クラウド・地域人材利用型モデル

夢見る株式会社(ロボ団)

H28年度第2次補正予算にて実証実施

1.モデルの概要

事業者名 夢見る株式会社

1.1 モデルの全体概要

■モデルの意義・目指そうとしていることや、特徴(特異性、利点)
 自律型ロボット教材を活用したプログラミング学習モデルの検証
 特徴:誰もが取り組み易く、効果的で、続けられるロボット

■なぜそのモデルを設計・採用するに至ったか
・現在の子供たちが、将来、日本を牽引し、世界と勝負できる人材として活躍するためには、認知能力に加え、非認知能力(考える力、やりきる力)を若年時に伸ばすことが非常に重要であるといわれている。実社会で直面する課題を解決するためには、自分一人で解決するだけでなく、チームで協働して解決する能力が必要である。また、世の中にある資源(情報、ツール、人材)をできうる限り活用し、論理的に考察・検証し、迅速かつ質の高い解決方法を提案する能力も、非認知能力として考えられる。ロボット教材を用いたプログラミング学習は、上記の能力を向上させるには効果的であり、近年、弊社を含め、民間業者によるロボット教室が拡大している。一方で、公教育に導入するには以下の課題がある。

・現状の課題認識
 ・【課題1】導入障壁が高い(教材が高価、プログラミングを指導できる人材が不足)。
 ・【課題2】言語系教材に対する優位点が不明(ロボット教材を用いた効果・検証(定量評価)が十分でない)。
 ・【課題3】継続学習が難しい(ロボット教材を用いたプログラミング学習をだれでも・気軽に続けられる環境が少ない)。

1.2 実施体制

1.1.1 体制図

Fu-bar活動紹介チラシ

1.1.2 実証校、教育委員会、他外部団体との連携について

・弊社研修メソッドを取り入れたメンター育成システムを構築し実証する。大阪府立大学IT技術教育サークルFu-bar所属の学生

体制図

・実証校(小学校2校)に対し,事前訪問時1教室の使い方(レイアウト)2集団人数と組み合わせ3生徒に対する注意点などをすり合わせ、事前に2人組のペアリングはのびのびルームの先生にお願いした。

1.2 実施スケジュール

実施スケジュール

2.メンターの育成

2.1 育成メンター概要

■メンターの属性:大阪府立大学IT技術教育サークルFu-bar所属学生
 なぜその属性なのか:本社拠点となる、なかもずに校舎が位置し、コミュニケーションを円滑に取ることが可能だった、またFu-barが日頃からプログラミングに触れる学生集団だったため(大学の学生課で紹介されたサークル)

■育成人数:10名

2.2 メンターの募集

メンター募集チラシ

2.3 育成研修

2.3.1 研修プログラム概要

■実施形態:申込日に合わせたグループレッスン形式

■研修にかけた時間:3日間

1日目
 ・プロジェクトの概要説明
 ・プログラミング教育の現状と今後
  (2020年プログラミング教育の必修化・学習指導要領など)
 ・ロボ団の紹介
  スライド、動画
 ・実証講座の説明
 ・実証講座(1日目)を体験する。
 ・実証講座(2日目)を体験する。
 ・実証講座(3日目)を体験する。

3日目(OJT研修)
 ・実際のロボ団授業にサポーターとして参加し、
  授業の進め方、生徒との関わりを経験する。
 ・振り返りまとめ
 ・グループディスカッション
  良いファシリテーターになるにはどうしたらよいか?

