開会
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| ○ | 醍醐主査 ただいまから、競争政策・ユニバーサルサービス委員会の第8回会合を始めさせていただきたいと思います。
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議題
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(1) ユニバーサルサービス作業部会取りまとめ(案)について
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| ○ | 醍醐主査 本日の会合は、ユニバーサルサービスの在り方に関しましてパブリック・コメント招請前の草案段階の審議を行います。審議の最後の大詰めの段階ということでございますので非公開とさせていただきたいと思います。
それではお手元の議事次第に従いまして議事を進めていきたいと思います。本日の主な議題は、先ほど申しました、この委員会の下に設置されておりますユニバーサルサービス作業部会の取りまとめ案につきまして、当作業部会から提出をいただき、それをこの本委員会でご議論いただくということになっております。
それでは、ユニバーサルサービス作業部会の主査を務めさせていただいております私から、これまでの審議経過につきまして、その概要をご報告させていただきまして、その後、事務局から資料1に基づきまして、取りまとめ案について詳細にご説明をいただきたいと思っております。
まず、この作業部会での審議の概要でございますが、ユニバーサルサービス作業部会では、第一次答申におきまして、ユニバーサルサービスを安定的に確保するための方策として様々な考え方の中で基金制度を採用することが望ましいという考え方を既に示しておりまして、それに基づきまして、先般の電気通信事業法等の一部を改正する法律におきましても、用語等はともあれこの基金に基づくユニバーサルサービスの確保の方策につきまして手当てがなされたところでございます。
その法律の公布を受けまして、ユニバーサルサービス基金制度のより具体的な制度設計について今日まで審議を行ってまいりました。その審議の日程でございますが、お手元の1枚ものの資料で、(参考)として日程表をお配りしております。
まず作業部会におきましては、7月2日以降、計10回の部会を開催し、その中では3回に分けまして事業者及び関連する団体からのヒアリングを行ってまいりました。失礼、10の事業者と団体でございまして、延べの回数が11回でございます。
また、ユニバーサルサービスにかかわる、後ほど申し上げます純費用を算定するに当たりましては、サービスを直接に行う管理部門と併せて指定設備の利用部門の費用につきましても、その取扱いが問題となることから、別途これをより専門的に検討する場といたしましてアドホックグループを設けました。
そこにおきましては、作業部会の関口専門委員を主査として、関係の事業者等を交えまして、非常に短期間ではございましたが、計6回の審議が行われ、その結果を作業部会に報告をしていただいたところでございます。ただ、この利用部門の収入の取扱い等につきましては、なお、今後も検討の課題が残っているということでアドホットグループはいましばらく継続していただくこととしております。
次に取りまとめ案の概要でございますが、大まかな流れだけ申し上げる意味から資料1の1枚開いていただきました目次をごらんいただきたいと思います。まず従来ユニバーサルサービスはNTT東西の採算地域から不採算地域への地域間の補てんという形でその提供が確保されてきたところでありますが、今般地域通信市場、特に都市部の採算地域におきまして、競争を促進しようということが眼目でございますので、そのような競争政策の進展を見込んだといたしまして、NTT東西のコスト負担のみではそのような環境下でユニバーサルサービスを安定的に確保していくことが困難となるおそれがあるという現状認識を踏まえまして、NTT東西以外の電気通信事業者につきましてもユニバーサルサービス提供の確保に必要なコストを応分に負担していただくと、そのような基金制度の導入が決定された経緯がございます。また、このような補てん制度は競争中立性という観点からも正当な制度であると判断しているところでございます。
このように競争の進展に対応して、基金が必要となる趣旨に鑑みましてユニバーサルサービス、ここでは「基礎的電気通信役務」という呼び方をしておりますが、その提供にかかわるコスト、これを「純費用」という呼び方をしておりますが、その算定方式につきましては、不採算地域における赤字部分が採算地域における黒字部分で相殺しきれない部分を、先ほど申しました純費用というふうに観念いたしまして、それをどのように補てんするかという考え方に立った。
その場合には種々の方式を検討いたしましたが、競争の進展に見合って基金を活用するという趣旨に鑑みまして、この採算地域、不採算地域での相互補てんが事実上困難となるという時点をとらまえまして基金を活用すると。それが競争の進展に合わせたユニバーサルサービスの確保の方策であると考え、いわゆる相殺型と呼んでおります不採算地域と採算地域の収支の相殺の結果、支出超過いわゆる純費用が発生することをもって補てんの対象とするコストという考え方を当座とるのが適当ではないかという判断でございます。
なお、このような方式につきまして、不採算地域のコストを算定するに当たりましては、いわゆる実際原価、ヒストリカルコストではなくて、効率的な経営の下において、なお生ずるコストという意味で長期増分費用方式というものを前提にしているということを付け加えておきたいと思います。ただ、このような方式を当面採用することにいたしましたが、定期的に純費用算定方式については検証すると。そして純費用を算定するための基礎的な経年データが蓄積された段階におきましては、より競争に中立的と考えられる、いわゆるベンチマーク方式、アメリカで採用しておりますようなベンチマーク方式に移行することが適当という取りまとめ案とさせていただいております。
また、純費用の算定に際しましては、先ほど申しましたとおり、長期増分費用方式による指定設備管理部門のコスト算定に加えまして、指定設備利用部門のコストもかかわりを持ってくるということから、その利用部門の費用のうち、どれだけが他事業者の負担としてもっと負担を求めるのが適当か。それを競争中立的という観点から、競争に対応する費用等については、これを他事業者の負担に求めることは適当ではないという判断の下に一定の調整を行うこととしております。
次は補てんを求めるコストの算定が定まったとしまして、次にはそのコストを負担する事業者及び負担の割合を決める基準ということが問題となってくるわけでありますが、負担事業者の具体的な範囲につきましては、基礎的な電気通信役務、いわゆるユニバーサルサービスを提供する適格事業者と呼んでおりますが、役務面に着目して、音声伝送役務を提供している事業者を負担の対象範囲とするという考え方と、適格電気通信事業者、いわゆるユニバーサルサービスの担い手である事業者の設備面に着目して、その設備に受益を受けている事業者を負担者の範囲とするという考え方を検討してまいりましたが、今後のユニバーサルサービスの概念の動向も踏まえまして、この点は慎重に判断する必要があるということから、この後で予定されております取りまとめ案に関する意見募集について、寄せられた意見も踏まえながら、改めてこの作業部会として検討したい。
つきましては、本日この委員会での検討結果も、皆様方のご意見もいただきたいということで、この点につきましては結論を現段階では示さずに、2つの役務面から着目するアプローチと設備面に着目した受益の考え方とそういう両論で意見を求めることとしたいと本日お諮りする次第でございます。
更に、今度はコスト負担比率、コストを幾ら各事業者に負担を求めるかでありますが、これにつきましては、電気通信事業者の売上高比を採用するのが適当ではないかというふうにお示ししております。また、その際には適格電気事業者ともなるNTT東西自身もこの負担を求めることとしております。
ユニバーサルサービスの範囲につきましては、一番これが出発点でございましたが、第一次答申で提言いたしましたように、加入電話、公衆電話、緊急通報が該当すると考えまして、マイライン制度の導入により競争的な料金引下げが実現されている市内通話につきましても、当座これが全国エリア内での均一料金、下げの方向での時間差は認められるとしても、基本的には均一料金を堅持することが当座望ましいという判断の下に、そのような仕組みを確保する意味から、市内電話につきましても当面ユニバーサルサービスの範囲に含めることが適当ではないか、そのような取りまとめをさせていただいたところでございます。
概略は以上でございますが、更に詳細につきまして、事務局から説明をお願いしたいと思います。 |
| ○ | 谷脇事業政策課調査官 それではお手元の資料1でございますけれども、まず全体の構成として目次をごらんいただければと存じます。
まず全体として基金制度の基本的な枠組み・趣旨といったものが最初にございます。2といたしまして、ユニバーサルサービス、法文上は基礎的電気通信役務という言い方をしておりますが、その対象範囲等について記述をしてございます。その後、ユニバーサルサービスを提供する事業者、これを法文上「適格電気通信事業者」という呼称でございますが、これを指定する際の要件等についてまとめております。ユニバーサルサービスを提供する際のコストをどのように算定をするのかという点についての記述が第4章でございます。第5章として、今度はコスト負担をする、コスト負担事業者の立場から、コスト負担をどういうふうにルール付けていくのか。このファンド自体がどの時点から稼動をしていくのかというのが第6章。その他制度運営に際して検討すべき事項が第7章。今後とも検討していくべき課題について第8章にまとめていると、こういう構成でございます。
早速1ページ目でございます。「基金制度の基本的枠組み」ということでございますが、ただいま主査からもご紹介ございましたように、昨年の第一次答申の中で、競争政策とユニバーサルサービス政策の在り方について一体として検討する必要があるとの観点から、ユニバーサルサービスの提供を確保するための新しい枠組みを早急に整備する必要があるというご提言をいただいたところでございます。
その際、NTT東西以外の事業者を含め負担する“play or pay”原則、すなわちユニバーサルサービスを提供するというplayを行うか、さもなければ一定のコスト負担をpayするという原則に基づきまして、新たな枠組へと転換するための制度整備を速やかに行うということでございます。
3)にございますように、こうしたコスト負担の事業者間の負担の公平性を担保する。あるいは国際的整合性という観点から、基金方式が適当であるというご提言をちょうだいしております。
これを受けまして、今年私ども電気通信事業法等の一部改正法案を提出をいたしまして、この6月に成立をした。
また、この基金制度については、公布から1年以内の施行ということになっておりますので、来年の6月を目途に基金制度が制度的に発足をすると、こういう形になっているわけでございます。
今回は、今、主査からもご紹介ありましたように、この基金制度のより具体的な制度設計について、技術的な側面も含め審議を行っていただいたと、こういう中身でございます。
2ページ目でございますが、今回の基金制度の整備をした趣旨ということでございますが、当然のことながら、ユニバーサルサービスを確保するという観点から、2)の下線のところでございますが、今後、地域通信市場、とりわけ都市部等の採算地域においては競争の進展が見込まれる中で、NTT東西のコスト負担のみによってはユニバーサルサービスの提供を維持することは困難となる。従いまして、不採算地域においては国民利用者の利便の確保が図られないおそれがある。
このため、NTT東西以外の電気通信事業者についても、ユニバーサルサービス提供の確保に係る応分のコスト負担を求めるということで、地域通信市場におきます事業者間の競争が進展する中にあっても地域間格差のないユニバーサルサービスの提供を確保し、国民利用者の利益を確保するというのが今回の基金制度を導入する趣旨ということでございます。
このユニバーサルサービスの維持ということと併せまして、ユニバーサルサービスであるがゆえに、料金水準をどのような水準に確保していくのかという点がございます。1ページおめくりいただきまして3ページ目でございますが、ユニバーサルサービスの料金水準につきましては、他のサービス料金と異なり、あまねく公平に提供されるべきサービスであるという役務の性格に鑑みまして、基本的には均一料金を維持するという観点から検討する必要がございます。
NTT東西各社の業務区域内におけるローカル、市内通話の料金につきましては、均一料金の維持を基本とすることが適当であるというのが第一次答申でのご提言でございます。
また、NTT東西各社間の料金格差につきましては、両者間のヤードスティックコンペティションが働くことが期待される中、料金を引き下げる方向で格差が生じることはあり得るというご提言でございました。
このようなユニバーサルサービスの料金水準に関する考え方は、ファンド制度が導入され外部補助へ移行する段階になっても何ら変更が求められるものではないだろう。国民利用者の利益保護の観点からは適当であるということで書かせていただいております。
今回の「基金制度の制度的な位置付け」ということで(3)に整理をさせていただいておりますが、2)のところに、NTT東西以外の電気通信事業者がサービスを提供する場合に、主としてNTT東西の加入者回線と接続等を行いまして自らのサービスを提供しているという状況にございます。そういった意味でNTT東西以外の事業者は、NTT東西の加入者回線から受益をしているという側面を持っております。
このため、他の事業者の電気通信事業収益等が大きいほどNTT東西による加入者回線の提供によって受益をしているという考え方に立ちまして、NTT東西の提供しております加入者回線の維持に係る費用について受益相当分を負担金として負担をするという制度といたしまして基金制度を導入するというのがこの制度の位置付けでございます。
4ページ目でございます。今回の法改正におきましても、NTT法におきます第3条の規定、1)のところに引用がございますが、いわゆるユニバーサルサービス提供責務の規定についてはそのまま存置をしてございます。
これは2)にございますように、今回の制度改正後におきましても、依然として不採算地域におきましては、NTT東西の事実上の独占、これは換言すればNTT東西以外の事業者がユニバーサルサービスを提供する適格事業者として指定されることがなかなか想定しがたい状況が継続すると考えられるわけでございます。このため、引き続きNTT東西にユニバーサルサービスの提供を最終的に担保する事業者としての役割を期待するという観点から、NTT法第3条の責務規定を存置させているということでございます。
しかしながら、3)にございますように、この責務規定につきましては、今回の基金制度施行後の状況などを見ながら、この規定がなくてもユニバーサルサービスの提供が安定的に確保されると判断されるに至った段階におきましては、これを廃止することも当然あり得るといった記述でございます。
次に5ページ目でございます。大きな2番目としてユニバーサルサービス、「基礎的電気通信役務の対象範囲」についてでございます。
