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IT革命を推進するための電気通信事業における競争政策の在り方についての特別部会
競争政策委員会(第8回)



平成14年7月24日(水)






醍醐主査  ただいまから競争政策委員会第8回会合を始めさせていただきたいと思います。
 本日の会合は、前回の続きまして、パブリックコメント用の最終答申(案)の審議をお願いするものでありますが、審議の公開によりこれらの内容に関する憶測を招く可能性があるということから、前回同様非公開とさせていただきたいと思います。
 それでは、お手元の議事次第に従いまして、議事を進めてまいりたいと思います。
 本日は、前回の会合に続きまして、最終答申についての議論を進めていくわけでありますが、まず、前回の議論を踏まえました修正点、それから前回の会合以降、委員の皆様からいただいたご意見等を踏まえまして、内容の明確化を図る観点から追加的に修正を加えた部分がございますので、そういう意味での前回会合での宿題部分をまず最初に、それに対応した修正を事務局からご説明をいただきたいと思います。それに基づきまして、その部分のご審議をいただくと。
 その後に前回まだ入れませんでした第4章の残りの部分につきまして、ご審議をいただきたいというふうに考えております。
 それでは、まず前回の宿題になっていた部分につきまして、事務局からこの間の対応につきましてご説明いただきたいと思います。
南事業政策課調査官  それでは、前回お配りをさせていただきました資料に加筆する形で幾つか修正を加えさせていただいております。前回のご議論あるいはそれ以降の先生方のご意見等を踏まえて、追加修正をさせていただいた部分を中心にご説明をさせていただきたいと思います。
 まず、44ページ目でございます。これは消費者行政の冒頭のところでございますけれども、この44ページのいわゆる脚注のところで、いわゆる消費者の定義にかかわる脚注の部分でございます。
 ご議論を踏まえまして明確化を図らせていただいたところでございます。前半のところは変わりはございませんが、「変化の激しい分野ではサービスに関する技術的専門的知識の面で消費者と事業者との間に顕著な情報力・交渉力の格差が存在する。本章では、競争政策の目指す消費者利益の最大化を実現する観点から、そうした情報格差を是正し、消費者の合理的なサービス選択を支援することを主たる課題として消費者の自立を促す支援策を検討している。そのため、本章では、電気通信サービスの利用者のうち、事業者との相対関係で特に顕著に情報劣位の立場にある個人たる消費者からなるマス・ユーザを「消費者」として記述している」というふうに明確化を図らせていただいたところでございます。
 それに伴いまして、消費者部分の幾つかの箇所の表現ぶりも適正化を図らせていただいたところでございます。
 それから、第4章部分でございますけれども、ずっと飛んでいただきまして79ページ目でございます。これはいわゆる社会的影響の小さい事業者の、具体的範囲と言われるところの脚注を追加させていただいております。79ページの下の段でございます。これはいろいろなところに社会的影響の小さい事業者という表現が入ってくるわけでありますが、その趣旨の明確化を図らせていただいた。
 読み上げさせていただきますと、「その参入規制のみならず、退出規制や利用者向けサービスに係る提供条件の報告、接続協定等の事前届出制、技術基準適合維持義務の適用等、現行制度では一般二種事業について非規制とされている事項があるわけでございますが、これは現行制度と比較していたずらに規制強化とならないよう配慮が必要としている」と、これが答申の基本的考え方でございます。そうでありますが、「社会的影響の小さい事業者の具体的範囲と言われるものにつきましては、各、今申し上げた規律の目的に照らしまして、現在の市場の実態等を十分に踏まえつつ、その具体化を図っていくことが必要である」というふうにその趣旨を明確化させていただいたところでございます。
 それから、次の80ページ目の下の部分の脚注、これも同じく脚注でございますが、これは公益事業特権のいわば経過措置的な記述ぶり、前回ご議論があった点でございます。これにつきまして、ご議論を踏まえまして、また以下を修正をさせていただいております。決して私どもとしては、既存の一種事業者の既得権益を守るという趣旨ではございませんので、趣旨を明確化させていただきました。「また、現在の一種事業者は、既に事業許可の際に経理的基礎・技術的能力、事業計画の確実性・合理性等について審査済みであることに鑑み、これらの事項について、新たな公益事業特権に際しての申請手続を簡略化するなど配慮が必要である」というふうに適正化を図らさせていただいたところでございます。
 それから、82ページ目に、これは二種事業者に対する慎重検討の部分のところでございますが、これも参入規制のあり方とともにと、5)のところでございますが、必ずしもリンクをするわけではございませんので、ここの部分は削除させていただきました。
 それから、ずっと飛んでいただきまして88ページ目でございます。これはデタリフ化、料金契約約款に係るタリフの義務を原則廃止した場合の利用者保護の観点からの記述を……。
醍醐主査  そこのところは前回議論していないところなので、一まず前回議論して、その後の修正についてまずやりたいと思いますので、それが終わりましたところでということにしていただきます。
南事業政策課調査官  では、それ以降の話はまた。
醍醐主査  ということで、一応前回議論し、積み残しといいましょうか、明確化を図るということから、この間、事務局のほうで関係の委員等々といろいろ議論を重ねていただいて、今のように修正を提案していただいたわけですが、一応議論といたしましては、82ページまで行っていただいたのですが、一応ここでは、社会的影響の小さいということもございましたが、まず44ページの消費者の定義と79ページの社会的影響の小さい事業者の問題、それと80ページの公益事業特権の付与の問題、この3点につきまして、まず前回からの宿題ということでご議論いただきたいと思います。
 まず、44ページ、前回いろいろご意見が出されましたところでありますが、このような修正を図り、なお、この後でいろいろ要望が混在しているというところがございまして、事務局に一度ちゃんとした文章表現の統一性、あるいは違うなら違うというチェックを全体ずっとやっていただいております。後ほどまためくっていただいてお気づきいただけるかと思いますが、基本はこの44ページの修文、これをベースにしてそれに整合する形でこの後ずっと表記を必要に応じて訂正し、あるいは維持しているということでございますので、そのような前提でご意見をいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
 前回はいろいろ議論を重ねていただいたわけですが、内容的にはおおむね考え方の整理はご了承いただいて、表現をどうするかにつきましては、少し時間を置いてゆっくり考えようということであったと思っておりますが、いかがでしょうか。
 今、事務局から読み上げていただきましたが、最後にビジネスユーザに対する支援策につきましても、この後の脚注の17、これは56ページで触れておりますので、それもクロスレファレンスという形でここにつけるというふうにしてはどうかということでございます。
 いかがでしょうか、よろしいでしょうか。一応ご意見をいただいた委員の皆様方とは、この間、事務局を介していろいろ議論を重ねていただき、このような線に落ちついているということでございますが、よろしいでしょうか。
 それでは、44ページはこのような修文とさせていただきます。
 次に、79ページ、社会的影響の小さい事業者というのは、これは、実はこの後、4章にもいろいろかかわってくるところでもございまして、ここだけを孤立的に取り出して議論するのはいかがかと思うのですが、初出のところでまずは断りをしておいたほうがいいのではないかという趣旨でございますが、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。
 後ほどまた、4章、新規の議論の中でこのような社会的影響の小さいとか大きいということが出てきましたときのは、またその時点で議論をしていただくことは一向に結構かと思っております。
 それては、79ページの注7はこのような形で確定するということにさせていただきたいと思います。
 次に、前回いろいろご意見をいただきました80ページの注8ですが、先ほど事務局からございましたとおり、趣旨をより明確化するという観点からの修文をしたいということでございますが、いかがでしょうか。前回ご欠席の委員に申し上げますと、公益事業特権を既に付与されている既存の第一種事業者に対して、何か既得権を保護するかのような、そういう受け止め方をされる懸念はないかというご指摘がございまして、本意ではもちろんそんなことはないわけですが、文意がより的確に伝わるようにという趣旨で修文をいただいたということでありますが、いかがでしょうか。藤原委員あるいは山本委員、ご意見をいただきましたが、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。
藤原専門委員  結構です。
醍醐主査  その他の委員、よろしいでしょうか。
林委員  1つ、小さなことですけれども、80ページの脚注の下から2行目「公益事業特権に際して」というのは日本語としてちょっと座りが悪いなという気がしますので、「公益事業特権の申請」を前に出して、「公益事業特権の申請に際して手続を簡略化する」というふうに「の申請」が少し前にあったほうが日本語的にいいのではないか。
醍醐主査  これは明らかにケアレスミスが何かありましたね。いろいろ考えている過程で、バージョンの前後がちょっと半端なところでこれは変えているという感じがします。
 じゃ、ここの部分、今も林委員からご指摘いただいたようなことだと思うんですが、一応文章も確定しなければいけませんので、後ほど文章を確定できるように文案をちょっとご用意いただけますか、この部分。
 そういうことでよろしいでしょうか。文案をちょっと出していただいて、それで確認させていただくと。
林委員  はい。
醍醐主査  では、80ページはよろしいでしょうか。
 それでは、前回の積み残し課題は以上とさせていただいて、前回議論が及ばなかった第4章の残りの部分につきまして、先ほどちょっと南調査官のほうからおっしゃりかけたのですが、議論の前提となる文案の一部の見直し・修正についてご説明いただきたいと思います。
村上専門委員  よろしいでしょうか。前回の委員会で、今資料1では59ページの2に当たるかと思いますが、「電気通信事業者の重要事項等に関する説明義務を課するということについて検討する必要がある」という表現につきまして、説明義務を課するという表現は必要はないのではないか、という問題提起を私からさせていただいたのですが、この点はどういう対応が行われましたでしょうか。
醍醐主査  確かにそのようなご発言があったことは私も覚えております。村上委員のご趣旨は、もう少し具体的に提案としては、もう一度済みません、繰り返しで恐縮ですが。
村上専門委員  金融商品の販売に対する法律において、これは重要情報として、重要事項について説明義務を課するということがあるわけですけれども、同じような意味合いにおいて、電気通信事業に関連するサービスを、消費者にとっての重要情報として重要事項に関する説明義務を課すというのは、ちょっと行き過ぎではないかと懸念します。このレベルの情報を重要情報として説明義務を課すということになりますと、電気通信関連サービスだけでなくほかにものすごい量の説明義務を課さなければいけない情報が出てくるのではないかということで、懸念している訳です。ここが、私が理解している説明義務ということであれば、行き過ぎてないかということなんですが。そういう指摘が幾つかパブリックコメントでも多数出ていましたので指摘をさせていただきました。
醍醐主査  確かに村上委員は前回2度ほど、ちょっと時間をおいてご発言のあったことで、検討がちょっと漏れておりまして申し訳ございませんでした。
 ここのところは前後の文脈の中でどういう事項についてのこれは説明義務という意味になっているかも踏まえながら、少し議論をお願いしたい。あるいは事務局なりから、この原案の趣旨なりを少しご説明いただきたいと思うのですが。まず事務局から、ここのところの説明義務ということになっている趣旨につきまして、概略改めてご説明いただけるでしょうか。
南事業政策課調査官  この59ページ目のところは、これだけ単独で切り離して読みますと、確かに今ないところに重要事項に対する説明義務が新しくつけ加わるというふうに、これだけで単独で読みますと、そういう印象を受けるかと思うんですけれども、後ほどまたご説明しようかと思っていたのですが、デタリフ化に関連したところの、いわゆる約款の作成義務をこれから原則やめていきましょうとした際に、やはり利用者保護の観点からのいわば代替措置的なものがなくていいのかというところの、いわば規制緩和で事業者負担を軽減していく一方で、利用者保護のための最低限のルールづくりというのは要らないのかという問題提起を、実は後段の4章のところでさせていただいておりまして、いわばそれの一部分だけを抜き出して第3章部分に書いているものですから、ちょっと浮かび上がって見えるのかもしれませんけれども、できましたら、そのデタリフ化のところの規制緩和とセットの中でその契約約款の公表・作成義務はなくしていく方向なんですけれども、さはさりながら、利用者保護の観点から最低限の、今はないのですけれども、それにかわる消費者に対する説明義務のようなものが必要ないのかどうかというのは検討する必要があるのではないのかという、その脈絡の中でご議論いただければと思っております。ですから、ここだけ単独で読みますと、非常に突出した印象を与えるのですけれども、第4章のデタリフ化の議論とセットでご判断、ご議論いただければありがたいと思っております。
村上専門委員  であるとすれば、ここの表現はデタリフ化にかかわるところでの説明義務という、という表現にしておかないと、まずいですね。別途、説明を義務化するかどうかという問題もあるかと思いますが。今回のパブリックコメントでは、幾つかの事業者は、これは新たに一般的な義務化が始まるというふうに見て、ものすごく過剰反応していますね。ですから、デタリフ化のところで議論をしてもいいと思いますけれども、その場合には、59ページの表現はこのままではちょっといかがかという感じがします。
醍醐主査  では、山田室長から何かコメントはございますか。
山田電気通信利用環境整備室長  今、59ページと88ページのところは同じことをといいますか、ちょっと別の文脈の中でご提言という形にしているわけでございますけれども、59ページのところは、全体の制度的な枠組みというものは、この文脈の中でははっきりしない部分もございますので、そういった意味で59ページの(ウ)の最後の文章として、「今後、この点について、電気通信に係る制度全体の枠組み等々を勘案して一層の検討を行う」ということを付加させていただきまして、この部分だけで言い切りの形にはしていないという配慮をさせていただいたところでございます。