■習熟具合をはかる仕組み・工夫:タブレットでの習熟テスト及び実技テストのweb提出

2.3.2 研修教材
  • メンター育成研修チラシ(抜粋)
  • メンター育成研修チラシ(抜粋)

3.実証講座の実施

3.1 講座の概要

講座実施体制イメージ

講座実施体制イメージ

実施の様子

白鷺小学校

  • 白鷺小学校 講座実施の様子
  • 白鷺小学校 講座実施の様子
  • 白鷺小学校 講座実施の様子
  • 白鷺小学校 講座実施の様子

安井小学校

  • 安井小学校 講座実施の様子
  • 安井小学校 講座実施の様子

3.2 メディア掲載

なし

3.3 参加者の声

3.3.1 児童・生徒の声

1日目も2日目もとても楽しかったです。でも3日目が一番楽しかったです。もっとやりたいです。今までのより一番とってもとっても楽しかったです。(3年生 女子)
ロボットコンテストは難しかったけど、最後は出来るようになって嬉しいです。初めてやったときは思い通りに動かなかったけど、最後は思い道りに動いたから良かったです。3日間やってみて、一番楽しかったのはロボットコンテストです。(3年生男子)
今日はロボットコンテストがあって、最初は緊張したけどやってみるととても楽しかったです。ロボットを動かすのも難しかったです。1日目と2日目よりも難しかったけど、その分楽しめました。またやりたいです。3日間色々なことを教えて下さってありがとうございました。(4年生男子)
3日間とても楽しかったです。1日目は初めてのプログラミングで分からないことがいっぱいあったけど、3日目になるとロボコンをして楽しかったです。ロボコン本番はおしくも100点が取れなかったけど楽しかったです。(6年生女子)
練習ではうまくいったりかえったりすることが出来ていたけど、本番になったらいくところまではいけたけど、かえることが途中で引っかかってすごく悔しくて、またあるんだったらもう一回やりたいです。(6年生女子)

3.3.2 メンターの声


最初は「なんで?」と聞いてばかりいた生徒が段々と自分で考え積極的に動かしてみるようになった。
チーム内でしっかりと話し合ってプログラムを組んでいるところが印象的だった。
積極的に自分のアイデアを発案してくれるようになった。
実際にプログラムを動かす段階に入ると、自ら考え、問題を解決しようとする生徒が増えた。
プログラミングの結果が自分の思うようにいくと嬉しそうな表情になり、さらに難しいことに取り組もうとしていた。
非常におとなしそうな児童(女子)でこちらもついつい熱心に指導したが、彼女なりに黙々と取り組み、コンテストで上位に入って本当に嬉しそうな表情になったときは、こちらも嬉しくなった。
トライアンドエラーを繰り返す中で,メンターに質問する前にチーム内でお互いに意見を言い合う姿が見れたことは印象的でした。

3.3.3 実証校の先生・保護者の声

必ずこれからプログラミングが世間で必要になってきて、そういった場面で分からない子が出てこないように色々な場面で教育に取り入れてほしいと思います。
親に対しての体験教室などあればもっと理解が深まると思う。

3.3.4 実証校校長先生

ボランティアの学生の方などスタッフがすぐに教えてくださったり、ついて下さっていたので良かったと思います。子どもたちがとても生き生きと取り組んでいて、長時間でも集中して取り組んでいたのが印象的でした。こういった経験を得ることを継続させれば、将来の可能性を広げると思いました。今後は教諭に対する研修が大事だと思います。

4.アンケート結果

4.1 児童・生徒

Q1-8 あなたはこれまで、「プログラミング」という言葉を知っていましたか。またはこれまで「プログラミング」を体験したことがありますか?

児童・生徒向けアンケート(Q1-8)あなたはこれまで、「プログラミング」という言葉を知っていましたか。またはこれまで「プログラミング」を体験したことがありますか?最も近いものをひとつ選んでください。、安井小:「プログラミング」を経験したことがあった38%、「プログラミング」を経験したことはないが、意味は知っていた25%、「プログラミング」という言葉を聞いたことはあるが、中身まではよく知らなかった25%、「プログラミング」という言葉を聞いたことがなかった13%、白鷺小:「プログラミング」を経験したことがあった9%、「プログラミング」を経験したことはないが、意味は知っていた9%、「プログラミング」という言葉を聞いたことはあるが、中身まではよく知らなかった18%、「プログラミング」という言葉を聞いたことがなかった64%