これは2)にございますように、先ほどご紹介がございましたように、加入電話サービス、具体的には加入者回線アクセス、まさにラストワンマイルの部分プラス市内通話、公衆電話、緊急通報、こういうサービスが具体的な範囲として第一次答申におきまして既にご提言をいただいておるわけでございます。
この中で特に市内通話につきましては、先ほどご紹介ございましたように、今年の5月からマイライン制度が導入されたということで、競争的なサービス提供が全国的に行われているという状況にございます。従いまして、これをユニバーサルサービスの対象範囲に引き続きとどめておくのかどうかというようなご議論がございます。
これにつきましては、6ページ目をお開きいただきますと、仮にユニバーサルサービスの対象から外した場合には、いわゆる均一料金制の要請がなくなることから、NTT東西の各業務区域内におきまして、特定の採算地域のみ料金を引き下げるといったようなことが起こり得るわけでございまして、こうした料金体系の見直しを許容することが適当とは言いがたいのではないか。
従いまして、4)にございますように、市内通話につきましては、当分の間、引き続きユニバーサルサービスの対象範囲とするのが適当ではないかということでございます。
次に公衆電話でございますけれども、特に昨今、携帯電話が普及をする中、公衆電話を引き続きユニバーサルサービスとして位置付けることが適当かどうかという観点でございますが、2)にございますように、公衆電話はすべての公衆電話が災害地等におきまして優先電話として扱われる。つまり通信の疎通が非常に難しい中にあっても優先的にその取扱いが行われるようになっております。また、移動電話のように個別の加入契約が不要であるという意味において、誰もが利用可能であることを考えますと、依然として社会生活上の安全、戸外における最低限の通信手段として公衆電話をユニバーサルサービスに含めるというのは社会的な意義があると書いてございます。
それでは、具体的に公衆電話の中でどれくらいの範囲をユニバーサルサービスというふうに位置付けていくのかということでございます。7ページ目に移ってまいりますが、2)にございますように、基本的には現行の第一種公衆電話の設置基準を概ね適当とする意見が多かったことから、これを設置基準として省令で規定することが適当であるとしております。
この第一種の公衆電話設置基準とは何かと申しますと、その下に細かい字で恐縮ですが、脚注の2がございます。現在、NTT東西は、公衆電話の設置に係る社内基準として「第一種公衆電話」、「第二種公衆電話」という2つのカテゴリーを設けております。このうち、第一種の公衆電話につきましては、戸外の最低限の通信手段を確保するという観点から、市街地では概ね500m四方に1台、その他の地域では約1km四方に1台という基準を設けて、これに沿って設置をしているということでございます。これを社内基準ではなくて、今回の基金制度においては省令レベルで明確に規定をしていこうということでございます。
ここで1点問題になりますのは、4)にございますように、公衆電話にはアナログ公衆電話とデジタル公衆電話がございます。このいずれを第一種の公衆電話つまりユニバーサルサービスの対象範囲として指定するのかという問題が出てまいります。
この点につきましては、5)にございますように、同一の地点にアナログとデジタルがあるというときに、デジタルをユニバーサルサービスの対象として指定をすることになりますと、デジタルのほうがコストが単位的に高いことから、NTT東西の主体的な判断により、純費用、つまりユニバーサルサービス提供コストの額を増加させることが可能になるということになります。
従いまして、次の8ページ目の6)でございますが、ユニバーサルサービスの対象となる公衆電話のコスト算定に当たりましては、これが現実にはデジタル公衆電話であったとしても、最低限のコストとしてアナログ公衆電話の費用を用いることが適当であろうとしております。
次に(4)のユニバーサルサービスの種別の在り方でございますが、これは法律上、適格電気通信事業者、すなわちユニバーサルサービスを提供する事業者を指定する際に、役務ごとに種別を設けてこれを指定することができるとされています。
これは先ほど申し上げました加入、公衆、緊急通報いろいろあるわけですが、2)にございますように、加入電話、公衆電話、緊急通報を1つの種別として適格事業者を指定するというやり方や、端末の別に着目をし、加入電話と公衆電話に分けて2つの種別で指定をするという考え方がございます。
仮にグルーピングとしてすべてをまとめて1つの種別とする場合には、例えば公衆電話と接続をしていない事業者がコスト負担をするのかという点について合理的な根拠がないのではないかという考え方もあり得るかと思います。
しかし、この点につきましては、一番下の(イ)のところですが、公衆電話と接続をしている事業者の場合は、それ以外の事業者と比べまして、公衆電話等の接続によりましてそれだけ多くの収益を上げる蓋然性が高いと考えられます。従いまして、事業者間のコスト負担の公平性は損なわれないと考えられます。
また、公衆電話の赤字を加入電話の黒字で賄うという両方をまとめて1つのバスケットにしてしまうということについて、これは内部相互補助が前提となっているとも言えようかと思います。この点につきましては、現行のプライスキャップ規制におきましても、両者を「音声伝送役務」という1つのバスケットに含んで考えているという整理を踏まえれば、このような内部相互補助は許容されると考えられます。ただ、種別を1つにすることによりまして、事実上公衆電話を提供しておりますのがNTT東西しかございませんので、種別を1つにする=NTT東西のみ適格事業者として想定をするということになるわけでございます。
仮に種別を2つとする場合には、公衆電話と加入電話を分けるという形になりますので、例えば加入電話部門につきましては、複数の適格事業者の登場を促すということも可能になるわけでございます。
しかしながら、現状認識として、6)にございますように、NTT東西以外が現時点でユニバーサルサービスを提供する事業者として指定をされるということがなかなか想定しがたい状況にあることを考えますと、実態としてあえて種別を分ける必要性は高くないと考えられます。従いまして、少なくとも制度発足時におきましては、種別を1つとしてスタートする。将来的な見直しはあり得べしということで種別を1つとすることでどうかということでございます。
次に10ページをお開きいただきたいと存じます。上のほうの3)ですが、緊急通報をユニバーサルサービスの対象とするといった場合に、すべての端末から発信される緊急通報を対象にするのかどうかということでございます。この点につきましては、基本的にユニバーサルサービスの対象が加入電話、公衆電話、公衆電話の中でもとりわけ一種公衆ということでございますので、ISDN、第二種公衆電話、携帯電話等から発信される緊急通報については、これをユニバーサルサービスの範囲には含まないとしております。
それから、コレクトコール等のオペレーターを介した通話の取扱いでございますけれども、これにつきましても、国民生活に不可欠な役務であると解することはなかなか難しいのではないかということから、これをユニバーサルサービスの対象外といたしております。
1ページをお飛ばしていただきまして、12ページ目でございます。第3章としてユニバーサルサービス提供事業者であります「適格電気通信事業者の指定要件等」でございます。法律上、3つの要件を課しております。
1つが、ユニバーサルサービスに関します会計を整理・公表していること。
2つ目として、接続約款を定めていること。
3つ目として、業務区域の範囲が総務省令で定める基準を満たしていること。すなわちエリアカバー率が一定以上という観点でございます。
特に、次の13ページ目をお開きいただきますと、中ほど以降エリアカバー率についての考え方を記述してございます。特に加入電話に係るエリアカバー率につきましては、1)にございますように、ユニバーサルサービスの提供を行っていると広く認められる程度として、一定の面的広がりをもってサービス提供を行っていることが必要であろうということでございます。
具体的に何をメルクマールにするのかということですが、加入電話が住宅や事業所等で用いられている固定電話であるという性格に鑑みますと、世帯数をベースに加入電話のエリアカバー率の基準を設定することが現実的であろうとしております。
次の14ページ目の3)でございますが、先ほど申し上げましたように、当面はNTT東西以外の事業者が適格事業者の指定を受けることが想定しがたいという前提の下、東西を念頭に置いた基準をもって設定すれば足りるという考え方から、ひとまずエリアカバー率の基準を100%とすることが適当であろうといたしております。
次に15ページ目でございますが、公衆電話のエリアカバー率につきましては、加入電話とは異なるエリアカバー率の基準を設ける必要があろうかと思います。
これは2)にございますように、単に公衆電話の設置台数を維持するだけでは設置基準に合致している。すなわち500m四方に1台といったような台数だけでは必ずしもエリアカバー率が確保されているかどうかわからないというところがございます。
技術系ではございますけれども、3)にございますように、公衆電話につきましては、500m四方、1km四方のメッシュを全国的に設けまして、このメッシュの中で公衆電話はどれくらい置かれているのか、何%ぐらい、このエリアでカバーされているのかというのを基準として算定してはどうか。
また、現行の一種公衆の設置水準の低下を招かないという観点から、次の16ページ目に入ってまいりますけれども、今の設置台数をベースとして地域メッシュによるエリアカバー率を算定をいたしまして、これが現状よりも下回らない水準でこれを維持していただく。また、このエリアカバー率については定期的に見直しをしていくことが必要であろうと書かせていただいております。
次に17ページ目以降でございますが、それではユニバーサルサービスの提供コストをどのように算定をしていくのかということでございます。
原則は、1)にございますように、いわゆる接続料算定にも用いております長期増分費用方式を採用することが適当ということでございます。 |
| ○ | 山本専門委員 申し訳ありませんが、区切ってやってもらったほうが、内容が頭に入らなくて、これだけ多くの内容をわあっと言われてもちょっと戻ることできないので、2回ぐらいに分けて、ここの3で切ってもらって議論してもらったほうがいいのではないかと思うのですけれども。 |
| ○ | 醍醐主査 これは委員の判断で進めさせていただければいいと私は常に思っておりますので、そういうことでよろしければ、そのようにさせていただきます。
ただ、その場合、報告する側としては、全体を見定めていただいた上でないと少し理解が及ばないところがあるかもしれませんので、その点は少し完結していないということもご了解の上で、必要に応じて後ろのほうも説明するかもしれませんので、その点、ご了解いただければよろしいですか。 |
(「はい」の声あり)
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| ○ | 醍醐主査 そういたしましたら、今、4のところに来ているのですが、1、2、3のところでひとまとめでよろしいでしょうか。 |
| ○ | 直江専門委員 4まで行って、5から先は別としたほうがいい。 |
| ○ | 醍醐主査 大きく分けると4までと5以下とは明らかに分かれます。特に3、4は基金から補てんをもらう側の問題で、誰がもらう資格があるのか、もらう金額はどう決めるのか。5以下は出す側はどなたがどれだけ出すのですかという問題、あと7、8とあります。
そうしましたら、1と2は総論的なことですので、ユニバーサルサービスの役務の範囲はどこまでで括るかということ。これも事務局は公衆電話等と細かなことを説明していただいたのですが、やっていくと、こういうことをやらなければ制度としては仕上がらないということがございまして、それでないとコスト算定もできないことになりますので、1と2のところ、11ページまででご質問、ご意見等ございますでしょうか。
特に2の「基礎的電気通信役務の対象範囲等」というところ、作業部会では相当議論してきた箇所でございますが、皆さん方、そのような議論にお加わりいただけなかったことでございますので、いかがでしょうか。 |
| ○ | 加藤専門委員 5ページのところなのですけど、加入者回線アクセスと市内通話と公衆電話の中でも一番安いものと緊急通話とこういうことですね。 |
| ○ | 谷脇事業政策課調査官 はい、そうです。 |
| ○ | 加藤専門委員 端末のところで、今、例えばこのビルの1階で見るとグレーのほうが対象になって横長のはならない。 |
| ○ | 吉田料金サービス課長 緑が対象になっています。 |
| ○ | 加藤専門委員 緑になるの。そうするとこの建物の中では1つもないということになるわけ。この近所全然ないです、緑なんて。 |
| ○ | 吉田料金サービス課長 そうかもしれません。緑が対象になってグレーがない。 |
| ○ | 佐藤専門委員 緑が対象というか、緑の機能を対象として、グレーに見えるけど、あれを緑。デジタルの機能や何かが入っていても使っていませんから、ユニバーサルサービスの対象は音声ですので、アナログですので、グレーの色をしていても緑と見ましょうという意味で置き換えているのだと思います。 |
| ○ | 加藤専門委員 わかりました。 |
| ○ | 佐藤専門委員 その色を見ないとかという話ではないので。 |
| ○ | 加藤専門委員 緑は見ない。 |
| ○ | 谷脇事業政策課調査官 ユニバーサルサービスの対象の公衆電話が霞が関に1台もないということにはならないです。 |
| ○ | 加藤専門委員 わかりました。それを今まではNTTの社内規定だったのをきちんと省令で位置付けると、こういうことですね。 |
| ○ | 谷脇事業政策課調査官 そうです。 |
| ○ | 加藤専門委員 そうすると最小限500mに1個はこれからも死守してもらえると、こういうことですか。とにかくうちあたりへ来るのは、公衆電話が減った減ったという苦情が多いですから、全国的に。 |
| ○ | 谷脇事業政策課調査官 500m四方1台ということが原則でございますので、基本的にはこれを維持していただくということを省令上きちんと規定をしようということでございます。 |
| ○ | 醍醐主査 今のところNTTさんの社内規定に基づいたものを省令という形でより担保をしっかりする。NTTさんもそれについては異存はないと。今までやってきたことはそのとおりやっていくというふうなお話も伺っているということです。 |
| ○ | 山本専門委員 加入電話サービスの中に回線アクセスともう一つ市内通話サービスを入れたわけですね。市内通話サービスというのはかなり価格の面では大きい問題だと思うのですが、NTTにとって。例えばこれだと市内が、今3分(8.5円)ですか、これは東は青森であろうが東京であろうが一律にするということなんですか。 |
| ○ | 加藤専門委員 市内は市内同士、だけど、東京から青森へかければ違う。 |
| ○ | 山本専門委員 同じ市内の中で。 |
| ○ | 加藤専門委員 それは同じ。 |
| ○ | 山本専門委員 それというのはどうなんですか。わかりやすいという利点はありますけれども、需要やコストに見合った料金というと、市内も少し格差があってもいいのかという議論はあるのではないでしょうか。面倒くさいですか。8.5円でなければいけないというふうに、どこでも8.5円……。 |
| ○ | 加藤専門委員 競争で下がっていくことはいいわけです。 |
