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総務省モデル事業の取組事例

2020年1月現在

パターン(2)

「木育の村・根羽村」で何かやりたい人を全力でサポートする関係人口創出事業

長野県下伊那郡根羽村

「木育の村・根羽村」で何かやりたい人を全力でサポートする関係人口創出事業 写真

この事業は根羽村にある「森」「源流」「木育活動」のコンテンツを生かし、持続的な生き方と社会づくりをともに実現させるためのプロジェクト。「森」「林業」「環境教育」をテーマに何かやりたい村外の人と、ノウハウやスキルを持っている村民や森林組合がONE TEAMとなり、森や水の重要性や魅力の推進・発信を共に行なっていきます。まずは村に一度おいで。

事業概要

根羽村森林組合およびNPO法人矢作川源流の森ねばが主導となってこれまで行ってきた「木育」の活動や、村にある「森」「水」「村民の生きる知恵」などの地域資源を活かしたコンテンツ発展を目指すため、中間支援組織を通じて根羽村と連携して何かやりたい、という村外の事業参加希望者を募るプロジェクト。現時点で村が課題として抱えているのは「木育」などの地域を活かしたコンテンツが継続的に行えるような事業スキームになっていないこと。コンテンツの開発や改善を進めてくれる外部パートナーの発掘を通じて、根羽村と共になにかやりたいという希望者のアイデアが形になるところまでを村と中間支援組織が一緒にサポートすることで、アイデア実現を目指します。

事業の目的・背景

人口900人の根羽村は110万人の生活用水「矢作川」の源流が流れる村。古くから村の全戸が5.5haの山林を管理し、全戸が森林組合員であるなど林業を基幹産業としてきました。これまでは、木を伐採し丸太で販売するだけでしたが、村で製材所を所有し、村単独の森林組合と連携し、木を植え・育て・伐採する第1次産業、丸太を加工する第2次産業、加工した製品を販売する第3次産業を村内で完結する「トータル林業」の仕組みを考案しました。

根羽村森林組合によるJAS認定工場の取得や、J-クレジットなど環境保全に配慮した取組みの他に、2017年7月に村のほぼ全村域で森林認証を取得し、同じく認証を受けた森林組合で加工することにより、認証製品として適正に管理された森林から産出された木材で生産されていることが保証され、世界中へ「根羽すぎ」「根羽ひのき」を提供できる仕組みを確立しています。日本における山村、林業の先進事例を作れるよう、常に挑戦を行ってきました。

製造業だけでなく、長年にわたって実施を行ってきたのが「木育」をテーマにした根羽村での体験プログラム開発です。箸づくり、わっぱづくりなどの木製品作りから、林業体験や間伐体験など林業員の仕事を体験するようなプログラムも実施してきました。愛知県安城市の小4-小6を対象にした1泊2日の山村留学「山のちいさな学校」には24名枠に対して100名近くの応募実績があります。さらに、愛知教育大学と連携して森林組合にて開発した「動く木のおもちゃ」や持ち運び可能な「椅子やブランコ」などを活用した、「木の公園」を作り出すサービスは県外から高い人気を誇っており、森林組合主導にて年間計40回、累計参加者1万人に対して村の木に触れる機会を提示しています。後は「木育の村・根羽村」というブランド作りを目指して、「木育」を目的に地域に足を運ぶ人を増やしたいと考えています。

2016年度12月より、東京のベンチャー企業株式会社CRAZYとの連携を開始し、長期的な村づくりでの連携で、社会に向けて持続性の大切さ、林業の大切さを伝えるための関係人口パートナーになってもらいました。最初の取り組みとして村の中心街にある古民家を会社の独自資金でリノベーションしてもらい、体験型宿泊施設として運営は株式会社CRAZYのグループ会社であり地域未來牽引企業にも選定されている株式会社WHEREに行ってもらうことになりました。すでに2017年度では民間を対象に5回の地域ツアーの企画・実施(計25人が参加)し、首都圏での交流イベントの実施(計40人が参加)等、東京首都圏におけるファンづくりにも貢献をしており、関係人口の成功事例が生まれました。

今回の事業では根羽村を活かしてくれる人との関係人口を作り、首都圏の親子が足を運びたくなるようなコンテンツ開発を事業参加者と一緒に行うことを目的とします。現在根羽村に足りないのは、このコンテンツを生かしたプロジェクトを作ってくれる人、およびそれを主導で動いてくれるプレイヤーです。私たち根羽村のメンバーがコンテンツをすべて考えるのではなく、根羽村のフィールド、および根羽村が持つコンテンツを活用して何かプロジェクトを起こしたい、という人とともに新たなコンテンツ開発を目指します。

幼児向けに自然を活用したコンテンツを提供したいと思っている人々にとっての課題は、自分たちのやりたいことが実現できるフィールドがないこと。根羽村としては、このフィールドの提供と、やりたいことが実現されるために必要な伴走を行います。

彼ら彼女らのやりたいことが実現されるためのサポートを行い、根羽の木育や根羽の自然をコンテンツとコラボする形で双方にとってメリットのある新たなプロジェクトの創出を目指します。根羽村役場として担うべき役割は、持続的な事業になるためのビジネスサポートや計画づくりのサポートを行うプロデューサー的役割だと考えており、今回の事業ではそのような役割を担います。

取組の内容

<ターゲット>
  • 幼児向けサッカーを根羽で行い、豊かな自然の中でサッカー合宿を行い、練習以外の時間で木育体験を受けるような学びの深いサッカー合宿の創出
  • 親子を対象に、自然での外遊びをコンテンツとした2泊3日の合宿
  • 夏休みの自由研究のレポート作成までを一括で受け付ける、子供向けのネイチャーツアー
  • 子供のおもちゃをDIYする、パパ向けのツアー

実現性については、株式会社WHEREが中間支援機能として全体プロジェクトの管理を行い、参加する人材の募集から、プロジェクトの実現までのノウハウサポートや実現のための外部企業の紹介、現地でのコーディネートを一貫して行います。

令和元年度では「事業参加者10人による企画立案」をゴールとし、次年度以降に事業参加者が根羽で継続的に活動できるプロジェクトづくりを目指します。なお、企画立案までのサポート費用は無料、視察モニタリングの際は事業参加者の交通費&食費は自己負担とします。

「木育の村・根羽村」で何かやりたい人を全力でサポートする関係人口創出事業 体験の様子
「木育の村・根羽村」で何かやりたい人を全力でサポートする関係人口創出事業 体験の様子(写真)

実施体制

  • 根羽村森林組合
  • 根羽村役場(中間組織)
「木育の村・根羽村」で何かやりたい人を全力でサポートする関係人口創出事業 実施体制
「木育の村・根羽村」で何かやりたい人を全力でサポートする関係人口創出事業 実施体制(図)

スケジュール

2019年7-12月 事業候補者の募集・モニタリングツアー実施
2019年9月-2020年2月 アイデアの具現化、事業プランづくり

関係人口となりうる方へのメッセージ

百聞は一見にしかず。まずは、村に一度おいで。来ていただいた方を優先的にご案内します。

連絡先

担当部局名
根羽村役場 総務課 鈴木 秀和
担当部局連絡先
TEL:0265-49-2111
メール:soumu4102*nebamura.jp
※迷惑メール防止のためアドレスを変更して記載しております。メール送信時は「*」を「@」に置き換えてください。

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