情報通信審議会電気通信事業部会Ｌモードに関するヒアリング議事録

情報通信審議会電気通信事業部会Ｌモードサービスに関するヒアリング議事録

第１	開催日時及び場所平成13年3月6日(火)　午後2時00分から　於、総務省8階第一特別会議室
第２	出席した委員等（敬称略）齊藤忠夫（部会長）、生駒俊明、醍醐聰、佐藤　治正、藤原　淳一郎（以上５名）
第３	出席した関係職員等（総合通信基盤局）金澤薫（総合通信基盤局長）、有冨寛一郎（電気通信事業部長）、貝沼孝二（事業政策課長）、田中栄一（料金サービス課長）、宮崎順一郎（データ通信課長）、久保田誠之（電気通信技術システム課長）ほか
第４	審議事項１東日本電信電話株式会社及び西日本電信電話株式会社からの申請内容等の説明２電気通信事業者等からの意見陳述 (1) 株式会社ディーディーアイ (2) ケーブル･アンド･ワイヤレスＩＤＣ株式会社 (3) イー・アクセス株式会社 (4) 社団法人テレコムサービス協会 (5) 社団法人日本インターネットプロバイダー協会 (6) 株式会社デジタルガレージ (7) 主婦連合会３ヒアリング出席者間の自由討議４委員及び専門委員を含めた自由討議

１．開会

○

齊藤部会長    それでは、時間でございますので、ただいまから、Ｌモードサービスに関して、情報通信審議会電気通信事業部会、委員及び専門委員によるヒアリングを開催いたします。
  私は、本日のヒアリングを主宰いたします情報通信審議会電気通信事業部会長齊藤でございます。よろしくお願いします。
  本日は、電気通信事業部会から、生駒委員、醍醐委員、藤原専門委員がただいま出席しておられますが、ここにございますように、多少おくれて、林部会長代理、佐藤専門委員がお見えになるということでございますが、時間がまいっておりますので始めさせていただきたいと存じます。
  このヒアリングでございますが、情報通信審議会議事規則第５条の規定によりまして、本年２月１６日に総務大臣より諮問されましたＬモードサービスに係る東日本電信電話株式会社及び西日本電信電話株式会社の事業変更の許可について、東日本電信電話株式会社及び西日本電信電話株式会社のＬモードサービスに係る契約約款の設定の認可について、及び東日本電信電話株式会社及び西日本電信電話株式会社の株式会社インターネットイニシアチブとの電気通信設備の接続に関する協定の変更の認可について、そういう３件の諮問でございますが、その調査・審議の参考とするために開催いたすものでございます。
  本席には総務省も同席しておりますが、これは私が出席を要請したものでございますので、ご了承いただきたいと存じます。
  このヒアリングでございますが、公開の扱いで、傍聴を認め、ヒアリングの概要は、１週間を目途に私の責任で作成し、公表することにいたします。
  また、１カ月後を目途に議事録を公開するということにいたします。
  次に、ヒアリングの進め方でございますが、議事次第を御覧いただきますと、そこに書いてございますが、まず、東日本電信電話株式会社及び西日本電信電話株式会社からの申請内容の説明を１５分程度いただき、その後、本日出席いただいております電気通信事業者、プロバイダー関係、コンテンツ関係及びユーザー代表の７社の方々からそれぞれ１０程度意見を述べていただきます。
  その後、ヒアリング出席者間で本件に関して自由討議を３０分程度行なっていただきます。
  その後、委員及び専門委員から質問させていただきます。
  委員、専門委員との質疑応答が終わったところで自由討議を行なっていただき、全体として３０分程度を予定してございます。
  ここにございますように、１６時５０分ぐらいには閉会をするというようなスケジュールで、時間が東西ＮＴＴさんが１５分、それ以外は１０分というようなことでスケジュールされておりますので、効率的なご説明をよろしくお願いしたいと存じます。
  説明・意見を陳述に当たっての留意事項を申し上げますので、よろしくお願いいたします。
  説明・意見は、主宰者の指名を受け、指示により始めていただきたいと思います。説明・意見は、記録の都合もありますので、明瞭に、所属、氏名を必ず告げて始めていただきたいと存じます。
  また、本日は多数の方が傍聴されておりますが、傍聴に当たっての留意事項を申し上げますので、よろしくお願いいたします。
  傍聴は、指定された場所でお願いいたします。
  携帯電話等については、必ず電源を切るか、呼び出し音を消音にしていただきたいと思います。
  傍聴中の入退席は、やむを得ない場合を除きご遠慮ください。
  その他、総務省職員の指示に従うようにお願いいたします。
  私からは以上でございますが、よろしゅうございましょうか。

２．東日本電信電話株式会社及び西日本電信電話株式会社からの申請内容等の説明

○	齊藤部会長それでは、スケジュールにございますように、東日本電信電話株式会社及び西日本電信電話株式会社から、Ｌモードサービスに係る申請内容等についてご説明をよろしくお願いいたします。それでは、お願いいたします。
○	ＮＴＴ東日本（三浦）それでは、東日本、西日本を代表いたしまして、東日本の三浦でございますけれども、私から基本的な考え方をお話をさせていただき、あと担当の大賀から内容について説明させていただきます。座らせていただきます。まず最初に、この審議会におきまして、このように申請者としての考え方を申し述べる機会を与えていただきましたことについて、一言御礼申し上げたいと思います。最初に、このサービスの意義について申し上げたいと思っております。ご案内のとおり、インターネットは急速に普及しつつある一方で、市場調査によりますと、主婦でありますとか、あるいは中高年者の方々を中心に、インターネットは利用してみたいけれども、パソコンやボタンが小さい携帯電話にはなかなかなじめない。あるいは抵抗感がある。こういった声があることが我々の調査でわかりました。そうした声におこたえするために、これまでなじみのあります家庭の中の固定電話から、簡単に、便利で、しかも安くインターネットを利用して、いろいろな情報の収集やメールのやりとりができるようにするサービスがこのＬモードサービスでございます。今、政府でいろいろ議論されておりますが、ＩＴ基本戦略、いわゆるe-Japan構想の中でもインターネット利用の普及率の向上と、すべての国民の情報リテラシーの向上が目標とされておるわけでございますが、このＬモードサービスは、インターネット利用のすそ野を拡大する意味で、この政府の目標実現にも資するものであると考えております。また、昨年末に募集されましたパブリックコメントにおいても、利用者の圧倒的多数の方がサービス開始を強く望んでおられます。また、コンテンツ提供者や通信機器メーカー等からも、市場の活性化でありますとか、新たなコンテンツ流通ルートとして強い期待が寄せられている状況にあると認識しております。我々ＮＴＴ東西といたしましては、このような声にぜひとも早期におこたえしたいというのが基本的な考え方でございます。詳細は、先ほど申し上げましたように、後ほど資料に基づきご説明申し上げますが、今回申請いたしました申請案の特徴について若干申し述べておきたいと思います。ＮＴＴ東西が昨年の１０月に報道発表したわけですけれども、この中身は、インターネット接続部分、県間部分の料金設定の点で認可は困難であるという見解をいただきました。そのために我々はサービスの早期実現ということを最優先に当初案を変更しまして、今回の申請案では、いわゆるインターネット接続部分、県間部分について、他事業者様が電気通信役務を提供されるだけではなくて、契約約款、料金設定ともに他事業者様が作成、申請されるいわゆるぶつ切りのスキームとしております。その上で、お客様の利便性維持の観点から、相互接続におきまして、他サービスにおいても実施しておりますように、協定事業者から債権譲渡を受け、ＮＴＴ東西が料金の請求、回収する形態をとっております。また、その場合に、申込書においても協定事業者と契約することとなる旨明記するとともに、請求書におきましても、協定事業者の代金を含む旨表示するようにしたいと考えております。ここで誤解のないようにはっきりと申し上げておきたいと思いますのは、協定事業者をＩＩＪ様とＮＴＴＰＣ様の２社に限定、固定するということは申し上げてもおりませんし、また、その考え方はありません。今後、サービスの普及に伴いまして、インターネット接続部分等について、サービスコンセプトでありますとか、接続条件について合意を得られた事業者と接続していく考えであります。ただし、サービス開始当初におきましては、利用者が低廉な料金で利用できるように、昨年報道発表後お申し出のあった中の２社様との接続により実施していくことについてはご理解いただきたいと思います。また、ポータルサイトやコンテンツについても、基本的にオープンなつくりとしていく考えであります。最後に、先ほども申し上げましたように、早くサービスを提供してもらいたいという利用者の声でありますとか、コンテンツ提供者や通信機器メーカー等からの期待、さらにはＩＴ戦略にいうインターネット利用の普及促進の観点からも、ぜひとも一刻も早い認可を重ねてお願いしたいと考えております。具体的には、担当の大賀から説明させていただきます。
○	ＮＴＴ東日本（大賀）ＮＴＴ東日本で本サービスの開発を担当いたしております大賀でございます。お手元の資料１によりまして、申請いたしましたサービスの概要と、それからサービスにかかわる主な論点に関して、私どもの考え方を申し上げたいと思います。座らせていただきます。まず、ページの１ページ目でございますが、こちらは先ほど私どもの三浦よりご説明いたしましたので割愛させていただきます。次に、中表紙をおめくりいただきまして、２ページをごらんいただきたいと思います。本資料は、サービス概要、全体像をお示ししているものでございます。Ｌモード対応の電話機・ファクス等から、メニュー操作で「簡単・便利・安価」に、簡易メールや、簡易なＨＴＭＬで記述された情報の検索を可能とするサービスでございます。いわゆる電話と言われております加入電話やＩＮＳネットのお客様が対象でございます。下図にございますように、左側に、これまでの電話機にブラウザやメールの機能を搭載した電話機がＬモード対応電話機でございます。ＩＣカード公衆電話も対象といたしております。ダイヤルアップの接続と同様に、まずは電話網、ＩＳＤＮ網につながり、アクセスポイントを介してゲートウェイにつながります。その際、ここが県間に当たる場合には、他社様との相互接続をお願いをいたしております。さらには、インターネットにつながる部分につきましても、他のＩＳＰ事業者様の回線との相互接続によりサービスを提供いたしております。その右側にコンテンツサーバ等をお書きしておりますが、メニューという方式によりつながりますメニューコンテンツと、それからＵＲＬを直接電話機で入力することによりつながる一般コンテンツを用意しております。さらに、このメニューコンテンツの中でポータル事業者様が自由にメニューリスト等を展開できます機能についても、現在検討中であり、後ほど少し詳しく申し上げます。矢印にございますように、料金はいわゆるぶつ切りの形態により設定いたしております。県内通信部分に当たる部分を東西会社が提供し、他県アクセスあるいはインターネット接続に当たる部分は、他の通信事業者様が提供されます。下段が料金でございますが、例えば、東会社の場合、Ｌモード利用契約は、月々２３０円の料金でございます。西日本でもメールを利用できましたり、あるいは公衆電話からのアクセスをした場合のゲートウェイの使用料として、ローミング利用契約というものを同時にいただきますが、この部分が月々１０円でございます。上記＊２に当たります他事業者様との相互接続部分でございますが、こちらはそれぞれの事業者様が料金設定をされますので、今日段階ではまだ未定となっております。通信料でございますが、東会社の場合ということで表記いたしておりますが、通常の電話料金の距離と時間に応じた料金となっておりまして、３月現在では９円となります。コンテンツ提供側でございますが、ゲートウェイへのつなぎ込みの費用は無料でございます。ただし、番組制作等は各社負担としていただきます。専用線契約も、コンテンツ提供の事業者様のご要望に応じ提供可となるようにいたしております。銀行、証券様とセキュリティー対策が必要なところがこのご要望をお寄せになっておられます。情報料回収代行契約を月々5,０００円の定額料と情報料に応じた９％の手数料で実施の予定でございます。３ページでございますが、こちらは電話機の絵でございますが、基本的にはこういった通常の電話機のところに、やや従来よりディスプレー部が大きい形となります。そして、Ｌモードボタンと呼んでおりますが、Ｌのマークが入りました部分を電源を入れた後押しますと、最初の初期設定もそのボタンを１回押すことで、あるいは毎回のトップのメニューを出しますことも、そのボタンを１回押すことでできるというところが最大の特徴でございます。また、お客様が北海道の場合と東京の場合等とで必要とされます生活情報が異なりますので、各地域地域に応じまして、お客様はダイヤル操作上意識することなく、その最寄りの地域で編集された情報が検索できるような形としております。右下段のほうに、メニューの最初の部分を幾つか例示をしております。上段がメールで、下段が情報検索部でございますが、いずれも上下左右ボタン等と呼んでおりますが、Ｌボタンの周りを囲んでおりますゲーム機にございますようなボタンをもって、上下左右に移動させることによりまして選択をしていけるという構造をつくっております。４ページでございますが、こちらがシステムの構造でございます。県間とインターネット接続部を冒頭の絵では区分して書いておりましたが、技術的には両者ともいわゆるＴＣＰ／ＩＰベースのプロトコルが保証されたサービスを他事業者様にご提供いただいているというものでございます。アクセスポイントから先、あるいはゲートウェイからインターネット側に向けた先は、ＴＣＰ／ＩＰのプロトコルでございます。このアクセスポイントの出口ないしゲートウェイの出口のところまでを東西地域会社が直接提供いたします。なお、電話機につきましては、インターフェース条件等、先にオープンにいたしておりまして、他の通信機器ベンダー様、家電メーカー様、自由におつくりになることができる形となっております。アクセスポイントは、開始当初は全国約１７０カ所を設置し、約８割のお客様が３分９円で利用できるようにしたいと考えております。ゲートウェイは、東西会社に集約的に置きますが、こちらは設備の効率運用ないしお客様の月額料金を安くするためにとっている措置でございます。具体的には、お客様をコンテンツ側あるいはエンドユーザー側両者の管理機能、認証機能、サービス実現のためのサービス制御機能等がございます。こういった各種サービス実現のための諸機能、伝達そのものではなく、会社が提供しますサービスそのものを集約的に置く例といたしましては、最近のサービスといたしましては、フリーアクセス、ナビアクセス、ＡＰナビといったサービスがございます。こちらでもサービス制御や利用者の管理機能等を有しているものでございます。そのほか、でんわ会議、番号案内等も同様の装置として集約的に設備を設置しているところでございます。これらはいずれも地域会社のサービスとして提供しているものでございます。５ページは、エンドユーザーの方の利用意向、ニーズでございます。全体的に約３割のニーズでございます。その中で約６割の方が公衆電話からも使いたいというご要望をされております。家庭の電話から非常に簡単な操作でというのがやはりサービスが評価されている部分でございます。全体的には約３割でございますが、携帯やインターネットを既にご利用の方、パソコン等でご利用の方にもニーズが高いという傾向が出ております。また、コンテンツへのご要望は、かなり生活、地域性の高いもののニーズが高い結果が出ております。健康情報、医療情報等は、有料でも欲しい情報としてお申し出をいただいております。６ページでございますが、こちらが関連業界のニーズでございます。通信機器メーカーでは、昨年の春、それから詳細条件は秋以降オープンにしておりますが、数社既に準備中ということで聞いております。技術条件に関しては、ご要望がありました５０社に対してオープンにしております。コンテンツ側の技術条件も説明会を実施し、あるいはホームページで開示し、お申し出があるところは、ＮＤＡ守秘契約を前提にすべて公平にオープンにいたしております。また、ＩＳＰポータル事業者様、あるいはその他ＩＴ関連ベンダー様からも、パソコンや携帯のみであったインターネット事業の拡大のチャンスとして評価をいただいております。論点でございますが、これまで申し上げなかったところを中心に申し上げたいと思います。まず、接続部分の回線の部分でございますが、こちらは昨年の１０月の報道発表以降、すべて相互接続による実施ということを公表し、複数事業者による提供ということも公表しております。具体的にアクセスがございまして、今日まで準備が整いましたのが２社でございまして、現在そのほか複数社様から既にお申し出をいただきまして、技術条件等を開示し、協議の途上にございます。将来的にはサービスの普及を見ながらサービスコンセプトや接続条件について合意が得られたところと接続拡大をしていく予定でございます。また、ポータルやメニューコンテンツ、あるいは情報料回収代行は、基本的にはオープンのつくりとし、開放していきたいと考えております。こちらは、このサービスの検討段階で、ＩＳＰ様やコンテンツ業界の方とも広くお話をし、ＵＲＬだけではなく、メニューからでも各ポータルやＩＳＰ様に行き着けるような方法を用意してほしいというご要望がございましたので、既に検討をいたしているところでございます。メニューコンテンツや情報料回収代行につきましても、既にその条件等は広く公開をしております。ご要望がございましたところには、既に詳細条件等もお渡ししているところでございます。情報料の回収代行につきましては、やはり消費者保護を最優先に実施していきたいとは考えます。メニューコンテンツでは、すべて倫理審査等の対象といたしておりますが、それらをメニューリストを他事業者様にご提供いただいた、ここではポータルコンテンツと呼んでおりますが、そういったものや、ＵＲＬで検索されるものに関しても拡大を検討しておりますが、その際、倫理審査等の適用を条件にさせていただきたいと考えております。なお、通信機器でございますが、やはり情報は広く開示し、すべての方がおつくりになることができ、既に国内外、日本に閉じず海外メーカーからも詳細技術条件をオープンにし、いろいろなご相談がまいっているところでございます。また、実際にどういった機能を搭載されるかは、全て各メーカー様のご判断にしていただいております。次に、８ページでございますが、こちらは繰り返しの部分でございます。最上段の絵でございますが、Ｌモードは世の中にございますＩＳＰ事業と言われる中で、いわゆるインターネットへの接続部は持たない単なるポータルの部分を持った事業としてとらえております。また、文章内の四角で技術条件等、こちらは、１０月以降、他事業者様に対してどういう条件かということをお伝えしているものの抜粋でございます。９ページでございます。こちらは、スタート後、３カ月ないし半年後程度で、端末の普及状況やコンテンツの状況を見て、各ＩＳＰ様、ポータル事業者様とご相談の上、構築を図ろうと思っていた部分でございますが、昨今大変ご要望が強いことも見えておりますので、状況によりましては、サービス提供当初より用意したいと考えているものでございます。具体的には、左から２番目が、これがサーバから出るメニューのトップ画面でございますが、選べるメニューリストというところを御覧ください。右下にYahoo！であるとか、＠nifty様であるとか、これは事前にご許可をいただいておりません。１つの例示としてわかりやすくするためにこういう表記をいたしておりますが、それぞれのポータルに直接行き着けるようなルートを考えたいと思っております。以上でございます。若干時間が超過いたしましたことをお詫び申し上げます。
○	齊藤部会長ありがとうございました。