| ○ | 山本専門委員 競争で下がっていくことはいいというふうに書いてあるので、そこをもう少し強く言ってもらって、プライスキャップで決めているわけでしょう。キャップで抑えているわけですから、だからある程度上げるということは余り考えられないのだろうから、もう少し柔軟な対応を許してあげてもいいのかなという感じはするのですが、いかがでしょうか。 |
| ○ | 醍醐主査 3ページと6ページに書いておりますけど、6ページ、エリア東・西の間では別会社ですから、しかもヤードスティック的な競争もしていただくことですから、当然これは均一ということはないと。 |
| ○ | 山本専門委員 東・西の間ではない。 |
| ○ | 醍醐主査 東・西のエリア内であっても、均一の料金ということが基本です。しかし下げの方向であれば、コスト的に下げが早く実現可能なところと、それが不可能なところがあるときに、均一ということに余りにこだわって、コスト的に下げが可能なところの下げまでとどめておくということも利用者利益にとってはいいことでもないということなので、下げが可能なところについてはそれは差が出るということについてまでは一律にはだめと言いませんということです。 |
| ○ | 山本専門委員 ただ、事業者の受け取り方として、こういうような書き方すると均一でいいんだなということで下げないですよね。 |
| ○ | 直江専門委員 逆に東京で競争が入って、北海道で競争が入らないとなったときに東京は下げるわけです。東京だけ下げるということはあり得る。ということが起こる可能性はある。 |
| ○ | 醍醐主査 逆にそこで均一というか、東京を下げるのだったら、ローカルも全部一斉に下げないといけないということにすると、これは事業者にとっては非常に厳しいことになってしまうということです。そこの柔軟性は、委員おっしゃるとおり持たせたほうがいいのではないかというのは作業部会でのご意見でしたね。 |
| ○ | 酒井専門委員 たしか前の議論では、例えば東京を先に下げて北海道が下がらないとすると、いずれ北海道も追いついて下げるよということが頭にあったような気がするのですが、今回は余りそれを表に出さずに、極端な話、永遠に格差がつくかもしれないと、それも仕方がないということで。 |
| ○ | 山本専門委員 JRなんかそうですね。 |
| ○ | 佐藤専門委員 議論が幾つかあって、いろんな人と話すと、電気もガスも結構地域ごとにそれなりに値段がありますねと。全部一緒であるということ自体不思議であるという人も結構いて、将来的にはそういうこともあり得ると。ただ、ユニバーサルサービスの補てんの範囲をどうとるかによりますけど、とり方によっては、今ある地域で黒字と赤字があると。それで競争が入ってきたところだけ下げると、逆に黒字のところが補てんできなくて、こちらで下げた分が競争のために下げた分で一気にユニバーサルサービスの基金を受けることになりそうじゃないですか。 |
| ○ | 酒井専門委員 それはあります。 |
| ○ | 佐藤専門委員 そうするとユニバーサルサービス基金、競争のために下げたことによってお金をもらうということなのか、というような議論が起こって、少し微妙ないろんな競争上の問題が起こるので、当面は多分事務局は、私はユニバーの委員でないからわかりませんけど、時間的なタイミングの差が起こっても、当面は均一性を残しておこうというふうに書かれていたように読んだのですが。 |
| ○ | 醍醐主査 3ページは開きが出たまま固定化されるということは好ましいこととは考えていないと。それを固定していいのだったら均一料金ということを初めから言う意味すらなくなってしまうわけですね。
ですから、3ページの(ウ)ですが、一定の合理的期間内に業務区域全体の料金の引下げが実現するものについては、ずれが起こりましても、そういう見通しのもとに下がるということであればよろしいと。
その場合、今、酒井委員おっしゃったとおり、規制でというよりか、むしろ東京で下がったのだったら、皆さん北海道でも下げるように努力してくださいと、そういうふうな利用者からの強い声のもとに事業者がそれに応ずるように努力をしていただくということが必要でしょうということです。 |
| ○ | 酒井専門委員 今、佐藤先生がおっしゃったことは、とりあえずの相殺型だと当然そういう話があり得ますけれども、将来的にベンチマークなどに移管すればそういう話はなくなるわけですね。 |
| ○ | 佐藤専門委員 例えば北海道と東京でコストを見ると。それぞれのコストが出てくるのですけど、今の例えば賃金のもとで私が計算すると、北海道だったら本当は3割低い人も同じ賃金をもらっていて、それがコストとしてもし算定されれば、それをベンチマークにしたとき何か問題が起きないかとか、まだ私すっきりしてませんけど。 |
| ○ | 酒井専門委員 いろいろあるかもしれませんけれども。 |
| ○ | 佐藤専門委員 そういうことを踏まえて、地場のコストや何かきちんと出てきて、将来的にコストベースになっていって競争がどこでも入ってくるというのが理屈としてはそういう方向だと思います。 |
| ○ | 醍醐主査 今のやりとり、事務局から何か補足的な説明とか考え方、少しご説明いただくことあればいただきたい。よろしいですか。 |
| ○ | 谷脇事業政策課調査官 はい。 |
| ○ | 醍醐主査 この点は、前々回でしたかヒアリングをやったときに、全国消費者団体連絡会の方が差がついてもいいというふうに言われて、やや、面食らったようなところもありまして、ユーザーからそういう声が出ているのに、あくまで均一料金と言っているのもいかかがというところもありまして。 |
| ○ | 加藤専門委員 下がるものと思っているから、ああいうことを言ったのです。 |
| ○ | 佐藤専門委員 下げに差が出ても仕方ない。 |
| ○ | 加藤専門委員 そうです。 |
| ○ | 佐藤専門委員 下げられるというなら、まず下げてくださいと。 |
| ○ | 山本専門委員 均一という言葉が下げない理由になっている世の中にできたんですよ、逆に。 |
| ○ | 根岸委員 素朴な質問で恐縮ですけれども、このユニバーサルサービス基金を導入するのは競争進展にあってということですね。そうすると市内通話についてはかなり競争的になってくるというわけですね。しかしながら、それをずっとユニバーサルサービスの対象にしているというのは、論理的にそれでうまく話がつながるのかという気がいたしますけれども、それは6ページのところに「しかしながら」と書いてあって、それで話がそうなのかなと思いますが、結局地域によって競争進展しないというか、そういうところがでこぼこ出てくるということが前提になっているわけですね。基本的に競争が進展してくれば、もちろんそういうところは別に競争にまかせればいいじゃないのか。ユニバーサルサービスの対象にならないはずなのだけど、しかし競争が進展しないところもあって、そこででこぼこが生ずると均一料金というものに反するからと、そういう考えですか。 |
| ○ | 谷脇事業政策課調査官 基本的に市内通話の料金をユニバーサルサービスで残しておくのはどうかというのはかなり議論がございました。これは市内のところはまず競争が入っているのかいないのかと言えば、これは入っているということです。しかしながら、NTT東西の料金につきまして、市内通話を今8.5円ですけれども、23区だけ8円だと、それ以外は8.5円であるというようなことが社会的に見て許容されるのかどうかという極めて社会判断的な要素が入ってくるのだと思います。
将来的には市内の部分にずっとユニバーサルサービスを入れておくのでなくて、この部分は将来的にはユニバーサルサービスから外して、まさに加入者回線の部分だけ、本当に必要な部分だということでユニバーサルサービスとして残しておくという考え方も当然あり得るのではないだろうかと考えております。
例えば公衆網再販が実現して、基本料も他の事業者が設定をするということが仮に可能になったとして、競争的に基本料の部分が設定されているとして、それでは競争的であるがゆえに、これをユニバーサルサービスから外すのかというと、これは論理的に少しおかしいのではないかという観点もあろうかと思います。 |
| ○ | 根岸委員 社会的なほうが、消費者団体のほうでは別に問題ないということになってくると、それはくずれますよね。 |
| ○ | 加藤専門委員 それは余り気にしないでください。 |
| ○ | 根岸委員 別に気にしているわけではないですけど、あるいは本来どうあるべきかということを考えると、そういうのが1つのあるべき姿でもあるわけですよね。 |
| ○ | 直江専門委員 消費者団体は余り深く考えて言っているのではないと思います。安ければいいと思っているところがあるでしょう。 |
| ○ | 加藤専門委員 そうです。 |
| ○ | 根岸委員 それはわかりましたけど。 |
| ○ | 直江専門委員 市内通話に関しては、既に5.何円でやろうというところが出てきているわけですね。それをやるところは確実に指定都市の範囲内に限るわけです。そこだけをインターネットでやりましょうという話が出てきます。そうするとクリームスキムにしてこようという話ですから、それに対抗して、そこだけ下げますというようなやり方をかつてとっているわけですね。NTT東西はTTNetが参入したときにやりだしたようにとっているわけです。そういうので、そこだけというのは問題ですが、それを全国に将来普及させますよということを考えていけば、一応計画があれば、時間的な格差があってもいいだろうと。だけど、できるだけ均一を目指してくださいというのも1つの考え方になっていると思うんですね。 |
| ○ | 佐藤専門委員 本当に競争が進めばコストベースの料金になります。その場合に本当にNTTが合理化を進めていけば、どこも下がる中でのコストの料金の差ができるかもしれないし、NTTが合理化してもまだいろんなコストが残っていれば、どっちかを下げたらどっちかをその分上げなければいけないことも起こってきて、競争になれば、最終的にリバランスを含めてコスト差が料金に反映するような形になります。
その時代になったとき、均一料金を私たちは世の中の平等の基準として求めるのか、1割ぐらいの差は仕方ないと求めるのか、多分次はそういう議論に進んでいくのだと思います。当面は今そうでなくて、県あたりで黒字であれば、全体に内部補助していただいてという議論で、競争の入るところからどんどん競争して当面はここを上げないで、こちら側で内部補助できる形で合理化を進めてくださいと。最終的にそれができない段階になって本当の純費用を見て、それでも赤字が残って合理化で内部補てんもできなければ基金が発動しますとか、何かそういうルールのように見えます。 |
| ○ | 直江専門委員 ただ、余り空想的にそうやって言っているとコストがどんどん下がるところもある、下がらないところもあるというふうに考えるのはいけないことで、市内通話というか市内通話サービスのコストは交換機に依存していますから、交換機の価格は日本では余り大きな差がないんですよ。ほかで差がついてきているのは交換機を使わないでサービスしましょうというところが安いと言っているだけですから、どうやってもそんな大きな差がつくとは考えられない。
だから、そうやって考えれば、余り格差をつけなくてはいけない、何だかんだということについて考えずに、NTTの中であれば、ほとんど田舎のところも、ごく一部の離島みたいなところは特別なところありますけど、それ以外はほとんどコスト的に差がないと見たほうがいい。 |
| ○ | 佐藤専門委員 余りディスカッションしてもあれですけど、多分モデルでMA単位や何かでコスト管理をやっていくと、交換機の値段が一緒でもデンシティーというか、加入者の密度とかそういうものが田舎と随分違いますから、計算してみないとわからないですけど、それなりのコスト差が出る可能性もあるとは思っています。 |
| ○ | 直江専門委員 アクセスのところは差がつきますけれども、交換機自体……。 |
| ○ | 佐藤専門委員 交換機の重畳もビジワーなのかわからない、何かに依存してコストが平均的に動くとすれば、これは回してないので私わからないのですけど、もしかしたら、そんなに平たんなコストでないかもしれません。 |
| ○ | 醍醐主査 このスタイルは非常に議論はいいのですが、非常に1つだけ心配なのは、最後までたどり着けるかということが唯一の心配でございまして、特に議論がなお収れんしない場合は途中でという、そういうことは絶対いけませんけれども、概ね議論は何とか収れんしてきたと見計らったところで次へ進めさせていただいてよろしいでしょうか。 |
(「はい」の声あり)
|
| ○ | 醍醐主査 市内のところは最後の方で、ユニバーサルサービス概念が今後どう変わっていくかということともかかわっておりまして、それはもう少しまた議論いただく場があるのではないか思っております。
それでは次に、今、2のところ、目次をお願いしたのですが、3のところ、例えばエリアカバー率等々ございましたが、ここでは事務局からの説明にも随所に出てきたのですが、いわゆる適格事業者、ユニバーサルサービスの担い手をどう想定するか。例えばNTT東西以外の事業者も手を挙げられることもあり得ると。また現実そういう可能性もあるという想定で考える。例えばエリアカバー率を考える場合と公衆なのか、離島はどうなのかと考える場合と、NTT東西が当座は適格事業者として想定されるのか、相当制度の仕上げが違ってまいりまして、前者でありますと非常に複雑なことになってくるということで、先ほどありましたが、想定は少しできないような複数の事業者、東西NTTさん以外も手を挙げて適格事業者になられる可能性があるという想定は当座ちょっと低いのではないかと。
であれば、制度をなるべく簡素につくり上げるために、NTT東西を当座の適格事業者と想定してつくろうという議論の過程で、そういう考え方が前提にあるということを少しご説明したいと思うのですが、その上で3の指定要件等ご意見いかがでしょうか。 |
| ○ | 直江専門委員 質問ですけれども、エリアカバー率は100%にしろというのはユニバーサルサービスの基本だと思うのですね。人の住んでいるところは全部カバーしてくださいと、これはユニバーサルサービスの原則だと思うのです。ただ、将来にわたってNTT以外にはあり得ないというような想定は、頭の中でどこかにそういう競争者がいるかもしれないということを入れておいたほうがいい。
それはどういうものがあるかというとPHSです。今、PHSは非常に困っている。都心は困ってないのだけれども、田舎では非常に困っている。例えば利用率からいくと今大体10%くらいしか設備利用率は行ってないのですね。ですから何しろ安くてもいいからサービスをしたいというような可能性はあり得るのではないかと思うんですね。無線系というのはエリアカバー率をどうするかという話がありますけれども、かなり可能性はあるのではないか。 |
| ○ | 醍醐主査 おっしゃるとおり、当座これで制度を作ったのでございまして、決して複数事業者になることが何か不都合があるというよりか、むしろ大いに歓迎、歓迎といいましょうか、当然想定すべきことでもありまして、定期的な見直しで、事業者が複数になった場合にこのエリアカバー率等々がこのままでいいかどうかにつきましては、当然その時点で見直しが必要になってくるというふうに想定されていると思っております。 |
| ○ | 三邊専門委員 基本的な質問で、今、直江先生おっしゃいましたけれど、前も質問したことがあるのですけれど、「当該電気事業者の申請に基づき」と、こんなの申請するばかいるのかという、極端なことを言うと。適格電気事業者になって何がいいメリットがあるのだろうということなんです。 |