Q2-1 「プログラミング講座」は楽しかったですか。最も近いものをひとつ選んでください。

児童・生徒向けアンケート(Q2-1)「プログラミング講座」は楽しかったですか。最も近いものをひとつ選んでください。、安井小:プログラミングすることも、講座も楽しかった・・・92%100%、プログラミングすることはあまり楽しくなかったが、講座は楽しかった・・・0%0%、プログラミングすることは楽しかったが、講座はあまり楽しくなかった・・・8%0%、プログラミングすることはあまり楽しくなかったし、講座もあまり楽しくなかった・・・0%0%、白鷺小:プログラミングすることも、講座も楽しかった・・・92%100%、プログラミングすることはあまり楽しくなかったが、講座は楽しかった・・・0%0%、プログラミングすることは楽しかったが、講座はあまり楽しくなかった・・・8%0%、プログラミングすることはあまり楽しくなかったし、講座もあまり楽しくなかった・・・0%0%

Q2-4 「プログラミング」の講座で利用した教材は簡単でしたか。最も近いものをひとつ教えてください。

児童・生徒向けアンケート(Q2-4)「プログラミング」の講座で利用した教材は簡単でしたか。最も近いものをひとつ教えてください。、安井小:簡単すぎた0%、簡単だった25%、ちょうどよかった25%、少し難しかった38%、とても難しかった13%、白鷺小:簡単すぎた9%、簡単だった9%、ちょうどよかった36%、少し難しかった41%、とても難しかった5%

Q3-1講座を体験したことによって、以下の内容について達成できたと思いますか。あてはまるものをそれぞれひとつ選んでください。

児童・生徒向けアンケート講座を体験したことによって、以下の内容について達成できたと思いますか。あてはまるものをそれぞれひとつ選んでください。(Q3-1.1)プログラミングを通して、アプリやゲームがどうやって動くのか理解できるようになった、安井小:よくできた50%、だいたいできた50%、どちらともいえない0%、あまりできなかった0%、ほとんどできなかった0%、白鷺小:よくできた41%、だいたいできた36%、どちらともいえない23%、あまりできなかった0%、ほとんどできなかった0%

児童・生徒向けアンケート(Q3-1.2)自分なりのアイディアを取入れたり、工夫したりするようになった、安井小:よくできた38%、だいたいできた38%、どちらともいえない13%、あまりできなかった13%、ほとんどできなかった0%、白鷺小:よくできた36%、だいたいできた50%、どちらともいえない5%、あまりできなかった9%、ほとんどできなかった0%

児童・生徒向けアンケート(Q3-1.3)自分なりの作品を作ることができるようになった、安井小:よくできた	63%、だいたいできた38%、どちらともいえない0%、あまりできなかった0%、ほとんどできなかった0%、白鷺小:よくできた14%、だいたいできた59%、どちらともいえない14%、あまりできなかった5%、ほとんどできなかった9%

児童・生徒向けアンケート(Q3-1.4)うまくプログラムが動かないときは理由を考えて、解決策を試すようになった、安井小:よくできた50%、だいたいできた25%、どちらともいえない13%、あまりできなかった0%、ほとんどできなかった13%、白鷺小:よくできた32%、だいたいできた41%、どちらともいえない14%、あまりできなかった9%、ほとんどできなかった5%

児童・生徒向けアンケート(Q3-1.5)自分から積極的に取り組むようになった、安井小:よくできた25%、だいたいできた63%、どちらともいえない13%、あまりできなかった0%、ほとんどできなかった0%、白鷺小:よくできた55%、だいたいできた32%、どちらともいえない9%、あまりできなかった0%、ほとんどできなかった5%