３．電気通信事業者等からの意見陳述

(1)株式会社ディーディーアイ

○	齊藤部会長それでは、それ以外の事業者の方から、各１０分ということでお願いしてございますが、まず株式会社ディーディーアイからご説明をお願いいたします。
○	ＫＤＤＩ（奥山）ＫＤＤＩの奥山でございます。きょうは、貴重なお時間をヒアリングに割いていただきましてまことにありがとう存じます。お手元のＫＤＤＩから提出いたしました資料に沿いましてご説明いたしたいと存じますが、何分時間が限られておりますので、３点のみ簡潔に申し上げたいと思います。まず第1点は、よくＫＤＤＩ、私どもは、Ｌモードサービスに反対をしているというような記事が散見されたりいたしますが、はっきり冒頭に申し上げておきたいことは、ＫＤＤＩとしては、Ｌモードサービスの提供に反対をしているという意思は全くございません。はっきりと申し上げておきたいと思います。ただ、基本的に異論がございますのは、これをＮＴＴの東西両地域会社が提供されることに大いなる疑義と底意が感じられてならないと思います。つまり、裏を返せば、ＮＴＴコミュニケーションズがおやりになるのであれば、私どもも大賛成でございますし、明日からと言わず、今日から提供されていただいても私どもは結構なサービスであると考えております。その理由は、そもそもご承知のとおり、ＮＴＴの再編成が行なわれました際に、将来このようなサービスが出現するであろうということを既に想定されておりましたからこそ、純粋民間会社というＮＴＴコミュニケーションズというものを法律の枠を外して設立されたはずでございます。つまり、純粋民間会社として何でも自由にできる会社をＮＴＴグループの中に１つ設立して、そこは法律の縛りを一切外れて、今回ご提案になったようなサービスができるわけでございますので、ぜひとも私はこれをおやりになるのであれば、ＮＴＴコミュニケーションズ会社がやっていただくべきであろうと思っております。法律が遅れているのではないかとか何とかというご議論もあるかと思いますけれども、そもそもある特定の会社が設立法をもって、設立法という根拠をもって設立された以上、その業務の範囲が設立法の中に限定されるのは当然のことでございます。今さら釈迦に説法でこんなことを申し上げるのは大変恐縮でございます。電源開発株式会社にしても、ＮＨＫにしても、みんなそうだろうと思います。それが第1点でございます。第２点は、昨年末に当審議会でご議論をいただきました特別部会の第一次答申の中で、まさしくインセンティブ活用型競争促進方策が大きな目玉として提言されております。その中にインセンティブ活用型競争促進方策について、るる書いてございますが、このような方針を導入する前提として、あのときの議論を振り返ってみますと、ＮＴＴ地域会社の業務範囲というのは、まさしく各業務区域内の地域電気通信業務、つまり、県内通信に限定するということが大前提になっていたということは紛れもない事実でございます。お手元の資料の５ページだけを御覧いただきたいと思いますけれども、お手元の資料の５ページに、これは昨年１２月２１日に当電気通信審議会におかれましてインセンティブ活用型競争促進方策を答申された際の資料、総務省から公開されました資料そのものでございます。これを御覧いただきますとおわかりいただけますとおり、右のほうに競争促進対応措置として、上から３分の１ぐらいのところに、①東西の業務範囲拡大、インターネット等とございます。つまり、この表の意味しているところは、真ん中の四角にございますように、地域市場における競争進展（判断基準）と書いてございます。これが十分進展しない場合には、経営形態の根本的な見直しを行なうということと、地域における競争が十分進展した暁においては、東西の業務範囲の拡大も容認するという結論であったはずでございます。この第一次答申との整合性をどのように整理されるのか、私、いまだにわかりません。第３点、今回、仮に東西両地域会社がＬモードを提供することをお認めになった場合には、これがいわば引き金になりまして、インターネット接続サービス全般あるいは長距離国際通信サービスに拡大されていくことは必至だと私どもは見ております。ということは、今一番懸念されておりますＮＴＴ地域会社の独占力がさらに強化される道につながるものという非常に危機感を抱いております。先ほど大賀さんから詳しい説明がございましたが、私どもも来る前に報道発表で東西両会社が先般お配りになりました許認可申請の資料を見てまいりましたけれども、この９ページに、Ｌモードのサービスの概要として、加入電話版ｉモードサービスを提供するものであるとはっきり書いてございます。それで先ほど大賀さんがおっしゃいましたように、ＵＲＬで検索する、あるいはメニューで検索する等々いろいろありましたけれども、情報検索サービス、バンキング、チケット予約云々と書いてございます。つまり、ｉモードサービスというのは、まさに現在言われておりますとおり、モバイルインターネットサービスの推移と言いましょうか、典型的なものであるはずでございます。つまり、ここでＬモードサービスを認めるということは、加入電話版ｉモードを認める、モバイルインターネットの加入電話版を認めるということでございますので、インターネットサービス全般に広がることは火を見るよりも明らかだと思っております。したがいまして、もし総務省でこれをお認めになった場合には、その後、さらにその発展形態としての申請があった場合に、これを阻止する道はなくなるだろうと思います。あと１点だけ、資料の１３ページだけを御覧いただきたいと思います。非常にわかりやすい例でちょっと言及させていただきたいと思いますが、１３ページに電子メールの例が書いてございます。これはいみじくもＮＴＴ東日本さんが、既に「pipopa.ne.jp」というドメインを取得しておられます。これは私ども確認しております。この「pipopa.ne.jp」という電子メールのアドレスから発信をいたしますと、当然のことでございますけれども、国内長距離、大阪はもちろんのこと、アメリカの受信者にも当然このメールは行くわけでございます。先ほどもお話がございましたように、電子メールサービスはこの１つの大きな目玉になっております。こういう「pipopa.ne.jp」といい、東会社が取得されたメールが、例えば、amazon.comに着信するのが、これは県内通信と言えるのでしょうか。この点は、私は、どのような論法になっても、この論理は通らないのではないかと思っております。また、先ほどもございましたように、これ、バンキング、あるいはamazon.comからの注文は今すぐはもちろんできないでしょう。当然できません。そういう仕組みができていませんから当然できないのはわかっているんですが、先ほどのお話がいみじくも物語っておりますように、ゆくゆくはそういうところまでサービスを拡大しようという説明を、先ほど私は語るに落ちたと思っております。そういたしますと、これはまさに長距離通信、国際通信へ乗り出す前提であると非常に危惧を抱いております。以上でございます。ありがとうございました。
○	齊藤部会長ありがとうございました。

(2)ケーブル・アンド・ワイヤレスＩＤＣ株式会社

○	齊藤部会長その次は、順番でございますが、ケーブル・アンド・ワイヤレスＩＤＣ、よろしくお願いいたします。
○	Ｃ＆ＷＩＤＣ（リサ・スーツ）議長、ご紹介ありがとうございました。私は、リサ・スーツと申します。ケーブル・アンド・ワイヤレスＩＤＣの制度業務部の部長をしております。ケーブル・アンド・ワイヤレスＩＤＣ制度業務部新部長として、日本への赴任に備えて、私は昨年末につくられた電気通信審議会ＩＴ競争政策に関する特別委員会で作成されたすばらしいこの報告書を目にいたしました。その提言は、日本の通信政策の新しい方向性を示唆するものであります。それはすなわち、支配的通信事業者という考えに基づき、強力な競争政策によって分野ごとの通信政策が策定、指示されるということであります。この考え方は多くの分野で取り入れられ、中小の新規事業者による参入を促すという意味において、その効果を発揮してきました。新規事業者による参入は既存の事業者が市場における影響力をむやみに行使できないとの確信があってこそもたらされるものです。ケーブル・アンド・ワイヤレスはこの考えを歓迎し、また日本政府の姿勢を支持したいと考えております。この報告書の唱える競争政策の基準をＮＴＴが提案するＬモードサービスに当てはめますと、幾つかの大きな矛盾点が浮かび上がってまいります。それこそが審議会関係者の皆様に注目していただきたい点です。日本政府当局が新しい方向を定め、委員会が示した提言に基づいて行動する機会は今であると考えます。それにより通信業界に対してはっきりとしたメッセージが伝えられ、新しい秩序が根づきつつあることを内外の関係者に確信させることができるのです。ここで５点について言及いたします。ＮＴＴ法に矛盾する一体化サービス、Ｌモードサービスは一体化したサービスであり、ユーザー施設、加入者網、交換機、インターネットへのアクセス、一時コンテンツはＮＴＴによって提供されます。これらのサービスは個別には提供できないものであると理解しております。サービスが一体化しているという性質は、ＮＴＴの分割及び通信設備を区分し、他の事業者へ開放するというその他の国内規制の流れとは矛盾するものであります。サービスを区分することができないということから、残念ながらユーザーは自分でインターネットプロバイダーを選ぶことができません。これは反競争的なものであり、日本政府の皆様に対して、この点を認識していただきたくお願い申し上げます。ＮＴＴは、加入者向けサービスにおけるその立場を利用して、コンテンツ分野への参入を図っています。ＮＴＴはコンテンツ提供者との接触を通じて、事前に選択された限られた範囲の商品、サービスを利用者に提供します。ＮＴＴはコンテンツ提供者からその商品の普及を図る見返りとして料金を徴集します。ＮＴＴが加入者網におけるその支配的な立場を利用して、それに隣接するコンテンツ市場への参入を図っていることは明らかです。このサービスの独占性により、他のインターネットプロバイダーはサービスの提供に参加できないか、あるいは相互接続サービスを通じてそれと競合する商品、サービスを一括提供できないのです。このような方法で隣接した市場への参入を図ることは支配的地位の濫用であり、また、利用者に対して、ＮＴＴのように商品の透明性を保証できない他のウェブホスティング事業者の立場を弱めることにつながります。一体化という性質に加えて、Ｌモードは世界初の閉じられたインターネットサービスであるということを指摘いたします。インターネットがこれまで成功してきた背景には、そのオープンな特徴、端末装置の自由な多様性、サービス提供を１００％オープンにされた標準に基づいたコンテンツ提供ということがその背景にあります。インターネットへ接続する際に、特別な端末装置が必要であるという事例は、世界のほかの場所には存在しません。パソコンであればどんなものでも接続できます。サービス提供者がネットワークインターフェース条件を入手するために契約締結をする必要があるという事例もまた世界のほかの地域では見受けられません。開かれたアーキテクチャーこそがインターネットの長所であり、それによって新規のコンテンツ、サービス提供者は制限なしで参入を果たすことができるのです。このことこそがインターネットの力の源であり、多様性であり、その魅力なのであります。閉じられたシステムは、すなわち革新の芽をつむことであり、ＮＴＴのナローバンドの世界へユーザーを閉じ込めることではないかという懸念を私たちは持っております。このサービスは、国際的な情報技術の最前線へと日本を導くという国策の達成にはほとんど寄与することのないものであり、長期的に見れば、反消費者的なものであり、ゆえに日本政府の皆様に対して、この状況を認識していただきたくよろしくお願い申し上げます。利用者がＬモードのようなサービスを求めているのであれば、オープンな技術標準に基づいてサービス開発がなされるべきです。ＮＴＴ東西が提案しているような電話機タイプの機器で簡単にインターネットができるということに対してかなりの需要が見込める可能性がありますが、その場合、サービスは次のような条件を満たすべきです。まず、オープンなインターフェース条件。どういうサプライヤーであっても契約などＮＴＴ東西とコンフィデンシャルな特別な関係を持つことなく、だれでも端末やネットワーク装置、コンテンツをつくれ、請求書発行も行なえること。利用者は、インターネットプロバイダー及び他の地域電話会社を自由に選択できること。どのような利用者であっても、どのような端末からでも、いかなるプロバイダーの提供するサービスであっても利用することができること。平等な関係。ＮＴＴ東西がこのサービスを提供する場合、すべてのインターネットプロバイダーに平等な条件を提示すること。ＮＴＴ関連企業にのみ特別な関係が許されてはならず、このような関係は完全にオープンなものとし、この原則に違反する場合には何らかの罰則が適用されること。顧客情報の流用禁止。顧客に関する情報データベースは、市内電話サービスと他のＮＴＴグループ企業のサービスの共同営業のために利用されてはならない。そのような情報が利用された場合には、重大な利益の侵害となり、厳格な罰則が規制当局により科せられること。このような要因が重なりますと、国内の非ＮＴＴ系インターネットプロバイダーの存在が脅かされます。本来ならば、分割されているはずのＮＴＴがこのような一体化商品の提供を提案しているという状況に、私たちは今日直面しています。ＮＴＴは加入者斡旋市場におけるその支配的な地位を利用し、コンテンツ分野への新規参入を図っています。これができる通信会社はほかに存在しません。そして、このサービスは、他のキャリア、通信会社、商品のアクセスを許さない閉じられた独占的なアーキテクチャーの上で提供されようとしています。このような状況下でインターネットプロバイダー事業、ウェブホスティング事業を考えている注意深い事業者は、投資を思いとどまるか、再検討することでしょう。そうなれば、今まさに花開こうとしている市場における多様性が失われる結果となります。日本におけるインターネットの世界には、これまでのようなＮＴＴという１つの体質しか残らないことでしょう。日本は世界でたった１つ、インターネットの普及、ネットワークの投資が滞る国になってしまいます。ご列席の皆様、このような要因を考慮すれば、Ｌモードサービスの提供は、現段階では日本のためにはならないことを理解していただけるものと私は考えております。一見したところでは、ミクロレベルではこのサービスには利便性かありそうに見えますが、マクロレベルでのマイナスの可能性はその利便性を上回るものと私たちは考えており、この点を考慮していただきたくお願いいたします。競争政策に関する提言の内容は、明白かつ妥当なものであり、私たちはそれを支持いたします。私たちは、皆様に対し、ぜひ思い切った立場をとっていただきたい。これらの原則を確立していただきたいと強く願っております。皆様が正しいメッセージを市場に伝え、ＮＴＴＬモードサービスの申請の検討を拒否されることを希望いたします。本会議におきまして私にこの発言の機会を与えていただいたことに感謝の意を表して、私からの発言を終えさせていただきます。ご静聴ありがとうございました。
○	齊藤部会長ありがとうございました。

