発表日 : 4月2日(火)
タイトル : 第87回電気通信技術審議会議事録…1
第1 開催の日時及び場所 平成8年1月22日(月) 午後2時30分から 於、郵政省3階第二特 別会議室 第2 出席した委員及び専門委員(敬称略) 1 委員 西澤 潤一(会長)、徳田 修造(会長代理)、市原 博、倉内 憲孝、 河内山 重高、小舘 香椎子、齊藤 忠夫、坂田 浩一、関澤 義、関本 忠弘、高橋 寛子、長尾 真、羽鳥 光俊、宮津 純一郎、森川 脩一、 森島 展一、安田 靖彦 2 専門委員 なし 第3 出席した関係職員等の所属及び氏名 1 大臣官房 内海 善雄(総務審議官)、岡井 元(技術総括審議官)、長谷川 憲正 (国際部長)、有冨 寛一郎(主計課長) 2 通信政策局 山口 憲美(局長)、高田 昭義(次長)、大寺 廣幸(通信事業振興課 長)、鬼頭 達男(技術政策課長)、河内 正孝(標準化推進室長) 3 電気通信局 五十嵐 三津雄(局長)、甕 昭男(電波部長)、竹田 義行(計画課長) 4 放送行政局 楠田 修司(局長)、杉山 洋之(官房審議官)、菊池 紳一(放送技術 政策課長) 5 通信総合研究所 古濱 洋治(所長)、横山 光雄(次長) 6 事務局 佐村 知子(審議会室長) 第4 議題 1 報告「平成8年度郵政省所管電気通信関係予算案、税制等の概要について」 2 新規諮問「技術創造立国に向けた情報通信技術に関する研究開発基本計画 について」 3 審議状況報告「国際電気通信連合電気通信標準化部門の活動への対処につ いて」 4 その他 第5 審議の概要 1 開会 ○佐村審議会室長 会長がまだお見えになってませんが定刻がまいりました ので、第87回電気通信技術審議会を開会します。 本日の議事は、報告として「平成8年度郵政省所管の電気通信関係予算 案、税制等の概要について」、新規諮問として「技術創造立国に向けた情 報通信技術に関する研究開発基本計画について」、審議状況の報告として 「国際電気通信連合電気通信標準化部門の活動への対処について」の3件 を予定しています。 それでは、徳田会長代理、よろしくお願いします。 2 議事 ○徳田会長代理 会長が来られるまでの間、議事進行を務めさせていただき ます。よろしくお願いします。 まず最初に、前回会合の議事録案が事務局から示されておりますので、 ご確認願います。議事録は、前回会合で確認しましたとおり公開すること としたいと思います。 ここで、会長がお見えになられましたので、会長にバトンタッチしたい と存じます。 (1)報告 ○西澤会長 遅くなりまして申しわけございません。 議事の1つ目、報告「平成8年度郵政省所管電気通信関係予算案、税制 等の概要について」でございます。まとめて省の方からご報告をお願いし ます。 ○有冨主計課長 平成8年度の予算編成過程の特徴点は2つあり、1つは、 いわゆる予算のシーリングについて見直すべしという強い動きがありまし た。昨年の6月30日には、新3党合意において、公共投資の配分の見直 し、あるいは重点的な社会資本の整備、あるいは研究開発、情報通信基盤 等への重点投資などを促進するという合意がなされ、その結果、公共投資 重点化枠で約3千億円、また経常経費についても、ハードだけでなくてソ フト面も含めた一体的な整備をということで、新経済計画の中間取りまと め等にも適用され、結果として、経済発展基盤、あるいは学術研究環境の 新たな財政需要にこたえるということで1,400億円の臨時特別加算が ありました。全体としては情報通信分野に対して予算の重点配分がなされ、 さらにハードやソフトにも一様の配分がなされているという背景がありま す。 特に公共投資重点化枠については、公共:非公共で5:1という比率を、 もう少し非公共、いわゆる新社会資本の方にということもありましたが、 結果的には2,500億と500億に分かれ、郵政省としては、平成7年 度予算の43.1億円に上回る45億円となっています。郵政省の平成8 年度一般会計予算予定額は、歳出が631億円で、平成7年に比べ129 .2億円増、伸び率が25.7%増となっており、そのうち公共投資重点 化枠は45億円です。 郵政省の一般会計予算は小さいので、それ以外に無利子融資や低利融資、 財政投融資、あるいは産業投資特別会計等で補完し、これら全体で情報通 信行政を推進します。 ちなみに、伸びは25.7%であり、政府予算の伸びが 5.8%です から相当大きな伸びですが、絶対額は非常に小さく、予算規模の大きい省 庁から見ると端数というような規模ではあります。しかし、徐々に情報通 信の重要性が認識されてきています。