南事業政策課調査官  ちょっと私ども、「新たな競争の枠組みが導入される中で」と冒頭に書いてある部分で、実はそういうことを申し上げたかったんですけれども、若干舌足らずの部分もあるかもしれませんので、ちょっと文案は検討させていただければと思います。
醍醐主査  いずれにしても、この後のデタリフ化のところとこれは密接にかかわっているというふうに、デタリフ化というのは事業側から見ての規制緩和ですので、それに対応するところの消費者サイドからどうなのかという相対関係がございますので、その意味では、3章、4章、かなり密接にかかわっているということでございまして、今の村上委員のご指摘は4章のそのデタリフ化の部分でセットで議論させていただくと。また改めてそこでいろいろご意見をいただきたいと思いますので、これは保留という形でよろしいでしょうか。
根岸委員  全体を必ずしも十分把握しておりませんけれども、先ほどの消費者の概念の説明がございましたね、情報格差というような。そういう観点から言うと、デタリフ化があって、しかし、そういう情報格差があるということを前提にすると、この契約に当たって消費者の判断のために不可欠な情報提供、これを推進・徹底するということは多分必要になるということは、ちょっとこれはあまり異論がないんじゃないかと私は思うんです。ただ、これは説明義務と書いてあるので、何かきついという表現かもしれません。しかし、これも検討する必要があるということで、その全体の中で検討しようということなので、私は個人的には別にこれでいいのではないかと思いますけれども。ただ、先ほどご説明ございましたように、全体の枠組みの中で位置づけなきゃいけないということは確かかと思います。
醍醐主査  そのようなご意見もあったということを念頭に置いていただきまして、一まず先へ進めさせていただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。
 それでは、事務局のほうから、議論がこれからというところにつきまして、議論の前提となる文案につきましてご説明いただきたいと思います。
南事業政策課調査官  87ページ以降にデタリフ化のご提言をいただいているわけでございますけれども、88ページ目のデタリフ化ということで、料金・契約約款に係る現在の義務を原則廃止するというふうにいたしました場合に、この6)のところでございますけれども、利用者保護の観点から何らかの代替措置といいますか、規律が必要になってくるのではないかということで、(ア)、(イ)と順番に規律があるわけでございますが、特に約款がなくなることによって問題が生じるような場合に、その実態を行政として全く把握していなくていいのかという観点からこの(a)と(b)のところを若干表現の適正化を図らせていただいたところでございます。
 これは、実際に個々に提供条件が定まりまして、契約として締結されました場合に、その事後的な報告を求める必要があるのかどうかという観点から、(a)でございますけれども、ご意見でも多数寄せられておりますとおり、個別の契約を締結した都度、すべて報告しなさいとしました場合、どうしても煩雑な事務処理を生じて、多くの負担を招きかねませんということから、これにかわります簡素な措置についてやはり検討する必要があるだろうということで、aのところでは、例えばということで、四半期ごとに1回定期的な報告をしていただければ足りるというような簡素な措置が1つ考えられるだろうということで、(a)でそれを記載させていただいております。
 (b)のところで、別の簡素な措置のあり方としまして、例えば既に報告した提供条件というものがもしあるといたしますと、それと同一の条件で他の複数の利用者に対して同じようなサービスを提供しました場合は、89ページ目に移りますけれども、重ねて報告することは不要化するといったことも検討に値するのではないかということで、2つを書き並べております。
 そして、さらに言えば、その1つのさらに具体的な類型といたしまして、現在約款の作成・公表義務を課されておりません一般二種事業者でありましても、広くマスユーザを対象としたサービス等について、任意に一定の提供条件を定めている場合は、これはもちろんあるわけでございますので、そのような場合に、この当該提供条件を報告していただければ、個別契約の報告に係る事務負担を軽減するという簡素な措置も1つの例として考えられるのではないかということで、その簡素な措置の具体的なイメージを(a)と(b)に書き分けて明確化させていただいたという修正でございます。
 89ページの(c)の部分は、先ほど申し上げましたとおり、社会的影響の小さい事業者について、参入・退出規制と同様というところは必ずしもリンクするとは限りませんので、そこの部分は表現を適正化させていただいております。
 それから、恐縮でございますが、93ページ目、それから96ページ目も、先ほどご説明申し上げましたとおり、社会的影響の小さい事業者の接続義務に関する部分と、技術基準適合義務に関する部分、ここも参入・退出規制と同様にと、あたかもリンクしたような書きぶりになっておりましたので、ここは趣旨を明確化させていただきまして、要するに、いたずらに現行制度よりも規制強化にならないように配慮が必要なのだと、あるいは整備する必要があるのだと表現を適正化させていただいたところでございます。
 修正点は以上でございます。
醍醐主査  どうもありがとうございました。
 それでは、ここのところにつきましては、パブリックコメントでもかなりの意見が寄せられた箇所であるわけです。また、いろいろ切り口が多少ここは込み入ったところがございまして、まず、サブマーケットごとに判断する市場支配力を有する事業者とそれ以外の一般の事業者ということと、社会的影響力が小さい事業者というようなカテゴリーがある。それから、ユニバーサルサービスを提供するボトルネック事業者というのもあるということで、そこの関係が、皆様方に議論していただく前提として、この答申原案の全体の見取図を少しまとめていただこうという形で、横長に、「最終答申における利用者向けサービス提供に係る規律の在り方」という、構成員限りとなっておりますが、これはどういう趣旨かと申しますと、やはり正確に言わなければいけないところをやや単純化した図にどうしてもなるわけでありまして、それが何かあるところだけを切り取られてしまいますと誤解を生むおそれもございますので、この部分ついては、本日の議論の材料として皆様方のお配りして参照していただきたいという趣旨で事務局にお願いしたものでございます。
 なお、もしこの図につきまして、ご質問等ございましたらいただければと思います。
 それから、第4章につきましては、いろいろとパブリックコメントでも議論があったわけですが、本日ご欠席の委員からもいろいろ関心を持っていただきまして、ペーパーでコメントをいただいております。お手元に配られております。渡辺専門委員と、浜野専門委員からのコメントでございます。時間の関係上読み上げることは省略させていただきますが、黙読をしていただき、これらもご参照の上、この後、議論をいただきたいと思っております。
 残りの4章分は、論点は幾つか分かれるかと思いますが、全体としてご意見ある部分についていただければと。そして、どなたかからご意見が出て、そこにある程度論点が集積してくれば、そこに少しスポットを当てて議論させていただきたいと思っております。
 主には、事務局から手直し部分、このアンダーラインがパブリックコメントを受けた前回時点での修正箇所ですね。それから、右横に縦に線が入っているのは、本日の追加の修正箇所ということで、これはよろしいんですね。
南事業政策課調査官  必ずしもそうではありません。
醍醐主査  今、ご説明があったのが追加的な修正ということですね。
南事業政策課調査官  そうでございます。
醍醐主査  わかりました。そういうことをちょっと念頭に置いていただきましてご意見をいただきたいと思います。いかがでしょうか。
村上専門委員  今の88、89のところのご説明で、先ほどの説明義務の説明がされたということでしょうか。
南事業政策課調査官  済みません。88ページ目の6)の(ア)というところ、全然文面は変わってございませんが、このアのところに、いわばデタリフ化に伴って利用者保護の観点から何らかの代替的な規律が必要あるかどうかというところに、利用者を保護しつつ適切な選択を促す観点からは、利用者に対する適切かつ十分な情報提供が必要であると。このため、義務は課さないとしても、契約に際してサービスの提供条件に係わる一定の事項について、利用者への情報提供・説明を行うことを法的に義務付けることを検討する必要があるのではないかという問題提起をさせていただいているということでございます。ちょっとここの部分、説明が足りませんで失礼いたしました。
醍醐主査  念のために、この部分は、先ほど言った横長の紙でいきますと、今のこの箇所は、一般の電気通信事業者を想定した箇所でございまして、そこでは、左一番上の所にありますように契約約款の作成・公表義務はなしとするという、これが非常に大きな今回の見直し点だと思っております。ということは、裏返せば相対取引を可能とするということになっているわけでありますね。
 それとの対応関係で、では、消費者側にとってどうなるのかということで、今、事務局からお話があった88ページの利用者保護のための幾つかの所要の規律という中で、その(ア)として、ここでは契約約款の作成・公表義務は課さないということは、これは繰り返しているわけですが、それではない形で、個々の利用者への情報提供、説明について、一定の事項について定めて、それについては、法的に義務付けることを検討する必要はないか、そういう流れでございます。
 これが1つでして、それ以外にこの所要の規律を適用するという形で(ア)がありまして、もう一つ(イ)というのがありまして、これは事後に不当な差別的取り扱い等が生じる場合を想定して、それに対応する措置をどのようにとっておくかということであるわけですね。その措置として、しかし、個別の契約報告を求めることは、これはあまりにも過剰な規制になる。しかも、それは二種から見れば、今までなかった規制のむしろアップになってしまうので、それは避けるべしと。
 じゃ、どういうものがあるかというときに、例えば、(a)として定期的な報告、(b)として一定の提供条件を定めている場合には、それを届けておいてもらえれば、個別の契約あるいは定期的な報告も不要となる、そういう措置があるということをここで書かれているということになっているわけです。
林委員  趣旨は我々よく理解しているんですが、座長が最初におっしゃったように文言の統一という意味では、88ページには利用者及び利用者保護という言葉がたくさん出てきているわけですね。そして、44ページの脚注のところで、消費者というのをわざわざ断って、情報劣位にある消費者に対して特段の配慮が必要であるというスタンスを明確にしたということになると、88ページを深読みすれば、この利用者は消費者以外に電気通信サービスの利用者全員ということになるのかということになりますと、ちょっと解釈が拡大し過ぎるのかなと。
 つまり、事業者同士の紛争なんていうのは、ここでは念頭に置いてないわけですね。それは紛争処理委員会があるわけですね。
醍醐主査  その点も、この間いろいろチェックをしていただいて、いろいろ検討していただいている経緯がございますので、一まず事務局のほうからご説明いただけるでしょうか。
川野事業政策課課長補佐  ただいま林委員からご指摘いただきましたとおり、第3章においては、先ほど脚注になったとおりで消費者という言葉を使わせていただいております。第4章におきましては、一応85ページのところに書いてございますが、一番上でございますね、個人・企業等の利用者、電気通信事業者以外の者を言うというふうに申し上げていますので、対象としているのは、事業者は入りませんと。ただ、ユーザということでございまして、いわゆるビジネスユーザの企業なども含めて利用者という言葉を使ってございます。
 第4章では、全体を利用者という言葉で統一しておりますので、利用者の保護という言葉で使っておりますが、趣旨といたしましては、もちろん一番情報劣位にございます消費者の保護が念頭にございますが、ここは企業ユーザの中の利用者も一応含めた形で記述はされているという形になってございます。
醍醐主査  一応そういう切り分け方の共通するのもありますが、3章と4章では意味の相違する点もあるということを、このような形で、なるべく各章が早い段階で断ろうとしているわけですけれども、3章は、自立を促す支援策ということで、それはなぜ必要かというルーツは、情報の劣位ということに根源があるという形で来て、その最も典型的なユーザとはだれなのかという観点から、先ほどのような定義をしようとしたわけですが、ここの4章のところの部分につきましては、それを少し緩めているところがあるというようなのが先ほどのご説明だと思っております。
山本専門委員  少し抽象的な議論になって恐縮なのですが、(ア)と(イ)なんですが、まずこの(ア)に関して……。
醍醐主査  88ですね。
山本専門委員  ええ、88です。やはり法的に義務付けるということまでやらなきゃいけないかどうかは、やはり大きな問題ではないのか。ある意味でいったら、法律よりももっと下位の、指導を含めていろんなやり方でもそれはあるんじゃないのか。法律というと、規制緩和しているのかしてないのかわからなくなっちゃうという感じがありますね。
 2番目の問題で、(イ)のほうで言わせてもらうと、これも事後規制の徹底というのを今打ち出しているわけですから、あらかじめ不当なサービス的取り扱いの実態がわからないとどうだからというのではなくて、やっぱり基本的には事後規制ということで、今、原則で言っているわけですから、問題が生じたら対応できればいいので、ほんとうに四半期ごとのこういう報告というのをやってくださいと言わなきゃいけないのかどうか。これも事後規制という、新しい規制原理のちょっと根幹に触れるような問題ではないのか。
 そういう点で言うと、少し規制緩和ということの意味が薄まってしまうおそれがあるのではないのかというのが、私の率直な見解なんですが。
醍醐主査  ここのところは大いに議論していただくべきところだと思っておりますので、冒頭、村上委員のお話もあり、あるいは根岸委員からもありまして、ここは当然議論をしていただきたいと思っておりますので、さらにご意見を続けていただけたらと思います。