児童・生徒向けアンケート(Q3-1.6)友達と協力して作業を進められるようになった、安井小:よくできた40%、だいたいできた50%、どちらともいえない10%、あまりできなかった0%、ほとんどできなかった0%、白鷺小:よくできた	60%、だいたいできた28%、どちらともいえない8%、あまりできなかった0%、ほとんどできなかった4%

児童・生徒向けアンケート(Q3-1.7)人前で作品や意見を発表できるようになった、安井小:よくできた13%だいたいできた38%、どちらともいえない25%、あまりできなかった25%、ほとんどできなかった0%、白鷺小:よくできた23%、だいたいできた32%、どちらともいえない18%、あまりできなかった23%、ほとんどできなかった5%

児童・生徒向けアンケート(Q3-1.8)難しいところであきらめずに取り組めるようになった、安井小:よくできた50%、だいたいできた25%、どちらともいえない13%、あまりできなかった0%、ほとんどできなかった13%、白鷺小:よくできた50%、だいたいできた36%、どちらともいえない5%、あまりできなかった5%、ほとんどできなかった5%

児童・生徒向けアンケート(Q3-1.9)自分でもの(ゲーム等のプログラムを含む)を作りたいと思うようになった、安井小:、よくできた63%、だいたいできた25%、どちらともいえない0%、あまりできなかった13%、ほとんどできなかった0%、白鷺小:、よくできた32%、だいたいできた27%、どちらともいえない36%、あまりできなかった5%、ほとんどできなかった0%

Q3-2プログラムが思うように動かなかったとき、どうすることが一番多かったですか。最も近いものをひとつ選んでください。

児童・生徒向けアンケート(Q3-2)プログラムが思うように動かなかったとき、どうすることが一番多かったですか。最も近いものをひとつ選んでください。、安井小:自分でプログラムを見直し、「命令」の組み合わせを直して、やりなおした63%、すべてのプログラムや「命令」を消して、もう一度初めからやりなおした25%、少しずつ「命令」や数字を変えてみて、繰り返しやりなおした0%、メンター(先生)や近くの大人に教えてもらった13%、進んでいる友達に教えてもらった0%、どうしたらよいかわからなかったので、そのままにした0%、その他0%、白鷺小:自分でプログラムを見直し、「命令」の組み合わせを直して、やりなおした25%、すべてのプログラムや「命令」を消して、もう一度初めからやりなおした0%、少しずつ「命令」や数字を変えてみて、繰り返しやりなおした50%、メンター(先生)や近くの大人に教えてもらった20%、進んでいる友達に教えてもらった5%、どうしたらよいかわからなかったので、そのままにした0%、その他0%

Q3-4あなたは今後も「プログラミング」を続けていきたいと思いますか。あてはまるものをひとつ選んでください。

児童・生徒向けアンケート(Q3-4)プログラムが思うように動かなかったとき、どうすることが一番多かったですか。最も近いものをひとつ選んでください。、安井小:自分でプログラムを見直し、「命令」の組み合わせを直して、やりなおした63%、すべてのプログラムや「命令」を消して、もう一度初めからやりなおした25%、少しずつ「命令」や数字を変えてみて、繰り返しやりなおした0%、メンター(先生)や近くの大人に教えてもらった13%、進んでいる友達に教えてもらった0%、どうしたらよいかわからなかったので、そのままにした0%、その他0%、白鷺小:自分でプログラムを見直し、「命令」の組み合わせを直して、やりなおした25%、すべてのプログラムや「命令」を消して、もう一度初めからやりなおした0%、少しずつ「命令」や数字を変えてみて、繰り返しやりなおした50%、メンター(先生)や近くの大人に教えてもらった20%、進んでいる友達に教えてもらった5%、どうしたらよいかわからなかったので、そのままにした0%、その他0%



