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意 見 書
平成10年2月18日
電気通信審議会
電気通信事業部会長 殿
郵便番号 460−0008
住 所 愛知県名古屋市中区栄二丁目2番12号
氏 名 株式会社アステル中部
代表取締役社長 安富 正訓
電気通信審議会議事規則第5条の2及び接続に関する議事手続細則第2条の規定により、平成10年2月4日付け郵通議第122号で公告された「日本電信電話株式会社の指定電気通信設備に係る接続約款案」に関し、別紙の通り意見を提出します。
平成10年2月18日
接続型アステル代表
株式会社アステル中部
今回改定したPHS接続地域事業者に適用される新料金案について、ZC接続のISDN及びISDN公衆の場合のセットアップ料金は、現行料金(平成8年)との比較を行った場合、改定率が40%以上の極端な上昇となっております。また、同様の比較をZC接続の公衆に係る秒課金について行った場合、改定率が相当に上昇することとなります。(アナログ改定率:5.5%、ISDN改定率:20.8%)
かかる料金の値上げが実施された場合、事業者側には、大きな影響が発生することとなります。こうした点にご配慮をいただき、また、NTT殿のISDNや公衆電話に係る諸施策のリスクが網使用料等の設定において事業者側に転嫁されることのないよう、接続約款の認可にあたっては、郵政省殿において的確なご判断を行っていただくことを要望いたします。
網改造料の按分については、料金表第1表第2、1(2)において「当社(NTT殿)が指定する方法で按分した額」を適用する旨定めております。
しかしながら、上記規定では、按分方法の基準が明確となっていないほか、指定電気通信設備を複数の協定事業者が利用することになる場合、その負担は全事業者公平な取扱いがなされる(接続の時期等により、負担の方法・内容が異なることは接続約款の趣旨に鑑み適切ではな
いと判断されます。)べきところ、按分方法はNTT殿の指定により決定されることとなっているに止まり、必ずしも協定事業者間での公平な取扱いが担保される内容とはなっておりません。
このため、按分の方法については、他事業者の意見・要望を十分に反映させた上で、接続約款上において明確な基準を設定する等の対応が必要と考えます。
電気通信番号の展開工事は、接続を行う事業者間において必然的に発生するものであり、接続形態について相互接続との整理を行う場合は双方がそれぞれ保有するネットワーク同士を接続するとの整理となることから、各事業者のネットワークで発生した当該工事に係る費用については、基本的かつ必要不可欠なものとしてそれぞれ自己負担するべきと考えます。
このため、NTT殿網内のトランスレータ変更工事費については、第2表第1、2−2(2−1以外の工事費)(1)により、協定事業者が支払う工事費の対象とするのではなく、他事業者が自網内の電気通信番号に係る展開工事費用を自ら負担しているのと同様に、NTT殿が自己負担するとの整理を図るべきと考えます。
附則第4条(5)は、IGS交換等機能について、「料金表第1表第1(網使用料)の規定にかかわらず、平成13年3月31日までの間、なお網改造料とみなして取扱う」旨を定めており、IGS交換等機能については、網使用料により支払いを行うのではなく、当面、従来通
り個別負担を行うことを定めております。
しかしながら、NTT殿の電気通信設備に関しては、関門交換機(IGS)・市外交換機(TS)が「指定中継系交換等設備」として、市内交換機(LS)が「指定端末系交換等設備」として、それぞれ指定電気通信設備の指定を受けております。また、NTT殿が他事業者と基
本的な接続を行うために必要となるIGS、LS、TS等の網機能は、他の接続やサービス(次項5を除きます。)に係る機能とは異なり、本来、特定事業者であるNTT殿が基本機能として具備すべきものであります。以上に鑑みれば、IGS交換等機能に係る費用は、他の多く
の指定電気通信設備と同様に、原則通り網使用料により回収を行うべきと考えます。
このため、附則第4条(5)のIGS交換等機能については、網使用料に関する経過措置の適用対象から除外すべきと考えます。
災害時優先電話接続は、他のサービスや接続とは異なり、公共性、緊急性の極めて高い性格のものであり、電気通信事業法第8条の規定に鑑みれば、その提供はそれぞれの通信事業者に共通に課せられた責務であることから、本接続に係る機能は、全ての事業者が基本的かつ必要不可欠な網機能として自己負担により等しく具備しておくべきものであります。
このため、NTT殿網内の災害時優先電話接続機能に係る費用については、附則第4条(6)により網使用料に関する経過措置の適用対象とするのではなく、他事業者が自網内に具備する本機能に係る費用を自ら負担しているのと同様に、NTT殿がこれを自己負担するとの整理を図るべきと考えます。
以 上