根岸委員  先ほど村上委員がお話になったことに限定いたしまして、消費者につきましては、定義があって、情報格差とか、そういう問題があって、私の考えでは、やはり契約をするに際し、不可欠の重要事項については、消費者に対しては説明義務というのを法的に課してもよいと私は思いますけれども、しかし、利用者全体に課す必要があるかなというのはちょっと、もちろんこれは検討するのだから、検討するということでよろしいかと思いますけれども、ちょっとそこのところは、利用者と消費者を分けたという観点から、情報の格差という観点から、ここまで全体に言う必要があるかという問題はやっぱりあるので、あるいは、これはわかりません。法的に義務付けることを検討するというので、検討するんですが、法的に義務付けるか否かというか、言葉は必ずしも適切ではありませんけれども、その利用者と消費者を区別したという観点からちょっと考慮したほうがいいのではないかと、この点では思います。
醍醐主査  そういたしますと、ユーザによっては義務付けまで課さなくてもいいと。あるいは第3章で言うところのようなユーザにもう少し限定した書きぶりにしてはどうかというようなご提案でしょうか。
根岸委員  そうです。
菅谷専門委員  59ページは消費者の判断のためですね。こちらの後のほうは利用者ですね。だから、説明義務を課するということで、だれに説明するかという対象がちょっと違うんですね。
 ただ、事後規制ということではあるんですけれども、やはり情報の非対称性ということで言えば、利用者引く消費者というのは事業者というか、BtoBの世界になるんですかね。だから、BtoBでも、かなり小さなBもあるかと思うので、そこをどういうふうに考えるかということも多少考慮する必要があるので、こういうあいまいな表現でもいいのかなとは思います。
醍醐主査  この88ページの6)の(ア)は、これは事後というよりかは、契約締結時、利用者から見れば、サービス選択時ということなんですね。(イ)以降が、そこに書かれているとおり、不当な差別的取り扱い等がある場合に、行政がそれに所要の措置を講ずることができるような情報的基礎を持つための措置としてどうするか。そのときに事業者に過重な負担を課すことがない範囲内で何ができるか、どこまでできるのか、どういうことをやるのが適切か、そういう流れかと思っております。
直江専門委員  理念的には私はよくわかりませんが、多分事業を見るとよくわかる話だと思います。要するに、デタリフというか、こういうのが義務付けられていない事業分野があります。それはLPガスという分野です。LPガスの分野は、基本的に長期的契約取引という、メーターによる取引を義務付けているわけですが、料金は一切規制をされていないということになっているわけですね。ただし、一般家庭のような消費者と、それから事業者があります。事業者というのは、例えば大きなユーザで、コンビニですとかファミレスとか、そういうようなところ、それから工場だとか、そういうところもあります。そのときに、こういうような義務はないんですね。法律的には全く義務もありませんし、制度もなくて自由だと、こういうことになっています。
 非常にたくさんの紛争がここでは起こっていますが、少なくともここで言う利用者が企業だとか、事業用に使っている、例えばお豆腐屋さんですとか、ちょっとした小さなレストランですとか、そういうところとの間のトラブルはほとんどないんですね。しかし、非常にたくさん一般消費者、ここで言うと、情報劣位にあるような個人の消費者の間では非常に多くのトラブルがある。これは加藤さんもよくご存じだと思うんですね。
 それはどんなものかというと、利用者の間にはものすごい大きな料金格差が存在しているんです。個別にいろんな契約をしているんですけれども、それが、なにしろ千差万別の契約をしていて、それはまた公表の義務もない、何もないわけですね。しかし、一般消費者のものについては、3年ほど前から一般消費者に対する料金表を保存しておきなさいという義務を課したんですけれども、まだ多分2万店ぐらいあるんです、この分野。そのうちの3割から4割ぐらいは、法的に義務付けてないものですから、それを持ってないんですね。それで、その場、その場で変えるというようなやり方をします。多分それがトラブルの最大の問題になっていまして、ある日突然請求が来た。この請求の根拠は何だとお客さんから来ると、それはそういうふうになっています。じゃ、その料金表を見せてくれというと、ないと、こういうようなことが起こるんですね。それは自由料金だから、そんなもの勝手だと、こういうのが事業者の言い方になります。
 そういうことがこの場合に、今二種事業者の場合でも、今のところ、そういう問題はないのかもしれないんですけれども、起こり得る。ここに言う利用者がもし企業というようなところであれば、どんなに小さくても、そういうところはきちんと自分の必要性を認識して、それはコストに響いてきますので、大丈夫だとされているんですが、それがほんとうに小さな店、小料理屋みたいなところとか、そういうところでも大丈夫です。それはなぜかというと、青色申告をするから、これだけの費用がかかりましたと出すから、常に見ているんですね。ところが、家庭の場合は、ほとんどそれを見ないものですから、ある日突然請求が回ってきて、これは何だという話になる。というようなことで、消費者相談において、最も大量の相談が来ている分野です。
 ですから、ここで言っているのは、利用者を保護しつつというような言葉が消費者であれば、わかるのですけれども、それ以外だったら、問題は多分、大きな差があってもほとんど起きていないということを見ると、その部分は義務付ける必要性がないのではないか。しかし、一般消費者を含めて言えば、何らかの制度が必要。その制度をつくるかつくらないかで、今、経済産業省のほうでもめておりますけれども、規制緩和の中でそんなことが可能かどうかということもあるんですが、トラブルが大きいというのは、何もしないよというと一般消費者に非常に大きな問題が起こるというのが現実だというふうに思います。これについては、加藤さんのほうが多分事例はもっとたくさん知っていると思います。
村上専門委員  今回の答申の構成は、3章で事業者は消費者に対して、これまで以上に手厚く情報提供を行いましょう、また、行政からも手厚く情報提供を行いますよと言い、これによって極力、トラブルが起こらないようにするんだけれども、もしトラブルが起こったとしても、消費者が対応しやすいような状況をつくりますよということになっています。
 全体的に規制緩和をしている今回答申の中で、この88ページで急に義務規定が出てくるのは全体としてアンバランスな感じがします。事業者サイドから見ますと、伝えなければ買ってもらえないということがあるわけですから、契約の重要なポイントになるところを伝えないはずはないわけです。さらに、誤った伝え方をした場合は、第3章でトラブルに対する対応を手厚くやっています。これで十分で、ここで、またこの義務規定が出てくるというのは、ちょっと全体としてアンバランスな感じを与えるということです。
醍醐主査  それでは、事実関係をもう少し知見を持ちたいと思うのですが、例えば他の業種で、デタリフ化をやったときの説明の仕方について、どのような仕組みになっているのか。その際、例えばユーザをセグメント化するような、そういう仕組みというのがあるのか。そのあたり、今少し直江委員からご紹介いただきましたが、もう少し事務局のほうでそのような実態というものを把握しておられればお伺いしたいんですが、いかがでしょうか。
林委員  私も質問があるんですけれども、関係ない分野ですけれども、例の最近話題になりました中国のやせる薬ですね。あれは無認可薬品というか、健康食品、そういうカテゴリーですね。認可されてないにもかかわらず、何らの行政的なアクションはとったわけですね。あれは、行政とか法律の仕組みの中でどういう権限に基づいて政府はああいうアクションがとれるのかということをちょっと教えてください。
吉田料金サービス課長  そちらの方はわからないのですが、私が承知している限り、考え方の方には、たしか金融商品の販売等に関する法律と、あと旅行業法という例がありますというのは書いてあります。
醍醐主査  それはせっかくですから、例に示していただいて、こちらはほとんど要望なんかしていますので。
吉田料金サービス課長  ほかの例としては金融と旅行業法がありますということは、何ページかに……。
醍醐主査  資料3ですね。
吉田料金サービス課長 資料1です。
醍醐主査  考え方とおっしゃったので、こちらのほうですね。これの何ページですか。
吉田料金サービス課長  107ページです。金融商品の販売等に関する法律、旅行業法等書いてありますが、それ以外で、ざっと調べたところですと、例えば宅地建物取引業法とか警備業法、あと宅地建物販売業法とか、自動車運転代行業とか、全部で6件ぐらい調べたところ我が国で重要事項について説明とか、図面を交付して説明とか、取引条件について説明とかいうような形はありました。それぞれの法律によって若干仕組みは違っておりますが。
 それから、諸外国で言いますと、つい最近では、イギリスが新しく法律を直しているということで、これは5月の22日でございますが、新しい規則案というのをOFTELが出しております。イギリスの場合、電気通信事業者にいろいろ条件というのを、最初の免許条件の中で義務を課しているというわけではございますが、その中の1つ、これは枠組み案でございますので、まだどうなるかというのはわかりませんが、コンディション9というのがございまして、その中にリクワイアメント・トゥ・オファー・コントラクツということで利用者に契約条件について提供する義務があるというような記述はございます。
 ただし、その場合、ボース・ビジネス・アンド・レジデンタル・コンシューマースと書いてありますので、一応両方対象としては入ると。ただ、オン・ザ・リクエスト・オブ・エンドユーザと書いてありますので、リクエストがなければ特に必要ないんだというような形になってございます。対象の事業者としては、すべての電気通信事業者ということでインターネットの関係も含んでいるというような記述はあります。
 日本で申し上げますと、相手がプロのときいいですというのは、どういう場合に除いているかというのは、金融しか調べてないんですが、金融の場合ですと、法律上、顧客が金融商品販売業者等である場合は説明が不要でありますと。相手がプロのときは要りませんよということが書いてありますので、電気通信事業法に当てはめるとどうなるかわかりませんが、例えば、相手が電気通信事業者だったら要らないということはあるのかもしれませんが、ビジネスユーザとコンシューマーというのはなかなか切り分けがしにくいという点はあります。その辺どうやっていくかというのは、なかなか難しい面はあるかと思いますが、検討の案にはなるのかもしれませんということでございます。私が知っている限りは以上でございます。
醍醐主査  最後におっしゃったのは、要するに、同業者同士の場合ということですか。BtoBと言っても、そのBは同じなのか、同業者なのか。
吉田料金サービス課長  あくまで金融の場合、相手が金融商品販売業者と書いてあるので、まあ、金融のプロだというふうに理解をしたということでございまして、あと、説明不要の意思表示をした場合も除外と、金融の場合はなっているという次第でございます。
直江専門委員  液石法をちょっと見ていただくとわかると思いますけれども、液石法はこれとよく似ていて、継続取引というものなんですね。一回だけで終わるという取引ではないものですから継続取引というやり方をしている場合、一応法律上は義務付けても、罰則規定がないんです。そういう条件になっているんですね。ですから、罰則規定を設けるかどうかというのは、かなり大きい問題で、罰則規定がないから、実際にやらない人がたくさん出てきている。
 それから、継続取引の最大の問題は、途中で条件を変えるというときに、いつちゃんとインフォームするかという話になります。それが料金を取るときに初めて「変えました」と言って取ることが可能かどうかという話になるんですけれども、実際上、そういうことがしばしば行われているんですね。ただし、相手が企業というか、事業者ですと、そういうときにはきちんとやっているケースのほうが多いということで、トラブルは起こっていないというふうに聞いているんですけれども、一応求められたらタリフを示しなさいと法律上はつくられているはずです。だから、当然オン・デマンドで要求する。また、ほとんどのレジデンス事業者というか、一般住宅用の事業者は、LPガスを買うときに、多分皆さんもLPガスを使っている方はいるかと思いますけれども、どういう条件で自分は受けましたということをもらっていないと思うんです。また要求したことがない人がほとんどだと思います。ですから、こういう場合も、そういうことが起こるだろうと思いますので、ちょっと液石法のところを見ておいていただけると、ここで言う利用者というときの利用者保護の範囲内というのは、どこまで義務なのかというのは、義務の出し方、オン・デマンドの義務みたいなことがよくわかるんじゃないか。
 今は、多分液石法ではタリフを置いておきなさいというふうになっています。ところが、1,000件ぐらいのところに配っている事業者も、タリフについては30種類とか40種類とか作っちゃうんですね。そのとき、そのときで、おたくはこれよ、おたくはこれよと、こういうふうに示すことで、実際上は何だかからないと。
 私の知っているある事業者は3万件ぐらい持っていますけれども、そこは何と百数十種類のタリフを持っている。どれだかやっている人もわからなくなっているんですけれども、売っているほうもわからなくなっているんですよ。ですから、勝手な値段をつけて要求しているという状況になっている。で、ありますといって、検査に行くと、100種類とか出てきますから、検査するほうも、これのどこが問題なのかわからないというような状況が実態です。
村上専門委員  今の議論ですと、消費者の求めに応じて説明する義務を課するんだとすれば、これは非常に一般的な表現になっていて、平たく言いますと、保険の契約や海外旅行の契約の時のように、だれも読まない約款を一つ一つ事案が起こるたびに印刷してつけましょうということですね、これは。それは国民経済的な無駄なんじゃないかと思いますが。
吉田料金サービス課長  必ずしもそういう意味ではなくて、その辺はいろいろなやり方があろうかと思いますので、説明義務といっても、例えば、もちろん主な事項に限るわけでございますし、では、一件一件口頭で全部説明するのかというと、必ずしもそうというわけではなくて、例えば一般ユーザ向けに契約条件をつくって、きちんと周知していれば、一々電話で取引を行うときに説明しなければいけないのかというと、それは説明義務の書き方の工夫でいろいろ軽減はできるんじゃないかということで、もちろん現実に合ったような形にしていくべきだということは感じているわけでございます。何か資源の無駄的なことを命ずるということを考えているわけではないということでございます。
山田電気通信利用環境整備室長  ちょっと補足的に申し上げますと、先ほどの金融サービス法でございますけれども、この場合、説明義務を課しておりますが、説明義務を履行しなかったときは、行政規制を行うわけではございませんで、顧客側の損害賠償の立証負担の軽減という形で構成をしております。ですので、重要事項について説明しなかったときにはとうなるかというのは、役所が必ず出て行くということではございませんで、そういうような法的な仕組みもあり得るということが一つでございます。