(3)イー・アクセス株式会社

○	齊藤部会長引き続きまして、イー・アクセス株式会社からご説明をお願いいたします。よろしくお願いします。
○	イー・アクセス（千本）イー・アクセス株式会社の千本でございます。本日は、ブロード・アンド・インターネットのベンチャー企業を代表いたしまして、こういった発表の機会を与えていただきましてほんとうにありがとうございます。弊社は、昨年の１１月より、２０近くのＩＳＰに対しまして、ＡＤＳＬのホールセールのサービスを提供しております。今回のＬモード問題というものは、こういった立場にある我が社に対しても、大変大きなビジネスに影響を与えるものであります。これから簡単ではありますが、我々が抱いております懸念についてご説明させていただきたいと思います。Ｌモードといったような新しいサービスを、ＮＴＴあるいはそれに並ぶような事業者がどんどん創出していくことは日本のＩＴ化にとっても極めて大事なことである、そういう認識においては私どもは異存はございません。まず、今、日本での最重要な課題というのは、ＩＴ基本法にも書かれておりますように、インターネットを競争下で迅速に普及させ、世界のリーディングカントリーになるということは、皆様ご異存がないと思います。そして、今回、ＮＴＴ東西が提供しようとしていますＬモード、これは私が見ても、名前から見ても、ドコモのｉモードのまねでありますが、いまだにそういったグループ意識から抜け切れていないと思うのでありますが、仕組みとしては、ｉモードと同様、インターネットユーザーの拡大に貢献する可能性は私も認識しております。しかしながら、問題は、ＮＴＴ東西が独占的にこれを提供するとすると、極めて非効率でおもしろみのないサービスとなっていき、結局、日本の消費者の利益というものが損なわれる可能性があります。これは既に独占的にＩＳＤＮといった時代おくれのサービスを守るためにＡＤＳＬのサービス等の普及を阻害した過去２年の歴史を見ても、また同じような轍をＮＴＴが踏む可能性があります。それで、重要なのは、競争条件を整備するということが私どもにとっては最大の問題に思えます。これまでＫＤＤＩの奥山社長、ケーブル・アンド・ワイヤレスＩＤＣのリサ部長が、法律面でかなり精密な議論をしていただきましたが、私はここで特にＬモードという可能性を秘めたサービスを競争的な環境でスタートさせるには何が必要なのか。私から３点を指摘させていただきたいと思います。それは、オープン性、公平性、そしてＩＳＰ市場の競争環境への配慮ということでありますが、２ページを見ていただきたいと思います。まず第1のオープン性でありますが、これは他の通信事業者やＩＳＰが、Ｌモード端末を用いて、ＮＴＴ東西と同等以上のサービスを提供できるよう、設備や機能を開放することです。それも大きな経済的な負担がかからない形で提供できることが大前提であります。このようなサービスは既存の概念に凝り固まった事業者が行なうよりも、ベンチャー企業のような若い企業がどんどん参入すべきサービスだと考えられます。これにより、利用者には選択肢が広がり、消費者利益にもつながります。２点目は、公平性であります。設備、機能が開放されたとしても、アクセス回線をほとんど１００％独占するＮＴＴ東西が、みずからは言うまでもなく、グループ会社をかつてのように優遇し、他事業者を差別的に取り扱うようであれば、他の事業者がどんな優れたサービスを提供しようとしても、結果的には独占状態になってしまいます。３番目は、ＩＳＰ市場への影響であります。弊社はＡＤＳＬサービスをＩＳＰにホールセールをしていますので、ＩＳＰ市場がＮＴＴグループに完璧に支配されることになれば、我々のビジネスも成り立たなくなってしまいます。実際、弊社のこれまでの経験から申し上げますと、現時点でさえ、ＮＴＴグループは有力なＩＳＰ、日本のＩＳＰというのは、基本的にほとんど有力ＮＴＴファミリーメーカーのＩＳＰであります。ビッグローブ、ニフティしかり。そういうメーカーに対して、これまでも親会社に対する購買力を通じて莫大な影響力を行使してこられました。このことは現実に皆様方が十分ご承知のことであります。次のページに移ります。３ページであります。まず、オープン性についてでありますけれども、次の３点が担保される必要があります。第１点は、他の通信事業者やＩＳＰがＬモードの端末を用いて情報提供とメールの２つのサービスをＮＴＴ東西と同条件で提供可能とすることです。ＮＴＴドコモがｉモードにより飛躍的に携帯電話のシェアを伸ばし、昨年の支配的事業者規制の創設の契機になったことは皆さんご承知のことでありますが、同様の轍をまた踏んではなりません。考えてみれば、ＮＴＴドコモというのは、５９％のマーケットシェアを持っていて、ｉモードで2,０００万の加入を達成したのでありますが、このＮＴＴの東西が入るとすれば、９８％のマーケットシェアを持った者がこういったサービスに入るということを考えると、独占的な影響というのははるかに大きくなると思います。第２点目は、ＣＡＴＶとか、有線放送などが提供しているＮＴＴ東西以外の電話サービスを利用している消費者もＬモードのサービスを受けられるようにすべきであると考えます。第３点目は、コンテンツサービスプロバイダーが差別なく取り扱われることであります。今朝の日経新聞にも、正鵠を得た記事が出ておりましたが、ｉモードではドコモが認定サイトと非認定サイトを差別的に取り扱って、これが問題になっております。この問題も、サービスが始まった後でこういう問題を取り扱っているがゆえに非常に処理が難しくなっています。そういう意味では、このサービスが始まる前に差別的な取り扱いについて十分に前もって議論をしていくべきだろうと思います。４ページに移ります。公平性に関してであります。これは、過去２年間、ＡＤＳＬ事業者である私どもが大変な困難を伴った問題として経験から申し上げます。ＮＴＴの提供するフレッツＡＤＳＬと私どものお客様との間で取り扱いに差がついているという厳然たる事実があります。例えば、名義人の確認、あるいはＩＳＤＮからアナログへの移行、こういった問題のときに、ＮＴＴが提供するフレッツＡＤＳＬの場合は、開通までの期間は私どもよりも圧倒的に短い。そのプロセスも極めて簡単に過ごされているのに、私どもに対しては、極めて厳格な名義人の確認等の要求がされております。それがユーザーに対しては非常にサービスのおくれを引き起こしております。また、１１６番、これも前回の公聴会で問題になりましたけれども、１１６番のオペレーターがＯＣＮを勧める。あるいは、ＮＴＴＡＤＳＬのフレッツＡＤＳＬを勧める。これを１１６番のオペレーターがやっている。こういった非常に不正義な事例が実際確認されております。完全分割が行なわれていないような現状でＮＴＴ東西がグループ企業を優遇することによって、グループ支配を強めていく、こういう実態は、日本のＩＴ化、ＩＴ革命にとって極めて反正義であります。そのことに対して規制が行なわれることが公正競争の担保のためにもぜひ必要であります。５ページ目、ＩＳＰ市場への影響であります。ＮＴＴは、グループとして極めて大きなＩＳＰ市場に対する甚大な影響力を持っております。私どもを含めたＮＣＣは、今回のＬモードをきっかけとして、ＮＴＴ東西がＩＳＰ市場に雪崩を打って参入するのではないかという恐怖感を持っております。Ｌモードが提供するメールサービス、情報提供は、ＩＳＰサービスそのものであります。何といっても、これはＩＳＰサービスであります。したがって、それをどの端末からも利用可能とするだけで、強力なアクセス回線を持ったＩＳＰが日本には現出するわけであります。したがいまして、そのようなＮＴＴ東西に歯どめをかけるために、私の考えでは、次のどちらかのセーフガードをとる必要があると思います。１つの選択肢は、Ｌモードを含めたＩＳＰサービスを別会社に分離させること。もう１つは、ＮＴＴ東西のＩＳＰサービスをＬモード端末からの発信だけに限定するということであります。基本的には別会社にするほうがいいと考えるのでありますが、時間のことを考えますと、これは後者が現実的には望ましいのではないかと考えております。最後に、結論を６ページで申し上げます。まず第1に、Ｌモードは、競争的な環境を整備した上で開始すべきだ。これを開始してからこういう措置をとろうとしても必ず手遅れになります。競争的な環境を十分整備した上で開始すべきだということが第１点であります。第２番目には、競争的な環境の整備に必要な要件であるオープン性と公平性、これはＮＴＴのさっきの県間通信でも、ＩＩＪとＮＴＴＰＣというＮＴＴの株主である２社だけに最初からアクセスさせたということを言っておられますが、これは言葉だけであって、こういったことは今まで何度も行なわれてきています。ＮＴＴは言葉ではそうは言っても、現実にはＮＴＴの関連ある企業を身びいきにしております。そういう意味で、このオープン性、公平性については、必要以上にオープンな場で検証しないと、同じようなことが会社の体質として出てくるのではないかとおそれております。第３番目に、ＩＳＰ市場の影響に配慮するためにＮＴＴ東西が情報配信サービス、メールサービスを提供できるのは、Ｌモード端末に限定すべきだということであります。私の発表は以上で終わります。ありがとうございました。
○	齊藤部会長ありがとうございました。

(4)社団法人テレコムサービス協会

○	齊藤部会長それでは、引き続きまして、社団法人テレコムサービス協会からご説明を受けます。
○	テレコムサービス協会（会田）第二種電気通信事業者を代表いたしますテレコムサービス協会の政策委員長の会田でございます。今回は、Ｌモードサービスについての意見を申し上げる機会をいただきましたことを深く感謝申し上げます。それでは、意見を申し上げさせていただきますが、第二種電気通信事業者を代表するというところから、「「Ｌモード」のポータル・サイト運営のあり方について」ということについて論点を絞って意見を申し上げたいと思います。私どもの意見書の資料の１ページ目の下のところでございます。まず、意見でございますが、ブラウザフォン・サービスの先行事例でもあります携帯電話の場合、その閉鎖性が指摘されております。さらに、国際的にもオープン化の方向にあること等の情勢を踏まえまして、今回のＬモードについては、よりオープンであるＰＣベースのインターネットサービスの成功例を配慮いたしましてご審査をいただきたいとまず考えます。次のページへまいりまして、基本的には固定電話版のブラウザフォン・サービスの公正な競争の促進及び多様なビジネスを生み出していくための新たな社会インフラをつくるという観点から、そのサービスのシステムを開放していくべきであると考えます。具体的には、次の４点が必要であると考えております。まず第1点。ＮＴＴ東西が設けるポータル・サイト以外に、ユーザーが任意のポータル・サイトを自由に利用登録できる仕組みを設けるべきであります。第２点。ポータル・サイト運営の要となりますコンテンツ・プロバイダーの募集あるいは選考に当たりましては、その公認プロバイダー、あるいは公式サイトという言い方かもしれませんが、となるための認定基準及びその選考手続きにつきましては、公正さ並びに透明性を確保するという観点から、その内容の開示を義務づけるべきであります。３点目。公式サイト以外にも一般サイトからの有料コンテンツ提供によるユーザー選択の幅を拡大するために、ＮＴＴの東西は、ゲートウェイと課金システムを開放するべきであります。４点目。さらに、ゲートウェイサーバで蓄積されましたユーザーのアクセスの頻度の情報の開示に加えまして、課金情報、どういうところにどういう課金をしているかということの開示も行なうべきであります。そして、多様なサービス・プロバイダーによる新規参入の促進を図るべきであると考えます。以上４点。それの理由でございますけれども、我が国のインターネットビジネス発展の歴史、すなわち有線の回線とパソコンによる市場拡大の原動力は、通信事業者からインターネット・サービス・プロバイダー、コンテンツ・プロバイダー、利用料金の回収代行会社、ポータル・サイトの運営会社、ブラウザや端末のベンダーなどが互いにオープンな競争環境を通じて市場を活性化させて、さまざまなビジネスを誕生させてきたという点にあると考えます。ところが、今回のＬモード計画のビジネスモデルの手本をされているｉモードに代表されます携帯電話会社のブラウザフォン・サービスでは、以下のような問題が指摘されております。まず1点。携帯電話会社が独自のプラットホームとして提供するネット接続サービスや、その関連サービスの提供まで、みずから独占的に手がけています。第２点。このため、行き過ぎたクローズ志向による囲い込み政策で、一般のユーザーやサービス・プロバイダー、あるいはコンテンツ・プロバイダーが、端末機器などのハード製品やサービスを自由に組み合わせて利用することができない仕組みになっております。３点目。その結果としまして、ユーザー側の利便性を著しく損なうというものになっております。特にパソコンによるインターネット利用のそれと比較しまして、ＮＴＴドコモのｉモードに代表されます我が国の携帯電話ユーザーには、ポータル・サイトの選択の余地が全くないと言っても過言ではありません。国際的にはポータル開放が進められ、オープン化による付加価値創造をユーザーの利便性に置きかえることで市場拡大につなげていこうという潮流でありますけれども，我が国もこの流れをつくっていくことが必要であると考えます。ｉモードに見られます反競争的な仕組みの構築をぜひとも回避して、オープン化による利用者利益の増大に資するためにも、Ｌモードにおきましては、先ほど述べました開放政策の実施を切に要望するものであります。以上、意見及びその理由を申し述べさせていただきましたけれども、私ども第二種電気通信事業者は、今後整備されるであろう公正な競争環境のもとで、一般利用者への利便とサービスの向上に一層の努力をしていきたいと考えております。以上でございます。
○	齊藤部会長ありがとうございました。