8年度予算においても、情報通信基 盤整備プログラム等の答申、あるいは政府の高度情報通信社会推進本部の 推進方針に従い、具体的な施策を盛り込んでいます。 基本的には、経済構造の転換を促進し、豊かな国民生活を実現するため の基盤整備ということで、21世紀型の経済発展基盤整備として加入者系 光ファイバー網の整備の加速のための特別融資制度を拡充し、例えば家庭 までのONUをも対象にしたり、金利を2.5%から2.0%に下げ、融 資枠も300億から420億に増やしています。 また、有線系だけではなく無線系についても、超高速マルチメディア移 動体通信技術の研究開発等、相当の力を入れています。 ソフト面では、公共アプリケーションについて44億9百万円という大 幅増で対応し、ハード、ソフト合わせて約85億円が認められています。 経済フロンティアの拡大では、新しい技術革新を生かしたビジネス対応、 あるいはベンチャーの育成等について、サイバービジネスの振興と支援に 4億5千万、ベンチャービジネスの支援に6千万が新規についています。 未来創造型研究開発の推進では、新規産業創出に資する先端的研究開発 として、7年度の6,200万円が8年度は4億1,500万円と大幅増 となっています。 公共投資を活用した革新的な研究開発では、トータルが 67億5,9 00万円で、16億円の増となっています。 電波利用料等を活用した研究開発及び電気通信の格差是正では、だれも が利用できる情報通信基盤の実現のために173億3,000万という極 めて大きな額が計上されています。 国際パートナーシップの強化では、いわゆるGIIという形でヨーロッ パやアジアでも取り組みがなされていますが、そういった国際共同プロジ ェクトの推進に新規に3億3,100万円が計上されており、グローバル なネットワークの推進等の施策を推進することとしています。 以上が一般会計予算の関係ですが、郵政3事業、郵便、貯金、保険の計 数につきまして、簡単にご説明いたします。 郵政事業特別会計全体の規模は7兆6,330億円ですが、いわゆる通 り抜けとなる収入印紙等を除くと、実質的には4兆8,064億円の規模 です。 ちなみに、郵便事業の損益は、平成6年度に値上げをして以降黒字幅が 増えており、8年度予算の段階で1,196億円の累積黒字となっていま す。 郵便貯金特別会計の歳入規模は13兆8,073億円、簡易保険の歳入 規模は19兆7,826億円で、郵便、貯金、保険とも、現時点では堅調 という予算構成になっています。 ○大寺通信事業振興課長 引き続きまして、平成8年度のテレコム税制改正 要望の結果についてご報告申し上げます。 阪神・淡路大震災の教訓を得まして、それに対応するものについては、 新設を認められました。 具体的には、信頼性向上促進税制ですが、回線がダウンした場合に無線 系が非常に有用であるということから、国税の特別償却の対象として非常 用無線設備が認められました。また、地方税ですが、やはり、通信・CA TVの早期復旧という観点から、商用電源がダウンした場合の非常用電源 ということで、固定資産税の課税標準の特例の対象に非常用電源設備を認 めていただきました。 2番目ですが、これは地価税創設のときからの懸案でしたが、民放にお いて、特に広い土地を使う放送局のアンテナ用の土地について、地価税の 特例措置が今回認められました。 次に、光ファイバーの早期整備ということで、地方税について、電話局 内に設置されます光加入者線端局装置が固定資産税の特例措置の対象に追 加されました。これにより、国税、地方税についてほぼ同一の設備が対象 になったという状況です。 4番目ですが、現在の短波による緊急通信網から衛星を使った緊急通信 への移行という形で、船舶通信について大きくシステムが更改されようと しています。99年2月のタイムリミットを踏まえ、早期に衛星通信用の アンテナを整備していただきたいわけですが、特に中小船会社等について はなかなか設置が思うようになっていないというのが今の状況でございま す。 それを促進していただくということから、今回、メカトロ税制の対象に船 舶地球局設備が追加されることになりました。 その他の税制につきましては、厳しい財政状況下でどうにか単純延長と いう形でお認めいただいたという状況です。 ○鬼頭技術政策課長 平成8年度情報通信技術の研究開発予算案についてご 説明します。 研究開発関係の予算は、全体で一般会計では7年度比1.7倍の約18 6億という案になっています。