【生徒・児童アンケート分析】
・プログラミング未経験者は、安井小は62%、白鷺小は91%で2校で経験有無の割合に差があるものの半数以上は未経験者である。
・2校ともに、100%の生徒が「プログラミング講座は楽しかった」と回答しており、本講座の内容が児童にとって「楽しい」と感じる教材・内容であることが分かった。
・プログラミング教材の難易度について、「ちょうどよかった・少し難しかった」が全体の6〜7割を占めており、2校でプログラム未経験者の割合に差があったものの、両行ともに難易度は、中〜やや難のレベルであったことが分かった。
・プログラミングを通して、アプリやゲームの動きの理解度については、「よく理解できた・だいたいできた」と安井小では全員、白鷺小は8割弱の児童が回答しており、本講座を受講することで、アプリ・ゲームの動作理解につながったようである。
・「自分なりのアイデアを取り入れる」、「自分なりの作品を作る」については、「よくできた・だいたいできた」が7〜9割を占めていた。これは、児童2人のチーム制で講座を行ったことで、各自の考えやアイデアを伝え易い、取り入れやすかったことが一つの理由として考えられる。また、ロボット作りにおいてもチームごとに考えてパーツをつけるなどオリジナリティを感じやすかったことも挙げられる。
・「自分から積極的に取り組む」や「友達と協力して作業すすめる」については、8割以上の生徒が「だいたいできた」以上の回答をしており、チーム制で行ったことが大きく寄与していると考える。
・プログラムが動かないとき解決策を考えて試すことについて「よくできた・大体できた」に約7割の生徒が回答している。また、動かなかったときの対応として、「命令の組み合わせを見直す」「数字を変えて繰り返しやり直す」と6〜7割回答しており、トライ&エラーを繰り返しながらプログラミングを習得していくロボットプログラミングの側面がよく表れている。
・難しいところであきらめずに取り組めるようになったか?については、「よくできた」が5割、「だいたいできた」が2〜3割強の回答があり、概ねの生徒が本講座をあきらめずに取り組めたようである。ロボットコンテストという成果が見えやすい題材により、生徒が最後まで粘り強く講座に取り組めたのではないかと考える。
・今後プログラミングを続けていきたいか?に対しては、「続けたくない」の回答はゼロであり、6〜7割強の生徒は「続けたい」と回答している。本講座を受講してプログラミングに対して嫌悪感を抱く生徒はおらず、ほとんどの生徒が今後もプログラミングに対して前向きな姿勢で取り組むのではないかと考える。

4.2 メンター

(研修後)講座実施前アンケート

Q3-3 メンター育成研修を受けて、全体的に内容を理解できましたか。あてはまるものをひとつ選んでください

育成メンター向けアンケート(Q3-3)メンター育成研修を受けて、全体的に内容を理解できましたか。あてはまるものをひとつ選んでください。、よく理解できた43%、だいたい理解できた43%、どちらともいえない14%、あまり理解できなかった0%

Q3-6 実際にメンターを行うにあたって、不安はありますか。あてはまるものをひとつ選んでください。

育成メンター向けアンケート(Q3-6)実際にメンターを行うにあたって、不安はありますか。あてはまるものをひとつ選んでください。、まったく不安はない0%、あまり不安はない33%、わからない0%、やや不安がある67%、非常に不安がある17%

Q3-7 (3.5で4または5と答えた方)具体的にどういったことに不安がありますか。あてはまるものを全て教えてください。

育成メンター向けアンケート(Q3-7)(3.5で1または2と答えた方)具体的にどういったことに不安がありますか。あてはまるものを全て教えてください。(複数回答)、児童・生徒の気づきやつまずきをうまく拾って、ファシリテートできるか50%、児童・生徒の疑問や悩みに対して、実証講座の目的に沿った適切な指導・助言ができるか75%、児童・生徒の疑問や悩みに対して、児童・生徒の能力に合わせた適切な助言・指導ができるか75%、児童・生徒が自分の指導や助言を聞き入れ、従ってくれるか0%、時間内に予定のプログラムを終了できるか33%、用意された教材を効果的に使用して指導できるか25%、その他0%