| ○ | 直江専門委員 コストの差を負担してくれるという、基金ができたら……。 |
| ○ | 三邊専門委員 だから、それをいただけるという。 |
| ○ | 直江専門委員 ビッチで少し高いけれども、設備を投資したのが余っているよと。これは大部分余っているから、もう少しやればカバーできますねというときに、自分がやりますといって、補助金を一斉にもらいましょうというやり方はあり得るわけです。 |
| ○ | 佐藤専門委員 直江さんの話は私は支持するのですけれども、要するに1つの原則はポータビリティーというのがあって、そのサービスを提供する場合には誰もがその補助金をもらう権利がありますよというのがあって、ただ、現実的にそういう人がいないというコンセンサスであれば、そういう人があらわれた段階でそういうことを見直すべきと書くことも可能ですが、原則はポータビリティーで、NTTが、コストが例えば7で料金5しか取れないから2くれと。でも私はNTTの7のコストより低いコストでやれますという人が無線や何かもしどこかで新しいのが生まれてくれば、その人が同じ補助金をもらって商売する権利を持てるという意味でのポータビリティー、サービスは誰がやっても、お客がそのサービスをその値段で得られることに私たちは補助金を出すのですから、企業に出すのでなくて、個人なりサービスに補助金を出すというのがそもそもユニバーサルサービスですから、そこには競争の中立性とかポータビリティーという概念がもう一つあって、直江さんの言われるとおり基本的にはそういうものが出てくれば入れるべきだと思います。
あと、私の中で少しひっかかっていてよくわからないのは、CATVの電話はどうなんだ、農村電話はどうなんだ、アンバンドルや再販で加入者のアクセスはNTTの所有なんだけど、サービスとして電話をやる競争があらわれたとき、どういう問題が起こるのか、私はまだわからないのですけど、考えなければいけないことがありそうな気が、適格電気事業者に関して。 |
| ○ | 醍醐主査 最後のほうでおっしゃったあたりは今後の動向もからめまして議論の余地はあると思いますが、少しそのあたりは事務局からご説明いただけますか。 |
| ○ | 谷脇事業政策課調査官 特にアクセス回線の維持というのがユニバーサルサービスを考える上で地域間格差なくアクセス回線を維持するのに一番大事なポイントになってこようかと思います。そういった意味で、先ほど市内の話、市内サービスを入れるのかどうかというお話がございましたけれども、最後まで残るのは加入者回線アクセスの部分を地域間格差なく維持していくという観点で考えれば、恐らくユニバーサルサービスという概念からだんだんユニバーサルアクセスのような、アクセスを維持していくといったような観点にも変わってくるのではないかと思います。
そういった意味で、これからVoIPですとか新しいサービスも入ってくる中で、定期的にレビューをしていく必要があるのではないかといったことも後段のほうで指摘をしているということになっております。 |
| ○ | 醍醐主査 少し先へ進ませていただいて、次、よろしいでしょうか。
それでは、先ほど説明に入りかけました4の「コスト算定ルールの在り方」のところ。ここはひと固まりの議論でございますので、ここで1つ切って、またやるということで、ご説明お願いします。 |
| ○ | 谷脇事業政策課調査官 第4章の「コスト算定ルールの在り方」、17ページ目以降でございますけれども、若干議論が込み入っておりますので、結論部分を中心にご説明をさせていただければと思います。
ユニバーサルサービスのコストを算定する方式として、今回、作業部会におきましては3つの方式を比較検討していただきました。1つ目が冒頭醍醐主査からもお話がございましたように、ユニバーサルサービスの提供費用がこの役務の提供から得られる収入を上回る赤字部分、つまり費用から収入を引いた赤字部分が黒字部分で賄いきれない。つまり赤マイナス黒でやった場合に赤が出るというようなネットコストが発生した場合にこれを純費用として認めるという方法。
それから、(イ)にございますように、不採算だという地域の赤字部分だけを積み上げていく、こういう「収入費用方式(積上型)」と書いておりますが、欧州で採用されている方式でございます。
それから、米国で採用されているような、各都道府県のLRICベースのコストを出しまして、全国平均値から更に一定率を乗じて、それを更に超えているコスト部分、これをトータルとしてネットコストとするという「ベンチマーク方式」という3つの方式を比較検討いたしました。
4)にございますように、要は赤と黒を消し合って、なお発生する費用を純費用とするという、内部相互補助を前提として、それでも消し得ない部分をユニバーサルサービスコストとするという方式でございますけれども、これは下線を引いておりますように、適格事業者の内部におきます採算地域から不採算地域への地域間補てんを通じてユニバーサルサービスの提供を維持しようとしても、それは困難になった状況、この段階でファンドによる外部補助を行おうということをねらいとするものでございます。従いまして、地域通信市場におきまして、特に採算地域を中心に競争が一定程度進展したと認められた段階で基金が初めて稼動をするという意味で、昨年12月の第一次答申の趣旨に合致しているのではないだろうかということでございます。
18ページ目、7)のところでございますが、アメリカで採用されておりますようなベンチマーク方式というのは、マイナス費用といった収入要素を考慮しない、つまり費用のほうだけを見て一定の純費用を算定していこうという方法でございます。これは適格事業者の料金を引き下げて、それによって純費用を膨らませると。これを結果として他の事業者が負担するというのが、ある意味では収入費用方式が内在的に持っている問題でございます。これをベンチマーク方式の場合は収入面を考慮しないということですので、こういった問題は回避されるという意味で大変望ましい方式であろうと言えようかと思います。
しかしながら、この方式を採用しようした場合には全国平均プラス一定のベンチマーク以上は純費用という形で競争進展度の有無にかかわりなく基金が稼動していくことになってまいりますので、制度趣旨からいって必ずしも望ましくないのではないだろうか。また、ベンチマークの比率を一体どの程度に算定をするのか。アメリカの場合も連邦レベルで全国平均の35%増しでベンチマークを設定しておりますけれども、必ずしも合理的な根拠が説明をされていないというようなこともございます。したがって、設定の仕方が非常に難しいというデメリットがございます。
したがって、8)にございますように、現実的なアプローチとして、基金制度の導入以降、まずは相殺型の収入費用方式、赤、黒消し合いの方式を当面採用することとし、定期的に純費用の算定方式について検証を行った上で、経年データが蓄積された段階で可能な限り速やかにベンチマーク方式、すなわち費用のほうだけに着目した純費用の算定方式に移行することが適当ではないだろうかという書き方をさせていただいております。
若干飛ばしまして20ページ目でございますが、いささか技術的な問題でございますが、NTT東西につきましては接続会計が存在をしております。いわゆる指定設備の利用部門と管理部門という分け方をしておりますが、特に利用部門の費用をどう見るのかというような観点でございます。特に収入費用方式を採用する場合に、この費用についてどの程度までユニバーサルサービスの範囲に入れるのかということでございます。
もう少し具体的に申し上げますと、例えば他の事業者と競争するために使っている費用ですとかユニバーサルサービスの提供の維持に必要最小限と認められない費用、ここでは(ア)、(イ)と書いてございますけれども、こういったものを他の事業者にまで負担させるというのは適当でないのではないかという問題意識でございます。
従いまして、こういった費用につきましては、基本的に費用から控除をしていくという考え方に立ってこの取りまとめ案は構成をされております。
ただ、次の21ページ目の4)、5)のあたりでございますが、次に出てくる問題として、費用を一部控除するとすると、費用をかければ収入が出ているはずですので、そういう意味では収入のほうも落ちるはずではないか、こういった議論が出てきます。つまり費用を下げるのと同時に収入面も両落ちさせるべきだというような議論でございます。
これにつきましては、かなり詳細な検討を行いまして、それぞれの費用の費目ごとの性格を見ながら、5)のところの一番最後でございますが、収入調整を基本的に行うということで結論付けております。詳細については、なお議論が必要であろうと考えております。
若干飛びまして、24ページ目でございますが、ユニバーサルサービスを提供することによって、逆に例えばブランドイメージが高まるとか顧客を獲得しやすいといったような便益・ベネフィットも存在しているのではないか。こういったものを純費用を算定する上では差し引く要素として考えるべきではないかというような議論があろうかと思います。確かにユニバーサルサービスを提供することによりまして、適格事業者が便益を受けているという考え方は否定をできない問題だと思います。
また、脚注の14で書いておりますように、イギリスですとかイタリアにおきましては、この便益を純費用を算定する上で考慮しております。
作業部会におきましても、こういった便益の考え方についていろいろと検討をいたしましたけれども、少なくともイギリス等々で採用されております便益の算定方式というものが十分な客観性をもって算定することは難しいのではないかというような結論でございます。
ただ、便益を算定の根拠に入れないということでございますけれども、2)にございますように、基金制度の導入当初の段階において、収入費用方式(相殺型)赤、黒消し合うという方式を採用する場合に、ネットコストの算定に際しまして、不採算地域はもとより採算地域においても費用から収入を差し引くという形をとっておりますので、ある意味では既にユニバーサルサービスを提供することによるベネフィットは考慮されているとも考えられようかと思います。
結論として、便益部分は今回は考慮しないといった結論になっています。ちなみに将来的にベンチマーク方式に移行する場合には、基本的にはベネフィットの考慮は必要ないということでございますので、そういった意味では便益というものを基本的には検討の対象外にすることができるというような結論になってございます。
第4章は、以上の内容でございます。 |
| ○ | 醍醐主査 ここが1つのいろいろ論点を含んだ固まりでございますので、先ほどのご意見に沿いましてここを区切らせていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。 |
| ○ | 山本専門委員 この「収入費用方式」という大体の概要はわかったのですが、結局適格事業者がNTTだと想定しますね。今のNTTの経営は必ずしも効率的ではないですね。ある意味で言ったら相当な非効率を抱えている。だから、相殺できないというのは、出てきちゃうわけだから長期増分にしたわけですね。その長期増分でもってコストを算定するといったときに、大体フォワードルッキングなコストとか言うじゃないですか、長期増分では。これはレベルはアナログでしょう、加入者回線とか市内電話は。そこの長期増分という概念をどういうふうに使って、本当にコストが収入で相殺できているのに、いや、コストがかかり過ぎていて、どうしても外部補助が欲しいというふうにNTTとしては言いたいですね。だから、そこのところ、あんたが非効率な経営やっているので、きちんとやれば相殺されるはずで、外部補助も少なくて済むのだよと、ある意味でいったら言わなければいけないわけですね、この制度というのは。
だから、そのときの「長期増分方式」という言葉はわかるのですが、今までのLRICなどは最新の設備装置を備えてというふうに効率的な経営を行ってという条件がつくわけですね、フォワードルッキングというのは。この場合はどうするのですか。 |
| ○ | 直江専門委員 コストはそれでやって、収入は料金と利用料でトラヒック量が出ていますから、回線収用その他で出ますので、料金掛ければ出ますから、コストはNTTのヒストリカルコストで見ない。 |
| ○ | 山本専門委員 ヒストリカルコストで見ない場合の問題は、NTTが実態を知らないでモデルをつくっているのではないか。 |
| ○ | 直江専門委員 NTTも参加してつくっているわけです。 |
| ○ | 佐藤専門委員 とりあえずモデルは話はちょっと置いておいて、増分費用という概念より、フォワードルッキングの概念のほうが多分大事で、今合理的に競争事業者が同じようなサービスを提供するとしたら、幾らでできますかと。 |
| ○ | 山本専門委員 NCCがやる場合に。 |
| ○ | 佐藤専門委員 それを計算しています。基本的に非効率を論理的には除いていますので、非効率に補助することをなくそうというモデルです。
ただ、もう一つの問題は、要するに交換機やこの手のものは年々下がって効率的でなくなっていますから、多分新技術の効果が出るのですが、そうではない部分があって、例えばNTTが昔公的な力があって独占力があったときに引いた管路・とう道があるとすれば、それ何十年も償却してもし使っているようなものがあれば、逆に今からつくり直すと高いコストになりますから、そういう問題点がどこか出てくる。あるいは離島のネットワークをもう会計コストで見ると償却が終わっているようなものが今からつくり直すとするともしかしたら高くなるかもしれない。 |
| ○ | 山本専門委員 逆にストラテジーコストの問題も出てくる。償却がうまくいってない場合は固定償却も。 |
| ○ | 佐藤専門委員 基本的にはフォワードルッキングなコストモデルでは算定しています。ただ、それが物によってはNTTのヒストリカルより高くなる部分が出てくるかもしれません。 |
| ○ | 醍醐主査 ですから山本委員おっしゃったNTTベースというか、ここでもそちらのサイドの人が参加していらっしゃいますが、基本的にはNTTを含めた多くの事業者が参加して、各問題ごとに作業部会、小委員会がつくられて、そこでコストを突き合わせて、それで精査して、一応各事業者間で、こんなところですということで了解がついたのがモデルとして最後にアウトプットされているということで、NTTの指し値ではない。LRICでもNTTの指し値のLRICではないということは明らかだと考えておるわけですね。 |
| ○ | 直江専門委員 私の心配は、それでかなり小さく出ますから、フォワードルッキングで出して、それが小さく出るのかでかく出るのかというのはNTTの経営政策によって大きく左右されますけれども、現状ではかなり小さく出る。物すごく効率いいシステムをつくるということ、安くなりますね。NTTとしては、それでは回収できないよと、そんな計算上は確かにやるのだけれども、現実とはこのくらい違いがあるよねと。今新たにつくるわけではないのだからというのがあって、NTTの経営が成り立たなくなったらどうするのというのがあるわけですよ。ユニバーサルサービスを支える人がいなくなるという可能性はあるわけですね。
だから、その辺が、アメリカでもイギリスでも非常に苦労していて、それにどのくらいマークアップを付けるかとか、そういう議論に最終的にはなるということになりますね。 |
| ○ | 佐藤専門委員 また、これは来年の議論なのでとっておこうと思うのですが、今、私あえてここで議論しないでやっていますけど。 |
| ○ | 山本専門委員 とりあえずできているということですね。 |
| ○ | 佐藤専門委員 いろいろあります。 |
