第V章 上限価格方式の運用の在り方

第1節 上限価格方式の概要

  1. 上限価格方式の趣旨

     競争が十分進展していないサービスについて、市場メカニズムを補完するとともに、事業者の自主的な経営効率化のインセンティブを賦与することにより料金の低廉化を促すため、上限価格方式を導入する。

  2. 法制度の概要

     特定電気通信役務(競争が十分進展していないサービスであって、利用者の利益に及ぼす影響が大きい役務)を設定
     特定電気通信役務について、一定の対象区分ごとに、行政が適正な料金水準となる基準料金指数を設定
     基準料金指数以下:届出料金 基準料金指数超:認可料金

  3. 基本的考え方

     事業者の機動的かつ柔軟な料金設定による積極的な事業展開の支援
     料金の低廉化・多様化を通じた利用者利益の確保
     電気通信分野においては技術革新や競争の進展が著しく、競争の進展に伴う届出制への移行も含め、柔軟に見直しを行うことが必要

  4. 検討課題

    特定電気通信役務の範囲
    ※「指定電気通信設備を用いて提供する電気通信役務であって、その内容、利用者の範囲等からみて利用者の利益に及ぼす影響が大きいもの」
    特定電気通信役務の種別(対象区分)
    ※「郵政省令で定める特定電気通信役務の種別(第9条第2項第2号に規定する郵政省令で定める区分を更に細分した区分による電気通信役務の種類及び態様の別をいう。…)ごとに、…」
    基準料金指数の算定方法
    ※「郵政大臣は、…能率的な経営の下における適正な原価及び物価その他の経済事情を考慮して、通常実現することができると認められる水準の料金を料金指数(…)により定め、…」
    料金指数の算出方法
    ※「…料金指数(電気通信役務の種別ごとに、料金の水準を表す数値として、通信の距離及び速度その他の区分ごとの料金額並びにそれらが適用される通信量、回線数等を基に…算出される数値…)」
    その他:基準料金指数の適用スケジュール等





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