発表日 : 5月27日(水)
タイトル : 5/27付:番号ポータビリティの実現方式に関する研究会報告書
平成10年5月 郵政省電気通信局 はじめに 番号ポータビリティとは、利用者が契約する電気通信事業者を変更してもこれ まで使用していた電話番号を引き続き使用できるようにすることである。現在、 利用者が契約する電気通信事業者を変更する際、電話番号の変更を余儀なくされ、 番号変更の周知のために大きな負担がかかっている。番号ポータビリティが実現 されると、同じ番号を引き続き使用できるようになるため、利用者がより電気通 信事業者を選択し易くなり、利用者の利便性の向上及び事業者間の競争の促進が 図られるものと期待される。 欧米においては、このような番号ポータビリティの重要性が認識され、各国に おいてその実現に向けて検討が進められており、米国及び英国においては、一部 のサービスについて既に導入の段階に至っている。 我が国においても、平成8年12月の電気通信審議会答申「接続の基本的ルー ルの在り方について」において、利用者の利便性の向上及び事業者間の競争の促 進を図るとの観点から番号ポータビリティを導入する旨の提言が行われており、 また、平成9年5月の「平成8年度電気通信の番号に関する研究会報告書」にお いて、番号ポータビリティ実施時の番号管理について提言が行われている。 本研究会は、このような状況を背景として、平成9年8月より一般加入電話・ ISDN及び着信課金サービスの番号ポータビリティの実現方式について検討を 行ってきたものであり、本報告書はその結果をとりまとめたものである。 今後、本報告書を踏まえ、我が国において番号ポータビリティが早期に導入さ れることを期待する。 目 次 番号ポータビリティの実現方式に関する研究会報告書概要 序 番号ポータビリティの概要とこれまでの検討状況 第一章 一般加入電話・ISDNの番号ポータビリティの実現方式 1 実現方式を特徴付ける要素 2 移転先を示す情報の取得及び回線設定の方法 2.1 検討対象となる方式案 2.2 望ましい方式の選定 3 移転先を示す情報の形式及び内容 3.1 検討対象となる案 3.2 望ましい案の選定 4 実現方式がサービス品質等に及ぼす影響 5 ネットワークにおいて具備すべき機能 第二章 着信課金サービスの番号ポータビリティの実現方式 1 実現方式を特徴付ける要素 1.1 着信課金サービスの処理手順 1.2 着信課金サービスにおける番号ポータビリティの基本的な 処理手順と実現方式を特徴付ける要素 2 移転先を示す情報及び着信先を示す情報の取得の方法 2.1 検討対象となる方式案 2.1.1 情報を取得する手順を特定する場合の方式案 2.1.2 情報を取得する手順を事業者間の接続方式に 基づき設定する場合の方式案 2.2 望ましい方式の選定 3 移転先を示す情報の形式及び内容 3.1 検討対象となる案 3.2 望ましい案の選定 4 移転先を示す情報を格納するデータベースの設置形態 5 実現方式がサービス品質等に及ぼす影響 6 ネットワークにおいて具備すべき機能 第三章 番号ポータビリティの実現方式に関連する事項 1 着信課金サービスの契約者の着信先が一般加入電話・ISDNの番 号ポータビリティにより移転している場合の回線設定の方法 2 番号ポータビリティの導入のために事業者間で検討を行うことが必 要となる事項 【参考資料】 1 英国における番号ポータビリティについて 2 米国における番号ポータビリティについて 3 「番号ポータビリティの実現方式に関する研究会」開催要項 4 「番号ポータビリティの実現方式に関する研究会」名簿 5 「番号ポータビリティの実現方式に関する研究会」審議経過