(5)社団法人日本インターネットプロバイダー協会

○	齊藤部会長それでは、次に、社団法人日本インターネットプロバイダー協会からご意見をよろしくお願いいたします。
○	日本インターネットプロバイダー協会（福田）日本インターネットプロバイダー協会の副会長をやっております福田でございます。今回、Ｌモードサービスにつきまして意見を申し上げる機会をいただきまして、まことにありがとうございます。それでは、座って意見を述べさせていただきます。私どもの協会は、大手ＩＳＰから中小ＩＳＰまでさまざまなＩＳＰ、あるいはＡＳＰが加盟している協会ですけれども、今回は、Ｌモードサービスについて最も影響を受けるであろうと言われるインターネット弱者とも言われます地域ＩＳＰの立場で意見を述べさせていただきます。地域ＩＳＰは、私どもの協会の中で地域ＩＳＰ部会というものをつくっておりまして、北海道から九州、鹿児島まで１１０社ほどが加盟しております。この１１０社の意見を聴取する意味で、ちょうど５年ほど前から実はスタートしておりますけれども、メーリングリストを使いまして、それぞれの意見、主張等を聴取しております。メーリングリストの中では非常に活発な議論を今回やったわけですけれども、賛成、反対を含めてさまざまな意見が出ました。統一した意見というのはなかなか出なかったわけですけれども、反対については、大手キャリアさんでありますＮＴＴ東日本あるいは西日本様がやられるようなＬモードに関して、漠然とした不安を持っているといったものが一番大きな意見でございました。ＯＣＮなどで専用線サービスで地域ＩＳＰが非常に被害を被ったとか、あるいは、今回、コンパクトＨＴＭＬで特殊な端末でやるわけですけれども、そういったものが一般のパソコンにかわるのではないかとか、こういったふうなほんとうに漠然とした不安。電話等で具体的な意見があるかと言いますと、ないけれども、非常に不安があるといったものが一番大きな意見でございました。逆に賛成意見としましては、新たな社会インフラとして参入ができるとか、あるいは、これ、非常に大きなあれなんですけれども、東京とか大阪といった大企業では、インターネットサービスを提供しているＩＳＰとか、あるいはホームページの作成とか運用をやっておりますＡＳＰあるいはコンテンツ・プロバイダーというものが分かれておりますけれども、地域ＩＳＰの場合には、要するに、ほとんどインターネット接続サービスを提供しているＩＳＰがこういった作業をすべてやっております。地域ＩＳＰというのは、逆に言いますと、地域ＡＳＰ（Application Service Provider）、あるいはコンテンツ・プロバイダーを地方では兼ねているといった環境でございます。きょうは逆に言いますと、地域ＩＳＰあるいは地域ＡＳＰの立場としてのＬモードにおけるコンテンツ運営という立場で意見を述べさせていただきます。お手元の資料の１ページの下のほうですけれども、一応３つほど意見を述べさせてもらいます。これ、ＡＳＰですけれども、地域ＡＳＰの募集・選考に当たっては、「認定基準」、「選考方法」について、公開、公正、平等の原則に基づいて開示を義務づけていただきたいということでございます。これは、先行してやっておりますｉモード等について、地域ＩＳＰがやはり全く完全に阻害された立場で関知することができない。やはりＬモードに関しても同じようなことが起きては非常に困るといった意見でございます。２ページ目でございます。２番目といたしまして、これは地域の立場からしますと非常に大きな一番要望があったところでございますけれども、中央と地方の地域間格差を是正するためにも地域性を重視していただきたい。今回、固定電話でございますので、電話番号とか、リージョンコード（地域コード）の入力等が可能と思われますので、こういったものを生かして、地域ＩＳＰ、ＡＳＰとの連携をお願いしたいといったことでございます。３番目といたしまして、ＬモードのＬメニューの中にメニューリスト等いろいろなものがありますけれども、やはりこういったものの運営に関してはオープンにしていただきたいということでございます。地域ＩＳＰが納得できるような形での採用を、あるいは登録方法をしていただきたい。こういったことでございます。地域の立場からいたしますと、オープンな競争環境を維持しながら、公正競争確保というものが国際的な流れでございますので、この辺をよろしくお願いしたいといったものが一番大きな意見でございました。以上でございます。
○	齊藤部会長ありがとうございました。

(6)株式会社デジタルガレージ

○	齊藤部会長それでは、引き続きまして、デジタルガレージさんからご説明をお願いいたします。
○	デジタルガレージ（齊藤）株式会社デジタルガレージの齊藤でございます。本日は、このような審議会の席で意見を述べさせていただく機会を与えていただいたことを感謝させていただきたいと思います。まず、私どもいわゆるインターネットベンチャーという範疇に入る会社で、電気通信事業者の提供するいわゆるインフラ的なサービスを利用して新たなビジネスを常日頃考えてつくっていく、そういう立場の事業者でございます。今回、いろいろな法律的な解釈論というのは、我々はむしろ余り詳しくないので、事業者という立場でこのＬモードサービスがどういうインパクトがあるかというような視点に限って話させていただきたいと思います。まず最初に、このＬモードがターゲットする市場の大きさについてでございます。今回のＬモードのサービスの発表を受けまして、私ども２つの点で非常にインパクトのあるサービスだなと感じて、いろいろ研究させていただきました。まず、多分このインターネットユーザー、Ｌモードで利用されるようなユーザーは、いわゆるパソコンを今まで使えなかった、あるいはｉモードだと小さくてメールが打てない、こういった３０代、４０代を中心とする家庭の主婦の方々がインターネット的にメールをやったり、情報を提供できるという、全くそのインターネットで言うレイト・カマー、大衆化した新しい人たちが参入する可能性があるサービスであるということが第１点目でございます。それから、２点目といたしまして、今回、例えば、ファクスとの連動とか、携帯電話とのメールの連動、パソコンとの連動ということで、Ｌモード自体、ほかのこういった媒体とうまく組み合わせることによって、また新しいアプリケーションが展開できる、こういうふうに考えております。この２点を非常に魅力的なサービスだととらえておりまして、ちょうど２年前ぐらいになるかと思いますが、ＮＴＴドコモでｉモードのサービスを始めたとき、日本のインターネットユーザーがちょうど1,５００万ユーザーぐらいだったと思うんですけれども、ｉモードという新しいインターネット的な利用の方法で、特に若い世代を中心に、インターネットユーザーが、半年で何百万とか、１年で1,０００万人、2,０００万人、ちょうど3,０００万ぐらいまでインターネットが大衆化した。そういったことを考えあわせますと、今回のＬモードサービスが新たにこういった家庭の主婦層を中心にターゲットを広げて、4,０００万、5,０００万というインターネットがほんとうに大衆化するという意味で非常にインパクトがあるサービスであると考えています。それが１点目でございます。続きまして、２点目ですけれども、これは事業としてポテンシャルはあるということでございますが、常にそういった事業の成功を決めるのは、市場自体だと。これはユーザー自体がおもしろいと思わなければ、当然だめでしょうし、あるいは、コンテンツ・プロバイダーや端末業者、そういったところが、じゃあ、ここでビジネスをしようということで、うまくその回転が回っていかない限り、こういったポテンシャルのあるビジネス自体もだめになってしまう可能性がある。よくＬモードは非常にインパクトがあるということで、皆さんいろいろ声を耳にしますけれども、今までもこういうような電話端末をパソコン的に利用するという方法は随分いろいろなところで試みられていったかと思います。それが必ずしもみんなうまくいってはおりませんで、ある意味でＮＴＴドコモさんのｉモード、携帯に関してだけ、そういったパソコンとは別の応用が開かれたということで、Ｌモードも可能性はあるけれども、事前にいろいろなところでつまずきがあると、この市場自体が未完の市場で終わってしまうのかという危険性があるという点を第２点で指摘したいと思います。第３点目ですけれども、これは私どものような事業者に対する影響についてでございます。既にこういったＬモードを使ってうまくビジネスができそうだなということで、いろいろな新聞のチラシやスーパーのチラシをやろうとか、いろいろな考えを考えられていらっしゃるような企業にお会いさせていただきました。そういったところでは、もう既にいろいろな先行投資をして、サービス開始がおくれるということがそれぞれの会社にとって非常に経営的に影響が出るということでございます。私どものような会社と言いますのは、こういったインフラ的なサービスを提供する電気通信事業者に比べると、何千分の１、何万分の１という非常に小さな数十人でやっているような会社でございますので、そこが余りいろいろ予定したサービスがおくれるということになると、非常に最初の事業計画どおりいろいろな事業がうまくいかないとか、ダイレクトにいろいろ影響を受けます。そういった意味で、いわゆるドッグ・イヤーということで、インターネット業界では、ほんとうに１年分が７年分というような形で、ある人は会社員をやめてこういった家庭をターゲットにしたベンチャーをつくろうというようなことでやっている方も何人かお会いしましたけれども、そういう方にとっては、一月、二月がおくれるということが、半年、１年に相当するという時間的な感覚が大分違うということも考えていただければと思います。最後に４番目でございますけれども、今回、我々のようなうまくこういったＬモード的なサービスを利用しようという企業にとっては、これ、別にＮＴＴの東日本さん、西日本さんのＬモードサービスだけでビジネスをしようと考えているわけではないということも指摘させていただければと思います。いわゆるＬモードサービスというのは、ブラウザフォン・サービスというコンセプトになるかと思いますが、当然日本のマーケット、家庭のマーケットにリーチする上で、ＮＴＴに限らず、通信業者が出てきたときにすべてカバーした上で、なるべくリーチを高めたい、こういう考え方があるのが、もうコンテンツサイドに立ったような事業者の考え方です。携帯電話で見ましても、ドコモだけにコンテンツを提供するという戦略をとっているところは、もう入れればすべてに提供したいというのが考え方でございますので、コンテンツ・プロバイダーにとっては、いろいろな意味でマルチチャンネル化するインターネット的な世界。それに対して、すべて情報を流していきたいということですので、ポジティブに電気通信事業者がどんどんそういった違う形のサービスをむしろ提供していただくということで、我々のビジネスの幅が広げていただけるような、そういった形での競争状態という形がつくられていくというのが、市場にとって、あるいはユーザーにとって非常にプラスに働くという、以上４点、私、インターネットを使ってビジネスをする事業者の立場で指摘させていただければと思います。どうもありがとうございました。
○	齊藤部会長ありがとうございました。

(7)主婦連合会

○	齊藤部会長最後でございますが、主婦連合会からご説明をお願いします。
○	主婦連合会（松木）主婦連合会の松木と申します。よろしくお願いいたします。先ほどより主婦層は非常にＩＴにおくれをとっているというご意見がたくさんございましたが、家に既にある電話機でインターネットやＥメール交換ができると伺って、私たちもインターネットの世界にやっと入れるんだと歓迎しております。また、私たち主婦だけのみならず、高齢者や特に難聴などの障害をお持ちの方にとっても朗報ではないかと思います。しかし、いざ私のうちにそれを取り込もうかと思ったときにちょっと不安が生じましたので、それをるる資料にあります項目ごとに説明させていただきます。電話でインターネットやＥメールができるのよと言われて、慌てんぼうの主婦たちは、じゃあ、うちにあるあの電話でできるんだとつい思いがちなんですけれど、よくよく聞いてみれば、専用電話が必要だと。これはすぐはできないんだなとがっかりした次第なんですけれど、私のうちに息子がおりますけれど、携帯電話は次から次へと、まだ壊れてもいない、何カ月前に買ったというようなものでもどんどん新たに買って、「どうしてそんなに買いかえるの」と言ったら、「機能をどんどん取り入れるためにはこうしなければだめなんだよ」なんて、どんどん変えておりますけれど、私たち主婦にとりまして、まだ使える電話を、じゃあ、Ｌモード専用電話に取りかえるということにもちょっと抵抗がございます。それで、今使っていますモニターつきのファクス電話もございますし、子機という考えもあるので、そういうことも利用して、循環型社会と言いますか、ごみ減らすような、そういう方向で取り入れられないかと思いました。基本料金・使用料金は適正に設定されるかというところなんですけれども、ここもｉモードでは何か基本料金が３００円と伺っていますけれど、それに見合ったような設定がされるようですけれど、それが果たして妥当なのかどうなのかというところがちょっと疑問です。そして、使用料金は、こういうサービスを利用する前には非常に理解しにくくて、請求書が来て、えっ、こんなに私使ったのとびっくりするようなことが多いので、使用料金がどういう場面から発生するか、必要になってくるのかとか、コンテンツによっては有料のものがあるのかとか、その辺がちょっと不安です。使い慣れない者にとっての便宜はあるのかというところでは、主婦や高齢者など不慣れな者が初めて使うということを前提にした操作性の問題、あるいは、料金設定。例えば、トライアル期間みたいなものの導入をお願いしたいと思いました。コンテンツの内容に不安はないかということで、過去ダイヤルＱ２に見られたような淫らな性的な情報とか、あるいは犯罪につながりやすいような過激な暴力的なものとか、生命の尊厳を損なうようなものも流れては不安だなと思います。家庭の電話だけに、パソコン以上にまだ判断未熟な幼い子供たちもつい手にして使うという場面も考えられますので、その辺の前提を踏まえた内容にしてほしいと思いました。個人情報は侵害されないのかというところなんですけれど、電話番号がアドレスにということで、電話番号が結局公開されてしまうのではないか。そうすると、個人のうちにどんどんいろいろな情報、売り込み戦術などに使われてしまうのではないかと思いました。私ども主婦連で調査いたしました中に、非常に個人情報が守られていない。例えば、子供が二十歳くらいになりますと、やたらと着物をつくりませんかとか、いつこんな情報を業者の方はつかんだろうというような感じで、どんどん宣伝の戦略に巻き込まれてしまって大変な思いをしておりますのですけれど、不幸な死亡事故にありましても、お返しにはこういう商品はいかがですかといったような業者からもどんどんたくさん舞い込んできます。そういうようなことで、今既にもう私どもの個人情報はかなり皆さんにつかまれてしまっている中で、今度はＬモードを使って逆に企業の方がどんどん私どもに営業活動をなさるのではないかという不安があります。便利さばかり目につくがシステムなどが消費者に周知できるのかということですけれど、情報収集やメールなどを使うときに通信費がかかってしまうということは、当たり前のことなんですけれど、電話でこのＬモードが使えるんですよと言われている場合、電話は相手の方からお電話をいただいた場合、私どもには全然料金はかかりません。ところが、そういう情報、特に迷惑な情報が入ってきて、私ども、あ、何かメールが来たといって取りに行ったら、もうそこで通信料がかかってしまいます。そういう不都合なことを、ちょっと私たちには、Ｌモードではこんなにいいことができるのよという宣伝ばかりが目について、実は通信料はかなりかかってしまうんだといった、例えば、そういった事例をちゃんと私たちに使う前に教えていただけるのかしらという不安もございました。それから、今、このヒアリングで公正な自由競争は取り入れられるかという問題が非常にご意見が出ておりますけれど、私どもはその辺の事情がちょっとよくわかりませんけれど、とにかく公正な競争が行なわれるような環境づくりをお願いしたいと、そう思っております。それから、今現在、電話の通信費が非常に以前に比べましてお安くなっていたのも、いろいろな業者さんの競争で、通信費と言いますか、電話料金が安くなっているのは、やはり競争があったからこその賜物だと思っておりますので、どうぞＬモードに関しても、いろいろな業者さんが公正な自由競争が行なわれる環境づくりにお努めいただきたいと思いました。以上でございます。
○	斎藤部会長ありがとうございました。おかげさまで、３時半までにご意見をいただく、ちょうど３時半に終わりまして、ご協力感謝いたします。長くなりますので、ここで１５分ほど休憩をして、その後の計画でございますが、まず、先ほど申しましたけれど、ご説明いただいた説明者のほうで相互に自由にご討議いただくということをまず最初にさせていただきたいと存じますので、それを３時４５分から始めたいと思います。よろしくお願いいたします。

