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発表日  : 10月1日(火)

タイトル : 10/ 1付:第91回研究発表会の開催






 郵政省通信総合研究所は、日頃の研究活動とその成果を紹介するため、毎年春
秋二回の研究発表会を開催しておりますが、このたび第91回研究発表会を10
月30日(水)に大阪の郵便貯金会館 メルパルク大阪において実施することと
なりました。
 特に今回は無線通信研究100年を記念してカリフォルニア大学の伊藤龍男教
授による最先端アンテナ技術の特別講演を行います。また、移動通信、情報技術、
デバイス技術、生体情報の各分野の当所の研究活動について紹介いたします。さ
らに当所の多くの研究を紹介するためポスターセッションも行います。

 以下、研究発表会の日時、会場及び発表案内の概要等について紹介いたします。

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日    時|平成8年10月30日(水)午前10時00分から午後5時00分
      |まで
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会    場|郵便貯金会館 メルパルク大阪
      |大阪府大阪市淀川区宮原4―2―1
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交    通|新幹線・東海道本線 新大阪駅より徒歩8分
      |地下鉄御堂筋線 新大阪駅より徒歩6分
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テレホン  |0423−27−6133(プッシュ回線でのみ利用可能です。係
サービス  |員が詳しいことをお知らせします。)
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WWWホーム|http://www.crl.go.jp/(英語表示になっている場合、日本語表示
ページ   |に切り替え、(日本語表示の切り替え方が表示されています)
      |“第91回研究発表会について”という項目をご覧ください。)
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      内容にご不明な点がある場合はこちらの方にお問い合わせ下さい。
                          郵政省通信総合研究所
                         企画部企画課成果管理係
                        0423−27−7464


郵政省通信総合研究所 第91回研究発表会
                              発表内容概要
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講演

1.[無線通信研究100年記念講演]     (11:00〜12:15)
  アクティブ集積アンテナ −ワイヤレス時代をささえるキーテクノロジー−
  Active Integrated Antennas for Wireless Applications

              伊藤  龍男*
              Tatsuo Itou

   無線通信を含む無線通信においてアンテナは最も重要な構成要素である。
  アクティブ集積アンテナは能動半導体デバイスを組み込んだ平面アンテナで
  あり、アンテナに様々な機能を持たせることが可能である。本講演では、ア
  クティブ集積アンテナに関する最新の研究例をいくつか紹介する。例えば、
  アンテナビームのスイッチングや制御を行うアクティブ集積アンテナや電波
  が送られてきている方向に送信ビームを自動的に向ける平面アレーアンテナ
  などについて紹介する。
    *カリフォルニア大学教授、当所客員研究官

2.半導体及び高温超伝導体からのテラヘルツ電磁波発振
                       (13:45〜14:30)
  Terahertz Electromagnetic Pulse Emission from Photoconductive
  Antennas and High-Tc Superconducting Films

       阪井 清美*   谷 正彦**   斗内 政吉***
       Kiyomi Sakai  Masahiko Tani  Masakiti Tonouchi

   キャリア寿命の極めて短い光伝導膜上に作成したアンテナの間隙に、フェ
  ムト秒レーザーの超短光パルスをあてて、テラヘルツ帯の広帯域の電磁波発
  振を行い、信号源としての特性を調べた。そして若干の分光応用を行った。
  さらに、超短光パルスを高温超伝導体のYBCO薄膜で作製したアンテナに
  照射し、テラヘルツ帯の広帯域の電磁波発振を世界で初めて観測した。また、
  その発振特性について実験的に調べ、発振メカニズムについても考察した。
    *第三特別研究室 **コヒーレント研究室 ***超伝導研究室

3.細胞膜の光学的操作と画像化        (14:30〜15:15)
  Light Microscopy Approaches for the Analysis of Cell
  Structures and Functions

              平岡 泰*
            Yasushi Hiraoka

   本研究は、細胞機能を解明するための技術を開発することを目的として、
  科学技術振興調整費省際基礎研究「極限分解能光学顕微鏡による遺伝子情報
  機能の解明に関する基礎的研究」(平成5年〜7年)の一環として行われた。
  まず、光学技術・微弱光検出技術・コンピューター画像処理・画像解析技術
  を用いてコンピューター制御の光学顕微鏡システムの構築を行った。このシ
  ステムを用いることにより、世界で初めて生細胞の蛍光染色を可能にし、抗
  ガン剤の効果などを画像化することに成功した。このような構造的手法に分
  子生物学や生化学を併用して、染色体と細胞核の構造とそのダイナミクスを
  解析した。その結果、染色体運動の仕組みについて従来の定説を覆す結果が
  得られScience誌に発表した。
    *生物情報研究室

4.対話のできる計算機をめざして       (15:30〜16:15)
  Toward Building a Talking Computer

   伊藤 昭*  矢野 博之**  熊本 忠彦**  小嶋 秀樹**
  Akira Itou  Hiroyuki Yano  Tadahiko Kumamoto Hideki Kozima

   人なら誰でも深く意識せずに行っている「対話」とよばれるこの営み、こ
  の本質は一体どこにあるのだろうか。どのようにすれば「話のわかるコンピ
  ューター」を作ることができるのだろうか。我々は、対話の理解と対話ので
  きる計算機を目指して研究を行ってきた。
   講演では、その中から電子メール利用支援システムの開発、協調作業時に
  おける対話の分析、および心の理論に基づく対話理解を取り上げ、研究の成
  果と今後の方向について紹介する。
    *知識処理研究室 **知識処理研究室

5.ディジタル移動通信における高品質伝送技術 (16:15〜17:00)
  High Quality Transmission Schemes in Digital Mobile
  Communications

              笹岡 秀一
             Hideichi Sasaoka

   将来の陸上移動通信では、無線伝送の高速化・高品質化及び周波数利用率
  の向上が技術課題である。本発表では、高品質伝送技術に的を絞り現状と課
  題を示し、対処法としてダイバーシチ効果の活用が有効であることを示す。
  次に、具体的な方式検討として、誤り訂正符号化16QAMを適用したマル
  チキャリア伝送及び低速周波数ホッピングを取り上げ良好なビット誤り率特
  性が得られることを明らかにする。
    *通信科学部

(注:いずれの発表も、筆頭者が研究発表会の発表者。)


ポスターセッション

=移動通信分野=

1.陸上移動通信における周波数伝送技術
                         総合通信部通信系研究室

2.陸上移動通信における高速伝送技術 
                        通信科学部通信方式研究室

=情報分野=

3.知覚機構モデルによる知的情報処理 
                         関西支所知覚機構研究室
(1)ニューラルネットワークを用いた特徴抽出
(2)超三角/超四面体による3次元モデリング

4. 対話メカニズムの研究
                         関西支所知識処理研究室

5. 知的検索システムの研究 
                         関西支所知的機能研究室

=物性分野=

6.サブミリ波帯超伝導デバイスの開発とその応用
                          関西支所超伝導研究室

7.新しいレーザー光制御技術の研究開発 
  −量子雑音制御と光パルス制御−
                     関西支所コヒーレンス技術研究室

8.コヒーレント光源と原子・イオンのレーザー冷却・制御への応用
                        関西支所電磁波分光研究室

=バイオ分野=

9.生体エネルギー変換分子素過程の計測と解明 
  −モーター蛋白によるATP分解単一分子反応直視可視化−
                         関西支所生体物性研究室
 
10.生細胞蛍光画像化による細胞核ダイナミクスの研究
                         関西支所生物情報研究室

11.超構造分子の設計と機能発現
                         関西支所ナノ機構研究室



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