 それから、電気通信の分野で重要事項、リスクに関する情報とか、そういったものを説明しなかった場合について、ダイヤルQ2の最高裁判例が、昨年確定いたしました。その中では一定の説明をしなかった場合には、電話料金を、この場合ですとダイヤルQ2に係る分の電気通信料金でございますけれども、その請求が半額ということになったんですけれども、半額分は請求しても認められないということになっておりまして、一応そういう判例の動きもあるものですから、こういったことも検討してもいいのではないかなと思います。
 先ほど直江先生がおっしゃったように、ほかの法令で義務付けといいながら行政的な罰則がかかるとか、そういったことでは必ずしもないというお話もございましたが、そういう立法例も勘案しますと、いろいろな形があり得るのかなというふうに考えております。
加藤専門委員  LPガスのことはすごい弱いんですけれども、とにかくLPガスの世界というのは事業者の一方的なんですよ。ボンベをまずお金を支払わされるでしょう。それは一体だれのものなのかと。あれは払った本人のものなんでしょうね。
直江専門委員  いいえ、違う。
加藤専門委員  借りているの、あれ。だけど、すごい高いですね、1万5,000円とかね。そこのボンベに、一番最初の事業者の名前が書いてある。だけれども、どうもあそこの値段は高いから、こっちのほうがいいと、Bの事業者を頼むと、うん、あいつの名前が書いてあるボンベで長いことつき合っていたのか、ここで獲得したいという気持ちがあれば、そこで安くするし、ああ、あいつのボンベのお客で、今後ともうちのお客にならないんじゃないかと思えば、その値段というのは相当のものになるし、非常に自由料金だけど、価格の根拠は都市ガスのようには示されていないという実態があるわけですね。
直江専門委員  ここもそうですね。デタリフというのは自由料金ですね。
加藤専門委員  そういうことなんですね。自由料金がずっと競争的に働いて、絶えず消費者に向かって、価格とサービスの点でいいほうに向かって、サービスは向上し、価格は下がるというほうに行くという保証があればいいんですけれども、そこのところがもう一つ心配なのと、もう一つは、やっぱり差別的な扱いが、情報が足りない、努力が足りない──努力が足りないと言うとかわいそうで、やはり置いていかれる利用者のほうに非常に上手に取引ができた消費者の分のしわ寄せが来るということがないようにしてほしいというのが気持ちで、それはこの表で見ると、ユニバーサルサービスのところは、契約約款の作成・公表義務、相対取引は不可ということで保証されているということだから、別の部分の競争的なところについてのこれは書き方なのでしょうかと。
醍醐主査  ちょっとそこの箇所は、この後またありますので、ここではまず一般の電気通信事業者という想定で、88ページのこの……。
加藤専門委員  そうすると、87ページに戻って申しわけないですけれども、ここの上から2つ目の(イ)の利用者への適当な情報提供と書いてありますでしょう。これは全部の利用者ですか。そうではなくて、ここではやっぱりマスユーザというか、個人としての消費者のことですね。
醍醐主査  ここでは、先ほど事務局から説明があった意味での利用者というふうに理解していただいていいです。
 まず論点ごとに少し詰めていきたいと思うんですが、88ページの6)の(ア)、この契約締結に当たっての契約約款の作成・公表義務を課さないこととすることとの兼ね合いで、利用者保護の観点から情報提供、説明についてどのような措置があるべきか、ないかという、そういう論点につきまして一応収束させていきたいと思うのですが、まず、先ほど村上委員からあった3章で触れて、4章でというんですが、ここはダブルというよりか、平仄を合わせているということだと思いまして、同じことを3章と4章で言っているということですので、そこはちょっと内容のご理解をいただきたいと思っております。
 それで、実は私も個人的には、先ほど旅行業というのが出ましたので、先週航空産業のことでちょっと裁判所に証人で行ってきたんですけれども、そのことの準備でいろいろ勉強していて、実はこんなことがありました。名古屋の高校生でしたかだれかが、修学旅行で中華航空の墜落事故がありまして、損害賠償が航空会社によって全然違うんですね。それは実は説明義務があって、チケットに書かないといけないんです。それはどこに書いたかというと、全然国ごと、航空会社ごとにまるっきり違うんですね。それはチケットの裏側にこんな字で書いてあるというんですよ。普通はそんなもの見ないって。団体旅行だったら、そんなもの一人一人に渡しませんよね。だれかがまとめて持っていますので、そんなのをおよそ事前の知識なく、そもそも墜落するなんていうことを想定して初めからやっていないといったらそれまでなんですけれども、しかし、いざそういうことが起こったときには、そこがものすごく違いが出てきてしまって、そういう意味では、万が一の状況のもとで言えば、非常に重要な説明事項だと思うんですけれども、それがほとんどないというふうなことが大きくクローズアップされているのをたまたま私は見たりしたんですけれども、そういう点で見れば、影響度は大きい問題だと思われるんですね。
 それで、今日ここでは、一応皆様方、さまざまなご意見はあるかと思うんですけれども……、村上委員、じゃ、その前にちょっとおっしゃっていただけますか。
村上専門委員  それでは、これにあまり時間を割くべきではないと思いますが、提案させていただきたいと思います。
 先ほども出ましたが、59ページは、片方は消費者ですよね。88ページは利用者と微妙に違っている。これは実際に意味するところは消費者だと思いますのと、先ほどの直江委員のご指摘もとり入れて考えますと、消費者の求めに応じて、という言葉を入れてこの文章を構成するというのはいかがでしょうか。
醍醐主査  そうすると、一律にということではないということですね。
村上専門委員  消費者の求めに応じてと。
醍醐主査  消費者が求めなければ、説明も不要となるという、そういう趣旨でございますか。
直江専門委員  求めなければそうですね。
醍醐主査  じゃ、事前にあるミニマムな説明事項というのが何かあって、それを何かやるというよりかは……。
直江専門委員  契約するには……。
村上専門委員  当然重要事項は通常の商取引として説明しますね。ただ、義務付けをするという部分については、消費者の求めに応じて説明する義務を持つとすればどうか、ということです。要するに、それ以上の説明を求められたときにノーと言えないということです。売りたいためにする説明と、当然伝えなければいけない説明を分ける。売りたいための情報で消費者が不十分だと思ったときに、それ以上の情報を事業者に求めることができ、事業者がそれに答えることを義務付けると。
醍醐主査  そうすると、ミニマムといいますか、標準的な説明事項は用意して、これは義務付けると。しかし、それ以上のことについては……。
村上専門委員  義務付けるのではなくて。
醍醐主査  ではないんですね。
村上専門委員  ええ。それは当然やりますから、事業者は。当然契約のために。
醍醐主査  すると、それは利用者と事業者との関係で、ユーザからの求めに応じて相対的に説明をするという形で、規律はそういうものにゆだねるというご趣旨でしょうか。
村上専門委員  基本はですね。
林委員  この答申は検討する必要があるということが答申の内容なわけですから、検討した結果、どうなるべきであるという予断を与える必要はないと思うんです。そういう期待があると思うんです。そうしますと、59ページのところでは、これは相手が消費者、明確に定義された消費者ですので、説明義務を課すことについて検討する必要がある、このままでよろしいのではないかと思います。
 一方、88ページのほうは、利用者ということですので、そのときには、法的に義務付けることの可否を検討する必要がある、若干ニュアンスを変える、やや皆さんから失笑が漏れましたが、そういうところがあるんですけれども、しかし、「の可否」を入れるということで表現が少しやわらかくなるのではないかと。あるいは両方が別の表現を使っているというところに意味を読み取ってもらえるのではないかという意味での提案です。
根岸委員  さっき私もそれと同じことを申し上げたんです。
醍醐主査  そういたしますと、今おっしゃっている趣旨は、利用者といっても、一口に言えないところがある。ある程度規律の程度が違う部分があってしかるべきではないかというのが林委員のご趣旨かなと。あるいは根岸先生もそういうことでしょうか。
根岸委員  そうです。
 それから、村上委員がおっしゃった点は、それは多分法的に義務付けるかどうかとか、あるいは義務付けたときのやり方なので、包括的に含まれているというふうに考える。細かいことはそのとき考えざるを得ない。だから、そういうやり方もあるし、そうでないやり方もあるということで、あまり細かいことをここで書くのは難しいのではないかと。
村上専門委員  もちろん義務という言葉だけについて私は申し上げているんです。
根岸委員  ですから、可否が入ればそれでいいんじゃないかと。
醍醐主査  もともとここでの議論、審議会での答申といいましても、これを受けて仮に法制化をしていただく段階では、法制局と、それこそ鉛筆なめなめの細かいやりとりがございまして、その行く末を見計らわなければ、ここであまり細かいことを逆にコミットしても、必ずそうなると言えるものでもないし、それで行政に、我々の審議会の答申を極力尊重してくださいと言っても無理な面がどうしてもございますので、ここでは審議会としては、考え方を、例えば消費者の範囲とか、利用者の範囲とか、そういうことにつきましては考え方を整理するという形を本意としてまとめていただきたいなというふうに思っているわけですが、そういたしますと、ちょっとこの点も、そろそろ時間も大分過ぎましたので、先ほどご意見が出ておりますように、59ページはこのまま維持して、88ページのところの6)の(ア)につきまして、ここでは利用者と一口に言っているのを、もう少し利用者の内容を書き分けるというような形にして、第3章で想定した個人たる利用者については59ページと同じ考え方を踏襲するということにさせていただいてはどうか。
 しかし、第4章では、それ以外も含めた広い利用者ということを想定していますので、一律の法的な義務化を、これが不要となるような対利用者関係もあり得るということを盛り込むような表現、それについては林委員がおっしゃった可否について検討するというふうな意味の表現にさせていただくというのが、今のご意見の最大公約数かなと思うのですが、いかがでしょうか。そのあたりでもしご了解いただけるんであれば、事務局に少しこの後、次の議論に行っているさなかに案文を用意いただいて、それでまた議論いただければいいんですが。
加藤専門委員  (ア)を分割するということですか。
直江専門委員  いや、今、林先生が言ったように、義務を課けることの可否を検討すると。
加藤専門委員  この上の「第一に、利用者を保護しつつ」の利用者というのは、別にこのままでいいと。
醍醐主査  それで、ちょっと案文をつくっていただきたいと思うんですが、第3章で言った59ページのところは、これはメダルの裏表ですので、そことは整合しないといけませんので、その限りでは、59ページで言っている個人たる利用者、マスユーザにつきましては、結論的にはここで書いてあるとおりのこと。逆にこの原案というのは、第3章で想定した個人対マスユーザを想定した場合には、このまま、現状で維持していただいていかがかと。しかし、それ以外の利用者もあるということで、そこのところにつきましては、可否について今後検討というふうな形で、という意味は、必ずしも一律の義務化を課さないことも当然あるべしという趣旨で、もう少し書き方をそこは分けるという形に少し修文をしていくという形で集約させていただくことでいかがでしょうか。
加藤専門委員  ちょっと質問なんですが、法的に義務付けるということは、そんなに大変なんですか。だって、約束事をちゃんと説明しなさいよということを言うということが、そんなに規制になるんですかね。紙がいっぱいたまるんですか、これで。
村上専門委員  紙が増えます。
山本専門委員  お役人がいます。予算もつきます。
山田電気通信利用環境整備室長  「この可否について」というふうにするか、あるいは今までのご議論ですと、その義務付けの範囲を含め、検討するといったような書きぶりでも、今までのご議論を反映しているかなと思うんですが。
醍醐主査  それはいいんですけれども、第3章と4章が整合していることは必要ですので、3章の59ページをこのとおりでいくのであれば、4章もそれとそごがないような形にはする必要があると。それが明らかになる範囲内での手直しを88ページの6の(ア)でお願いしたい。ただ、先ほど細かいことまではここで立ち入らないと言ったんですが、かといって、あまりにもぼやけたことであっては、どっちにも振れるようなことがあまり多いと、審議会、この答申は何を言っているのかさっぱりわからないと言われても困りますので、ディレクションがある程度見定めが読んでいただく方にはわかる範囲内でわかるというふうにさせていただきたいと思うんです。
 それで、恐れ入りますが、事務局、どなたか文案をちょっとご用意いただけるでしょうか。それでまた議論させていただいたほうが生産的だと思いますのて、お願いできますか。
村上専門委員  私の本意は、今、山田さんが言われたことです。要するに、3章と4章の利用者と消費者という2つ使い方をしていることに対する林先生のご提案だと思うんです。私が申し上げているのは、義務の内容ということですので、山田さんがおっしゃったことが近いです。それを反映させていただければと思います。
醍醐主査  そうしたら、文案が1つにできなかったら2つぐらい、まあ、趣旨は同じだと思うんですが、ただニュアンスの違いがあってはいけませんので、できれば1つの文案でお願いしたいんですが、もしオアで、こちらのほうがよろしければという部分も用意いただければと思いますので、次へ進ませていただきますが。
山本専門委員  座長、(イ)の部分は……。
醍醐主査  まだこれからです。それで、88ページの次の6)の(イ)ですね。それから(イ)といいましたら、次のの(a)、(b)、(c)と続きますから、ここは一固まりでご意見を伺いたいと思って、先ほど山本委員からは、事後規制ということで、極力簡素化という趣旨からすると、定期的とはいえ、報告を聴取しておくというのは過剰と言えないかというご意見がございました。いかがでしょうか。
直江専門委員  (イ)は基本的には事後規制をしましょうという文章ですよね。
醍醐主査  トラブルがあったときに、それはアクションを起こせるためには、行政が情報を持っておかないと、適時適切にアクションを起こせないということなんですね。
加藤専門委員  状況を把握しておかないと。
醍醐主査  ただ、かといって個別に契約ごとに聴取するのは、これはだめですと。じゃ、それにかわるものとして、どういうものがあり得るかという形で、(a)、(b)と。