講座実施後アンケート

Q5-1 講座は当初予定していた通りに実施できましたか。最も近いものをひとつ教えてください。

育成メンター向けアンケート(Q5-1)講座は当初予定していた通りに実施できましたか。最も近いものをひとつ教えてください。、実施できた18%、だいたい実施できた45%、どちらともいえない18%、あまり実施できなかった18%、まったく実施できなかった0%

Q5-2 実施前のイメージと比較して、メンターを実施することは難しかったですか。最も近いものをひとつ教えてください。

育成メンター向けアンケート(Q5-2)実施前のイメージと比較して、メンターを実施することは難しかったですか。最も近いものをひとつ教えてください。、非常に難しかった0%、やや難しかった36%、どちらともいえない45%、比較的容易だった18%、非常に容易だった0%

Q5-3 実施前のイメージと比較して、どういった点でメンターをうまく実施できたと思いますか。

育成メンター向けアンケート(Q5-3)実施前のイメージと比較して、どういった点でメンターをうまく実施できたと思いますか。あてはまるものを全て教えてください。、児童・生徒の気づきやつまずきをうまく拾って、ファシリテートすること29%、児童・生徒の疑問や悩みに対して、実証講座の目的に沿った適切な指導・助言を行うこと43%、児童・生徒の疑問や悩みに対して、児童・生徒の能力に合わせた適切な助言・指導を行うこと43%、児童・生徒に自分の指導や助言を聞いてもらい、集中を切らさずに講座に参加してもらうこと43%、時間内に予定の講座内容を終了させること0%、用意された教材を効果的に使用すること29%、その他0%

Q5-5 実施前のイメージと比較して、どういった点でメンターをうまく実施できなかったと思いますか。あてはまるものを全て教えてください。

育成メンター向けアンケート(Q5-5)実施前のイメージと比較して、どういった点でメンターをうまく実施できなかったと思いますか。あてはまるものを全て教えてください。、児童・生徒の気づきやつまずきをうまく拾って、ファシリテートすること43%、児童・生徒の疑問や悩みに対して、実証講座の目的に沿った適切な指導・助言を行うこと0%、児童・生徒の疑問や悩みに対して、児童・生徒の能力に合わせた適切な助言・指導を行うこと29%、児童・生徒に自分の指導や助言を聞いてもらい、集中を切らさずに講座に参加してもらうこと29%、時間内に予定の講座内容を終了させること29%、用意された教材を効果的に使用すること0%、その他0%

Q8-3 今後のあなた自身のメンターとしての関わり方について、最も近いものをひとつ教えてください。

育成メンター向けアンケート(Q8-3)今後のあなた自身のメンターとしての関わり方について、最も近いものをひとつ教えてください。、メインの指導者として、ひとりで、または経験の少ないサブメンターと一緒にプログラミング教育の指導ができると思う30%、メインの指導者として、経験のあるサブメンターがついてくれれば指導できると思う(ひとりで指導するのは不安だ)0%、サブメンターとして、経験のあるメイン指導者と一緒にさらに指導経験を積みたい20%、メンター業務を今後もやるには不安が大きい30%、今後はメンターをやりたくない20%、わからない(考えがまとまっていない)0%、その他