| ○ | 醍醐主査 別の場で検討された結果を、このユニバーの作業部会自体でLRICをやるということではございませんで、深く検討されている場で出たデータを我々はベースにして。
あと固有の問題といたしまして23ページなのですが、今のは指定設備管理部門においてLRICが導入されているわけですが、先ほどあったコストという場合に利用部門のコストがプラスしなければユニバーサルサービスは完遂できないということで、利用部門のコストが入ってまいります。そちらについてはLRICは全く入れておりませんので、ではそこの効率性ということをどう確保するかについては、ユニバーサルサービス作業部会のコスト算定の中での1つの非常に気を使わなければいけない部分でありまして、23ページに書いてあるような考え方で今作業をやってきたわけですが、詳細はアドホックグループというのが先ほどございましたが、そちらが指定設備利用部門のコスト算定と収入調整方式を集中的に事業者さんも入れてやっていただいていると。
そこで、(ア)、(イ)、(ウ)のような、特に論点の注目点として検討を深めていただくということで、これは今後も更にいましばらく進めていただく作業ということで残っているところであります。 |
| ○ | 佐藤専門委員 この辺、私、説明したのですが、コストとか結構皆さん不満があっても技術的にはできるんですよ。利用部門のところのフォワードルッキング制度をつくるかは、これまた違う議論で、まず要るものと要らないもの、広告費で競争で使ったものをなぜ入れるんですか。どういう研究費や広告費はいいんですか。お客さんに基本的な情報を周知させるためのコストは入れましょうとか、何を入れるか入れないか。それでは、入れたとしてもそこにNTTで働いている人の高コスト的な部分があるとすれば、それをフォワードルッキングにするにはどうしたらいいか。そういうことをいろいろやっています。なかなか難しいようです。
私の質問は、相殺型とベンチマーク型の理念とか使い方がまだ少しはっきりしないところもあるのですが、そこはもう一回読んで、必要であればまた後で聞きますが、1つは、便益は将来の課題として残っているのですが、コストの算定のときに、イギリスだと私がネットワークをやめたら幾ら収入と損がありますかと。私が赤字だといっても、私にかける人がいますよねと。私にかける人の収入があるから、それ入れたら黒字ですよねという議論がありますよね。アメリカはその議論が多分ないですよね。
それはアメリカは、例えば月額料金で通話ごとの収入がないから、月額料金さえ払っておけば何回でも例えばかけられますね、市内で言うと。ヨーロッパや日本だと逆に基本料のほかにかけるたびに収入があるから、私がいくら赤字だといっても、私が人気があれば、たくさんの人が私にかけてきて、その収入をほかで取っているわけですね。そういう意味ではアメリカでは確かに別収入の議論がないのですが、そこの議論。 |
| ○ | 醍醐主査 その点はおっしゃるとおり論点としては想定してきまして、少し事務局からご説明いただけますか。 |
| ○ | 谷脇事業政策課調査官 まさに、今、佐藤先生からご指摘がございました点、23ページ、説明を省略したところでございました。(3)の「逸失収入の取扱い」というところでございますけれども、ここにございますように、1)の中で、「すなわち」以降ですが、不採算地域から適格電気通信事業者が撤退した場合、当該地域から発信する通信に係る収入だけでなくて、ほかの地域からこの不採算地域に着信する通信に係る収入もなくなるということですので、この両方を「逸失収入」、つまり全体として収入としてとらまえて、純費用の算定に当たっていくということが適当であろうという整理をしています。 |
| ○ | 佐藤専門委員 わかりました。 |
| ○ | 直江専門委員 これはJICAなどのプロジェクト算定のときも必ず増設したときに、そこで上がるだけでなくて、そこに着信というのは何割あるかというのは計算式ができているはずですから、大体6割とか7割とかという発信に対する着信比率、ローカル、都市部みたいないいところと悪いところとあって、発着に完全双方向ではなくて格差があるのですね。そのときに発達した地域とそうではない地域でどのくらい格差があるかというのを途上国でいろいろやって、アメリカの場合、着信の大体1.2倍ある。日本では海外から着信が多くて0.9幾つという数字になるんです。そういうのでやっていくと最大で0.6くらいだろうというような計算はあります、何回もやって。ですから逸失トラフィックというのは、こういうところは大体0.6倍くらいと考えられています。そういう計算は必ずやりますから、マニュアルにも全部入っているはずです。 |
| ○ | 酒井専門委員 私、ワーキンググループのメンバーなので余り言えないのですが、細かい点はいろいろコメントしていただいたのですが、これはある程度仕方ないとは思うのですが、収入費用方式の相殺型というのが、結局黒字部分で赤字部分を補てんするというのを最初にやっているものですから、本来のユニバーサルサービスの基金の趣旨からすると、最初にNTTに補てんさせた残りを補てんするという形になっていて、余り論理的にきれいではない形になっているような気がいたしまして、その結果、例えばの話ですけど、競争が進展したユニバーサルサービスを稼動させるのだと。それは別の基準で競争が進展したかどうかちゃんとチェックして稼動させるというほうがきれいな気がするのですが、この場合ですと自動的にNTTが赤字になったら競争が進展したと見てやるとか、いろいろ中に内在していますので、余りきれいではない感じがして、そこで後に中にいろいろ理屈として、その辺を例えば書いてあるところの文章がすごく難しい言い方になってまして、私もいまだに、例えば21ページが競争中立的なのかなという気がしないでもないのですけれども、それをなるべく早い時期にすっきりしてベンチマークか何かにしたほうがわかりやすいような気がいたしますね。 |
| ○ | 醍醐主査 このあたりは作業部会でもずっと議論になったところでございまして、一番議論になったのはここの部分と利用部門の取扱い。これは作業部会というか事業者さんの間で、最後になって幾ら払わないといけないか、幾らもらえるか、そういうような相場になってまいりまして、我々が当初想定していなかったのが次から次から出てきまして、一次答申でかなりあらかたいったかなと思ったら全然そうでなくて、なかなか険しい道のりだったなと思って、今、酒井委員がおっしゃった点は多くの委員からそういうご指摘はずっといただいております。
その上で、今回、収入相殺型をとった点は、事務局からの繰り返しでありますが、これを基金制度でやりますと、これまで内部補助で原則やってきたことが全部外部補助に切り替わるということで、これは物すごい大きな変化になってくるわけですね。競争が十分進展していないうちに、なぜビッグキャリアに負担しなければいけないのだという、これは理屈というよりかはライバル関係にあるという事業者の考え方からして、本当にNTTがとことんできない状態になっているのかどうか見きわめてもらわないことには我々は踏み切れないと。ずっと一貫してこの議論はあったわけですね。
それと確かに競争政策と両輪でいこうというときに、その接点がわかりやすいのは相殺方式というのが一番わかりやすい姿。酒井委員はわかりにくいというお話なのですが、内部補助で本当に立ち行かなくなるのはどういうところかといったら、競争進展のシェアで見るとかというのは外在的指標なのですが、これはまさに内在的な指標ということで、それが一番わかりやすく、負担を求める側にとっても納得を得やすいスキームではないかというのがこの方式の1つ。
それから、競争中立的と言ったら、収入をからめるということは仕組みを非常に複雑にするというのはご指摘のとおりでありまして、複雑になると。それをからめないというのがベンチマーク方式でありまして、この方式が一番向かうべき方向だということはここでもうたっています。早くそこへ行きたい。
そのときにアメリカは、例えば全国平均の35%を超えている部分というのですが、その35%というのはどこから出てきた数字なのか、確かめましてもここでも何もわからない。それをいきなり日本がそこにやっていくということは非常に難しいというか、それからまた根拠を問われると説明に窮するということで、相殺方式でやりまして、これが妥当な算定だというふうにできたら、この経年データをベースにして、速やかにベンチマーク方式に移行するということをここでは提案させていただいているというところであるわけです。酒井委員おっしゃる、複雑であると。
それから、もともと内部補助で補てんするものではないということからすれば、内部補助を残した形の方式ですから、すっきりしたものではないということはご指摘のとおりではないかというふうには考えていますけれども、いかがでしょうか。 |
| ○ | 加藤専門委員 23ページの7)の(イ)の「フォワードルッキング性の確保」のところで、NTTの定義している4.4%という効率化係数があるわけですね。それについて、それでいいのかということを問わなければいけないわけですね。その場というのと、情報をかなり詳細に出してもらう必要があると思うのですが、その方法というのはどうなっているのですか。あるいはタイミング的にどこでどうするのですか。 |
| ○ | 醍醐主査 これもスケジュールと併せて事務局から。 |
| ○ | 谷脇事業政策課調査官 基本的には、今ご説明申し上げた費用をどれだけ落としていくのか、あるいは収入をそれに合わせて落とすのかどうか。そもそも費用の中にも、今、加藤先生からご指摘があったように、非効率なものまで入っているはずだと。これをどうやってとっていくのだと。基本的にはNTT東西さんに挙証していただいて、4.4についてもどうするのだという話が出てくると思います。
したがって、これについて、このワーキンググループの下にあります事業者を含めたアドホックグループというものを、更にこの後、開催をしながら、より具体的に詰めていくという作業が必要になってくるだろうと思っています。また、そのアドホックグループでの議論の結果も、この二次答申の最終的な形の中に盛り込んでいければいいのだろうかというふうに思っております。 |
| ○ | 佐藤専門委員 ちょっと聞いてなかったのですが、コメントをしていいですか。フォワードルッキング性を議論するときに、まずネットワークの部分はかなり技術や何かで大幅に下がっていくので、設備などが減る分でフォワードルッキング性、効率性改善を見ましょうというのがかなりあって、ただ営業部門のところは人がかなりいまして、利用部門のところは、特にそういう技術進歩や何かで見れないところがあって、そこのフォワードルッキング性をどう入れるかというのが論争になりました。
NTTは多分かつては3%ぐらいを言っていって、ちょっと頑張って4.4ぐらいでどうですかと持ってきて、ただ、そのときにNTTをこれから合理化する予定があって、人も減るし人件費も大幅に下がると聞いていますねと。そういう計画があるのであれば、それを将来反映させてもよろしいですね、とNTTに言ったら、それはそうですね、と答えたように私は思います。だから4.4を出したときは、今ある合理化計画を議論する以前の段階で持ってきた数字で、彼らは将来合理化や何かがあれば、こういう数字も見直しますと。ただ、合理化も半年前の議論では本当にどうなるか、まだ私たちもわからないので何の約束もできませんと。4.4が決まった数字であると思います。 |
| ○ | 醍醐主査 これは両面あって、非効率なものを残してそれを補てんというのは、ここも根本的に問題なのですが、他方でモデルをつくったりしてなかなかやりにくいときにどうするかというときに、第三者的にこれでといって、それが当該事業者に納得のいく数字であるということも必要でして、頑張ってもできないようなことを逆に言うということも最終的には利用者にとってもいいことでもないし、その事業者がどう頑張っても無理なことを合理化で吸収しろとだけ言われると、これはインセンティブとして、逆に長期的に長い目で見るとよくないことでもある。そちらもいろいろ見ていかないといけないところもありまして、ここはまず当事者が一体どういう計画を立てているのか。
費目的に見ますと、これは競争対応の事業ではないか。それを他事業者に負担を求めるのはおかしいと、費目的にはわかりやすいですね。ただ、これは費目としてはわかる。水準は問題だというときに、なかなかそこは、誰が立証するのかということに結局なっていく部分なんです。 |
| ○ | 清原委員 18ページの8)に書かれている4行というのが、いわば今回の中で非常に重要な結論の部分だと、今の前後の説明などから認識するわけですが、そのときに、先ほどの議論とも関係しますが、「基礎的な経年データが蓄積された段階で可能な限り速やかにベンチマーク方式に」と、この部分をどのぐらいの時期を想定して、こちらが臨んでいくかという目安が1つのポイントになってくるかと思うのですね。
ですから「基礎的な経年データが蓄積された段階」という表現の仕方というのは、確かにベンチマーク方式の意義や実効性を保証していく上で、私たちが今までのデータだけでは不十分ですから一定の段階まで待っていくという趣旨と思うのですが、大体どのぐらいを想定したらよいのかというあたりは、何か腹案というか目安というか、どんなものでしょうか。 |
| ○ | 醍醐主査 今、作業部会で議論しているのですが、本当はもう少し歯切れのいい言い方をしたい。「可能な限り速やかに」というのは非常に評判の余り芳しくない表現だということは私個人的にも思いまして、もう少し踏み込んだ明確な予見可能性を与えるような表現ができないのかと。 |
| ○ | 清原委員 そうですね。 |
| ○ | 醍醐主査 特にこれがベストだと思っていない方式ですから、早くよりベストなほうへ行くのだったら、もう少し予見可能性を与えられるような表現がないのかと思うのですけれども、この現在ではこういう書き方にとどまっているのです。これはですからいろいろご意見を伺って、表現がこのままでいくのかどうかについても議論いただいたらいい部分だと私は思っています。事務局いかがですか。 |
| ○ | 谷脇事業政策課課調査官 可能な限りということでございますけれども、後ほどにも出てまいりますが、この制度の見直し自体を、それほど間をあけてやっていくわけにもいかないだろうと思っています。そういった意味で、例えば2年ごとに制度の見直しをしていくべきだということが実は後ろのほうに出てまいります。
そういった意味で、今の段階で2年ですとか4年ですというふうにコミットすることはなかなか難しい面があろうかと思いますけれども、基本的にはそういったある程度頻度を頻繁にやる中で見直しをして、また、その場合には透明性があるデュープロセスをやっていくということが大変重要なのではないだろうかと思っています。 |
| ○ | 清原委員 「経年データ」という表現にしますと、経年であるから最低単位として2年は見ないと比較できないというふうに客観的にはとらえられるわけですね、データ比較のときには。でもしかるべく半年ごとでも見ようと思えば見ることができるのかもしれないのですが、今おっしゃったように、全体の最後のところで2年単位ぐらいの目安があれば、早ければ2年あるいは4年というような見通しという含みがあれば、またそれなりの理解がしやすいと思います。 |
| ○ | 醍醐主査 私はここで皆さんからいろいろ活発にご議論いただいて、実際にこの制度を運用していかれるのは最後は行政ですから、行政もそこまでおっしゃるならというふうにもし了解がつくなら、もっと踏み込んで、私はできることがいいと思っていますので、皆さんの議論次第で、あとは事務局がそれをどのように対応してもらえるか、そういうふうに思っておりますので、議論をここで封じる気は私は全然ありません。 |