山本専門委員  ここのところでちょっと私の言いたかったことを繰り返しますと、規制のコストというふうに言ったときに、やはり行政の側にかかるコスト、その規制を遵守しなきゃいけないために事業者にかかるコストがあるわけですね。規制緩和といったときは、やはり事業者がそれほど規制を重荷と感じないように自由に事業活動ができるようにという意味が入っていますので、こういうように定期的に四半期ごとに報告を求めるということがどのぐらいの負担になるのかという問題があるわけです。そこのところで、ちょっとこれは強過ぎるのではないか。要するに、苦情処理委員会等もできていますので、大体どういうトラブルが発生しているかというのは、把握できるはずなんですね、3章でやっているから。なおかつ事業者にこういうように定期的に報告しろというようにやったら、事業者側はかなり大変なんじゃないでしょうか。
醍醐主査  今の山本委員のご意見は、簡素化の措置として、例えばということで、四半期ごとの定期的報告というものを簡素化の措置の1つの選択肢といいましょうか。これはふさわしくないのではないかというご意見。例えば(b)などは、これは特段何かご意見はございますか。これでよろしいということでいいんでしょうか。特に(b)はご意見はございませんか。
山本専門委員  はい。
 では、直江委員、どうぞ。
直江専門委員  ここについては、先ほど言いましたように、事後で何か問題が起こったときに対応しようという話ですから、事業者に報告させるのではなくて、事業者にそういう、こういう条件でやりましたという内容を、ログみたいな形でキープさせておくということで済むのではないか。多分ガスはそれでやっていると思うんです。事業者が持っていればよろしいと。要求されたらそれを、こういう条件でやりましたというのを出せばいいと。問題が起こらなければ、そのまま報告はないんですね。ただし、問題が起こって出てくると、多分要求して持っていなさいという話ですね。そうであれは、報告しなくても持っていればよろしいとすれば、かなり簡素化ができるんじゃないかと思うんです。
根岸委員  この(イ)は2つの選択肢を示しているんですね。要するに、例えば不当な差別的取り扱いがあった場合に、事後に業務改善命令とか、料金変更命令を発出し得ると、そういうスキームと。これはおそらくこれでいいんじゃないかと私は思います、多くの方は。その所要の措置を講ずることができるようにするためにどうしたらいいかということで、2つの提案があって、利用者等から意見の申し出がなされた場合に、事業者に報告を求め、調査を行うことにより必要な情報を収集することで足りるか、それとも定期的に事業者に行政に報告を行わせるようにするか、こういうふうにあって、その後ろのほうの事業者が報告を行うこととした場合には、以下の3点を留意する、こうなっているんですね。
 それで、3点に留意するのは長いんですね。長いから、何となくこれを読むと、これは報告を求めるという趣旨かなというちょっと印象を与えるほど長いんですね。これは選択肢なので、そういうことを与えないこともあるわけですね。とにかく問題が起こったときに、行政当局がその都度必要な情報を集めるという方法でやるか。だから、定期的に集めないということももちろんあるということで、それの配慮がものすごく長いんで、何か後のほうを選択しているような、何となく印象を与えるという感じはあると。
醍醐主査  正確に言うと、今まさに根岸委員がおっしゃったとおりで、88ページの(イ)は、問題が起こったときに、その都度行政が事業者に報告を求めたり、調査を行う、それによって必要な情報を収集することで足りるかですね。足りないとしたときにどうするかという場合に考えられると。それで、(a)以下と来ているんですね。ということは、問題が起こった都度、アドホックに報告調査をするということで、仮に足りないとしたらということなんですね。としたら、もう少し問題が起こる前から何らかの情報収集が必要となると。その場合はという形で、この横長の図でも事後報告を求めるとした場合という破線がございますね、その場合に、個別報告を求めることは、これは過剰だと。それはやめる。それをやらないかわりの簡素化措置として、(a)と(b)というものを例として挙げていると。さらに(c)では、その場合であっても、社会的影響の小さい事業者については、そもそも事後報告を不要としてはどうかという、そういう非常に複雑なものですから、こういう図をつくってもらっているんですけれども、確かに文章のかかり方は複雑ですが、内容は今根岸委員がおっしゃったとおりです。
根岸委員  ちょっと続けて申しわけありませんけれども、この(a)、(b)、(c)まで要るのかなという印象なんですけどね。その前で、結局のところ、「利用者保護と事業者負担の相互の観点に配慮しつつ検討を進める必要がある」ということで私はよろしいんじゃないかという感じがいたします。何となく(a)、(b)、(c)まであると非常に複雑で、何となくそこまで書くと、もう個別の報告を求めるような、そういう印象を与えかねないということで、むしろそこまで細かく書く必要があるのかなと、ちょっとそういう率直な印象です。
藤原専門委員  私の基本的な立場は、既にパブリックコメントにかける前から申し上げておりますが、山本委員の趣旨と同意見でございまして、事後規制をするために、あらかじめすべての契約の情報を行政が入手する必要はなかろうと思っています。
 それで、この修文案でございますけれども、根岸さんのようなご意見もありましたので、例えば、a、b、cをすべて注のほうにランクを落としまして、せっかくご検討になっているわけですから、注として生かして、そして、本文の筋道としては両方の選択肢があると、これで押さえてはいかがでしょうか。
林委員  これは事実を知りたいための質問なんですけれども、何か起こったとき、事後的に報告を求め、または調査を行うというんですが、立入調査権のようなものはあるんですか、現行の事業法の中に。
川野事業政策課課長補佐  現在、一種事業者と特別二種事業者に対しては立入調査権限がございます。一般二種事業者に対してはございません。
村上専門委員  ということは一種二種の区別がなくなった場合には、その件はどうなるんですか
川野事業政策課課長補佐  まだ整理できていません。
直江専門委員  社会的影響の小さい事業者には立入権はないと……。
醍醐主査  ここのところは、WG以降、大体こういう枠組みは検討してきていただいたので、それを極力尊重する形で、こういう委員会に提案させていただき、パブリックコメントではさまざまご意見があって、修文はしているのですけれども、基本精神はこういう書きぶりで、分量的に見ると、事後的な個別の問題ごとの情報収集ではない、もう少し早い段階からというのが非常に膨らんでいって、そちらに力が入っているような印象をどうしても与えるわけなんですけれども、問題は、結局、両方書いているということは問題が起こったときでほぼ足りるのであれば、それでいいし、それだけでは足りない懸念事項があるという想定で、もう少し定期的な報告を求めようということを考えられたのか、そもそもこの特に(a)ですね、こういう項目がここに盛り込まれた経緯を、中身の議論をもう少しやらなければいけないと思うんですが、そのあたり、事務局、あるいはWGの経緯以降、ご説明いただけますか。例えば、イグザンプルで書いているということであれば゛またそういう対応の仕方が、今出ているようにあると思いますし、それなりの何か意味が込められているのかどうかですね、ここは。
川野事業政策課課長補佐  今醍醐先生がおっしゃるそれなりの意味というほどのものは込められておりません。正直申しまして、先ほど直江委員からご指摘のありましたような完全に全く自由にした場合の他法令の例とか、そういったことでどういう規律がかかっているのかとか、事務局のほうも調査し切れておりませんので、一応こういった形、両論併記という形で書かせていただいております。実際、報告を求める場合に、個別ということでは、これは随分大変だろうということで、負担軽減のためのものを純粋に書いているというところでございます。
醍醐主査  ここは先ほど出ました二種についてはなかったことを、多少ここは踏み込むところがございまして、他方で契約約款のようなものではもちろんないと。そして、個別報告でもないという形で、規制が現状よりかは過剰になるような部分が極力ないようにということと、行政として事後措置、強制措置が実効性を持って行うようにするというのは、ここは非常に苦心の策の部分だと思っているんですが。
 そういたしますと、大体皆様方のご意見を集約すれば、藤原委員のようなご提案に近いのかなと思われまして、本文としては、(ア)と(イ)にする。そして、(イ)の後段で、問題の都度ではない形をとる場合にどうするかについては、注で(a)と(b)というものを、もう少し簡略にできれば簡略にして、その場合、(c)の扱いはどういたしますか。(c)も同じく、(a)、(b)、(c)まとめて脚注のほうで扱うという形でよろしいでしょうか。それでよろしければ、内容的にはそういう形ですが、すんなりといくと思うんですが、よろしいでしょうか。
 そうしたら、本文は(ア)、(イ)でとどめて、(a)、(b)、(c)は注という形に組みかえさせていただくということでお願いしたいと思います。
 それでは、次へ進めさせていただきます。
 今度は、後段、残りのほうなんですけれども、皆様方にフリーにご議論いただいてもいいんですが、ちょっと時間をにらみながら、私のほうから論点を少し申し上げさせていただきますと、この横長の先程来の表で言いますと、今のは一般の電気通信事業者を想定していたわけですが、今度、ドミナント事業者の場合はという形で、それがこのページで言いますと、91ページ以降になるわけです。
 そこでは、有効競争レビューをどうするということもございますが、ここでは一まず対消費者との規律の問題で、情報の届出とか、公表とか、あるいは情報提供という形の部分で、ドミナント事業者に対しては、どのような規律をどこまで課すのか、あるいは免除するのかという問題が次に扱われているわけです。おさらい的に申し上げれば、契約約款の作成・公表義務は基本的には維持していくという方向になる。その場合、そしてまた、求めに応じて契約約款に基づく役務提供に応じる義務はある。しかし、当事者の合意があれば、相対取引も可能とする、ここが一つ変わっているところでございます。変わっているか、今回のこの答申の点ですね。そのようになっております。
 その際に、その後の情報の問題につきまして、議論がございまして、それがこれで言いますと、情報提供のところが……。
川野事業政策課課長補佐  90ページの一番上です。
醍醐主査  90ページの一番上ですね。この(イ)のところですね。今ちょうど一般の電気通信事業者について議論したことを市場支配力のある事業者についてはどう考えるのかということて書いているわけですが、ここについては、90ページのまさに一番上の行、括弧の中です。「当事者間の合意に基づく相対取引によることも認める」と書いて、「ただし、その場合には、市場支配力を有さない事業者と同様、個別の提供条件について事後または定期的な報告を求める等の措置の可否について検討が必要」と。これは先ほど脚注に移すとした部分なわけですが、この問題を市場支配力のある事業者についてはどのようにするのかにつきましては、ここでは可否について検討が必要というふうな形で書いているわけです。それについて、本日ご欠席の浜野委員からペーパーでご意見が寄せられているのはこの部分であります。
 浜野委員のをご覧いただきますと、1、2、3とございますが、一番上のところで、この可否について検討が必要というのは、可否ではなくて、可否は取って検討が必要というふうに、おそらくもう少し前向きにしてはどうだろうかというご趣旨だと思いますが、そのようなご意見が寄せられています。つまり、たとえ相対取引であっても、市場支配力のある事業者については何らかの情報開示が必要という趣旨に表現してはどうかということだと思います。
 なお、その間に、事務局との確認の中で、一番下のほうに書いていますような6行部分のご意見もあわせて浜野委員からは寄せられているということで、そこでは相対取引の場合も、事後または定期的な報告を求める等の措置について検討が必要ということはおっしゃっているんですが、その上で、利用者保護にウエートを置いて、そのことで事業者の負担を重くし過ぎると、それが最終的にはコストとして利用者に転嫁される、そういうことになることは本意ではないというご趣旨も付記されているということで、ご欠席ですが、そういうご意見もあることも踏まえまして、この部分を少し議論いただきたいということです。いかがでしょうか。
 前提となっている事業者が、先ほどとステージが違うということは念頭に置いていただきたいと思います。
山本専門委員  ここのところの可否についてというのは、それをやるかやらないか検討しようということなんでしょうけれども、どうしてこういうふうに考えたのかというのを、事務当局のほうから少し話を伺いたく思います。
醍醐主査  それでは、このような原案になっているということにつきまして、少し追加説明をお願いできますか。
川野事業政策課課長補佐  ここで申し上げています市場支配力を有する事業者については、利用者が依存する確率の高い、依存せざるを得ない蓋然性が高いと考えられるサービスであるということで、利用者が最終的にはその約款に基づく役務提供を請求した場合にはこれに応じなければいけない、そういう約款を定めてくださいという義務を課すというご提言をいただいているところでございます。
 一方でただ、柔軟なサービスが提供できるようにということで、相対取引も認めるということになっているわけですが、ここで実際には約款を作っているけれども、これがすべて実際の取引が相対取引が行われている、この約款が形骸化するような形になってはいかがなものかということで、それを約款と、その相対取引の内容が大きくかけ離れているようなことがないか、あるいは特定の者だけ不当に優遇しているような例がないか、こういったものを行政が十分チェックする必要があろうかということから書いているものでございまして、これについても、当然事業者の負担、あと利用者保護という両面から考える必要かあるということで、一応可否という形で記述いただいているところでございます。
山本専門委員  話はわかりました。そうなってくると、ちょっと問題になってくるのは、まさに座長が言ったように相対取引を認めていくというのが、これは今回の一つの目玉になっているわけですが、契約約款で定められている以外に、我々が相対取引でやりたいと言ったときには、多分これは第一種事業者の有利だし、それと契約する人も有利だから、契約約款の条件よりも相対取引でやるわけですね、原則として。だって、契約約款の条件よりも、料金とかサービス提供の内容が悪かったら、だれも相対取引に移行しなくたっていいんだもん、これは。
