第5回接続の円滑化に関する特別部会公表資料(会計小委員会における主な論点)






会計小委員会における主な論点


 1 接続会計の目的と基本的性格

  (1)内部相互補助の防止
    ・公正有効競争の確保及びユーザー保護の観点から、ユーザー料金と接
    続料金間の内部相互補助を防止する会計基準

  (2)検証機能等の整備
    ・接続費用の合理性の検証制度、他事業者の判断機会を確保するための
    会計開示の必要性

  (3)接続に必要な設備の部分または機能に関する費用の抽出・他事業者が
    設備のうち接続に必要な部分又は機能だけを利用し、当該部分又は機能
    に係る費用だけを負担すれば足りるように、接続費用を設備の構成要素
    や機能ごとに細分化(アンバンドル化)する会計方法

  (4)効率化のインセンティブ
    ・接続料金の合理性を確保するとともに、経営効率化による将来的な接
    続料金の低廉化を促す必要性

  (5)個別問題への対応
    ・研究開発費の負担の在り方等、これまでの事業者間協議において未整
    理となっている個別事項の解決


 2 接続会計の原則的基準
  (1)適用事業者の範囲
    ・接続義務が課される事業者の範囲との関係

  (2)接続会計の適用領域
    ・網使用料のほか、網改造料、コロケーション料等の扱い

  (3)「営業会計」(電気通信事業会計規則等)との関係
    ・会計組織・会計処理、監査・開示等に関しての営業会計との独立性と
    関連性

  (4)アンバンドル化のための会計方法
    ・費用細分の範囲と単位(設備・機能)
    ・合理性を検証可能な費用細分の方法


 3 接続会計の運用上の留意点
  (1)共通費用・本社費用の帰属問題
    ・配賦の恣意性・非合理性の排除
    ・費目内容の精査、配賦基準の精緻化、コストドライバ(Activity
    −Based Costing)の検討

  (2)会計結果の監査等
    ・公認会計士による監査等
    ・行政による検査等

  (3)開示のルール等
    ・開示内容、開示方法・時期、開示先等


 4 接続料金算定方式
  (1)網使用料に関する総括原価方式と長期増分費用方式
    ・長期増分費用の概念と構成要素の明確化、採用の可否の検討

  (2)技術進歩や経営効率化の反映
    ・時価(取替コスト)の取扱い

  (3)個別費用負担(設備使用料等)の算定方式
    ・現行の方式の問題点と合理的な算定方式の考え方

  (4)料金算定の合理性の挙証責任
    ・挙証責任の具体的内容の明確化及び対象


 5 現行接続料金決定における個別問題
  以下の費用等の他事業者による負担に関し、その必要性の有無、範囲及び方
  法について検討する。
  (1)研究開発費
  (2)営業費
  (3)利用者向けサービスの赤字
  (4)公正報酬


 6 その他