午後３時３０分休憩

午後３時４５分再開

４．ヒアリング出席者間の自由討議

○	齊藤部会長それでは、もしよろしければ、後半の部に入らせていただきたいと存じます。先ほど申しましたように、ご出席いただいている方で、ご説明、ご意見をいただきましたことを踏まえまして、整理いただきました主な論点に関する考え方というものを、東西さんのほうでＮＴＴ東西の考え方という形で書いてありますが、いずれにしろ、今まで出ている論点、これ以外にもあるかと思いますが、それについての考え方について、ご議論いただきたいと思います。最初にその論点に関する考え方について２０分ぐらいご議論いただいて、その後、Ｌモード全般に関して１０分ぐらい時間をとる、そういうことにしたいと思いますが、ちょっとその前に、今、お話を伺いまして、何かポータルという言葉の使い方が少しすれ違っているのかというような感じもありましたので、それを確認したいのでございますが、ＮＴＴさんのほうでポータルとおっしゃっているのは、この選べるメニューをクリックしたときに、インターネットを通してよそのポータルに入っていくときにそれをポータルと言うと。テレサ協さんがおっしゃっているのは、Ｌモードゲートウェイに相当するものをポータルと言うと、そういう違いがあると思ってよろしいですか。ＮＴＴさんは、Ｌモードゲートウェイそのもののポータルとして、そこをオープンにするとおっしゃっているのか、それともこの最後のページにあるように、ポータル・コンテンツを選べるということをポータルとおっしゃっているのか。これ、どっちかについて、私の解釈でテレサ協さんはよろしいのですね。
○	テレコムサービス協会（会田）はい。
○	齊藤部会長Ｌモードゲートウェイをポータルとおっしゃっている。テレサ協さんは。ＮＴＴさんもそうですか。
○	ＮＴＴ東日本（大賀）ポータルと申しますのは、いわゆるお客様から見たインターネットへの入り口になっていく部分かと思いますが、そこにお客様の管理機能であるとか、認証機能であるとか、検索エンジンやメニューリストのようなもの、メールの制御機能等が入っている部分をポータルと理解しております。そして、そこの開放というときに、例えば、情報料の課金のメカニズムを開放するとか、認証のメカニズムをオープンにするとか、あるいはメニューリストをオープンにするとか、いろいろなことがあろうかと思います。１つの例として、メニューリストのオープン、あるいは情報料回収代行というものがご要望が出ておりますので、そういうオープンという言い方をしております。
○	齊藤部会長そうですか。テレサ協さんのおっしゃっているのは、Ｌボタンを押したらつながってくるゲートウェイが、ＮＴＴ地域会社が提供されているゲートウェイ以外に、例えば、テレサ協さんのどちらかの会社が提供しているゲートウェイにＬモードボタンで行けるようにしたいというのが、テレサ協さんのポータルのオープン、そういうことですか。
○	テレコムサービス協会（会田）はい、そういうことも含めて可能になればいいと。
○	齊藤部会長はい、わかりました。いろいろバリエーションはあっていいということですね。それでは、そういうことで、主な論点ということで、ＮＴＴさんの７ページ目の、ここに契約形態と料金の回収方法などを含めて幾つかございますが、必ずしもこのとおりではなくてもよろしいかと思いますけれど、こういったことに関して何かご意見……。
○	ＮＴＴ西日本（武内）ちょっといいですか。
○	齊藤部会長はい。
○	ＮＴＴ西日本（武内）西日本の武内でございます。ちょっと東日本と繰り返しになるようですが、もう一度言わせていただいていいですか。
○	齊藤部会長そうですか。はい。
○	ＮＴＴ西日本（武内）我々、何とかこのインターネットの簡便な使い方はできないかということで、この１年ばかり必死に工夫してまいりました。１つは、やっぱりパソコンではない端末ということで、電話機を使えないかということでございます。もう１つは、やっぱり情報は、実際に生活している情報は、ほとんどがローカルであるにもかかわらず、インターネットでは実際には東京であったり、アメリカであったりする。もっと身近な情報というものを何か載せられるようなところはないのかということでやりまして、こういうサービスコンセプトを考えたわけでございます。ただ、これがうまくいくかどうか。先ほどもちょっとおっしゃいましたが、実際には非常に不安でございます。１日も早くやって、そういうものをやっていきたい、こういうように思っています。その際に、我々がこういう会社の経緯がありますから、ＮＴＴ法でいろいろな制約があるのは承知しております。その中で、できるだけサービスをぶつ切りにするだとか、ＩＳＰ事業者の選定についても、機械の上の制約はありますが、できるだけのことをやっていきたいということでやってまいりました。それから、今、先生がおっしゃいましたポータルとか、コンテンツ、この辺のオープン性も、ｉモードの例もありますので、我々なりにできるだけそういうものをオープンにした形でできないかということでやってまいりました。是非お願いしたいのは、私たちには一定の制約があるのは承知しております。しかしながら、この業界、全部のプレーヤーが創意工夫を一生懸命して全体を盛り上げていくということにしていきたい、こういうふうに是非それを願っているわけです。そうしないと、もう日本のインターネットというのは、あるいは日本の電気通信というのはなかなか発展しないのではないかと思っております。先ほどからの議論を聞いていますと、もうＮＴＴ東西というのは、ＮＴＴ法上で何も考えるなと、創意工夫もするなといわんばかりのように聞こえてしまうものですから、是非そこのところ、制約は十分承知しておりますが、我々にも創意工夫を発揮させていただきたい。また、そういう創意工夫を日本の発展のために役立てたい、こういうふうに思っているということを、今、東の繰り返しになりますかもしれませんが、言わせていただきたいと思います。以上でございます。
○	齊藤部会長ありがとうございました。どうぞ、顔はこっちを向いているではないですが、こういうふうにいろいろご議論いただきたいということでございます。はい、どうぞ。
○	ＮＴＴ東日本（三浦）ＮＴＴが先に概要を説明しまして、その後いろいろな問題提起がありましたので、ポイントだけもう一回話をさせていただきたいと思います。具体的にはまたご意見を出していただければいいと思うんですけれども、大きく分けますと、いろいろなご意見が出されているんですけれども、まず、いわゆるＮＴＴ法関係と言いますか、ＮＴＴの再編、あるいは今のインセンティブ規制を含めた枠組みの問題、この辺の問題が１つ大きな議論かと思っております。我々ももちろん先ほど話しましたように、１０月にこのＬモードを発表いたしましたときに、料金設定権の問題を含めて先ほど話したとおりでございます。もちろん我々はいろいろ検討した結果でございますが、これも提供可能という前提で話したのは事実でございます。しかし、料金設定権の問題があるよという具体的な指摘を受けましたので、我々としましては、とにかく法律論争をしているよりも、サービスをできるだけ早くやりたい。あるいは、いろいろなユーザーからも、我々もやりたいし、ユーザーさん、そのほかいろいろな意見ができるだけ早くということがありましたので、その問題というのは、法律論を横に置いて、料金設定権の問題ありということで、料金設定権に絞って、先ほど言いましたようにぶつ切り、こういう形をとっていこうということでございます。インセンティブ規制の問題を含めていろいろありますけれども、これは現在いろいろ議論をされておりまして、これから国会でどういう形になるかわかりませんけれども、いずれにしても議論されることになるのだろうと思いますが、我々は、あくまでそういう結論を待つということではなくて、現行法で可能な範囲内でこのサービスをできるだけ早くしたい。そこでのぎりぎりのサービスコンセプト、さっき言いましたように、使いやすくて、安い。こういった問題を中心に考えたものが修正案として出したものが今日に至っているわけでございます。それから、オープン化の問題、これはいろいろあるんですけれども、特にご指摘のあった２社に限定している、ＮＴＴの資本関係というか、関連事業という意味合いも含めて言われましたけれども、我々は、先ほど言いましたように、１０月に発表した時点で、いろいろな条件なり考え方というものをオープンにして、その後いろいろなお話を受けながら、条件があったものを、たまたまこれが２社になったということでございます。特にそのうち１社について誤解があったのかもしれませんけれども、これも物の言い方なんでしょうけれども、確かに資本関係は一部ありますけれども、まさにその方とコンペティターでございまして、関連というか、確かに資本の一部はありますけれども、実質的にはコンペティターだということも付記しておきたいと思います。いずれにしても、この問題については、２社に限定するということではなくて、これからトラフィック上、サービスの発展状況を見て、全体的に料金がその結果上がるようなことがあるとちょっと困るわけですけれども、サービスの進展状況、トラフィックの状況等を勘案しながら、今後増やしていくということについては、クローズということはありませんので、ぜひご理解をいただきたいと思います。そのほか、先ほど先生からもご指摘のポータルというか、定義はいろいろあるんですけれども、特にそのコンテンツ系について、ｉモードの固定版という議論もありましたけれども、あの資料自体は私たちのつくった資料ではありませんけれども、非常にわかりやすく言うために、確かにｉモードの固定版という言い方というのが１つあったのも事実ですが、そういう中で、特にコンテンツサイドのいろいろなオープン化とか、そういったものについては、今までのｉモードをやってこられたのを我々は横で見ながら、かなりオープン化ということに配慮したつもりでございます。そういう点についても、ぜひご理解いただきたいと思います。それから、サービス関係でいろいろご指摘がありました。特に情報のいわゆるいろいろな有害な情報が流れるとか、そういったことの保護の問題、こういった問題も非常に我々はダイヤルＱの問題で懲りております。そういった意味で、ぜひとも、先ほども言いましたけれども、倫理審査と言いますか、そういったものを、最終的にどこでどういう形でというのはこれから詰めたいと思いますけれども、いずれにしても何らかのそういう保護と言いますか、そういったものは考えていかなければいかんと思っておりますし、料金面でも若干パケットでないために料金が割高になるのではないかという議論もありますけれども、メール部分をちょっと別にしまして、そのほかの検索部分中心には、むしろｉモードよりもかなり安くなると思っております。そういった意味で、料金の問題もこれから最終的に、いろいろな変化はあると思いますけれども、常に配慮してやっていきたいと思っていますし、現時点もそういう考え方を設定を考えているところでございます。いずれにしても、そういった意味で、今出されたいろいろな意見がございますけれども、我々としては、法的な枠組みの問題をはじめ、いろいろな議論があったことは十分承知しておりまして、そういったものに対して基本的なサービスコンセプトの範囲内の中で、できるだけお客様に安い料金で、あるいは使いやすい、そういったものをベースに考えた原因なんだということでございますので、個別にご質問なり、ご意見があれば、また議論したいと思いますけれども、一通り我々が発表した後、意見を出されましたので、総括的にお答えさせていただきました。
○	齊藤部会長ありがとうございます。どうぞ、ＮＴＴではないほうの方から、ぜひ何かお願いします。どうぞ。
○	テレコムサービス協会（会田）先ほど齊藤先生のほうからもあれがありましたのでお聞きしたいのですが、ＮＴＴさんの資料の４ページにシステム構成が挙げられていますけれども、この中で、今、ゲートウェイは東日本と西日本に１台ずつ設置すると書かれていますね。これ、別にゲートウェイのインターフェースを開放されて、ゲートウェイをされたい方は自由にゲートウェイを運営してくださいということにしたときに、何か問題があるんですか。
○	ＮＴＴ東日本（大賀）おっしゃっている意味の取り方がもし違いましたらご指摘いただきたいと思いますが、今、私どもは、電話機とゲートウェイの間のインターフェース、それから一部交換機によって実現されている機能もありますので、交換機と電話機の間のインターフェース、すべてオープンにいたしております。それで、基本条件がユーザーもインターフェースと言われまして、通常どなたもがビジネスをされることが可能な、いわゆる端末としてネットワークから見えるようなインターフェースによりすべて形成されております。すべてインターフェース等に関してオープンにしていることを、ホームページや報道発表でオープンにし、さらには、それによってお申し入れがあった方には、すべてその詳細条件等をお出ししております。その際、ゲートウェイの詳細設計条件や端末の構築のための条件は、ハッキング問題等がございますので、そのための守秘契約でありまして、特定事業者を囲い込むための守秘契約ではございません。その結果、端末等であれば、５０社、既にその詳細条件書をお持ちでございます。５０社内外です。それから、相互接続の部分につきましても、今オープンになっておりますのは２社のお名前ですが、既にその他数社から、ご相談したい、条件書を見せてほしいということでご相談中でございます。ですから、お申し入れていただいたものでだめだというお断りをしたことはそちらもございません。両方でございます。両方ともベーシックには全部オープンにつくっております。１つそこでお伝えをしたいのは、特に先ほどケーブル・アンド・ワイヤレスＩＤＣ様のお話を聞いていて少し気になりましたのは、事実認識のところが、ドコモ社のｉモードと全く同等のアーキテクチャーであるとご理解されていたように思います。携帯の世界では、端末とネットワークの間のインターフェース構造等は、もともとハッキング対策等々の無線の特性等からも、端末とネットワークがくくりつけになっている。そちらのプロトコル等が一般的に公開されていないというようなことがございますが、固定網では、１９８５年以来、そこは必要な諸条件はすべてオープンにすることになっておりまして、例えば、今、例でございますが、そういったところもご説明の中に誤認識があったように思います。同様に、ゲートウェイの諸機能でございます。先ほど申しました代表的な認証、課金、あるいはユーザー管理機能なり、種種のメニューリストの機能等と申し上げましたけれども、こういうものもご要望があったところに関しましては、個々にご相談をさせていただいているという状態でございます。したがいまして、ｉモードとＬモードは、お客様向けのワード、単語としては、わかりやすく言うために時々マスコミ等でも固定電話版ｉモードと使われているようでございますが、そのネットワークやシステムの構造は全く違う、あるいは設計思想も全く違うというところを一番最初にクリアにしていただきたいと思います。
