高速デジタルアクセス技術に関する研究会/中間報告書(案) | 目 次 |
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DSLの技術的な条件のうち、MDF等での接続によるDSLサービスの本格的実施までに検討すべき事項は以下のとおりである。なお、第2章に基づいて試験的に実施するMDF等での接続によるDSLサービスの状況を踏まえ、必要な見直し又は追加を行っていくものとする。
第1節 光化後の対応 |
(1) メタル・光ハイブリッドシステムで利用可能なDSL装置の開発
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一般的に加入者回線を光ファイバ化する場合は、局舎から加入者端末までの全区間を一度に光ファイバに置き換えるのではなく、局舎からき線点や架空ユニットまでといった加入者回線の一部区間を光ファイバ化した後、需要に応じて残りの区間を光ファイバ化することになる。
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そこで加入者回線の一部区間が光ファイバ化された場合は、加入者回線のメタル部分に限ってDSLの利用を可能とする技術を導入することによって、利用者に対して光ファイバ化を意識させること無く、DSLサービスを継続することが可能であると考えられる。そのためには、光ファイバからメタルに変換される場所(き線点や架空ユニット)に設置可能なDSL装置の開発が必要である。(図3−1)
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また、装置の開発に併せて、これらの場所でのコロケーションの条件についても検討する必要がある。 |
(2) 光化後のアンバンドル化の速やかな実施
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利用者利便の維持の観点から、既にDSLサービスを利用していたユーザに対し、コストや通信品質等の面においてDSLサービスと同等以上の光ファイバによるサービスへ円滑に移行できるようにすることが必要である。
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そのためには、加入者回線が光ファイバ化された後も、接続ルールに基づき、光ファイバのアンバンドル化を速やかに実施し、接続事業者がDSLサービスと同等以上のサービスをユーザに提供できるようにすることが必要である。 |
第2節 端末設備の接続条件の技術基準化に向けた検討 |
第3節 その他の検討すべき課題 |
(1) |
接続事業者のMDF等での試験的な接続によるDSLサービスにおいては、電話品質や運用・保守等に関してNTT地域会社と接続事業者間での摩擦が生じたり、当初想定していなかった問題等が生じる可能性がある。
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(2) | 当該問題は一次的には事業者間の協議により解決すべきものであるが、そのDSLサービスが実施される前にこれらの問題を速やかに解決するため、必要に応じて関係者と第三者で議論できる場を設ける必要がある。 |
DSLサービスを導入するために、DSL端末に対する優遇税制の適用、相互接続試験の推進、DSL回線監視装置の標準化等の政策的措置に関する要望がある。また、DSL導入時の回線試験、設置工事費用の低廉化を進める必要があるとの要望が出されている。
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