　　・事業開始予定年月日　　平成１２年（2000年）７月１日　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　千代田区及び中央区の一部
　　　　　　　　　　　　　　平成１３年（2001年）７月１日
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　千代田区及び港区の一部
　　　　　　　　　　　　　　平成１４年（2002年）７月１日
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　港区及び品川区の一部
　　　　　　　　　　　　　　平成１５年（2003年）７月１日　新宿区の一部

　　　主な質疑応答等は、以下のとおり。

　　・　第一種電気通信事業者の現状と外資企業の参入状況、及び近年新規参入し
　　　た第一種電気通信事業者による伝送路設備の新たな設置について質問があっ
　　　た。これに対して郵政省から、現在、第一種電気通信事業者は１７５社（平
　　　成１１年３月１日現在）あり、うち、ＣＡＴＶ事業者が６２社であり、ＣＡ
　　　ＴＶ事業者以外に１００あまりの事業者が第一種電気通信事業を営んでいる
　　　こと、外資規制撤廃後にはワールドコム・ジャパン、ビーティー・コミュニ
　　　ケーションズ・サービス、グローバルワン コミュニケーションズ ネット
　　　ワーク等外資系事業者６社が既に事業許可を受けている旨の説明があった。
　　　また、伝送路設備の新たな設置については、現在増加を続けているＣＡＴＶ
　　　事業者についてはＣＡＴＶ事業の開始時に既にケーブルを敷設しており、国
　　　際系事業者については海底ケーブルの増加によりＩＲＵの取得等が比較的容
　　　易となっていること、国内についても、東京都が下水道や地下鉄を開放する
　　　動きがあり、ＮＴＴなど第一種電気通信事業者も可能な限り空き管路を開放
　　　するなどの動きがある旨の説明があった。

　　・　さらに、電気通信事業への参入のしやすさについて質問があり、郵政省か
　　　ら、なかなか予定どおり管路が借りられない、自前掘削が難しいという現状
　　　にある事業者もあるが、近年の接続ルールの整備、ＩＲＵの運用の弾力化、
　　　光ファイバの低価格化等により、従前と比べて参入はしやすくなっている旨
　　　の説明があった。

　　　審議の結果、諮問のとおり許可することが適当である旨の答申を行った。

 (2)　電気通信事業法施行規則の一部改正について〔3.19諮問継続〕(優先接続機能
　　に係る規定の追加)
　　　接続小委員会から、省令の改正案に対して提出された意見の検討を行った結
　　果、本件については、諮問のとおり改正することが適当である旨の報告があり、
　　審議の結果、諮問のとおり改正することが適当である旨の答申を行った。
　　　なお、平成１１年４月１２日開催の接続小委員会の議事概要は、別記１のと
　　おり。

 (3)　日本電信電話（株）の指定電気通信設備に係る接続約款の変更の認可につい
　　て〔3.19諮問継続〕（ソフトウェア開発費の協議方法の約款化及び多数事業者
　　間接続インタフェースの導入）
　　　接続小委員会から、接続約款の変更案に対して提出された意見の検討を行っ
　　た結果、本件については、諮問のとおり認可することが適当である旨の報告が
　　あり、審議の結果、諮問のとおり認可することが適当である旨の答申を行った。
　　　なお、平成１１年４月１２日開催の接続小委員会の議事概要は、別記２のと
　　おり。


（別記１）
　　　　　　　　　 第１４回接続小委員会(11.4.12)議事概要
　　　　　　　　（電気通信事業法施行規則の一部改正案関連）


○　電気通信事業法施行規則の一部改正案（諮問第１４号）に対し提出された意見
　について

（施行日に対する意見）
　・　事業者から提出された２０００年度中に優先接続を導入するのなら、省令の
　　施行日を改正案で定めた日よりも１か月程度早めるべきという意見について、
　　事務局から、原案どおりとしても、２０００年度中には導入が可能であるとの
　　説明があった。

　　　検討の結果、本件については、諮問のとおり改正することが適当である旨の
　　報告を部会に行うこととされた。


（別記２）
　　　　　　　　　 第１４回接続小委員会(11.4.12)議事概要
　　　　　　　　　　　　 （接続約款の変更案関連）


○　日本電信電話(株)の接続約款の変更案（諮問第１５号）に対し提出された意見
　について

（ソフトウェア開発費の適正性に関する協議）
　・　ＮＣＣから、協議期間が１か月を超える場合にも継続協議を可能とすべきで
　　あるとの意見が寄せられていることについて、委員から、ＮＣＣ側は協議が実
　　施できる期間、見積もり有効期間が１か月のみであると誤解しているのではな
　　いかとの指摘があった。

（多事業者間インタフェースの導入）
　・　多事業者間インタフェースの導入と事業者間料金精算方式第２版の機能の実
　　現との関連性について、委員から、事業者からの意見は２つの話を混同してい
　　るのではないかとの指摘があった。また、事業者によって多事業者間インタフ
　　ェースを希望する度合いは異なるだろうが、煩雑さを避けることができるので、
　　統一的インタフェースがあった方が良いというのは納得できるとの意見があっ
　　た。

（その他）
　・　諮問事項と直接関係がない意見の取扱いに関して、委員から、原則として諮
　　問事項と関係がない意見については、議論の流れを分かりにくくすることを避
　　けるために「意見及びそれに対する考え方」に記載すべきではなく、今後はパ
　　ブリックコメントの扱い方についてのルールを整備し、そのルールに従って意
　　見聴取をする旨明らかにすべきとの意見があった。

　　　検討の結果、本件については、諮問のとおり認可することが適当である旨の
　　報告を部会に行うこととされた。


　　　（文責：電気通信審議会事務局。速報につき、事後修正することがある。）