| ○ | 村上専門委員 この議論というのはがちがちの数字の話だと思うのですけれども、一切数字の出てこない取りまとめ案であるということで、私のように外側にいる人間にとってみますと非常にわかりにくいといいますか、具体的なイメージを結びにくい話になっています。この議論でやられている各種のケースは、おのおのについてすべて具体的な数字が計算されているというふうに理解してよろしいわけですか。 |
| ○ | 醍醐主査 実は作業部会では一度この純費用がどれぐらいになるのかについて収入費用相殺方式に限らないで、複数の方式でやった場合にどれぐらいになるか、一度資料はお配りして相場感を持っていただいたことあります。
ただ、これは例えばLRICについても、これまでA方式というものをやってきておりますけれども、現在別の場での検討の場ではB方式ということも含めて検討されているという経過がございます。
それから、せんだってのNTTさんのヒアリングでは、あくまでも現行方式を前提とした数字を出しておられて、このあたりも今後議論としては曲折があると思われるんですね。ただ、そのデータが、まだ検討の場ではB方式というのは得られていない段階だったものですから、いろんな意味でB方式も視野に入っておりますので、陳腐化するようなデータがそのまま外に出るということはまさに誤解を招くということで、その点は委員限りとさせていただいたことがございますが、そういうデータは相場感を持ってやっているのですが、今のところはLRICのモデル研究会が、B方式で一応データを出していたものは年明けというふうに聞いておって、バグの点検もやらないと大きなバグが出ることも過去にあったということで、それも併せて年明けと聞いておりまして、そういう意味では、以降はデータに基づくことは遠ざかっております。 |
| ○ | 村上専門委員 将来についての各種の前提条件の変化のケースについてのシミュレーションもされると考えてよろしいのですか。 |
| ○ | 谷脇事業政策課調査官 この中へ全然数字が入っていないということで具体的なイメージが非常につかみにくいというのはご指摘のとおりだと思います。今、主査のほうからもご紹介ありましたように、LRICモデル自体の見直しを今進めております。これが年をまたいで来年の1月ぐらいかと思っておりますけれども、この取りまとめ案の後のほうにも出てまいりますけれども、具体的にシミュレーションをしてみないとそれはだめでしょうというふうに思っております。
従いまして、LRICモデルが固まった段階で、ユニバーサルサービスのこういうスキームでいった場合にどれくらいの額になるのか。あるいは仮にコスト負担を売上高比率でやるとするならば、大体こんな感じになるといったようなシミュレーションを一度公表して、それを踏まえて、制度の是非というものを改めて皆さんにご議論いただくことが必要になってくるだろうと思っております。 |
| ○ | 醍醐主査 それではこの4章のところ、その他ご意見いかがでしょうか。ひとまず先ほど可能な限り速やかにという清原委員のお話、これに関連しましてご意見ございますでしょうか。 |
| ○ | 佐藤専門委員 ベンチマークはよりわかりやすい気はするのですが、競争の話と、もうちょっと議論が必要だなというのがあって、ベンチマークをもっと細かくすると、一本一本とは言わないけど、ここは赤字だ。では赤字のところだけ全部補てんしてくれれば、あとは競争でやるとか、単位をどうするかによっていろいろ競争の影響があって、MA単位というのがここ出ているのですけど、私たちのモデルはMA単位で計算できるようになっているのですが、そもそもモデルは県単位レベルぐらいで接続の交換機のところの相場がきちんと出ればいいようなモデルだったのをMAに落として非常に今細かくモデルを開発しています。
モデルとしては下に行って細かくするほど地域格差が出たり誤差が出ますので、結果を来年初めまで見て、すぐ使えるようなものかどうか心配があります。来年1月になっても、もしかしたらまだ使えるレベルであるかどうか、製造物責任が我々持てないというところがありまして、少し慎重な対応が必要かもしれません。 |
| ○ | 直江専門委員 清原先生の質問のいつ頃だというめどですけれども、多分誰もわからないのだと思うのですけれども、そんなに心配する必要性ないのではないか。マイラインでまたうるさいこと言っているから、競争が激しくなると考えていいのではないか。ただ、1つだけ条件があって、それは卸というか基本料の部分のアクセスの卸を可能にするかどうかということで、あっという間にベンチマークの時代が来る可能性はあると。それを遅らせれば少し延びるだろうというような政策的な判断の先にあるのではないかと思います。 |
| ○ | 加藤専門委員 「経年データ」というのは随分先のような印象なんですね。だから、「経時的」とかそういう言葉にしたらどうですか。時を経ても経時的。 |
| ○ | 醍醐主査 というのは単年度ではぶれがありますので、一定の積み上げは要るという意味で「経年」という言葉で、特に長い意味を持たせようということは全くないのですけれども、誤解招きますか。 |
| ○ | 加藤専門委員 「基礎的なデータが蓄積された段階」でもいいのではないのですか。蓄積するということは、ある程度1年ぐらいとか。 |
| ○ | 直江専門委員 「蓄積」というのは2つ以上。 |
| ○ | 加藤専門委員 だから基礎的なデータが蓄積された段階でいいではないですか。1年半の場合だってあり得る。 |
| ○ | 山本専門委員 この問題はかなり根本に大きな問題があって、NTTの内部相互補助をどこまで許すのかという問題が根本にあるわけです。我々は内部相互補助をやめてほしいから、こういうようなやり方が理想型だと思っているわけで、だとしたらば、違う意見の人がいるかもしれないわけですね。私が知っているのは、ある税制の大学者がここの大学者に対して、内部相互補助はやむを得ないよ、と言ったと。とんでもないことを言うやつがいるというような議論を日経かなんかで読んだことあるのですが、内部相互補助1つをめぐっても経済学者の中で意見がまちまちなんです。
そういう大きな問題というのがどうしてもありまして、もちろん理想形としてこれを追うというのはわかりますけれども、少なくともそれで本当にいいのかと。理想型ですから内部相互補助なしというのは。アメリカ型の理想型で大体アメリカはいつも失敗しているわけで、自分はやってないわけだから。だから、本当にこれでいいのかどうかというのをきちんと考えなければいけないとは思います。 |
| ○ | 醍醐主査 そういたしましたら、1つのまとまった意見ということではなく、皆さんとしてはなるべく予見可能性をきちんとするべきではないのかというお気持ちだと思います。
この後、全体を通してですが、上の特別部会にご報告して、そこでご意見を経てパブリック・コメントということになるわけですが、このユニバーサルサービスにかかわる部分につきましては、ひとまず23ページのこの意向につきましては、このような表現で特別部会に報告させていただくと。そしていろんな意見を踏まえまして、もう一度それら含めて、この部分についても最終の答申に至る過程で議論はする部分であるということをマークしておくという形にしてもよろしいでしょうか。 |
(「はい」の声あり)
|
| ○ | 醍醐主査 それでは、今度はコストを負担する側面での問題点ということで、5章、25ページ以下に移らせていただきたいと思います。では事務局、引き続きお願いいたします。 |
| ○ | 谷脇事業政策課調査官 第5章のコスト負担ルールの在り方でございますが、結論を中心にご説明をしたいと思います。この部分は25ページの2)でございますけれども、全体として1)のほうから若干ご説明しますと、NTTの加入者回線と接続をしている事業者がコスト負担の対象となるというようなつくりになっております。
そうした上で、加入者回線と物理的に接続をしていればどのような役務を提供している事業者もコスト負担をするのか。あるいはあくまで音声伝送役務を提供している事業者のみをコスト負担の対象とするのかというのがここでの一番大きなテーマでございます。それが2)の(ア)にあります「役務面」に着目をするというのが音声伝送役務を提供している事業者を対象とするという意味であり、また、「設備面」に着目するというのが、接続をしていれば、どのような役務を提供していても対象となるというようなところでございます。要はコスト負担事業者の範囲が、このどちらをとるかによって大きく異なってくるというところが大きな違いでございます。
一例を申し上げますと、26ページの2)と3)をごらんいただければと思います。端的に申しますとDSLを提供している事業者が1つのケーススタディになります。すなわちDSLの事業者は加入者回線に重畳しているラインシェアリングで提供している場合と、ドライカッパ・ダークファイバを使っている場合とがあるわけでございます。
「役務面」に着目をしますと、DSLというのは専用もしくはデータ伝送役務でございますのでコスト負担事業者には入らないということになります。
しかしながら「設備面」に着目をすることになりますと、加入者回線とまさに音声電話を提供しているその加入者回線に重畳をする形でラインシェアリングをしているという意味において、この設備を使っているという意味においてはコスト負担の対象事業者になる。
しかしながら、ドライカッパやダークファイバの場合は、これは音声が流れていないという意味において、コスト負担の対象外になるのではないか。こういったような細かい議論が出てまいります。
いずれもメリット・デメリットがある中で次の27ページの6)でございますけれども、今回のこの取りまとめ案といたしましては、審議会としてはいろいろな論点を含め、意見募集の結果を踏まえて更に検討を進め、最終的に判断していくことが適当であると考えているということで、この段階ではひとまずニュートラルに、まずは広くパブリック・コメントで意見を聞いてみようというような形で取りまとめ案を作成してございます。
それから、加入者回線に依存をしているという意味においてコスト負担をするということでございますので、若干細かい話ですが、7)にございますように、モーバイル・トゥ・モーバイルのような、直接加入者回線に依存していない部分はいずれにしても控除していく必要があるというようなことで書いております。
28ページ目の(2)のところでございますが、事業者間のコスト負担比率をどうやって出していくのだということでございます。
2)にございますように、例えば売上高、トラヒック比、接続料の支払額比、こういったようないろんな考え方があろうかと思います。それぞれを比較検討した上で、今回の結論としては、29ページ目の5)でございますが、売上高を対象とすることが適当と考えられるというようなことで書かせていただいております。
それから、30ページ目以降でございますが、コスト負担比率の上限値というものが出てまいります。これは今回の改正法の中で、コスト負担事業者の負担がシェアによって出すということになった場合に、極端に当該年度だけ増えてしまうといったようなことがありますと、経営に与える影響は非常に大きいということから、売上高の中で何%までというようなキャップをはめるということを法律上規定しております。もちろん売上高の何%にするのかということは、これからシミュレーションする中で決めていく必要がございます。いずれにしても、こういったキャップを設けるというのが1つございます。
それから、30ページの一番下、3)のところですが、結果として赤字の事業者、コスト負担をすることによって結果として赤字となる事業者にコスト負担を求めるのかどうかというような意見もございます。これについては「コスト負担力」というもので、例えば総資本営業利益率等別のパラメータも併用していくことが必要ではないか。いずれにしても、これも先ほどお話が出ておりましたようなシミュレーションの中で検討していく必要があるのではないかということでございます。
もう一つ、5)にございますように、当該年コスト負担ができなかったという場合に、これを帳消しにしてしまうのか、あるいは翌年に繰り延べてキャリーオーバーを認めるのかどうかというような議論もございます。これについても様々な観点から慎重に検討していく必要があるでしょうという書きぶりになってございます。
5章は、以上のような中身でございます。 |
| ○ | 醍醐主査 次も併せてお願いできるでしょうか。 |
| ○ | 谷脇事業政策課調査官 33ページ目以降、基金の稼動時期についての考え方ということでございます。
第一次答申でも提言をしておりますように、要は競争が一定程度進展したという段階でこの基金制度は稼動をするということでございます。
先ほど来ご議論がありましたように、今回の制度のつくりとしては、3)にございますように、基金はあくまで純費用が発生した段階で稼動するということでございます。従いまして、収入費用方式の逆に言いますと問題点として競争が進展していなくても、例えば適格事業者が料金を大きく下げることによってネットコストが発生するということも想定はできなくはないということでございます。そういった意味では制度趣旨に沿ったファンドの運用ができるように地域市場におけます競争進展度というものを副次的にパラメータとして見ていく必要があるだろうということを書いております。
先に進んでよろしゅうございますでしょうか。 |
| ○ | 醍醐主査 どうぞ。 |
| ○ | 谷脇事業政策課調査官 35ページ目の第7章の「その他制度運営に際して検討すべき事項」でございますけれども、まず(1)として当然のことながら、これから政省令の策定という形にも入ってくるわけですけれども、いずれにしてもデュープロセスの確保ということが重要だということでございます。
36ページ目でございますけれども、冒頭の2)のところでございますが、先ほど申し上げたのと併せて申し上げますと、例えば売上高が一定基準以下のキャリアの場合にはコスト負担の対象から除外をするということが今回の改正法の中でフレームワークとして構成をしております。こういったこと。
それから、先ほど申し上げたようなコスト負担力としてどういったものをとっていくのか。また、その水準をどうするのか。キャリーオーバーを認めるのか否か。いろんな観点からコスト負担事業者の対象範囲について検討していく必要があります。
しかしながら、余りにも適用除外の範囲を広くしますと競争中立性の問題が生じるおそれがあります。そこで3)にございますように、特に基金制度の稼動後において、いわば激変緩和を図る観点から、公的支援を含め支援措置を講じるといったことも検討する必要があるのではないかということでございます。
(3)にございますように、そもそもユニバー負担を利用者へ転嫁していいのかどうかといったような問題点もございます。これについては特定の方法を指定をして、ユーザーに負担させなければならないといったような形ではなくて、例えば経営努力で内部吸収して料金に転嫁させないというやり方も当然あろうかと思います。そういった意味では特定の転嫁方法についてはとらないということで書いてございます。
続けて残りの38ページ目以降の今後の検討課題、この辺に入ってまいりますと、先ほど来出ておりますスケジュールのようなものも入ってくるわけでございます。
ここで、38ページ目の1)にございますように、今後の基金制度の具体的な制度設計に当たっては様々なシミュレーションを行って、その結果に基づいて最終的に決定していく必要があるということで、LRICモデルの確定を待って更に検討を進めていく。
