さわやか行政サービス運動の推進状況

−平成10年度さわやか行政サービス推進月間の活動を中心として−

平成11年2月19日
総務庁行政監察局

【運動の概要】

 政府は、閣議決定(昭和63.1.26)に基づき、公務員の行政サービスの向上に対する意識を徹底し、国民の立場に立った親切で真心のこもった行政を実現するため、「さわやか行政サービス運動」を全国的、持続的に展開(毎年度、重点項目等を各省庁で申合せ)。
 本運動の趣旨を広く国民に周知、本運動を恒常的に推進するため、毎年5月を「さわやか行政サービス推進月間」と定め、各省庁は、所管特殊法人を含め、行政サービスについての自主的な総点検等その改善に関する諸活動を集中的に実施。その結果を当庁に報告。
 当庁において、当該報告に基づき、各省庁及び特殊法人における総点検結果(行政サービスの改善実績等)を取りまとめ。

【各省庁及び特殊法人における改善状況−総点検結果から−】

 各省庁及び特殊法人の3,761機関・施設の総点検結果によれば、重点項目(11項目)に係る改善事項(予定を含む。)は1万751事項。(前年度:1万189事項)
 改善事項数の多い項目は、応接態度等とバリアフリーに係る施設・設備の改善に関するもの。
(1)  職員の応接態度・言葉遣い、用語等の改善
  3,776事項、全体の35.1%
  (前年度:2,262事項、全体の22.2%)
(2)  高齢者、障害者等の安全・利便や、非喫煙者に配慮した施設・設備の改善
  2,539事項、全体の23.6%
  (前年度:2,301事項、全体の22.6%)

〔参考〕  
 
 平成10年度の重点項目(「さわやか行政サービス推進協議会」(各省庁の担当課長レベルで構成)において、積極的に改善することを申合せ)
(1)  職員の応接態度・言葉遣い、用語等の改善 (7)  混雑状況、運行状況等に関する情報提供
(2)  高齢者、障害者等の安全・利便や、非喫煙者に配慮した施設・設備の改善 (8)  事務処理の迅速化、手続の簡便化等
(3)  昼休み、夜間等における利用の改善 (9)  待ち時間の案内・表示
(4)  申請手続等の明確化・簡便化 (10)  待合室、トイレ等の清潔・美化
(5)  事務処理の迅速化 (11)  施設内容等に関する情報提供
(6)  案内標識、案内図等の整備    

〈サービス改善への積極的な取組の事例〉(詳細は、資料参照)

 バリアフリーの観点からの改善事例
(1)  北海道郵政局では、手話のできる窓口職員であることが来訪者にすぐ分かるように「手話ワッペン」を作り、道内140郵便局と札幌逓信病院に勤める184人の職員が着用
(2)  JR東海では、名古屋駅のホーム面と列車の乗降口の段差を解消するため、列車の乗降口に簡易に取り付けられ、持ち運びも容易な簡易スロープを製作し、各ホームに配置
(3)  国立療養所南横浜病院では、外来患者用トイレに自動ドアを設置
(4)  国営讃岐まんのう公園では、視覚障害者への配慮を図るため、公園内の3か所に音声案内装置を設置
 情報化に対応した改善事例

(5)

 高知工業高等専門学校では、公開講座(2講座)について、受講申込みのインターネットによる受付を開始
(6)  総務庁行政監察局では、行政相談について、制度をより多くの方々に利用してもらうために、インターネットによる受付を開始
(7)  北陸郵政局では、切手・はがきの販売について、購入利便性の向上を図るため、全国で初めてインターネットによる通信販売を開始
(8)  岡山県にある新見労働基準監督署では、TV会議システムを導入し、監督署の職員が不在の場合でも、岡山労働基準局の職員が労災保険の給付などの相談に対応
  上記以外の観点からの改善事例

(9)

 松江地方法務局では、帰化申請手続について、ビデオ放映等により、初めて来庁する帰化申請の相談者に対して分かりやすく説明
(10)  JR東日本では、仙台駅の1か所しかないみどりの窓口の待ち時間について、5分待ち、10分待ちの2つのボードを掲出することにより案内

(資料1)平成10年度重点事項の措置(予定)状況

(資料2)主な改善事例