【メンターアンケート分析】
・育成研修の理解度は、全体の86%が「よく理解できた、大体理解できた」と回答しており、メンター研修のテキスト内容・難易度は適切であったと考える。
・講座に対する不安の有無は、全体の84%が「やや不安、非常に不安」と回答している。研修の内容は、理解できているものの、実際の講座実施に対しては、不安感が十分解消できていない。不安の理由には、生徒の質問・悩みに対して、応えられるかどうかの点を挙げている。この点を考慮したメンターの不安感を解消するような育成内容に改善が必要である。
・講座実施後のアンケートでは、全体の63%が、「実施できた、だいたい実施できた」と回答しており、18%は、「あまり実施できなかった」と回答している。より多くのメンターが予定されていた講座を予定どおり実施できるようにするには、講座の時間と内容・難易度についてバランスを考える必要がある。
・「生徒の悩みに対して講座の目的に沿った指導助言」についてはうまく実施できたのみ回答があり、研修で準備されている内容については、メンターも自信をもって対応できていたことが伺える。一方、「児童の能力に合わせた指導・助言」については、うまくいったメンター、うまくいかなかったメンターがおり、その場の対応力をどのように育成するかは課題である。



5.発見・成果と課題・改善

5.1 発見・成果

5.1.1 実証校・教育委員会他との連携体制の構築

学校側は教育項目として対応してあげたい!という思いがあるものの、自らの力ではそれはできないと思っており、今回の協力にあたり、外部協力者の力で教育現場作りに意欲を示していた。

5.1.2 メンター育成

技術課題を学ぶことは難易度もそれほど高くなく導入を行うことができたが、子どもに対する接し方、教え方、声のかけ方など、有識者ではない場合の不安やバランスの難しさが見て取れた。
先生側からの事前コーチングの場を設けることも必要になるかもしれない

5.1.3 講座内容

子どもたちは大変満足してくれたこと、またプログラミングという領域に興味を示してもらうには十分な内容だったと考えられる。ここから継続的に学ぶ場を提供することに視点を移すと、教材の置き場などの簡単な問題から、カリキュラムとしての年度構成、予算などは改めて考える必要がある

6.実証モデルの普及に向けて

6.1 モデルの横展開の可能性

本モデルは地域の学童クラブ内での実施であったため、教育委員会(堺市の場合、放課後子ども課)と小学校内における学童クラブ運営者の連携が不可欠となります。本件では、教育委員会主導のもと実施クラブの選定及びクラブとの橋渡し役を行なって頂きました。この連携を教育委員会主導のもと実施することが適えば横展開の可能性が大いにあると考えます。実施メンターは全て地域に存在する大学の生徒であるため、大学が存在する地域内での転用が可能となる。一方で、大学が存在しない地域内においては展開できないため、メンター調達が課題となります。

6.1.1 メンター育成

メンター育成の最大の鍵は、メンター自身のモチベーションにあります。ITだけでなく、教育に興味のある人であるかどうかが重要となります。本件に携わったメンターは1プログラミングに興味がある、2プログラミングと教育に興味がある、の2種類に分かれました。本件では1よりも2の要素をもったメンターが最も活躍しており、2の志向性をもったメンターの発掘や啓蒙が必要と考えます。仮説となりますが、教育学部在籍の大学生に研修を実施することで要件は満たされると考えます。

6.1.2 講座の構成、教材

本件では、3日間完結型の講座を実施しました。講座そのものは生徒の興味を喚起し、ロボコンという成果を実感できる内容です。実施クラブ内における職員をはじめ、教育委員会関係者など第三者からの評価も高かったため、他地域での活用も推奨できると考えます。一方、教材の教育効果は高いものの、教育用レゴを使用しており、他教材に比して高額なため、横展開時の予算に影響が出ることが懸念されます。また、細かなパーツを多数使用しており、紛失がないよう管理する手立てを検討する必要があります。

6.2 普及のための活動

本件を通じて、メンターの発掘、育成の重要性を改めて強く実感しました。今後ますますメンターの数、質ともに求められることが想定されるため、メンターの育成を継続して行なっていくことを予定しています。具体的には、大阪府立大学のサークルFu-bar所属の大学生向けの講座を3ヶ月に一度実施することで、プログラミング教育の啓蒙及び指導技術の習熟度を高めます。また、その過程で、メンター育成マニュアルをブラッシュアップし、他地域への転用をよりシームレスに行えるようにしていきます。

7.参考添付資料

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