このシミュレーション結果につきましても公表し広く関係事業者の意見を聴取するというデュープロセスを経て関係政省令の策定を進めていく必要があると書いてございます。
(2)のところに、まさにLRICモデルの改定という中で、接続料が下がることによりますコスト負担、NCC側の負担の減少。ユニバーサルサービス基金によるある意味での負担の増というもの。これをトータルとして見ていく必要があるということについて若干細かく記述をしております。
それから、39ページ目の(3)、下ほどですけれども、こちらから40ページ目にかけまして、公衆網再販と料金リバランシングの関係について記述をしております。特に基本料部分の料金改定といったようなことも出てくるわけでございまして、公衆網再販の動向について十分見きわめていく必要があるということでございます。
(4)で、定期的な制度の見直しということで、先ほど来お話が出ておりますが、例えば2年ごとに定期的なレビューを行い、デュープロセスを踏まえつつ必要な見直しを行っていくことが必要と考えられるというふうに書かせていただいております。
また、40ページ目の下から41ページ目にかけて、今後の課題ということで、特にVoIPのこれからの進展ということを考えますと、従来の音声伝送とデータ伝送の区分に係る概念を変質させていく可能性が高いということで、将来的には多様なサービスに対するアクセスを確保するという「ユニバーサルサービス・アクセス」概念に収束していくとも考えられるのではないかというようなことも併せて記述をしております。
以上でございます。 |
| ○ | 醍醐主査 どうも、急ぎの説明ではありましたが、最後のところまでいかがでしょうか。 |
| ○ | 菅谷専門委員 私もワーキンググループへ入っているのですが、最後出られなかったので、最後のところで、27ページの議論がもう一遍あったのかなと思うのですけれども、6)で「設備面」、「役務面」のどちらからのアプローチにするか。これはユニバーサルサービスのお金を負担するほうですけれども、ここだけかどうか定かではありませんけれども、かなりここはトーンを落とした書き方になっていますけれども、最後の説明にもありましたけど、ユニバーサルアクセスに将来移行するということを考えると、設備面に着目したアプローチのほうがそういう観点からは好ましいのではないかと思っています。
5)の(ア)のところの説明で、「専用役務やデータ伝送役務を提供している事業者についてもコスト負担対象事業者となり、直接的な受益性が薄いことから」云々というのがあるのですけれども、その後、「一方、コスト負担の対象となる加入者回線設備や役務の種類の如何を問わず受益の対象となっているという考え方もある」ということで、この最初の直接的な受益性が薄いという中身が何なのかというのが余りはっきりしなかったんですけれども。 |
| ○ | 醍醐主査 説明をしていただけますか。27ページの5)の(ア)、「受益性」ということが2カ所で出てくるのですが、最初に出てくる「直接的な受益性が薄い」という、ここで言う「受益性」とはどういう意味なのかということです。 |
| ○ | 谷脇事業政策課調査官 今回ユニバーサルサービスの対象ということで申しますと、まさに音声サービス・音声役務というものが対象になっているということでございます。従いまして、まさに音声を提供していない事業者さんの場合に、そういった意味では自らがコスト負担事業者となったときに、音声役務提供とは一切関係ないのになぜ負担しないといけないのかというような意見が出てくる可能性があるのではないかという意味で、直接的な受益性が薄いというようなことも指摘としてはあり得るということかと思います。 |
| ○ | 菅谷専門委員 今のご説明を「直接的な受益性」という言葉で表現していいのかどうかというのはちょっとよくわからないのですけれども、要するに音声がユニバーの対象なので、ほかのサービスを提供している人は直接的な関係が薄いということですよね。 |
| ○ | 山本専門委員 加入者回線からでしょう。 |
| ○ | 菅谷専門委員 でも受益というのと関係ないような気がしますね。 |
| ○ | 谷脇事業政策課調査官 これはそういう「指摘がある一方」と書いておりますけれども、まさに意見募集やヒアリングの中で、自らは、例えばインターネット接続サービスを提供している場合に、自分は音声を提供していないのであるから、ユニバーサルサービスと関係がないと。単につながっているというだけのことをもってコスト負担事業者になるというのはおかしいのではないだろうかというような指摘がございました。
そういった意味で、ここでは表現としては「直接的な受益性が薄い」と書いておりますが、これはそういうご主張をされている方々の表現をある意味では採用していると。 |
| ○ | 直江専門委員 この手の感じは基礎的電気通信役務というところで、加入電話サービスというのがあって、その中身は加入者回線アクセス及び市内通話サービスですと。市内通話サービスに関しては関係ないけれども、アクセスはアクセス回線を使っているわけですから、かなりそういう点では……。 |
| ○ | 菅谷専門委員 その説明は後半部分に。 |
| ○ | 直江専門委員 あるわけでしょう。 |
| ○ | 菅谷専門委員 前半部分はない。 |
| ○ | 直江専門委員 それはなでてあげないといけないということになるんですかね。音声サービスをしているから利益は少ないと言っているわけではないですか。 |
| ○ | 山本専門委員 根本的な質問があるのですが、普通、基金をつくるとかなり恒久的に機能する機関になりますよね。何とかファンドというのは。この場合だと真にコストが発生したときのみに機能するわけですね。真にコストが発生しないときに意味ある基金というのは何になるのですか。 |
| ○ | 直江専門委員 基金はないんです。 |
| ○ | 山本専門委員 年々つくるわけ? |
| ○ | 醍醐主査 そうです。所要額を年々拠出してもらって、年々クローズすると。 |
| ○ | 山本専門委員 機関としてあるようなものではないわけですね。 |
| ○ | 醍醐主査 プールするというより、まさに単年度主義ですね。 |
| ○ | 山本専門委員 そのイメージがちょっとわかなかったので、こういう機関つくって、真のコストが発生しなかったらどうするのかと思っていたのです。そういうわけではなくて、それはどこでやるのですか、基金は。事業者たちにつくらせるのですか。 |
| ○ | 醍醐主査 そういうことは一応一次答申ではある程度書いたんです。むしろ法律で相当その点詳しく書いてありまして、少し説明いただけますか。 |
| ○ | 谷脇事業政策課調査官 確かに今回の取りまとめ案の中にその辺が余り出てこないなというふうに自分でも今思ったのですけれど、法律上は指定法人を指定するという形をとっております。つまり公益法人を指定をするという形になっております。これはコスト負担事業者から負担金を徴収をして、これを適格事業者に渡してあげると。あるいは実際にコストがどれくらいかかっているのかということを客観的な立場で算定をするという事務をやる機関です。これを法律上は「基礎的電気通信役務支援機関」という非常に長い名前でございますが、記述をしていると、こういう形になっております。 |
| ○ | 山本専門委員 それはこの省の中にある機関なのですか。 |
| ○ | 谷脇事業政策課調査官 指定法人ということでございますので……。 |
| ○ | 山本専門委員 指定法人。 |
| ○ | 谷脇事業政策課調査官 公益法人。公益法人を総務大臣が指定をするという形です。 |
| ○ | 醍醐主査 従いまして、法律でかなり書かれていることを改めて二次答申で、それをなぞるような表現はもう必要ないのかなということで、むしろ法律はそちらの方面の整備は相当進んでいるということです。
今の菅谷委員のお話ですが、ここはあくまでもヒアリングで、このあたり、うちは入る、入らないという相当細かい議論がございまして、納得づくでいく上ではもう一度意見を聞いて、そこで出てきた意見をさばくという形で、この両論をずっと両論でいくことは考えておりませんで、最終答申ではどちらというふうにある程度はっきりした言い方をするつもりでおりまして、意見が出る前から決めていくやり方よりかは、出た意見についても考え方を示すという形で最終判断をしていくことのほうが好ましいのではないかということで、菅谷委員がおっしゃったような議論もかなり作業部会ではいろんな意見は相当出ております。いかがでしょうか。 |
| ○ | 菅谷専門委員 これは実際に負担する事業者の意見を踏まえると、こういう形にしたほうが今の段階ではいいという。 |
| ○ | 醍醐主査 そこもいろいろ議論が、「出された意見募集の結果を踏まえ最終的に判断する」となっていたんですよ。出た意見そのままで、嫌だと言われたらそのままになるのですかみたいなことになるので、そこで「踏まえ、さらに検討を進める」と。作業部会、審議会が主体的に判断は最後はさせていただきますということで、この数文字が入ったという意味が相当あるんです。 |
| ○ | 山本専門委員 法律的には真の費用が発生したら、今でも稼動できる体制になるのですか、改正法で。 |
| ○ | 谷脇事業政策課調査官 プロセスとしましては、今申し上げたような指定法人をまず指定するという行為が法律を施行した後に出てまいります。それをした上で、今度は適格事業者として手を挙げていただかないといけません。つまり東西NTTさんが想定されているわけですけれども、適格に指定してくださいという申請は出てくる。これをまた指定をするという行為がございます。それができますと初めてネットコストが発生すれば基金が動き出すというようなことになります。 |
| ○ | 山本専門委員 その指定法人というのを新たにつくるのですか。それとも既存の法人なんですか。 |
| ○ | 谷脇事業政策課調査官 私どもが新たにつくるということは一切想定しておりません。 |
| ○ | 山本専門委員 要するに民間にやらせるということ、事業者団体、協会かなんかにやらせるの。 |
| ○ | 醍醐主査 少なくとも今現在、NTT東西には義務がまだありますので、それは当然適格対象事業者になるということは想定しているということですね。だから最初やってみたけれども、ゼロだということは想定していない。 |
| ○ | 直江専門委員 NTT自体が出してくださいと言ってこなければ、自分でやれと、こういう話になります。 |
| ○ | 谷脇事業政策課調査官 そのとおりです。 |
| ○ | 直江専門委員 それでも、どうしてもだめですとギブアップしてきて、計算上こうなっているのです、と言ってきたら、やりますかという話でしょう。だから、多分しばらくは言ってこないのではないかと私期待している。いや、合理化するのが先だろうとこう言っていたら、余り言ってこないのではないかと思うのだけど、どうしてもギブアップというのはあり得るわけですね。それはやっておいてあげないと、経営上の不安というのがありますから、それを省いておいてあげれば、セーフティネットだということで、あとの努力は自分でやってもらうという話だと思うのですね。 |
| ○ | 醍醐主査 純費用でシミュレーションを出して、こういうような制度で、純費用が出ているときに、そんなに別にがまんしていただくことはないと。別に正当な受けられるべき立場にあるのですから、正当に申請していただいて、受け取っていただいたらいいと、そういう仕組みです。 |
| ○ | 佐藤専門委員 日本は余りないのですけれども、海外のユニバーサルサービスを見るともう少し広がりがあって、高コスト地域、ハンディのある人とか、そういう意味でいろんな考え方がありますね。どういう人に通信のサービスをできるだけ安く提供すべきか。
そういう意味では、単に補助金を出すだけではなくて、イギリスだと多分ローボリュームユーザーに対して、基本料的なものは安いけど、ある程度以上使うと非常に通話料が高くなりますよと。そんなにかけないのだったら、電話を持つことに関しては非常に安くできますよというようなサービスを提供させるような考え方があったと思うのですが、一律に地域ごとにコストを見て補助金をある程度出す、出さないより、もう少し広がりがあるユニバーサルサービスの議論ということはされたのですかというと……。 |
| ○ | 醍醐主査 それはまさに一次答申をやるときに。例えばアメリカなんかはもっとひどかったわけですね。社会福祉的なものまで含まれていたり、学校まであったりとか、結論的に言いますと、このスキームは、地理間格差というところに着目した補助制度だということで、それは委員会の中では将来に向けて、もう少し次世代型ということがございましたが、現時点では地理間格差というところに着目していると。 |
| ○ | 佐藤専門委員 高齢者や何かだったら、逆にそういう地域というよりは、ボリュームに対して電話を常に何かのときに受けられる権利ではないけれど、そういう意味のユニバーサルサービスの議論も必要なのかなと思っているわけです。 |
| ○ | 直江専門委員 2種類あるんですね。両方一遍に1つにすると非常に負担の制度が難しくなる。アメリカでも分けているわけですね。だから、こちらはまずは地域間格差をやっておいて、それ以外にもちゃんと格差がある。それについては、黒川委員のほうがいつも言っているところですから、そういう部分はもっと個人にやるべきものであって、社会政策上の問題だという話になりますね。 |
| ○ | 醍醐主査 加藤委員、何かコメントございますか。 |
| ○ | 加藤専門委員 前々からその話は消費者団体から障害者とか高齢者、余り使わない人に、例えば基本料金の中でフラット料金にして、番号案内が高くなるときもそういう議論が出て、特別の人たちだけでも番号案内は月にだか年に何回かはただにしてもいいのではないかとか、基本料金の値上げのときにも、ある人たちに対しては電話を持っていてくれるだけで、その人にかけてくれる人がいて、ちゃんと電話会社をもうけさせているのだから、そういう方たちが電話の世界から撤退しないための保証として最低限の30通話はただにするとか、何かそういう工夫が、フラット料金の、あってもいいのではないかという議論はいつも出るわけですよ。
それに対して、この国の方針というのは、要するにそういうのは厚生労働省のほうで、社会福祉の政策の中にちゃんと織り込みというか、そういう手当てでやっていると、こういう論法できたわけですよ。しかし、その手当てというのはそれほどにどうも上がっているように思えないのですけれども。 |
| ○ | 村上専門委員 確認なんですけれども、これだけのスキームの定義で、純コストの算定と負担サイドの比率については、一意的に計算できるというふうに考えてよろしいですね。 |
| ○ | 醍醐主査 パラメータは幾つかございまして、今確定していない数字がLRICとか。 |
| ○ | 村上専門委員 パラメータは確定するとして、スキームとしては一意的に決まるということですか。負担サイド、比率サイドも。 |
| ○ | 醍醐主査 そういうものとしてつくるということでやっております。 |
| ○ | 酒井専門委員 逆に言うと、意見募集しても、どの会社がどういう意見言ってくるかほとんど見えちゃう形になるのですね。どうやれば損になるか得になるか。 |
| ○ | 醍醐主査 戻りますが、そうしますと、今、菅谷委員おっしゃった「受益性は薄いことから」という表現は、これは客観的に指摘されている言葉を踏襲しているということなのですが、このとおりでやらせていただいていいでしょうか。それともある程度こちらの判断として、もう少し表現を変えるということにしますか。いかがでしょうか。よろしいでしょうか。 |