 ですから、あくまでもそうやって考えると、相対取引における契約内容のほうが、契約約款で一般に定められているよりも、多分NTT側にとっても、それとまた取引する事業者にとっても得だから、両方にとって得だから相対取引をするわけですね。だとしたらば、事後報告、定期的な報告、これを求めなきゃいけないのかどうかというのはなかなか微妙で、さっき言った差別的というのは、僕は個別的には、差別化って、正しい差別化もありますよね。それはやっぱりいっぱいはければ安くしていいわけですから、ですから、個々の相対取引はみんな有利だからやるんですよ。だけど、内容は違うんですね。そこで、こういう相対取引とこういう相対取引では、こっちのほうが差別されているとか、そういう言い方も経済学的に言って、林先生、どうなんですか、ちょっとおかしいんじゃないかなというふうには思うんです。
 だから、そういう点で言うと、もしそれだとするならば、事後的な報告を求めることもあるぐらいでよくし、定期的な報告を求めるというのはなかなか厳しいんじゃないでしょうか。
醍醐主査  その事後的報告は、先ほどのような問題があった場合、そういう趣旨のあれですか。
山本専門委員  ええ。
直江専門委員  多分これはタリフ12とか15の時代の問題だと思うんですけれども、そういうことも起こる。ちょっと概念的にどうかというのはわかりませんが、想定されることを言いますと、例えばNTTのローカルがNTTコミュニケーションやNTTドコモに特別なタリフで提供しますという、これはほかのところには提供しませんということが可能になってきますね。そういうことを意味しているわけですよ。そういう可能性がありますよと。グループには有利にしますけれども、それ以外には有利にしません。それを公表しないとなると、内部相互補助になるのかどうかわかりませんが、グループの中だけが有利になる、それ以外は不利にしてしまうというやり方が可能ですよということなんですね。
 だから、どういうことをアメリカでやったかというと、アメリカではそういう条件をつけて公表した場合、同等の条件を要求されたときには、それを他のところにも認めなければいけないとやったんですね。だから、公表させるかどうかという問題よりは、そういう現実に起こり得ることを考えておいたほうがいいのではないか。
醍醐主査  ここは公表というか、パブリッシュというよりは、基本的には行政に対しての報告ということですので、公表とは違うということだと思っております。
直江専門委員  そうです。
醍醐主査  今のような問題があり得るというご指摘だと思います。
林委員  ちょっと補足なんですが、89ページから読みますと、7)のところで、市場メカニズムを補完するためのルールの整備という観点であるということで、ここは利用者向けサービスに関する、7)、8)、9)で、9)の(ア)、(イ)、(ウ)というのは利用者向けサービスに関する書き方だと思うんですけれども、したがって、今直江委員がおっしゃったような事業者相互間の取引というのは、ここには含まれてないんじゃないですか。
直江正門委員  今言ったのは事業者ではなくて、利用者なんですね。自分のグループがあります。例えばNTT−MEに対しては特別な料金で提供しますと。
醍醐主査  実は、ここは第4章に入ってきますと、相対取引という話が出てまいりますね。そうすると、相対取引が非常に考え得るのは、大口ユーザなどがかなり考えられるんですね。そういうのがあって、3章と同じ概念ではちょっとこれは書けないところがあって、したがって、相対取引という場合には、今ちょっと直江委員のお話にあったような大口ユーザということも十分にこれはあり得るし、むしろそういう場合のほうが多いというふうに想定したほうがいいんじゃないかなと思っております。
 もう少しここはご意見をいただきたいと思っているところです。
加藤専門委員  結局、小口の個人ユーザの立場から見たとき、相対取引でもって、まずは個別の個人ユーザよりも先に、事業者同士の立場から見たときも、公平な扱いを受けているかどうかということがどうやって知ることができるかという問題が1つあると思うんですね。それから、ばらばらの消費者個人の利用者の場合は、そういう相対取引による事業者の相互にしわ寄せされていないかということをどうやって知ることができるか、そういうことがあると思うんです。それを保証するために、役所に定期的に報告義務を課しておいて、あまりおかしなことかあれば、これはどうにかしたらどうだという、これは行政指導ということになるんですか、そういうことをここでは想定するわけですか。
醍醐主査  相対取引の場合の定期報告といいますか、提供条件の情報届出、これの持つ意味、その中身の問題でしょうか、そのあたりについて想定されるメリットあるいはデメリット、それについてもう少し背景説明のようなことを事務局なり、あるいはWGでの議論の経過なりを少しご紹介いただけるでしょうか。
川野事業政策課課長補佐  ここでの個別提供条件の定期的な報告というのは、まさに加藤委員からご説明のあったような例を想定しておりまして、例えばドミナントのサービスについて非常に高いタリフをつくっておいて、自分の関連会社の社員さんだけにはすごい相対で割引をやっているとなると、ほかのお客さんはみんな高い条件を押しつけられているのではないか。例えば同じ携帯電話なのに、特定のユーザ層だけ特別に安くしているようなことがあれば、それは行政が事後的にチェックをする必要があるのかどうかという観点からチェックをする必要性について述べているものでございます。
 ただ、当然報告を求めた場合には、そのデメリットという面でございますけれども、先ほどのノンドミナントのところでもご議論がございますようにドミナント事業者に対して相当程度負担をかけるということにもなりかねません。この点は浜野委員からもご指摘があったとおりで、この双方のバランスから検討しなければいけないのかなと考えております。
山本専門委員  私が大きな勘違いをしたと思うんですが、この相対取引というのは、大口ユーザなんじゃないですか、大体やるのは。そんな個々の、さっき言ったマスとしての、個人としての消費者なんかは相対取引なんてやらないでしょう。
直江専門委員  ですから、社内で、自分のグループの社員にはとか、そういうのをできるんですよ。
山本専門委員  そんな細かい話をしているんですか。
直江専門委員  それも可能です。
川野事業政策課課長補佐  一応ここでご提言いただいている枠組みは、別にどのサービスと限らずに相対取引を認めるということになっておりますので、法的な枠組みとしては可能ということになります。
山本専門委員  例えばアメリカなんかでも、相対取引で大きな問題になるのは、電力市場なんかですね。これはみんな、どちらかというと、事業家対事業家ですよ、産業対産業の話ですよ。普通の個人は、だって契約約款で守られているんだから。私はプライスキャップもやっているし、別段相対取引に行く動機もあまりないし、それが大半なんですから、やはりここのところは事業者対事業者で考えるべきなんじゃないの。それを一般消費者の問題で差別とかいうと、何かおかしい話にならない。相対取引の意味自体が、そういう産業の効率性の向上にあるんですって、導入している理由は、各国が。
醍醐主査  そういうご意見だと思いますが、ただ、直江委員がおっしゃったのは、BtoBであっても、想定される問題点としては全くないわけではない。その場合に、情報の収集が所管庁がなければ、適時適切な不当な差別的扱いということについて、情報的基礎がなければ有効なアクションが起こせないことも懸念されると。ただ、その懸念されるということと定期的な報告を求めるということとの過重負担との兼ね合いをどう見るかというのが論難だと思っているんですけどね。
 そういうことで、ここではそれも全部含めて可否について検討するという書き方になっているわけですね。その点について、一応結論的にこのような書き方でどうかという、ある程度議論を収斂に向かわせてご意見をいただきたいのですが、いかがでしょうか。
直江専門委員  私は可否を検討するというのでいいのではないかと思うんです。というのは、多分アメリカで80年代の半ばにこういう問題がたくさん起こったんですけれども、結局、収斂してきました、通信に関して言えば。競争が激しくなって収斂していったというふうに言えると思うんです。
 ですから、当初かなりこういうことを自由化すると、かなりそういう差別的取り扱いで混乱が起こることはあり得る。しかし、だんだん収斂していくんじゃないかと思うんですが、日本とアメリカの最大の違いは、グループ内ということで起こってくるえこひいきですね。これは日本とアメリカでは全く風土が違うというのがあって、日本では当然起こります。これを待っているNTTの子会社がたくさんあるんですよ。現場で特別な扱いを受けようということですね。それによって子会社への利益流出を図って、子会社を支援しようということが、今行われようとしていますから、それが公表しなくていいとなったら、多分そこだけにとどまる。知りません、それは企業機密ですと、こういう形で終わってしまうんだろうというふうに思いますので、何かの歯止めは必要だろうと思っているんですが、それについての検討は難しいかもしれないけれども、やっていただく必要性があるんじゃないかと思っています。
酒井主査代理  例えばスタックテストの話がありますが、スタックテストのところの接続料との関係についても、相対取引があると、当然それが問題になってくるわけですね。ですから、その場合は、スタックテストのほうで、どこが別の事業者から、これはおかしいんじゃないかという抗議があったら、その段階で、その相対取引の点もチェックして、これはおかしくないかどうかというチェックをすれば、ある程度は足りるわけです。
加藤専門委員  今、酒井先生がおっしゃったように、それで大口の事業者の問題はわかるんですけれども、じゃ、マスユーザはどうするかということが残ります。
醍醐主査  今、酒井委員がおっしゃったのは、これは問題が起こったときには、当然個別に対応は当然やりますということは前提になっているわけですね。それでよしとするのか、もう少し定期的な報告という形で網を広げるとか、そこのところの議論があるということだと思うんですね。それで、ここではどこまでで足りるとか、足りないということはなかなか決めかねるということで、可否について検討というふうに、それはここは前段で、一般の事業者に対する規律と同じような議論がここでも起こるということで、市場支配力を持っているという形で、それと非対称的なことを情報報告のところまで求めるかどうかについては慎重な検討が必要と。その前提としては、契約約款については、作成義務を課している、公表義務を課しているという点はもう既に、そういう意味では市場支配力の有無による非対称はあるわけですね。さらに、それにプラスしてのこういう提供条件の報告まで求めるかどうかについては、ここはもう少し慎重な検討が要るんじゃないかというのがこの原案だと思っておりますが。
 そういたしますと、いろいろご意見はございましたが、おおむねこの原案のとおりで、今後慎重に検討していくということでよろしいでしょうか。ある程度議論の幅は収斂してきているかなと思うんですが、いかがでしょうか。
(「異議なし」の声あり)
醍醐主査  それでは、ここはいろいろご意見をいただきましたが、このような形で原案どおりとさせていただきたいと思います。
 その他、ご出席の方から。
村上専門委員  78から79にかけてのところについて、一般二種の方から、今回の答申では一種、二種はなくなったけれども、社会的影響の大小と大規模、小規模という2軸の規制になったんですかということをいわれました。読み直してみたんですが、79ページのところの、「例えば、一般二種事業においては社会的影響の大きい事業者が登場している一方、極めて小規模な事業者も依然として多数存在していることから、社会的影響の小さい事業者については引き続き事前届出」という表現があるんですけれども、これは読み方によっては、社会的影響の大小と大規模、小規模と2つ軸がある。小規模は社会的影響が小さいというふうに読んでいるんだと思うんですけれども、大規模で社会的影響が小さいとか、小規模で社会的影響が大きい……というようなケースも考えられますね。
 ですから、ここはそういう誤解を避けるという意味で、社会的影響だけで表現して、極めて「小規模な事業者も」というのは要らないのではないか。「社会的影響の大きい事業者が登場している一方、社会的影響の小さい事業者も存在する、社会的影響の小さい事業者については引き続き事前届出をもって足りる」という表現でいいんじゃないかと思うんですが、この大規模・小規模という表現は必要なんでしょうか。
醍醐主査  それでは、ここの文章の意味を事務局のほうから少しご説明いただけるでしょうか。私の理解としては、極めて規模の小さいというのは社会的影響が小さい事業者の一つの例示的な意味で言われていると。例えば抱えている加入者数が非常に少ないとか、そういうことのイメージをごく常識的に持っていただくような意味で、それほど一人歩きするような大きな意味ではないと思っているんですが、いかがでしょうか。
川野事業政策課課長補佐  醍醐先生のおっしゃるとおりでございます。実を申しますと、基本法制検討作業部会の議論の過程におきまして、最初は「小規模な事業者については」というようなことで表現を統一しておったんですけれども、規模ということだけにこだわっていいのかというご議論がございまして、そこは「社会的影響の小さい事業者」というふうに書きかえた経緯がございます。
 ですので、ここの「極めて小規模な」というところは、醍醐先生がおっしゃったとおり例示として読んでいただければと思うんですけれども、村上委員からご提案があったとおり「社会的な影響の小さい事業者」と書きかえても全く問題はないかと考えております。
菅谷専門委員  私、実はこの社会的影響という言葉に結構こだわりがあって、こだわりというのは、これはちょっとどうなのかなと思って、経済的影響のほうがいいかなということもお話ししていたんですけれども、例えば、これは社会的影響が大きくて、小さい事業者というのは、例えば最近はやっているワンギリなんかをやっている事業者って、あれも第二種ですね。ああいうのを想定しているんですかね。
醍醐主査  規模は小さいけれども、社会的インパクトは大きいと。
菅谷専門委員  そう、そう、社会的というのはそういう意味ですよね。
林委員  法制ワーキンググループで社会的影響というのを、これは全体の合意になったかどうかわかりませんが、一度私はこういう発言をしたことがあります。社会的影響度というのは、被害といいますか、影響度掛ける数だと。とすると、数が少ないとか、あるいは規模が小さくても人命にかかわるような問題が起こっていると、やっぱり社会的影響度は高いと考えるべきでしょうし、あるいは微々たる影響が多数の人に及ぶ場合も社会的営業度という把握をしなければいけないのではないかというようなことで社会的営業度という言葉に関する解釈をお話ししたことがあります。
醍醐主査  そうすると、規模の大小と社会的影響は必ずしも1対1の対応関係ではないということだと思うんですね。そういう意味で、例示的におっしゃるだけでも、そう言われればそうだと思いますので、ここは事務局も言っていましたけれども、規模という話は全部取ってしまって、社会的影響でどうでしょうか。経済的影響よりも社会的影響で、今のような被害ということですとよろしいかと思うんですが。