○	テレコムサービス協会（会田）済みません、ちょっと私の聞き方が悪かったのかもしれないのですが、ここのシステム構成図ですと、アクセスポイントとゲートウェイは全部ＮＴＴ東西さんが設置されることになっていますよね。
○	ＮＴＴ東日本（大賀）はい。
○	テレコムサービス協会（会田）ですから、ゲートウェイを第三者が設置してもよろしいんですかというのが私どもの質問なんですが。
○	ＮＴＴ東日本（大賀）そこはどういう言い方をすればいいかというのが先ほど迷ったところなんですが、いわゆるＩＳＰ事業として種種のゲートウェイを設置されますが、このゲートウェイは一端末としての機能しか持っておりませんので、だれもがつくれますというのが１点なんです。２点目が、そのときにＬモード対応端末からそこにアクセスできるということをビジネスとしてご考案されるときには、そこのゲートウェイと端末の間のインターフェース条件や、端末の設計条件がオープンにならなければなりませんが、それもお申し出いただいたところにはすべてオープンにしているということでございます。
○	テレコムサービス協会（会田）ということは、その条件さえ満たせばだれでもゲートウェイはつくって、設計して、運営はできますよということですね。
○	ＮＴＴ東日本（大賀）はい、独自におできになるのではと思います。
○	テレコムサービス協会（会田）ありがとうございました。
○	齊藤部会長千本さん。
○	イー・アクセス（千本）じゃあ、二、三、ＮＴＴ東西の方に確認させていただきたいのですが、私どもが申し上げているのは、ＮＴＴがこういった新サービス、特に東西が非常に限定的に、経営も非常に苦しい中、新しい戦略的なサービスを展開したいということを邪魔するつもりは毛頭ないんです。ただ、それを実際にやるに当たって、やっぱり今までＮＴＴのビヘービアを見てみると、残念ながら極めてオールドエコノミー的ビヘービアが多過ぎた。ここのところをクリアにオープンにしてもらいたいということで、次のことを確認したいのですが、今、大賀さんがＬモードにおいては、ｉモードの場合に生じているようなコンテンツ・プロバイダーに対する差別的な取り扱いは行なわないというふうに理解していいですか。例えば、ｉモードの場合には、課金する仕組みが、公衆インターネット接続のところで課金する仕組みはなくて、ドコモのネットワーク内のプラットホームへコンテンツを置かざるを得ない状況ですよね。だから、電話番号の表示とか、料金回収の有無、こういったところは、ドコモ網内とドコモ網外でコンテンツで差別的な取り扱いになってしまっているわけですね。こういうことに関して、Ｌモードではこういうことはいたしません。そういう理解でよろしいですか。
○	ＮＴＴ東日本（大賀）はい、結構でございます。
○	イー・アクセス（千本）じゃあ、１点目はそれは明解になりましたから、ありがとうございました。
○	ＮＴＴ東日本（大賀）ただし、倫理審査等のそういった保護策はという前提条件はございます。
○	イー・アクセス（千本）わかりました。倫理はわかります。２番目ですけれども、確認なんですけれども、今、ＩＳＰの選択はできなくて、ＬモードはＮＴＴ東西の独占的、閉鎖的サービスのようなイメージを受けるんですが、ＩＳＰへのオープン性、こういうものを担保してもらいたいと思うんですが、例えば、ユーザーがＮＴＴ東西以外のサービス提供業者、ＩＳＰの選択ができますか。
○	ＮＴＴ東日本（大賀）はい。今の点につきまして話の行き違いがありますので、私どもの資料の８ページをごらんください。ＩＳＰという言葉を使われますときに、使われる方によりまして２つございます。１つは、いわゆるネットの世界につないでいく接続事業という意味合い、その接続事業者という意味合いと、それから、お客様向けの入り口としてのポータル、ここではゲートウェイと書いておりますが、この機能がございます。例えばでございますが、ニフティやビッグローブ様等は、この両者の機能を一体的に持ち合わせてＩＳＰと言われていらっしゃるわけです。それで、私どもがエンドユーザーの方から選択と申しましたときに、このＢの部分、接続の部分はいわゆるバックボーンでございまして、例えば、この二次ＩＳＰ、一次ＩＳＰのような形態で既に提供されておられるＩＳＰ様の業界でも、この一次ＩＳＰ、バックボーン事業者様の部分は、通常エンドユーザーから見えない形になっておりますので、この接続事業者様を選ぶということは、ボタン操作１つをサービスの主要なコンセプトとしたところに矛盾するので、それはできないと申し上げております。ただし、ＮＴＴとの相互接続の協定上は公平に機会を開いていくと申しているところです。それに対してこのポータル、ゲートウェイの機能、ここはほかの例えばビッグローブ様やヤフー様等々、ポータル事業者様、ＩＳＰ事業者様が提供するポータル、両方ございますが、それはご要望に応じてお入りいただけるように用意します、そういうふうに申し上げております。
○	イー・アクセス（千本）わかりました。では、３番目。さっき私がお尋ねしていたケーブルテレビ、ＣＡＴＶ電話等のユーザーでもサービスを受けることができる、この点についてはどうですか。こうすべきだと思うんですが。
○	ＮＴＴ東日本（大賀）その際、ケーブルテレビの電話というものが、この私どもがオープンにしておりますＬモード対応機能を網羅するということが１つはございます。これはメーカー様のご判断なんですけれども。それから、ＣＡＴＶ様がどういう形で入られるのか、そのポータルの一部機能を使われるのか、あるいは、純粋にローカル事業者様、市内事業者様のような形で入られるのか、そこは個別に技術条件を含めてご相談させていただければと思っております。
○	イー・アクセス（千本）わかりました。どうもありがとうございました。最後なんですけれども、例えば、ＮＴＴ東西の申込時の取り扱いなんですけれども、ＮＴＴ東西の１１６、この電話の申込受付のところで、申込時に、さっきちょっと申し上げたように、名義人の確認などでものすごい時間をかけられているんです、ＮＴＴ以外の事業者にとっては。こういうところで、接続事業者と差別的な取り扱いが今まで散見されるのですけれども、こういうことについて、明らかな措置をとっていただけるんですか。公平的な扱い。公正競争上の問題が１つあると思うんです。それから、ＮＴＴ東西へ申し込んだお客様のＩＳＰは自動的にＮＴＴグループのＩＳＰになるという危険性があるんですが、これについての公平性の担保はどのようになりますか。
○	ＮＴＴ東日本（大賀）最後の部分でございますが、Ｌモードのゲートウェイにお入りいただくということ、これはよろしいわけですね。そして、その中で、他のポータル、他のＩＳＰ等につながっていく、ポータルとして。ここはよろしゅうございますね。そこはメニューの浅いところで両者フェアに入っていけるようにしております。それからもう１点、１１６等の申し込みでございますが、だれとだれとの間の公平性かということが、本Ｌモードの場合にわからないんですが。
○	ＮＴＴ東日本（篠田）私から答えさせていただきます。東の篠田でございます。１１６の関係で千本社長がおっしゃっているのは、ＡＤＳＬの申込の際に、うちのフレッツＡＤＳＬと他社様の……。
○	イー・アクセス（千本）ＯＣＮとか、そういうバンドルして……。
○	ＮＴＴ東日本（篠田）１つは、１１６で名義人の確認がなかなかできないというお話があるので、これは昔からの問題で、唯一今うまくいっているのは、今回やっておりますマイラインです。マイラインで他社様経由の申込があった場合に、うちの電話の契約者と違うといった場合には、そのマイラインセンターのうちの社員なり、人材派遣の方ですけれども、その方が直接お客様に確認して誘導するという形をとっています。ただ、一般的に１１６のうちの部分では、それはまだやっておりません。直接電話番号の契約者のお名前を他事業者さんにお伝えするということについては、昔からの議論ですが、プライバシー問題がございまして、そこをどうするかという話。だから、やり方としては、うちの１１６でやるとすれば、マイラインみたいなやり方はあるんですけれども、その場合に……。
○	イー・アクセス（千本）問題は、おたくの場合に、ＮＴＴは自社でベータベースを持っているから、ＡＤＳＬを例にとると、自社のフレッツＡＤＳＬの場合には、自分のところはもう名義照合をしなくて済むわけです。ところが、他の業者に対しては、あなたのところは一字違うとか、住所が違う、おじいさんが入ったときなんかわからないわけです、これ。そういうときに、自社に対してだけはもう自分のところでぱっと出て、さっとつないで、ほかに対しては非常に差別的な扱いになってしまっている、こういう現状をやっぱりきっちり、今度のＬモードについても、申し込みのときにもちゃんと透明性を確保してもらいたいというのが我々のポイントです。
○	ＮＴＴ東日本（篠田）具体的には、指導要綱的には、お客様の申込人と名義人が違った場合に、例えば、住所でありますとか、そういう形でお客様本人性を確認するということはやっております。だから、そのときにスピードとかが違うのではないかということはあるかもわからないですけれども。
○	齊藤部会長ほかの説明者の方で何か。ＩＤＣさんのご説明に何か誤解があったというようなお話もございましたが、何かレスポンスはございますでしょうか。
○	Ｃ＆ＷＩＤＣ（ジェームス・ピッチフォード）ケーブル・アンド・ワイヤレスＩＤＣのジェームス・ピッチフォードと申します。議長の問いかけに対してお答えしたいと思いますが、私どもからの説明のところで混乱があったと私は認知しておりません。ここで私どもが心配に思っている部分というのは、この資料にでも言及していますとおり、インターネットアクセスサービスを得ようというユーザーが、みずからが使いたいインターネット・サービス・プロバイダーを使えるかどうかということにかかわるものであります。これまでのＬモードに関する説明を私ども検討するにつけ、まず当初のサービス・プロバイダーに関しては、ユーザーには選択権がない、これはＮＴＴとなるということ、そういうことであると私どもは理解しております。ＮＴＴさんに関して幾つか質問をして確認ができればとも思っております。まず１つ、ＮＴＴさんからのプレゼンの中では、かなりの需要がＬモードに関しては存在をするという印象を私受けましたけれども、具体的な数字については、情報を伺っておりません。もし大きな需要が存在するのであれば、このシステムを１００％オープンなものにしなければいけない。その結果、日本のインターネット・サービス・プロバイダーであれば、どういったところであってもこれにアクセスできるような環境を整えなければいけないと私は考えます。こういったことは、既に既存の標準、基準に基づいても達成できるものであって、既にＩＳＰサービスを提供している会社であれば、どういったところであってもこのビジネスに加わりたいと真剣に考えていると思います。ご静聴ありがとうございました。
○	齊藤部会長今のご意見に対して、何かＮＴＴさんのほうでお答えがありますか。
○	ＮＴＴ東日本（大賀）需要の問題がございましたが、お客様のニーズという割合では約３割の円グラフを表記させていただきました。それで、私ども以外の事業者様も同種のサービスをご計画という旨を聞いておりますので、あるいは、通信機器の買いかえが必要となるサービスでありますことから、約１５０万程度ということをご質問があったときには年間の需要数として私どもの予測値として答えております。ですが、このサービスの特徴といたしまして、通信機器がどれぐらい出られるか、あるいはコンテンツがどれぐらいご提供されるのかによってサービスの魅力度が異なりますので、通常の私どもの中に終始するサービスとは違いまして、この需要予測についての確からしさというのは余り自信がないところです。それから、先ほども申しましたが、ＩＳＰと言っておりますときに、そのネットへの施設続事業そのものと、それからポータル機能との分かれた場合に、ポータル部分に関しては、他のＩＳＰ様から既にいろいろ、数社、既にこういうふうに提供したいというお声をいただいておりまして、そのご要望どおりにしようという方向で動いております。きょうは詳細には書けませんでしたが、先ほど仮にポータル事業者様、ＩＳＰ事業者様の代表的なところを例示することに控えさせていただきましたが、具体的にこうしたら、ああしたらというご意見は既にいただいております。バックボーンのところはエンドユーザーが選ぶというのは、他の例を見ても、海外の例、あるいは国内の例を見ても、バックボーン事業者自体を選定するということは、本サービスのコンセプトとも矛盾し、必ずしもあるべき方向ではないのではないかということです。ただ、バックボーン事業者の接続の公平性、オープン性は担保していくということでございます。
○	齊藤部会長ありがとうございました。