| ○ | 菅谷専門委員 例えばそこを括弧にするとかね。 |
| ○ | 直江専門委員 市内通話サービスに関しては受益性が薄いとか、そんな頭書きをつけるとかいうのもないんですか。 |
| ○ | 吉田料金サービス課長 そもそも利益を受けていないと。自分たちは、NTTがユニバーサルサービスを提供しているということで何も恩恵を受けていません、利益を受けていませんよというのを受益性を薄いと。そういう用語で多分意見を言われたのだろうと推測をして、そうおかしくないのではないかということで書いたということです。 |
| ○ | 山本専門委員 括弧かなんかにすればいいのではないか。と言われていたということなら。 |
| ○ | 菅谷専門委員 だから、上は「指摘がある」、次は「考え方もある」で、ちょっと区別はちゃんとしているんですね。 |
| ○ | 直江専門委員 指摘されているだから。 |
| ○ | 醍醐主査 「指摘がある」に括弧つけたら、訳がわからなくなる。 |
| ○ | 直江専門委員 指摘されているんだからいいんだね。指摘している人がいるんだから。 |
| ○ | 藤原専門委員 ワーキングのメンバーですので、今まで議論したことについては発言しません。ちょっと自分でわからなくなったので、手元に条文がないというせいもあるのですけど、法律家でありながら肝心の武器を持ってきてないですけど、支援機関の役割、例えば、今議論されているような算定ルール等は、誰が、省令で決まっちゃうのか、告示的になるのか、支援機関にある程度自主性があるのか、あるいは指定事業者がカリキュレーションしてきた結果について、更にレビューするような権限が支援機関にあるのかとか、その役割分担、これは恐らく法律ででき上がった条文と、あとは予定される省令の中身次第だと思うんですけど、それは全然触れてないんですけど、これは条文を見れば、ある程度予測可能な話なのでしょうか。あるいはこれからのつくり方によって多少動くものでしょうか。 |
| ○ | 谷脇事業政策課調査官 法律上はある意味では省令委任をしておりまして、支援機関を決めるという部分は基本的にはございません。そういった意味では総務省令で具体的なコスト算定ルール、コスト配分ルールというものを明確に決めていくという形になります。そういった意味では省令で規定するというふうにご理解いただければよろしいかと思います。 |
| ○ | 藤原専門委員 私が心配したのは支援機関にそもそもそういうファンド自身はアドホックに、年次ごとに発生するとしても、継続的に何か審査したり準備するような仕事を支援機関がしょい込むのか。あるいはすべてルールメーキングが省令とか告示で決まっていて、機械的に単なる受付事務というか取次ぎ事務をやるだけですか。支援機関の役割のイメージなんです。 |
| ○ | 谷脇事業政策課調査官 端的に言えば後者であろうと思っております。そういった意味では省令でコスト算定なりを決めますので、以後確認的なことを支援機関がやると。それを最終的には総務大臣に申請をして、総務大臣が認可をすることによって初めてエフェクティブになるというような形をとるというイメージをしております。 |
| ○ | 藤原専門委員 そうすると事務手続をとるかどうかというのは別の話、法律とは関係ない話ですか。 |
| ○ | 谷脇事業政策課調査官 さようです。基本的には基金、ネットコストが発生したときに、お金のやりとりをやるというところが指定法人の主たる役目というふうに……。 |
| ○ | 藤原専門委員 それにかかる経費はどうやって取るかというのは別に法律事項じゃない。 |
| ○ | 谷脇事業政策課調査官 法律で読めるようになっておりますが、それはその部分を盛り込んだ形で徴収していいというような形。 |
| ○ | 藤原専門委員 ファンドが全然発動されなかったら。 |
| ○ | 直江専門委員 ゼロです、指定してないから。 |
| ○ | 藤原専門委員 指定してないからゼロ、事務が全然かかってないと。 |
| ○ | 山本専門委員 純費用の額が違っちゃっているわけ。こちらで算定するでしょう。例えばNTTが違うよと、こんな額じゃないよ、もっと多いよと。 |
| ○ | 直江専門委員 それはないんです。 |
| ○ | 山本専門委員 あっちゃいけないことになっているの。 |
| ○ | 直江専門委員 NTTは算定できない。 |
| ○ | 山本専門委員 文句も言えないの。 |
| ○ | 醍醐主査 今の点で事務局。 |
| ○ | 谷脇事業政策課調査官 コスト算定についてはLRICモデルでやりますので、合っている、合ってないといいましょうか、まさに方程式に当てはめていくような作業になりますので、そういった意味では一時性が高いのではないか。 |
| ○ | 醍醐主査 そうしますと、先ほどの菅谷委員のはこのとおりの話をしている。あと、今日のご議論で今回全然省いてしまっている支援機関の役割というところ、そこがないものですから、いろいろご質問が出ているのですが、それは最終答申のところにどういう内容を書き込むかのときに、そのあたりも改めてではあっても、一応は入れるのか、それとも法律があるからよしとするのか、少しその点は意見募集出た後の最終答申までの期間の検討課題とさせていただけないでしょうか。いずれにしても、皆さん方からこれだけ意見が出たということは考えないといけないというふうに思いましたので、よろしいでしょうか。 |
| ○ | 加藤専門委員 今回の議論の対象にならなくても、既成事実になっているものは、例えば資料として後ろへ付けてしまうとか、そういう方法もあるのではないでしょうか。 |
| ○ | 醍醐主査 そうですね。そういうことも含めまして少し考えさせていただきたいと思います。
それ以外いかがでしょうか。今後の検討課題等も含めまして、ご意見ございませんでしょうか。
これを一回で議論していただくことは大変ハードなスケジュールであったということは重々了解しているわけでございますが、いろいろ物すごく活発なご意見いただき、ご発言は全然切れ目なかったということで、予定の時間をかなり超えているのですけれども、いろいろ実りある議論いただけたと思っております。
それでは、一応このような形で、このユニバーサルサービス基金の具体的制度設計の在り方につきましては、これをこの後、上の特別部会に報告をさせていただくという形で執り進めさせていただきたいと思います。
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| (2) | 「電気通信事業分野における競争の促進に関する指針」(原案)に係る意見募集結果について
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| ○ | 醍醐主査 それでは大変時間が押してしまって申し訳ありませんが、次に「電気通信事業分野における競争の促進に関する指針」(原案)について、意見募集結果がございまして、それにつきまして、事務局よりご報告をお願いしたいと思います。 |
| ○ | 南事業政策課調査官 資料2というところにある概要を付けさせていただいております。これは9月の委員会のときに一度ご報告をさせていただきました後、パブリック・コメント、いわゆる公正取引委員会との共同ガイドラインでございますが、9月のパブリック・コメントを1カ月かけまして、大体40社ぐらいから会社、団体、個人から意見が参りまして、それを公正取引委員会と調整をいたしました結果、若干変更を加えたということで今回ご報告をさせていただきたいと思っております。
寄せられた意見の主な意見と主な変更点を中心に簡単にご説明をさせていただきたいと思います。
まず公正取引委員会と総務省のそれぞれの法律に共通するところでございますけれども、特に多くの意見が寄せられましたのは独禁法と事業法の適用関係を明記をしてほしい。特に事業法のルールを守っている場合は独禁法違反にならないということを明確にしてもらえないかといったようなご要望、あるいは2つの機関の連絡調整スキームといわれるものを極力明記してもらえないかというようなご要望があったところでございます。
変更点でございますけれども、独禁法と事業法の運用に当たりましては、同一の行為に対しまして両法が適用されるということになっておりますので、100%重複がないというふうにはなかなか言い切れないという法の仕組みになっているわけでございます。さはさりながら両法の運用に当たりましては最大限の整合を図ると。そして両法の適用関係をめぐる事業者の無用の混乱や過大な負担を生じないようにする観点から、必要な連絡・情報交換を両機関の間で行ってまいりますということを明記をさせていただいたということでございます。従いまして、運用面におきましてしっかりカバーをしてまいりたいということでございます。
3つの目の用語の統一ということで、特に事業法パートと独禁法パートでちょっと異なる用語があるということを統一してほしいというご要望がありましたものですから、例えば関係事業者の言い方が独禁法パートと事業法パートで違っておりますので、ここは独禁法パートに私ども揃えたところでございます。
そして、独禁法パートにおきまして、事業法にない設備概念とか使われていたところは情報法の概念に揃えていただいたということでございます。
4つ目、ガイドラインの見直しでございますが、弾力的に見直ししてほしい、あるいは定期的に見直してほしいというご意見があったわけでございます。
従いまして、これを踏まえまして、適宜機動的には見直してまいりますと。そして事業法のパートにつきましては、少なくとも1年後に見直しを行いますということを明記をさせていただいたということです。
次のページでございますけれども、事業法のパートの中で、これは独禁法と共通した話なのでございますが、「合理的な理由なく」という内容が不明確なので、できるだけ明確にしてもらいたいという要望が多数寄せられたところでございまして、私どものほうでも努力をいたしまして、合理的な理由なくという具体例をできるだけ明記をいたしますとともに、合理的な理由が想定されない、例えば妨害するというような行為が、合理的な理由もあるもないもないだろうというようなことがございまして、そういうところは合理的な理由を削除するという工夫をさせていただいたということでございます。問題とならない事例というものも極力明記をするという方向で努力したところでございます。
それから、ご参考までに独禁法パートにつきましては、以前の原案では独禁法上問題となる可能性のある事業者全体に広がっていたということに対しまして、大変多くのご批判があったということで、法律上は当然全事業者に及ぶというのは独禁法の仕組みでございますけれども、個々の問題となる行為を例示する際の主語としまして、影響力に関しまして原則市場において、相対的に高いシェアを有する事業者というふうに限定をされたと。これはあくまで例示ではございます。
それから、独禁法パートにおきましても、合理的な理由なくというところが、要するに独禁法にない概念でございますので、大変多くのご批判があったということで、できるだけ合理的な理由なくという部分を削除して、問題とならない場合を独禁法パートにおいても明記をしたということでございます。
この(注)書きで書いてございますが、先ほど適用関係が不明確だというふうに申し上げましたが、例えば接続を拒否する場合、あるいは電柱・管路の貸与を拒否する場合、事業法のガイドラインですとか事業法の法律の中にそういう事由があるわけでございますので、そういうものを守っている場合には独禁法上も問題とならないと、ここは適用関係がその限りにおいては明確化したということでございます。
以上、駆け足でご説明させていただきましたが、公正取引委員会と概ね調整がついたところでございますので、明日最終的な指針を公表させていただきまして、運用を開始をさせていただきたいと考えているところでございます。
以上です。 |
| ○ | 醍醐主査 どうもありがとうございました。非常に限られた時間でございますが、ただいまのご報告につきまして、ご質問、ご意見等ございましたら、どうぞ。 |
| ○ | 加藤専門委員 このいただいた今日の厚いほうは30日に公表するんですか。そうすると、ここに線が引いてあるのは、これが消されたということですか。 |
| ○ | 南事業政策課調査官 消された場合の。 |
| ○ | 加藤専門委員 足したものもあるんですか。足したのはまだ。 |
| ○ | 南事業政策課調査官 トーンとして今回足したものはございません。 |
| ○ | 加藤専門委員 直した部分もあるわけですか。今、言ったような用語はもう直っている? |
| ○ | 南事業政策課調査官 直した部分がわかるようなものを今日の審議会にはお出しをしたということでございます。 |
| ○ | 醍醐主査 ご専門の根岸委員、三邊委員、何かご質問とかご意見。 |
| ○ | 根岸委員 最初の両法の適用関係に非常に意見が多かったということで、それはある意味で当然というか、しかしながらやむを得ないんですね、法の仕組みとしては。だから一方の法に従っていたら必ずこっちもセーフなんていうことは法の仕組みとしてはあり得ないので、しかしながら、かといって同じことをやっていて、あっちへ行ったらこういい、こっちへ行ったらああいうのでは困るので、それは整合性がなければならないということであって、したがって、このような連携のスキームというか、そういうものをしっかりすることが基本であると思います。
その観点から、最後の接続についても、電柱・管路のガイドラインで拒否できる事由があると独禁法上も問題にならないというところはぎりぎりいくとそうなのかなと、ちょっと疑問もあります。
現実問題としてはこれでいいと思いますが、しかしぎりぎりいくと、必ずしもそうでない部分はあるのではないかというふうに思いますけれども、それは理屈の問題ですので、現実問題として余り無用の混乱というか、予測可能性という観点からいけばガイドラインとしてはこれでいいのかと思います。 |
| ○ | 醍醐主査 あと藤原委員、三邊委員いかがでしょうか。藤原委員、何かございませんでしょうか。 |
| ○ | 藤原専門委員 控えます。 |
| ○ | 直江専門委員 アメリカなんか狂っていても全然気にしないんだけど、日本は気にするんですね。通信法ではオーケイだけど、独禁法ではだめというのはたくさんあるし、独禁法でオーケイだけど、通信法でだめというのがありますから。
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| ○ | 醍醐主査 それでは大変駆け足なところございましたが、本日の用意いたしました議題の議論は以上とさせていただきたいと思います。
それでは、最後に事務局から、今後の審議のスケジュールにつきまして、ご説明をお願いいたします。 |
| ○ | 南事業政策課調査官 資料3で、「今後の審議スケジュール(案)」を付けさせていただいておりまして、慌ただしいスケジュールで大変恐縮なんでございますが、来週の月曜日午前中に、今日はユニバーサルサービス部門をご議論いただきましたが、残りの競争政策部分全般につきまして、3日と7日2回にわたりまして、答申草案のベースになります部分につきましてご議論を深めていただきたいと考えております。
以上でございます。 |
閉会
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| ○ | 醍醐主査 それでは、本日の会合は以上とさせていただきます。時間が15分ばかり延長になってしまいましたが、どうもありがとうございました。 |