村上専門委員  そこについてよろしいでしょうか。事業者は社会的影響という表現に非常に敏感になろうかと思います。自分たちの事業は社会的影響が大きいんだろうか、小さいんだろうかということです。これは。社会的影響が大きいと考えられる事業、という表現ではだめなんでしょうか。例えば78ページの5)で「社会的影響が大きいと考えられる事業者については、公正競争確保」云々という表現がありますけれども、これを事業というふうに読んだら体系が崩れるんでしょうか。社会的影響という表現は、これから何が起こるかわからないというのを担保するためには非常にいい表現だと思うんですけれども、これを事業者とやっちゃうと、突然特殊な意味が出てくるように思います。
醍醐主査  事業というと、サービスごととかになりまして……。
村上専門委員  要するに、そういう事業が出てきたときに対応が必要であると。
醍醐主査  同一サービスであっても、やはり社会的影響が大きい事業者もあれば、小さい事業者もあるということもありますのでね。ここは規律なので、やはり主体をある程度指定できるような書きぶりにしないと、事業というと、サービスの性格で、そもそも何か本来的影響があるみたいになっちゃうので、そういう質的な中身に入っていくのは、なかなかこれは難しいと思うんですね。
村上専門委員  であるとすると、社会的な影響の大きい事業者と小さい事業者をきちんとわかるようにする必要がありますよね。
醍醐主査  ですから、それはまさに注記にありますように、定めなければいけないわけなんですね。あと、市場支配力につきましても、サブマーケットごとと言っておりますね。これなんか、今後これは定めていくことになっているものですから、デュープロセス等論証はしっかりやってくださいということを、今回新たにかなり長めに書き加えていただいてございますね。そこのところは我々も重大な十分な関心を持っているということを社会的影響と市場支配力の基準、それは、今申し上げたのは重要な点だと思いますので、そこは審議会としての関心は十分示したいと、こういうことでよろしいでしょうか。
山本専門委員  時間で申しわけないんですが、前回ちょっと見過ごしてしまった論点で、前に戻りますが、公衆網の再販のところです。公衆網の再販はかなり長く書いてありまして、19ページから28ページまで約10ページ書いてあるんですが、読んでみて、これがなかなかわかりづらい。書いてある一つ一つの内容はそれなりにフォローできるんですが、全体の論理構成がわかりづらい。
 すなわち、まずこういうふうに言っているわけです。公衆網再販に係るコストとベネフィットを明らかにすると。で、明らかにしたはずなんですね。最後はどうなっているかというと、「今後について」で、ここのところでやはり利益は大きいということを言った上で、なおかつ「再販を希望する事業者においては」になっておりまして、それから、公共を増進すると思ったときは、命令も発出するというふうになっているわけです。
 ところが、中身のほうが、その論証が何もなされていないんです。ベネフィットが大きいという。なおかつ、そのコストに関しては、NTTの試算したコストがそのまま載っけてありまして、これはちょっと固過ぎるんじゃないかとは書いてあるんですが、これを読んで、コスト・ベネフィット的に見て、この公衆網再販はやっぱりやるべきなのかというふうにだれも納得できないような構造になっている。ここらあたりを少し論理的にもうちょっとうまく書きようがあるのではないのか。少なくともコスト・ベネフィットと言っていったらば、ベネフィットが大きいからこれをやるわけでして、その論点が非常にあいまいです。これを見ると、コストのほうが大きいと読んじゃう人がいっぱいいると思います。だとしたらやらなくてもいいと。
 事業者も意見が真っ二つに分かれているわけですね。ここのところはパブリックコメントも随分ありまして、NTT側はやりたくないと言っているし、日本テレコムなんかも消極的だし、事業者によっても随分温度差はある。したがって、ここのところは、我々を含めて意見が明確になっていないんじゃないか。私自身も非常にちゅうちょするところがありまして、この委員会も結論のあいまいさがそのままここに反映されているように思いまして、上の審議会なんかに行ってこれを読んだときに、ちょっと解釈できるのかなという感じがする。
醍醐主査  事務局からご説明があるかと思いますが、私のほうから言いますと、まずメリットにつきましては、26ページ、「まとめ」のところで最終的に書いておりますが、ここのところは、実は2次答申でかなり詳細に書いております。それから、接続の2次答申ルール、そこでも詳細に書いておりまして、ここでは最終答申ということで、繰り返しはやめて簡素な書きぶりになっている。むしろ2次答申から以降、議論しましたのは、協議会を設けていただいて、そこで実際的な話、では、やるとしたら、コストはどのぐらいかかるのか、そして他事業者にどれぐらいのニーズがあるのかというようなレベルの話にかなり入っていったわけですね。ですから、どうしてもそちらが膨らんでいるという感は否めないんですが。
山本専門委員  それがメイン部分になっちゃっていて、一番大事なコスト・ベネフィット的に見て、やっぱりやるべきだという大きな筋が見えてこない。コストなんかはかなり大きく書いてある。
醍醐主査  そのコストの書き方につきましても、確かにNTTから出されたコストですけれども、しかし、それについても何通りかバリエーションをつけて、この部分を抜いたら幾らになるというようなことは、その範囲内でこの表で書いてもらっている。最初、NTTはどんぶりで来たんですね。けれども、これは要る、要らないということがあって、それなりにここの部分、コストとのアンバンドル、それをやっていただいた。しかし、その先、じゃ、エルリックなのに、モデルを別の事業者が出せるかとなると、ちょっとこれは手に負えないということがあったのは事実ですが、その壁を乗り越えることは、我々としてはこれはできない。
 他方で、もう一つ、他事業者から見ても、自分の側でもコストが発生するということと、どれぐらいのトラフィックが見込まれるかについて、これはNTTに限らず、他事業者にとっても、今後のこの固定網の需要動向については、やはりそれなりの厳しい見方があって、これを審議会としてこれ以上に、それぞれの希望する事業者の協議にゆだねるという以上のことは、これは、そこまで書くことは、現実をちょっと超えてしまうということで、この間、非常に急激な変化もありましたので、それ以上のことを書くのは、逆に我々がちょっとのめり込み過ぎではないのかと思って、その場合にも、考え得る一つの実現形態という形で示しまして、それで各事業者が自分の経営判断で、このような形態でなら、それはNTTに申し込んでいただく。その場合、NTTは協議に応じる義務がある、そこまでが我々の言えたことではないかと思いますが。
直江専門委員  メリットはどうなんですか。やりたいという事業者があるかというのは自分で判断しなさいという話ですね、基本的に。第三者がメリットがあると判断する話じゃない。
醍醐主査  よろしいでしょうか。これはずっと協議を重ねていただいて……。
山本専門委員  もうちょっとだけ。わかりすいような形で書くと。注に落としていいようなものもあるような気がします。
醍醐主査  わかりにくいと言われちゃったら、これは全部もう一回書き直してという……。
山本専門委員  これはえらくわかりづらいですね。最後の結論が、じゃ、好きな事業者はやってくださいよという話でしょう。それが何かちょっとね。わあーっとやっているのにコスト・ベネフィットって、何か最後の結論がしょぼいなと。
醍醐主査  まあ、好きな事業者はやってくださいよというんだったら、ちょっと冷たい言い方になるんですが、しかし、この間の詰めは、また協議会に参加しなかった事業者があるので、パブリックコメントで聞こうという形で保留した形で来たんですが、パブ・コメ前の草案に対して大きく変更を迫るようなご意見は、ほかの事業者からもなかったという経緯もありましたので、デュープロセス的に言っても、私はここは落ちつくところに落ちついているんじゃないかという判断をしているわけですけれども。
山本専門委員  海外における再販の事例というのは、一番に持ってきたほうがいいんじゃないですか、結論を出すときに。「まとめ」とか「今後について」の後に。
醍醐主査  どうしてもここは直さないと世に出せないというところは、これは時間とは関係なく直しますが、それでない場合は、ちょっとこのままで扱わせていただきたいのですけれども。
 それでは、問題としてもう一つ、渡辺委員から、今日ご欠席なのですが、事業区分の見直しにつきましてかなり本質的なご意見だと思うんですが、1枚物で「渡辺専門委員からのコメント」というのがございまして、ここでご趣旨はお読みいただければわかると思うんですが、今回一種二種区分を廃止したんですけれども、内容的に見ると、一種の側の規制緩和が専らあって、二種の側については特段のメリットがない。あわせてキャリア系の大規模事業者、これは一種全体ですけれども、について垂直的統合が進むと従来の二種の事業機会が失われるといったような競争政策上の問題を惹起しないか。この点について、パブリックコメントを出したけれども、審議会としての対応は考え方にとどまっており、答申の内容、中身には盛り込まれていないけれども、再考をお願いしたいというご趣旨です。
 具体的な懸念事項として、例示的に5つばかり書かれているわけですが、このご意見につきまして、一応この間、いただいて以降、事務局と私のほうでちょっと検討させていただいて、本文は、これは一種二種の事業区分根本にかかわるところですので、これはあくまでもこれによってどの事業者が有利、不利というような、例えば旧二種であっても、設備を持ってもいいですよということに今回なったわけですので、そこは事業判断でやっていただくと。それをちょっと冷たい言い方だと言えば、そうかもしれませんけれども、特定の事業者についての利害得失ということは考えずに、機会だけはフリーに開かれていますという趣旨になっているわけなんですね。
 その上で、ここで1から5まで挙げられているような渡辺委員がおっしゃっているセットに優遇制度を導入している例があるといったような問題が仮に現実になるとすれば、どうするかにつきまして、少し事務局にももう少しそこの対応はお願いしたんですが、少しご説明いただけますか。
川野事業政策課課長補佐  分厚い資料3の考え方のほうでございますが、88ページから89ページにかけてでございますが、NECさんとニフティさんからですけれども、同じようなご趣旨でございます。今の一種が有利になるのではないかと。一種が抱き合わせ販売のような形で乗り出すということになると、現在の二種が不利になるということでございまして、最初、右側でございますが、今醍醐主査からお話があったように、今回の審議会の考え方といたしましては、一種二種の事業区分の廃止により、例えば現在の二種も回線設備を設置することができますと。ですので、あとは事業者の経営判断に基づいて競争して、その結果、次のページになりますが、最終的には利用者に利益が還元されるということが主眼で提言しているものです。
 2点目を、実はこれは前回から追加いたしまして、抱き合わせ販売といっても、不当な競争を引き起こすような料金設定があった場合には、意見申出を活用することができますし、それに基づいて、料金変更命令あるいは業務改善命令といったもので対処することも可能なのではないかという考え方という形で加えさせていただいております。
醍醐主査  ここはそういう懸念事項が現実になれば、それは既存の総務省と公取がつくられました共同独禁法ガイドラインがございますし、電気通信事業法上の規律もございますので、そういったものでこれは対応すべきことで、今回の事業区分の見直しの中に盛り込むという趣旨ではないという考え方でここではうたわせていただいているということです。よろしいでしょうか。
 では、修文を事務局にお願いしたところをやらないと、今日は終われませんので、修文箇所を順を追って確認をさせていただきたいと思います。
 まず、村上委員からご指摘がありました59ページは、4章とあわせて議論させていただくことにしたんですが、最終的には、59ページ、この原案どおりで維持させていただくということでよろしいでしょうか。
 それでは、次が80ページのところですが、ここにつきまして、修正箇所は……。
川野事業政策課課長補佐  一番下の脚注でございますね。
醍醐主査  そうですね。林委員からご指摘のあった国語的におかしいというところですね。「新たな公益事業特権の申請に際しての」という文章ですね。これを入れると。これはよろしいでしょうか。これはケアレスミスだったんだろうと思います。
 次に、いろいろご意見をいただいた88ページですが。
川野事業政策課課長補佐  88は6)の(ア)のところでございます。最後のところ。
醍醐主査  ここが1つありまして、そうすると、「利用者への情報提供・説明を行うことを法的に義務付けることについて、その範囲を含め検討する必要がある」と、このような山田室長からのご提案のあった内容に大体沿っていると思いますが、ここが1点ですが、よろしいでしょうか。
村上専門委員  それと、59ページも、課すことについて、「その範囲を含め検討する」という表現にしたほうがいいと思いますが。
醍醐主査  59ページは、これは個人たる消費者でして、こちらについては、つまり88ページは、3章よりは広い範囲のユーザを想定しているので、改めて範囲を考えなければいけないと。しかし、ここでどこからどこまでなんて仕切りをつけることは、そういう細部まで立ち入れないので、「範囲を含め」とさせていただいたんですが、59ページについては、個人たるマスユーザというものを想定しているので、原案のとおりでいかがかということでございまして、それについては、浜野委員からも、3章、4章についてはこれ以上の後退はないように要望するというご意見をいただいておりまして、そういうことも含めて考えて、このとおりでいかがかということなんですが、どうでしょうか。
村上専門委員  その範囲というのは、そうすると、利用者と消費者の境界領域についてだけという意味ですか。
直江専門委員  それを含め両方です。
村上専門委員  私が先ほど山田室長の提案に賛成しましたのは、この消費者についても、義務の中身についても検討するという意味合いだと理解したんですが、そうでなかったですか。
醍醐主査  義務の中身といいますと、例えば重要事項とはどんなものかとか、そういうことでしょうか。もともと3章、4章問わず、それは当然その範囲のことについては今後の検討でして、ここではそれを項目的に挙げるということはやっておりませんので、当然それは検討の範囲ということに入っていて、今回の修文以前だと思っておりまして。
加藤専門委員  私は浜野さんのおっしゃることと同じ気持ちですので、ここはこのまま59ページはいって、88ページのほうだけでいいんじゃないかと思います。
村上専門委員  88ページの「その範囲」というのは何でしょうか。