５．委員及び専門委員を含めた自由討議

○	齊藤部会長今まで両者でご議論いただきましたが、どうぞ委員の先生方も。
○	ＫＤＤＩ（奥山）１ついいですか、今の。先ほど私も申し上げまいとしましたけれども、ＮＴＴさんのほうで料金設定方法のご指摘があったので、総務省からそれを是正して出し直しました。したがって、問題ないんですということを言われましたので、やはり言っておかないといけないと思うので、一言簡単に申し上げます。料金設定の問題というのは、そういう矮小化された議論になること自体が私としては非常におかしいと思っていまして、一番冒頭に申し上げましたように、そもそも昨年の電気通信委員会の議論の中でインセンティブ競争推進方策を出したときの競争ルールの実効性の担保という大きな法益があったわけです。ところが、その料金設定というのは、そういった一部分の、小手先とは申しませんけれども、そういう技術的なところで合法性が担保されるということから来る法益と、私、法益の比較考量の問題と思いますけれども、私、そういうことを解釈する立場にはもちろんございませんので、政府あるいは審議会の先生がそのどちらかをおとりになるのかということは、私は極めて注目をしておるということだけは申し上げたいと思います。
○	齊藤部会長ありがとうございます。ちょっと私から質問させていただきます。先ほどから、電話機のところは技術開示をしている。Ｌモードゲートウェイもしている。アクセスポイントはどうなんですか。しているんですね。
○	ＮＴＴ東日本（大賀）ゲートウェイ及びアクセスポイントと申しますのは、いわゆる端末機能としてつくっておりますので、基本的には、だれもが同種のビジネスに参入できるという機会があるという品物でございます。そこにＬモード固有のもの、そこはご要望があれば、それが果たしてそのまま可能なのかどうか等、個別のご相談に応じたいということでございます。一番最初の問題としまして、世の中にいろいろなＩＳＰ様やポータル事業者がいらっしゃいますけれども、基本技術としてはそれと異なるものはほとんどないということでございます。問題なのは、電話機側とのインターフェースの部分だけが電話機で軽くできるようにつくっておりまして、それがゲートウェイのところのプロトコルなのでございますが、そこは個別にご説明が必要で、オープンにしているという意味でございます。
○	齊藤部会長そうすると、今、例えば、ＮＴＴ仕様のＬモード電話機を買ってきて、Ｌボタンを押した。そのときに、例えば、どこかのＩＳＰさんが私がゲートウェイをつくった、Ｌボタンを押したら、そのＮＴＴ以外のゲートウェイにつながっていく、そういうふうに設定することはできますか。
○	ＮＴＴ東日本（大賀）Ｌボタンということではできませんけれども、そういう電話機をおつくりになれば……。具体的には、日本テレコム様がご計画を発表されていらっしゃるので、例としてよろしいかと思いますけれども、メーカー様が２ルートのボタンを電話機の中にお入れになることは、構造上全く可能かと思っております。
○	齊藤部会長Ｌボタンというのは、結局はダイヤルをするだけですよね。
○	ＮＴＴ東日本（大賀）そうでございます。
○	齊藤部会長ですから、そのダイヤルでほかのところをダイヤルすればよそにつながるわけですよね。ですから、Ｌボタンという格好、１個のボタンでも発生するアドレスは自由に設定できるので、ほとんど問題はないように思いますが、なぜできないんですか。電話機を買いかえなければできないんですか。
○	ＮＴＴ東日本（大賀）まず、お客様が個別に設定する必要がなくしているというのは１つなんですけれども、それから、その次に、どういうブラウザを搭載すればゲートウェイと呼応して画面が見られるかというところは、上位のレイヤーのところになりますけれども、そこ自体が呼応していないと見えないということなんですけれども。
○	齊藤部会長それは、でも、開放していらっしゃるわけね。
○	ＮＴＴ東日本（大賀）はい、そうでございます。
○	齊藤部会長ですから、それはＬモードゲートウェイをＮＴＴさんの公開した仕様に従ってほかのＩＳＰさんがお使いになれば、その上位の部分は解決する。ですから、つながらないとしたら、Ｌボタンを押したときに、昔、ディーディーアイさんや日本テレコムさんが何かＬＣＲというので、００７７とか、００８８とか発信したように、Ｌボタンは、ＮＴＴの指定したダイヤルしか出ないようになっているというんだけれども、どこの会社でも選べるようなＬＣＲというのは、残念ながら今までなかったんだけれど、そういうふうにすることは技術的には何も難しいことではないと思ってよろしいですか。
○	ＮＴＴ東日本（大賀）基本技術的にはできます。
○	齊藤部会長それをだれが設定するかとか、マイラインみたいに交換機で設定するという方法もあるかもしれませんが、技術的にはあり得ることだと。
○	ＮＴＴ東日本（大賀）はい。
○	醍醐委員いろいろご意見を伺って、審議会サイドから言いますと、とにかく諮問を受けているわけですから、結論を出さないといけないという立場からお尋ねしたいのですが、ＮＴＴ以外の事業者さんからのご意見を伺っていて、私の理解では、ＫＤＤＩさんとケーブル・アンド・ワイヤレスさんの場合は、提供主体がＮＴＴ東西さんである限りにおいては、Ｌモードはこれは認可すべきではないというご意見だと承りました。それから、ニュアンスの違いと言えばそれまでなのかもしれませんが、例えば、イー・アクセスさんとか、テレサ協会さんの場合には、そこの根っこのところというよりかは、このセーフガードをどこまできちっとつけられるか、そういうところに関心と言いましょうか、軸足を置いておられるのかと理解したんですけれども。例えば、イー・アクセスの場合は、ＩＳＰサービスはＬモード端末に限るということを前提にするというのが現実的かと。別会社方式もあり得るけれども、やや現実性は低いかなというお話をされているあたりにも、そのようなスタンスが伺えるのかと思ったのですが、そういう理解でよろしいかどうかということをまずお伺いしたいのですが、よろしいでしょうか。
○	イー・アクセス（千本）イー・アクセスについては結構でございます。
○	Ｃ＆ＷＩＤＣ（リサ・スーツ）おっしゃるとおりです。
○	醍醐委員わかりました。それでは、そもそも提供主体がＮＴＴ東西である限りはだめというのは、根っこの部分でございますので、それは少し次にずらして後の質疑にさせていただいて、セーフガードをどうするか、どこまでほんとうに懸念を払拭できるセーフガードがあり得るかという論点からまずお伺いしたいのですが、その１つとして、例えば、ケーブル・アンド・ワイヤレスさんの場合には、２ページのペーパーにございますように、端末の仕様、地域網、交換機、インターネット部分、コンテンツ、これを一貫的に１つの事業主体がやるというところに根本的に問題があるという、そういうご指摘だろうと思うんです。その場合に、確かに一体的に提供されていると言えるかと思うのですけれども、少し具体的にもう少し立ち入ってお伺いしたいのですが、まずそのコンテンツのところで、先ほど来、議論にはなっているのですが、まず一般サイトと、選べるメニューを分けていらっしゃるのですが、その一般のほうについて1,０００サイトぐらいというお話をされているんですが、やはりそこでどのような選定をされるのかということに大変関心といいましょうか、危惧を持っていらっしゃるわけですが、それについては、この選定基準というものについて、独自に決められるだけではなくて、何らかのそれを公開される。さらにこのホームページ等で拝見すると、他社のご意見も伺うというふうにも書いていらっしゃるのですが、選定基準を設定するに当たって、単に結果を公開するだけではなくて、他社の意見をどのような形でそれを取り入れるようなおつもりがあるのかということ。それから、選べるメニューについては、検討中というところでとどまっているのですけれども、それがほんとうにＩＳＰ事業者、コンテンツのオープン性という点から見て、十分なものがほんとうにあり得るのかどうか。その当たりについて極力具体的にまずお伺いしたいんですが。
○	ＮＴＴ東日本（大賀）まず、コンテンツの部分でございますが、先生のお話の中で一般コンテンツと言われていた部分は、実はメニューコンテンツと呼んでいる部分でございまして、ＮＴＴが決めたジャンルによる、メニューによる検索というものでございます。これはドコモ社の場合に、いわゆる公式コンテンツと呼ばれるものに当たるかと思いますが、私どもでは、メニューで検索できるという呼び方をしております。そちらにつきましては、まず大きな入り口です。Ｌモードというサービスが、生活や地域や家庭ということをターゲットとしたサービスのために、そういった市場に対して市場調査を行い、情報のニーズが高いところを検索しやすいようにジャンル化して提供します。そのほか、倫理審査等、例えば、射幸性の強いとか、あるいは人権にかかわるとか、これはダイヤルＱでもございますが、そういう倫理審査等は第三者機関に委託しますが、例えば、倫理審査基準としてはこういうものを持っているということを、昨年の１０月の報道発表時にその説明会をご紹介し、そしてホームページを含めて公開説明会を実施しております。東西両社行なっております。その際、どういう考え方でそのジャンルというものを構成するのか。そのジャンルとジャンル以外はどういう構造になっているかということを、お申し出があった方にはすべてお渡ししております。さらに、そこでより詳細な検討に入られたいという方で、これも先ほど申しました技術的なハッキングの可能性に対する防衛だけでございまして、そこでその旨を了解いただいた方には、より詳細な技術条件をすべてオープンにしております。１つも断ったものはございません。次に、具体的にどう載せていくかということなんですが、メニューということでディスプレー部も余り大きくございませんので、せいぜい１地域のユーザーから見ますと、３階層、４階層で見られるぐらいということで、１０掛ける１０掛ける１０の1,０００ぐらいという概算値を出しているわけでございますが、ジャンル別にそこが１００ずつになったり、５０ずつになったりいたしますが、そこに関しては、もしご認可いただいた場合には、これより詳細なる選定基準をオープンにいたしまして、そして先着順という方法によっております。倫理審査を条件に、あとは先着順という考え方、こちらも既に明記しております。そして、その基準あるいはジャンルというものに関しましては、既に1,０００サンプル程度のマッサーベを行なっておりますが、これらを統計的精度を高めまして、モニターのフレームをつくりまして、３カ月に１回程度、ユーザーあるいは消費者の意見を直接組み込むようなパネルをつくります。そこの結果を公開いたします。それによりどういうコンテンツがそのメニュー上に入る、入らない、あるいは入れかえが行なわれていくということを公開してまいる予定でございます。
○	醍醐委員わかりました。続けてですが、１つこういう問題が、もう少し具体的に言いますと、現在、一般のＩＳＰでの無制限の接続サービスが、定額は、私がいろいろ伺っているところでは、1,０００円から2,０００円ぐらいが相場だと。今回、この２３０円プラスアルファで巷間３００円前後とかと言われている。これだけの違いが出るのはどのような構造的な理由からなのか。私の聞いているお話が間違っていなければです。それともう１つ、聞いている懸念として、このＬモードというのは、そういうインターネットコンテンツの部分と回線代というのは、一体的に１つの会社が提供している場合に、例えば、一方は定額制、他方の通常の電話の回線代は従量制だと考えましたら、そこのコンテンツを選ぶ場合に、その性格上、長時間の利用を必要とする通常のコンテンツと、短時間で終わるようなコンテンツというのがあり得ると思うんです。そのような場合に、一体的に提供していると、この３００円と低く抑えている分は、電話の長時間利用のほうにシフトして、そちらのほうで合わせる、回収できるような、採算ベースがとれるような、そういうインセンティブというのが潜在的にあるのではないか。そういう指摘もあるわけですが、このあたりについて、先ほどから申し上げた、まずサイトのコンテンツの選定基準がそういう懸念を払拭するような形にできるかということと、この３００円という、２３０円プラスアルファという、これが一般の無料制限接続サービスとかなり大きな開きがある、これはどのあたりから説明できるのかということです。
○	ＮＴＴ東日本（大賀）いわゆるインターネットへの接続料と言っている部分でございますが、ここは電話機という小さな画面に限られまして、表現形態等もかなり制約的でございます。そして、回線スピードも、アナログの場合には9,６００、ＩＳＤＮも３２キロというものでございまして、そういう非常に限られた情報量がゆえに用意すべき部分等も非常に軽微なものになっている。代表事例がメールサービス等で、例えば、添付ファイル等はただちには送れません。しかし、通常のＩＳＰサービスでのメールサービスによりますと、メールの添付ファイルを格納するようなサーバも別に持たなければならないというように、非常に簡易な情報の送受信ということを前提としたゲートウェイ等々、あるいは回線等々のつくりになっているために安くなるということでございます。これが１点です。２点目が、コンテンツでございますが、まずｉモードとの対比は先ほど私どもの三浦副社長からも申しましたが、私どもが既にｉモードで提供されておりますものが、例えば同様に提供されたとした場合ということで、どれぐらいの通信料がかかるということを試算いたしております、１０、２０のサービスにつきまして。メールにつきましては、パケット型のネットワークによる場合よりも高く、最低でも東会社の場合には９円かかりますので、９円ということで、３倍、２倍ぐらいになります。一方、通常の天気予報であるとか、あるいはバンキングであるとか、大半が今回の場合にはおおむね９円、１回の度数登算で終わるであろうと。一部長い情報になるとあり得ますけれども、今、コンパクトＨＴＭＬで提供されておりますものの大半は、９円ないし１８円の世界であろうと見ております。そして、通常のパソコンですと、ダイヤルアップの場合に、ネットサーフィン等々で大変きれいな画像情報、映像情報を次から次に繰っていくことができますが、そういったネットサーフィン的な用法も今回の電話機をベースとしたものは少ないだろうと見ております。番号を見るとか、天気予報を見るとか、銀行の残高を見るとか、準備的な行為に使われるアプリケーションが主たるものになるであろうと見ておりますので、対ｉモードとの比較から、あるいは対パソコンでの通常のサービスとの比較からは、通信料はさほど高くはならないと想定しております。また、お客様向けの周知はきっちり行ないたいと思います。
○	醍醐委員まだありますが、ほかの委員もあると思いますので、ちょっとまた後にします。
○	齊藤部会長ありがとうございました。では、ほかの委員の方、何か。生駒さん。
○	生駒委員ちょっと違った観点からご質問しますけれども、ケーブル・アンド・ワイヤレスさんは、ＬモードによってＩＳＰ市場がむしろシュリンクするというようなお考えを述べられているんですね。一方、もちろんＡＳＰの業界の方は、むしろこれをオポチュニティーだとお考えになっている。その辺をもうちょっとクラリファイしてほしいんですけれども。例えば、今のようなご議論で、ＩＳＰがかなりオープンになれば、これはケーブル・アンド・ワイヤレスさんの考え方は変わってくると考えてよろしいですか。
○	Ｃ＆ＷＩＤＣ（ジェームス・ピッチフォード）確かにインターネット・サービス・プロバイダーが自由にそれにアクセスできるというこの条件については、私どもは懸念をしておりますけれども、ほかにもいろいろな理由がございまして、例えば、このＬモードのサービスが東西ＮＴＴ以外のその枠組みの外側にある組織がこのＬモードというようなサービスを提供するならば、私どもが申し上げてきた懸念はすべて解消するわけです。
○	生駒委員もう１点、ＮＴＴさん以外の通信事業者がこういう類似のサービスを当然考えられると思うんですけれども、そのときにはどういう障害があるとお考えですか。何か障害がある、あるいはおやりになればできると。ＮＴＴさん以外の通信事業者。
○	齊藤部会長Ｃ＆ＷＩＤＣさんに対する質問？
○	生駒委員ディーディーアイさんです。似たようなサービスをするときに、何か特別な障害があるかどうか。
○	ＫＤＤＩ（奥山）それはおそらく私がお答えするよりも、日本テレコムさんが先ほど準備をしておられるから、日本テレコムさんのほうが適当ではないかと思いますが、私どもの現在の立場から申し上げますと、現時点では、私どもはＬモードに参入する検討はしておりません。そうしますと、何か参入をしないために邪魔しているのではないかというふうにとられているきらいがあるので、今ちょうどご質問が出ましたから一言申し上げますが、それはそういうことではございませんで、私どもは、私どもの経営方針に沿って優先順位をつけてやるサービスがいろいろございます。今の段階でここまで至っていないということで検討していないということでございます。赤字だからやらないのではないかというよくいじわるな質問が出るんですが、そんなことを言えば、ＰＨＳなんていうのは、年間１５０億円の赤字を出しながらまだやっていまして、ＰＨＳはドコモさんがとられた。ｉなんかローカルアクセスですから、本来だったら東西両会社があれをおやりになるんだったら、私、よくわかるんです。あれはドコモさんに押しつけて、今度はこちらをやるという。だから、その辺のことが全部一連の問題として私は問題を提起しているというわけでございます。
○	醍醐委員関連ですからあわせて質問したいのですが、いろいろ聞くところでは、きょうは日本テレコムさんはどういうわけか後ろにいらっしゃって、ご質問してもフライングではないのでしょうか。
○	齊藤部会長結構です。どうぞ、日本テレコムさんにご質問いただいて。
○	醍醐委員よろしいでしょうか。前へ出てきていただいてお願いしたいのですけれども、別に日本テレコムだけ言うわけではないのですが、同種の計画をしていらっしゃるということで、経験をお持ちだということで伺いたいのですが、いろいろ聞くところでは、ＮＴＴさんのようないわゆるファミリー企業を持っていらっしゃらないところは、これだけの端末機器を通常価格プラス5,０００円でやるというのはとても難しいというお話も伺ったりもするんですが、それから、さっき千本さんもファミリー企業というお話も出たんですけれども、そのあたりが実態がどうなのかということ。それから、私もいろいろ確かめてみると、今回のＬモードのメーカーさんは、従来のいわゆるファミリーメーカーさんではない家電メーカーさんもいらっしゃるというお話も聞いているんですけれども、いずれにしても、ただ、5,０００万の加入を持っていらっしゃるＮＴＴ東西というのは、強大なパーゲニングパワーを持っていることは間違いないわけでありまして、そういうことがメーカー市場に対して、何か非常に公正競争上問題を惹起するようなことが起こっているのかどうなのか。何かそのあたりはそれぞれ当事者両方からお伺いしたいと思うんですが、いかがですか。