その内訳ですが、郵政省の研究所、通信総 合研究所の予算が前年度比約1.4倍の140億余り、特にその中で伸び ているのが情報通信基盤に関する基礎的・汎用的技術の研究開発で、2. 1倍の 43億になっています。 研究開発関係の業務をやっています通信・放送機構、郵政省の認可法人 ですが、こちらの方の予算は11.2倍の32億弱となっています。こち らの方はこの予算を使って新たに公募研究の仕組み、それから、委託研究 の仕組みというものが新規に認められています。それぞれ、約5億と12 億です。 委託研究については、光通信、ISDB等の5つのテーマについて予算 が認められています。 研究者交流制度については予算はまだ小さいですが、従来、海外からの 研究者招聘というものが制度として認められていましたが、今回、国内の 研究者、例えばポストドクター等の招聘等についても予算の措置がなされ ました。 従来、通信・放送機構の方で直轄で研究開発を2つのテーマでやってい ましたが、さらにそれが拡充されて、全部で5つのテーマで研究開発を行 うという予算になっています。 その他本省の研究開発関係の経費も2.5倍で、13億余りになってい ます。産業投資特別会計については、従来から基盤技術研究促進センター への出融資ということで260億が引き続き認められています。 通信・放送機構に認められた新たな予算により、情報通信の研究開発体 制の強化を図るべく、今、新しい制度の創設の準備をしています。ひとつ は、公募研究制度で、これは独創性、新規性に富む基礎研究を推進すると いうことで、主として大学等に研究テーマを公募し、それを選定して、委 託して研究をしていただくもので、創造的情報通信技術研究開発推進制度 というものを創設するということで準備しています。 もう一つは委託研究制度で、これは主として民間等の研究開発能力を活 用するということで、あらかじめテーマを指定して委託をするというもの です。 さらに、今回は予算は直接絡みませんが、民間における研究開発を促進 するということで、研究開発資金の借り入れに対する債務保証の仕組みを 新たに創設するべく準備をしています。所要の法改正は、本日、22日か ら始まる通常国会で行うべく現在準備中です。 ○西澤会長 どうもありがとうございました。 3件続けてご報告をいただきましたが、ご意見、ご質問をお願いします。 ○関本委員 郵政当局の皆さん方の大変な努力もあり、また私も科学技術会 議の一員として、総理の前、大蔵大臣の前でも何度かにわたって、我が国 の研究開発ということなくしては日本の将来はないと力説してきたことも あり、数字として、今ご説明があったように伸び率からいえば大変大きい。 絶対値からいえばこれでいいのかという面もありますが。ただ、7年度の 補正でも科学技術関係の研究開発予算が、大学などでもたくさん出ました が、問題はその使い方が本当に準備がちゃんとできていたんだろうか、そ れだけの体制があるんだろうかというようなことが一つの問題としてあっ たはずです。今日説明があったのは8年度の問題ですから、これはまだ取 り組み期間もあるわけですから、大学へお願いする問題、あるいはいわゆ る民間に頼む問題等々あるでしょうが、この点はひとつ準備を怠りなく有 効に使っていただくということも大変重要じゃないかなと、1つだけコメ ントしておきます。 ○西澤会長 確かに、いきなり出たということは非常にまずかったと思いま す。それから、文部省などでは分け方は中で盛んにいろんなことを申し上 げていたんですが、なかなか思うように展開をしていませんでした。今回、 例えば急に出すということの善悪はいろいろありますが、とにかく研究開 発に関してはどこも砂漠みたいに乾燥しきっているんで、とにかく水をざ っとまくということは、その時点ではまずいかもしれませんが、結果的に はその後ある程度続けていけば、少なくとも5年か10年はどうしても必 要ですが、特に電気通信などは21世紀に向かってどんどん発展しなけれ ばいけないと思っていますが、そういうことに関しての最初の効果が非常 にあるんじゃないかということで、私としても、無理は承知でいろいろと お願いをしたつもりです。どうも大学によっては、たくさんきた大学と少 しも来てない大学とありまして、一番たくさん来た大学はいろいろと変な ことを言ってますので、それはあなたの大学だけですよと言ったんですが、 そういうような問題もたくさんあるわけでございます。 ○関本委員 私もそれは結構なことだと思っているんですが、よりもっと良 くするために申し上げたものです。 ○西澤会長 他に、よろしゅうございましょうか。