直江専門委員  それは多分利用者という範囲と、それから内容も入っているんでしょうね。
村上専門委員  先ほど林先生の言われた可否もこういう表現をしたんですね。
直江専門委員  そうです、可否も入るんです。
村上専門委員  それは、3章と4章の矛盾を説明しているだけで、義務の中身ではないですね。
醍醐主査  義務の中身は書かずとも、それはこれからの検討ですので、ここでは何もこれというふうに定まってないということです。それは今後の検討です。ここでは、さらにここで言う範囲というのは、3章、4章では当然ユーザというものの範囲、対象が違いますので、3章と同じことを想定しては困るし、場合によってはその義務付けを課さなくても、不要とするようなユーザもあり得ると、先ほどずっとご意見がございましたね。
山本専門委員  それだったら、「義務付けることについて、その可否を含め」のほうがずっとわかりやすいんですが、範囲より。
醍醐主査  そこまで言うと大変なことになるんですが、3章では義務付けはしましょうと。3章の対象としては個人ユーザがありますね。ですから、3章についてはありますから、それについては可否ではなくてやりましょうと。ただ、それ以外の、3章とは違って、義務付けを不要とする事業者もいるので、どこまでを義務付けの範囲とするかの対象を議論しようというのがこの趣旨なんです。そこはこの表現で十分通じると思うんですけどね。
山本専門委員  だけど、それだと、義務付けるというのはやっぱり前提になるんですよ。範囲をどうするかで。我々がやっていた議論は義務付け自体を含めて検討していくというのが議論になっているんじゃないですか。
根岸委員  しかし、それはその範囲を含め検討するんじゃ、それは違う。
直江専門委員  義務の内容については、その範囲はどこまでか。
根岸委員  それは随分違うんじゃないですかね。
醍醐主査  ですから、3章は、先ほどの59ページをご了解いただけたとして、それは個人たる消費者に対しては義務付けをしましょうということなんですね。しかし、4章になってきたら、それ以外のユーザも念頭に置いていますので、そこまで義務付けを広げるかどうかについては当然議論しなければいけないということで、その広げるべきかどうかは、まさに可否なんですけれども、それを一言で言えば、義務付けの範囲をどこまでにするかと言えば、義務付けをしない人も当然含まれますから、あり得ますからね。
山本専門委員  でも、義務付けるんでしょう、義務付けの範囲だというんだから。
根岸委員  いやいや、範囲を含め検討するんだから、それは義務付けそのものについても検討するんでしょう、それは。
山本専門委員  だから、可否のほうがいいですよ、それは。
醍醐主査  ですから、義務付けをする範囲ですから、ということは、義務付けをしない人も当然あり得るという想定でここは言っているわけです。それは先ほどからご議論いただいた内容のとおりであって、別にあいまいさは全くないと思っておりますので。
酒井主査代理  この範囲というのは、義務の内容の範囲なのか、義務付け対象の範囲なのかがちょっとごっちゃになっているんですかね。
直江専門委員  義務の範囲はどういうふうにするかというのは、今後の課題になっているんです。だから、これは中身は何も言ってないんです。
醍醐主査  わかりました。そういうこともございましたら、法的に義務付ける利用者の範囲を含めということなんでしょうか、ご趣旨は。「情報提供・説明を行うことを法的に義務付ける利用者の範囲を含め検討する」ということなんですね、ご趣旨は。
村上専門委員  私の発言の趣旨ですか。
醍醐主査  ええ、とか、山本委員ね。
村上専門委員  私の発言の趣旨は、先ほどかなり時間をかけて議論した消費者にとっても、消費者の求めに応じてということも含めた説明義務の課し方だと、この59ページはね。それが88ページにも適用されるということだと、山田室長の発言は思ったんですけれども。
直江専門委員  そうですね。それはだからいいんですよ。だけど、そのときに、それを義務付けない、要するに、求められても、ほかの人はどうなっているんだと言われても、それは関係ありませんよと言って相対で議論できる人たちは要らないでしょうと。そういう人たちについては法的には義務付けませんと。
醍醐主査  まず義務付けの内容ですね。説明の内容は、この3章、4章を通して、こういうものというリストを何ら挙げているわけではございませんので、それはまさに文字どおり検討の対象であるということです。
 それは前提にして、ここでは義務付けの対象、どういうユーザに対して、そういう相対関係で義務付けをするかという、対ユーザとの相対関係でここでは範囲を言っているんですね。で、その際に、村上委員がおっしゃるとおり、義務付けとかいっても、それはさまざまなタイプがありますので、それを範囲というだけでは含まれていないとなると、もう少しこの表現を追加しないといけませんが、ここでは義務付けをしなかった場合にどうするかは、まさにそれぞれのユーザと事業者の間での判断で考えられるとなっているので、一まずここでは義務付けの範囲はどこまでにするのかについても含めて今後の検討ということだと思っているんですが、どうでしょうか。
加藤専門委員  ここの表現なんですけれども、88ページの6)の(ア)の傍線のところで、「について、その対象・範囲を含め」と対象を入れたらどうなんでしょうか。
醍醐主査  対象というと、またちょっとわかりにくくなるので。
加藤専門委員  だから、お客さんの対象と、それから義務付ける内容の範囲と両方と。
酒井主査代理  ポツを入れると入れないじゃ、全然意味が違っちゃうんじゃないですか、ポツはないほうがはっきります。
加藤専門委員  じゃ、対象範囲ですか。
直江専門委員  だから、利用者の範囲ですよ、それは。
醍醐主査  もっと言えば、義務付けることについて、その利用者の範囲を含めということですからね。そうしたら、その範囲の前に、利用者の範囲というような文意を入れますか、趣旨をよりはっきりさせるならば。
加藤専門委員  利用者の範囲だけじゃないでしょう、やっぱり。
直江専門委員  義務の内容についてはこれからやるんです。内容はこれから議論するんですから、それについては何ら語ってないということですね。
山田電気通信利用環境整備室長  私の発言に誤解があったかもしれませんけれども、3章と4章の、利用者と消費者という言葉のずれを調整するという意味で、範囲という言葉を入れさせていただいたのが、今ご提案させていただいたものでございます。
村上専門委員  であるとすれば、それは私には全然関心ない部分です。
直江専門委員  村上さんのはそうじゃなくて、義務の中身を議論したいと。
村上専門委員  そうですね。それは要するに、報告書の矛盾の問題であって、義務の話ではないですから。ですから、それに対してこの委員会で十分議論が尽くされたということであれば、それに従いたいと思います。
醍醐主査  そうしたら、ここでは「法的に義務付けることについて、その対象となる利用者の範囲を含め」という、そういうことでよろしいでしょうか。より文意を明らかに。村上委員はあまりご関心なかったようなんですが、ただ、いろいろ議論しましたので、そこはなるべくはっきりさせるところはしたと思いますので。
 もう一度言いますと、「法的に義務付けることについて、その対象となる利用者の範囲を含め」ということかなと思うんですが、どうでしょうか。その前提は、ここに限らずすべて、どういう内容を義務付けるかもすべて、これは当然の検討の対象なので、それはここでは書きません。
山本専門委員  義務付けるというのは、法的に以外ないんですかね。
直江専門委員  ないでしょうね、制度的には。
山本専門委員  僕は法的というのがすごく引っかかっているんです。
藤原専門委員  これはもう少し早く言うべきだったんですが、59ページの表現と88ページを比べた場合に、法的に義務付けるという表現のほうがきついわけですね。59の説明義務を課するって、同じことなんだけれども、ニュアンスとしては88のほうがより強いような気がするという点が1つです。
 それから、22の注の話なんですけれども、これは一例として義務を課するという場合にどういうのがあるかというのが挙がっているんですが、今日も委員から意見が出たように、まだいろんな可能性もありますから、例えばというようなことで金融云々を挙げたほうが、というのは、これは高度な専門的知識云々と書いてあるけれども、じゃ、テレコの場合どうなんだということになるので、例えばほかの制度としてこんなのがありますよという、そういう説明だというふうなことは……。
直江専門委員  それは59にあるわけですね。
藤原専門委員  注の22の話です。22のスタートのさせ方として、いきなり出すのではなくて、例えばというようなことで書いてあるほうが基本的にわかるし、またここに漏れているようなほかの制度との比較もやりながらやれればと。おそらく事業者にとっては、その義務の内容が一番関心事だと思うんですよ。だけど、それはまだ書けないというのであれば、例示として挙がっているということで我慢するしかないんじゃないかと思います。
醍醐主査  そういたしますと、この段階ですので、手直しのあれは最小限にとどめて、しかし、趣旨ははっきりさせたいと思いますので、今の第3章の59ページと88ページで法的な規制の濃淡があるかのようなことは本意ではありませんので、59ページを例とすると、(ア)、「利用者への情報提供・説明義務を課すことについて」という、そういう表現で、山本委員の法的ということも、そういう形にここのところを3章のほうにそろえるということで、事務局としてはそれでよろしいでしょうか。
吉田料金サービス課長  その対象となる利用者の範囲ということですね。
醍醐主査  も含みます。
直江専門委員  その前のところが、法的にというのを直して。
醍醐主査  じゃ、通してもう一度ご提案させていただきます。
 (ア)ですが、「利用者への情報提供・説明義務を課すことについて、その対象となる利用者の範囲を含め検討する必要がある」と、こういうことかと思いますが。
 もう一度読みます。「情報提供・説明義務を課すことについて、その対象となる利用者の範囲を含め検討する必要がある」ということでいかがでしょうか。よろしいでしょうか。
 それでは、88ページはそのようにさせていただくことにして、修文のこの場での案文は一応以上ですけれども。
川野事業政策課課長補佐  あと2点、紙で配付できておりませんが、79ページの一番上のところでございますが、「極めて小規模な」というところを「社会的影響の小さい」というふうに直させていただきます。
醍醐主査  そうすると、「登場している一方、社会的影響の……」、「依然として多数存在している」これは残すんですか。
川野事業政策課課長補佐  「こうした事業者に」に直しますか。
醍醐主査  「登場している一方、依然として多数存在している社会的影響の小さい事業者については」、そういくんですか。
川野事業政策課課長補佐  それだと、多分日本語が通じなくなりますので。
醍醐主査  形容詞が長いですけれども、通じなくはないんですけれども、簡素というんだったら、これこれ一方、「社会的影響の小さい事業者については」と言ってしまってもいいわけですね。多数存在しているということを特に言うかどうかですけれども。
川野事業政策課課長補佐  例えばと言っていますので、「例えば何々している」で1回切らないとですね。
醍醐主査  例えば、事業者が登場している一方……。
村上専門委員  社会的影響の小さい事業者も存在していることから、後者については引き続き事前届出と。
醍醐主査  社会的影響の小さい事業者が多数存在していることから、こうした事業者については、引き続き……。これでいいですね。ちょっと読み上げてください。
川野事業政策課課長補佐  78ページの後ろからでございますが、「例えば、一般二種事業においては社会的影響の大きい事業者が登場している一方、社会的影響の小さい事業者も依然として多数存在していることから、こうした事業者については引き続き事前届出をもって足りる」と。
村上専門委員  「依然として」は要らないんじゃないですか。
直江専門委員  「依然としては」は要らないね。
村上専門委員  要するに、社会的影響というのは事後概念ですよね。影響が起こってから、大きいか小さいかが決まるんですね。ですから、これについては表現をできるだけ複雑にしないようにしたほうが良いと思います。
醍醐主査  趣旨はよくわかりました。なるべく簡素のほうが私もいいと思います。そうすると、「依然として」を取ると。もう一回ちょっと読んでいただけますか。
川野事業政策課課長補佐  「例えば一般二種事業においては社会的影響の大きい事業者が登場している一方、社会的影響の小さい事業者も多数存在していることから、こうした事業者については引き続き事前届出をもって足りる」と。
醍醐主査  よろしいでしょうか。
加藤専門委員  はい、いいですね。
醍醐主査  もう一点。
川野事業政策課課長補佐  もう一点を挙げると、88ページ、下の(a)、(b)、(c)を注に落とすというところでございますので、(イ)の一番後ろの最後の1文ですね。「ここでこうした場合には以下の3点について留意する必要がある」以降を、この(a)、(b)、(c)をそのまま注に落とすという形の修正にしたいと。
醍醐主査  その前に注番号がつくわけですね。「検討を進める必要がある」というところで注番がつくわけですね。
川野事業政策課課長補佐  はい、さようでございます。
醍醐主査  で、それを受けて、「ここで」という形でいくわけですね。
川野事業政策課課長補佐  はい、そうです。
醍醐主査  よろしいでしょうか。
 一応、今日の議論の中で懸案となりました問題は、以上扱わせていただきましたが、よろしいでしょうか。
醍醐主査  それでは、最後とはいっても大変長時間にわたりましたけれども、最終答申に向けてのこの競争政策委員会としての議論は以上でとりまとめ案を確定させていただきたいと思います。
 本日の議論を踏まえまして、「IT競争政策特別部会最終答申(案)」及び「IT競争政策特別部会最終答申(草案)に関して意見を及びそれについての考え方」について、今後のこの特別部会等々での、当然議論も経なければいけませんので、その過程での修正等がもしございましたら、主査である私にご一任いただきたいと。
 もちろん私としては、これだけご議論いただいたわけですから、このとおりとしてご了承を得るように努力することは当然でございますが、この先の審議のプロセスはデュープロセスでございまして、当然、その場でのご意見も斟酌させていただかなければいけないということがございますので、その場合は私にご一任いただきたいという形でお願いしたいと思います。よろしいでしょうか。
(「よろしくお願いします」の声あり)
醍醐主査  それでは、長時間にわかりましたけれども、以上で本日の議題は終了させていただきます。
 どうもありがとうございました。

  ── 閉会 ──



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