○	齊藤部会長では、まず日本テレコムさん、お願いいたします。
○	○日本テレコム（随行者・櫻井）当社は、たまたまと言いますか、同種サービスを計画しておりました。その計画した経緯が実はインターネット普及云々という話ではなくて、先ほどちょっとお話に出ましたけれども、マイラインが始まって電話機内臓のＬＣＲが消えていくという中で、今までの端末メーカーさんとの今後のつき合いの中で出てきたサービスでございまして、したがって、当社の中のインターネットの部隊ではなくて、電話の部隊のほうが実は開発していたサービスです。ＮＴＴ東西さんのＬモードのほうが私どもの計画より早いということで、愕然と言ったらあれですけれども、そういったことも事実なんですが、今までおつき合いしていた端末メーカーさんとメインでいろいろ開発を進めておりまして、ＮＴＴさんのバーゲニングパワー云々というのは、そういうところに関係ない端末メーカーさんとつき合ってきたと言いますか、そういった感じでございまして、言葉はあれですけれども、正面からぶつかることを避けてきたと言いますか、そういったことが実態でございます。
○	ＮＴＴ東日本（三浦）では、ＮＴＴサイドから答えさせていただきますが、先ほども大賀から話がありましたように、この端末機に関しましては、我々は、いろいろな技術条件を含めてオープンにしております。それで、ファミリーという言葉が出ましたけれども、今、端末機器業界において、ＮＴＴとそういう特別のファミリーと言われる関係というのは全くないと言っていいと思います。買う量に多い、少ないというのは、これは現実の問題としてあるわけですけれども。したがって、今回の場合も、全く端末機器業界さんのほうでいろいろ検討されているという状況はありますけれども、そういう中で、我々は、故意に少なくとも他事業者さんがやることについて邪魔をするとか、そういったことについては天地神明にあれしてありません。申し上げておきます。
○	齊藤部会長ありがとうございます。藤原先生、何かありますか。
○	藤原委員１点だけ。ＮＴＴのプレゼンの１ページ目の③と④の比較なんですけれども、契約形態、それから料金の回収のことについて確認的な質問なんですけれども、④の４番目のポツのところは……。
○	齊藤部会長７ページですか。
○	藤原委員１ページです。情報料の回収ということであるんですけれども、ところが、Ｌモードの契約については、代金回収という形ではなくて債権譲渡という形をとっていますね。現時点では、この制度を立ち上げる時点では、実際に協定事業者が限られているということで、ワンストップショッピング的な利便性ということは理解はできますけれども、将来にわたって、例えば、複数の協定事業者の中からユーザーが選ぶという可能性もあり得るような気がするので、スタート時点はともかく、こういうワンストップショッピング的なことにしてしまうとか、あるいは回収代行ではなくて、債権譲渡という形態をとることについて、多少違和感を私は感じるんですけれども、この点について、何かご説明いただければ幸いでございます。
○	ＮＴＴ東日本（大賀）まず、繰り返しにはなりますが、回線部分に関しては、個々のお客様が直接選ぶということはないことを想定しております。ポータル部に関しては選ぶということがあると思いますが、回線部分は中継的部分でございまして、個々のお客様から見えない形でのサービスのつくりとしておりますので。したがいまして、ＮＴＴとの間の相互接続の数は増えていきますけれども、そこの１社１社を選ぶという行為は将来にわたって、このシステムのつくりとしては困難だと思っております。サービスを変えていけば別ですけれども、このサービスの基本コンセプトそのものと矛盾すると思っております。ボタン１つでつながるという意味です。それで、債権譲渡の部分でございますが、実は何社か今回決まったところ以外もその後いろいろお申し出、出ているんですけれども、実は相互接続先の方が本来はＮＴＴに一体的に料金を設定してもらって、中で自分たちは入って提供したいというご要望があります。これはどういうことかと言うと、サービスはこういう形でスタートしますが、年間せいぜい１００万から２００万の買いかえ需要の部分が見込めたとすると、１００とか、２００のお客様から立ち上がっていくときに、初期のビジネスリスクが大変多うございます。ですから、回収代行を仮に提供した場合に、１００ユーザーであったとしますと、その回線部分が仮に数十円であったとしますと、収入的には非常に少のうございます。ですが、ぶつ切りということで、今回区分けしたサービス提供と料金設定にしておりますが、そのときに、そういった相互接続先のご要望としても、むしろ債権譲渡でお願いしたい、あるいはワンストップで申し込みや料金を回収してほしいというものでございます。そういうご要望によっているというものでございます。エンドユーザーの方から見ましても、２カ所、３カ所、４カ所、５カ所に申し込むよりは、１カ所で申し込むことによってという形をつくっているというものでございます。こういった債権譲渡の形態は、これまで東西会社で扱っているものでも他にございまして、例えば、ポケットベルの料金等そうなんですが、幾つか例示がございまして、そういう例示にのっとり制度的スキームはつくっております。
○	イー・アクセス（千本）済みません、ちょっといいですか。先ほど次の話題に行ってしまったので、醍醐委員からの私どもに対するご質問があったのですが、いわゆる有力通信機メーカーに対する購買力による影響を行使していないかどうか。これはかなり疑義があります。三浦さんは天地神明に誓ってないとおっしゃっていますが、私どもが、例えば、ＡＤＳＬのサービスに関して、ＮＴＴ自体のＡＤＳＬサービスの開始時期に比べて、我々のサービスのほうが早く開始するようなときに、これはもう私どもの経験ですけれども、我々のところは、先ほど申し上げましたようにＩＳＰとホールセールしていますから、直接顧客ではなくて、例えば、ビッグローブとか、ニフティとか、ハイホーとか、そういうところにホールセールしているんですが、こういったところは、アメリカの状況と違って、日本の有力ＩＳＰというのは、ほとんどＮＥＣ、富士通、日立、松下といったＮＴＴが大変な巨大な購買力を持っているメーカーの１部門であるわけです。ですから、既に我々が、これは公正取引委員会に私が呼ばれたときにも申し上げたことなんですけれども、これは非常にグレーな言い方ではあるんですが、そういう購買力を背景にＮＴＴのある会社の幹部がそのサービスを我々のサービスをあんまり早く協力してやらないようにといったような疑義が我々の場合には既にありました。だから、要するに、ＮＴＴは、やはりこういうところに関しては、行動ビヘービアを、極めてこういうことに関しては公正取引委員会に取り上げられないように、きちっとこういうことをやってもらいたい。これは多分トップの人は知らないかもしれないけれども、そういった疑義が今までかなりあったということです。
○	ＮＴＴ東日本（三浦）我々、先ほど私が言いましたとおりの基本的考えでございまして、これからもさらに一層そういう点に配慮していきたいと思います。
○	醍醐委員後回しにしたことをちょっと言わないと、私も気持ちが整理つきませんので、ＫＤＤＩさんとか、ケーブル・アンド・ワイヤレスさんがおっしゃっているもう少し根源的なところの問題なんですが、県内に終始しているかどうか、重たい議論ではあるんですが、やはり避けては通れない議論であると思っております。この部分につきまして、他事業者さんの場合には、接続であれ、何であれまたがっているではないかというご指摘だろうと思うんですが、ＮＴＴがおつくりになっている文章等を見ますと、そこの部分は自前ではなくて接続でやることにしているからクリアしているんだと、そういうご指摘だと思うんです。接続か自前かで結論が変わるかどうかというあたりは、それはまた別の場で私どもが議論させていただくとして、１つ残るのは、このゲートウェイではないのかと思うんですけれども、このゲートウェイというのはＮＴＴさんが自前で設置される。ほかでもつくれるのかと言ったら、つくれなくはないというお話がありました。今回のネットワークではＮＴＴさんが自ら設置される。このゲートウェイというのは、どう見ても県内に終始するサービスのためのものではない。明らかにこれは外へ出ていくものである。この点は、だから、接続でやっているからクリアできるという枠からおさまり切らない部分があるのではないかと思われるのですけれども、その点について、まずＮＴＴ東西さんはどう思われるのか。この４ページを見ますと、そのゲートウェイのところについて、先ほどのご説明では、これは伝送機能ではない、サービス実現装置である。そういうふうにおっしゃっているんですが、このような言い方をすることによって、私が今言っている問題が解消できるのか、できているのかどうなのか。そこのところを伺いたいんです。
○	ＮＴＴ東日本（大賀）まず、私ども、これまでのサービスとの対比で考えておりますが、サービスの特性として、あるサービス処理機能をまとめておかなければならない。あるいは、まとめたほうが経済効率があるという種のものがございます。まとめなければならないというのは、例えば、フリーダイヤルの地域版でございますが、フリーアクセスというサービスをこの２月から開始いたしておりますが、その着信事業者に関します顧客のデータベースを持ち、そのお客様ごとの設定された条件によって、県内ではございますが、接続外、ルーティングをしてつないでいくというサービスがございます。この接続装置等は物理的に分けることができない。つまり、サービス位置づけのためには不可避であるというものがございます。それから、また、例えば、ダイヤルＱのいろいろな計算装置であるとか、でんわ会議サービスというものがございますが、こちらも、例えば、でんわ会議というのは、北海道の方も東京の方もつなぎ込んで、そしてマルチ接続にして、そして指定があった条件に応じて会議用に使っていただくというサービスでございますが、これもそこで一括してお客様情報を管理し、そしてサービス実現に必要な機能を持ち合わせているというものでございます。これらに関しては、再編後の議論の中でも、その設備の効率的運用や料金低廉化のために、サービスの処理部に係る、サービスの制御に係るものは、集中的な設置は了解されていると理解しております。その結果、こういうものも提供可能であったと考えております。番号案内サービス等も、データベースも集中設置しておりますし、実際に番号案内をする案内台、これもすいているところと全国につなぎ分けていくという意味におきまして、伝達の部分、伝送網の部分自身は他の会社の回線を使っておりますが、そのサービス処理部に関しては、県を超えたお客様に対して１つの装置により提供しているというものでございます。
○	醍醐委員そうすると、この部分については別組織でやったらどうかというご意見も先ほど出ましたが、仮にＮＴＴさんがやられるとした場合に、例えば、Ｌモードメールがここで通りますが、もちろん。ただ、ＩＳＰのメールもできるように、ここにコロケーション的な接続ということの申し入れがあった場合にはそれを受けられるということは、どうなんでしょうか。
○	ＮＴＴ東日本（大賀）その意味でございますが、いわゆるコロケーションはゲートウェイは可能でございますので、局舎をコロケーション環境にできるかという意味においては、まず１点そのとおりでございます。２点目に、そのゲートウェイの中のコロケーション環境と言っておられる意味が正確にはつかめないんですけれども、そのインターフェース条件等をオープンにして、そしてそのコロケーションのご要望というのは一体どういうことかというのは、具体的にご要望を承りたいと思います。例えば、認証機能だけを使わせてほしいというようなことであるならば、それはそれでお申し出があった段階で検討させていただくということでございます。
○	醍醐委員その場合、例えば、２３０円という料金がアンバンドルしなければいけないとかというふうな問題は起こってまいりませんか。
○	ＮＴＴ東日本（大賀）実は今の２３０円の中でも、交換機で実現している機能と、ゲートウェイで実現している機能に関しては、アンバンドルをしておりまして、例えば、メッセージがあるよということをお伝えするような機能があるんですが、これは交換機の機能も使っておりまして、一、二年前に官報公示をし、そしてアンバンドルして今回提供するものでございます。ゲートウェイに関しても同様に、どの機能をどうアンバンドルするかというのは、もしご要望がありましたならば、それは検討させていただきます。今のところは、多くのＩＳＰ様とご相談させていただいておりますが、そういったゲートウェイ機能部の中自体のアンバンドル提供というものは出ておりません。ポータル的提供のご要請は出ておりますけれども。
○	齊藤部会長さっきちょっと私からご質問。さっき４ページのような類似構成として、フリーアクセスとか、でんわ会議とかおっしゃったわけですが、それはネットワークコントロールポイントとしての機能ですよね。そこをデータが通っていませんよね。
○	ＮＴＴ東日本（大賀）フリーアクセスに関してはご指摘のとおりです。
○	齊藤部会長でんわ会議は？
○	ＮＴＴ東日本（大賀）でんわ会議は物理的につながっておりまして、ほとんど一緒でございます。
○	齊藤部会長しかし、県内通信に限るんですか。でんわ会議を……。
○	ＮＴＴ東日本（大賀）いえ、北海道と東京の方がでんわ会議をなさる場合に、同一の装置で実現しております。
○	齊藤部会長じゃあ、それをＮＴＴ地域サービスとしてやっている。
○	ＮＴＴ東日本（大賀）はい。
○	齊藤部会長そうすると、地域サービスの東京－大阪間の地域サービスとか、東京－北海道間のサービスがあるということですか。
○	ＮＴＴ東日本（大賀）東京地域間の通話料金そのものは、他会社のサービスになっております。通話そのものは。伝達部は。ただ、マルチでつながるというサービス処理機能、そこは地域会社のサービスとしてございます。
○	齊藤部会長そうすると、例えば、私知りませんでしたが、仙台－札幌間でやると、通信料金は、東京－仙台、東京－札幌間の足し算が取られる、そういうことですか。今のでんわ会議は。
○	ＮＴＴ東日本（大賀）それぞれのつなぎ先の料金が設定されております。その接続自体は長距離事業者様経由でつながるということになっています。
○	齊藤部会長ですから、そのコントロールポイントというか、でんわ会議のハブが東京にあるかどこにあるか知りませんが、それを足し算した料金、東京にあるよりは、きっと青森ぐらいにあったほうが、札幌－仙台間の……。
○	ＮＴＴ東日本（大賀）全国複数カ所にはございますが、全県にはございません。サービスによりまして、例えば、１１大都市等に置いたほうがいいもの、あるいは全国１つで、東西会社は別でございますから、東会社で１つで置いたほうがいいもの、それから、もう少し小さなエリアで置いたほうがいいもの、これはサービスの特質によって異なるかと思います。
○	齊藤部会長はい、わかりました。それに関して、多分ディーディーアイさんが心配していらっしゃるのは、Ｌモードゲートウェイを通して実質的にそういう全国サービスをするということが問題なんだというご指摘なんだと思うんですが、ＫＤＤＩさんに伺います。Ｌモードサービスを提供しているということは、だれが提供しているのかという、提供主体とそれぞれの部分をだれが持っているかということとは、密接に関係するようで、あるいは独立しているようでといろいろ議論があると思うんですが、Ｌモードゲートウェイを先ほどの話で、ＮＴＴコムさんがやるならば、例えば、ＮＴＴコムがやるなら異議はないとおっしゃったと思うんですが、それならばＫＤＤＩさんはよろしいのですか。
○	ＫＤＤＩ（奥山）ただ、ＬモードサービスをＮＴＴコミュニケーションズがやるということは……。
○	齊藤部会長Ｌモードゲートウェイをやるということです。
○	ＫＤＤＩ（奥山）ゲートウェイだけを。ゲートウェイだけをやるというと、余り現実的ではないと思いますけれども、そういう意味では、１つの、今、「ＮＴＴ地域会社がこのゲートウェイをやることについての問題」は１つクリアされると思います。
○	齊藤部会長ＫＤＤＩさんがいろいろ書いておられるんですけれども、Ｌモードの提供主体はＮＴＴコミュニケーションズであるべきだと、こういうふうに書いてあるんですが、提供するということは、どういう要件を満たせば提供するとみなすし、どういう要件を満たさなければ提供していないというふうに言えるのかということについて、何かすべてのコンポーネントを持って営業もしたら、それは確かに提供していますよね。少しずつ持って、実は持っているんだけれども、営業は別の人がやるということもあるかもしれないし、そこのところ、コンポーネントを持つということと、営業するということの間には、いろいろな解釈の点があり得ると思うんですが、ディーディーアイさんの何かお考えはありますか。
○	ＫＤＤＩ（奥山）いろいろあると思いますけれども、ここでイメージして書きましたのは、やはり現実に問題になっているＮＴＴ東西が提供するということに対する私どもの反論でございますので、ＮＴＴ東西のような地域会社がやることを前提として、それを想定しての反論でございます。その一部分だけをＮＴＴ、ゲートウェイの部分だけは長距離がやるとか、これはそういうことを前提にしての論理構成になっていません。したがって、ＮＴＴコミュニケーションズがやるということは、ＮＴＴコミュニケーションズが料金設定も全部やるという前提で、私どもはこのペーパーはつくっております。
○	齊藤部会長一部だけ何とかするというのは、矮小化するというような表現でさっきおっしゃったので、そこら辺のところにいろいろ込められているような感じもしますが。大体時間が５時になりましたが、先生方、よろしゅうございますか。

６．閉会

○	齊藤部会長それでは、大変いろいろお話を伺いまして、大変ありがとうございました。また、今後いろいろ書面その他でそれぞれにお伺いをするということもあろうかと思いますが、その節はよろしくお願いいたします。それでは、きょうはどうもありがとうございました。

午後５時０２分閉会